2020年11月13日公開
2020年11月15日更新
【エヴァンゲリオン】綾波レイはクローン人間?碇ユイやゲンドウとの関係は?
爆発的な人気を誇る『新世紀エヴァンゲリオン』ですが、アニメ放送から20年が経った今もなお謎が残っている作品でもあります。謎と言えば、メインヒロインでもある綾波レイの存在ではないでしょうか?どこかシンジの母親である碇ユイに容姿が似ており、碇ゲンドウもそんな彼女に執着している様子が見受けられます。ミステリアスな雰囲気を纏う綾波レイですが、実は彼女の正体はクローン人間です。当記事では、綾波レイがクローン人間として誕生するために不可欠な碇ゲンドウや碇ユイ、アダムなどの要素を交えつつ解説しています。
目次
綾波レイとは?
『新世紀エヴァンゲリオン』のメインヒロインであり「人類補完計画」のキーパーソンともいえる綾波レイですが、彼女には多くの謎が存在しています。特に彼女の正体は何なのか?という疑問。ここでは、綾波レイの正体について、『新世紀エヴァンゲリオン』の作品情報を交えつつ紹介していきます。
新世紀エヴァンゲリオンの作品情報
新世紀エヴァンゲリオンの概要
『新世紀エヴァンゲリオン』はGAINAX原作によるアニメ作品です。本作は1970年代と1980年代に放送されたアニメ『宇宙戦艦ヤマト』と『機動戦士ガンダム』に並び、のちのアニメへと多大な影響を与えた作品となっており、爆発的なアニメブームのきっかけにもなりました。2006年には本作の設定を再構築した『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズ全4作品の制作が発表され、第1作『序』第2作『破』第3作『Q』が現在公開されています。
新世紀エヴァンゲリオンのあらすじ
ここでは『新世紀エヴァンゲリオン』のあらすじを簡単に紹介していきます。時は西暦2015年。大災害「セカンドインパクト」の影響によって世界人口の半数が減少した15年後の世界が描かれています。
主人公・碇シンジは、長らく別居していた父であり特務機関NERV(ネルフ)の総司令官でもある碇ゲンドウから突然の呼び出しを受けました。それをきっかけに、彼は巨大な汎用人型決戦兵器のパイロットとして使徒との戦いに身を投じていくこととなります。
綾波レイのプロフィール
- 生年月日:2002年3月30日
- 年齢:14歳
- 所属:エヴァンゲリオン(EVA)零号機パイロット、第3新東京市立第壱中学校2年A組
- 上司:NERV戦略作戦部作戦局第一課 課長の葛城ミサト
綾波レイは赤い瞳とショートカットの水色の髪をした細見の少女です。エヴァンゲリオン零号機のパイロットを務めており、初登場時はエヴァンゲリオン零号機の起動実験の事故によって重傷を負っていたため包帯姿で登場しました。
性格は常に寡黙で無表情、また感情を表に出さないミステリアスな人物で、当初は碇ゲンドウにのみ心を開くなど悲観主義とは違った存在の希薄さを持っています。その性格は生活面にも表れており、彼女の部屋ではコンクリート柄の壁紙と、昼間でもカーテンを閉め切った殺風景な空間が広がっていました。
綾波レイの正体はクローン?碇ユイとの関係は?
考察①初号機に取り込まれた碇ユイ
綾波レイの正体を語る上で欠かせない要素が碇ユイの存在です。碇ユイと綾波レイの容姿はどこか似ていました。しかし、碇ユイは作中でほとんど姿を見ません。彼女はエヴァ初号機を使った実験で初号機に取り込まれてしまったことで、碇ユイという存在が姿を消しLCL化してしまった経緯があるからです。
そしてそんな状態に陥ってしまった碇ユイを救い出そうと、サルベージ計画が立てられるのですが、それも結果的に碇ユイが初号機に留まることを選択したため計画は失敗に終わりました。その状況に碇ゲンドウはショックを受け、以来彼は碇ユイとの再会を果たすため奔走していきます。
考察②サルベージ計画
碇ユイの存在が消失してしまってから打ち立てられた「サルベージ計画」。この計画は、本人に還りたい意思があればLCL化から元の姿に戻ることができるというものです。実際に碇シンジもLCL化した時はこの方法によって無事生還することができています。しかし、碇ユイは生還する意思がなかったため、なんとしても彼女を生還させたい碇ゲンドウは存在の情報のみを強制的にサルベージしました。
考察③碇ユイとアダムの融合
ここから綾波レイの正体が明らかになっていきます。綾波レイの正体には碇ユイとアダム、そしてリリスの魂が関係しています。まず、サルベージされた碇ユイと、アダムが融合したことによって2つの情報から構築された肉体が完成しました。ただ、その肉体にはまだ魂が入っていませんでした。そこでリリスの魂が注入されたことによって綾波レイという人造人間・クローンが誕生したのです。
考察④ガフの部屋との関係
ここでは綾波レイの正体・クローン人間の実態に迫るため、ガフの部屋との関係性を見ていきます。まず、ガフの部屋とは、魂が生まれ還る環境とされており、南極に落ちたガフの部屋は空だったとされていました。このガフの部屋を活用してエヴァに魂を注入する予定だったのですが、部屋に入った時にはガフの扉が空だったため魂が定着することはありませんでした。
おそらく、綾波レイのクローンが誕生した時には既に空であり、この原因が彼女の肉体に魂が定着したためだと考えられます。ゼーレの計画では綾波レイの存在は必要とされていなかったため、これは碇ゲンドウの個人的な動きで起こった出来事だと言えるでしょう。
綾波レイと碇ゲンドウの関係や目的を考察
考察①レイは碇ゲンドウに心を許している?
クローンとして碇ゲンドウに作られた綾波レイですが、やはりクローンというだけあって心が無い人形のように何をされても無反応でした。危険な任務ですらも躊躇なく命令に従い、喜怒哀楽を全く表現しない様子が目立ちます。しかし、そんな彼女も碇ゲンドウの前では笑顔を見せる瞬間があり、彼にだけ心を許しているようです。
考察②人類補完計画の目的
出典: https://note.com
碇ゲンドウが、碇ユイと彼女から作られたクローン・綾波レイに対して執着していることが分かりますが、彼は「人類補完計画」を遂行しようとしていました。
この計画の目的は、単純に碇ユイとの再会と同時に永遠に生き続けることです。そして計画に必要なのがリリスの魂とアダムの肉体。リリスの魂とアダムの肉体の2つを入手することによって神と同等の存在へと至ることが出来るのです。そこで碇ゲンドウはサードインパクトを自らの手で起こそうとしました。
考察③目的は果たせなかった?
人類補完計画は、碇ユイが留まっている初号機を自らに取り込むことで完成するとされています。しかし、最終的な場面で計画が失敗してしまいました。その発端となったのはリリスの魂との融合です。綾波レイはアダムの肉体とリリスの魂を持っていたのですが、いざレイと融合を果たそうとした碇ゲンドウは拒絶されてしまいます。
当初は碇ゲンドウに心を開いていた綾波レイでしたが、計画の最終段階では彼女にとって大切な存在がシンジになっていたからです。これはシンジがレイとの絆を深めたことで起きたイレギュラーだったと言えるでしょう。レイが碇ゲンドウを拒絶した後、彼女は碇ゲンドウではなくシンジの救出を選択したため、結果的に碇ゲンドウはその場に置き去りにされ死んでしまいます。
綾波レイは3人いる?
綾波レイの1人目
綾波レイのクローンは全部で3人いるようです。死亡と誕生を繰り返したことで結果的に3人になりました。まず、最初に誕生したのは5歳の綾波レイで、赤い服を着用した幼い頃の姿を見ることができます。彼女は赤城ナオコがまだ生きていた頃に存在しているため、2010年に誕生したということが分かります。
そして彼女が死亡した原因を生んだのが赤城ナオコ。その頃は碇ゲンドウと赤城ナオコは愛人関係となっており、その関係を綾波レイに指摘されたことでナオコは激昂してしまい「あんたは死んでも代わりはいる」と言われ絞殺されてしまったのです。
綾波レイの2人目
2人目の綾波レイは『新世紀エヴァンゲリオン』の第1話から登場しています。感情を表に出さない1人目のレイとは違い、シンジやアスカ、そしてミサトと交流を経たことでさまざまな感情を芽生えさせるのが特徴的です。
当初は碇ゲンドウにのみ心を開き、基本的には無機質な対応を他の人にしていたのですが、次第に心配したり、感謝したりなどの感情を表現するようになります。さらにシンジに対して好意を抱くようになり、恋心を抱いている女の子っぽい様子を見ることが出来るようになりました。しかし、最終的には第16使徒であるアルミサエルに侵食されてしまう過程で自爆を選択し死亡してしまいます。
綾波レイの3人目
最後となる3人目の綾波レイは、2人目の彼女がアルミサエル戦で死亡してから数日後に現れました。シンジは彼女の生存情報が届いたことで会いに行き、無茶な戦いをしたことを注意しています。しかし、その時の彼女には感情が受け継がれていなかったため、シンジを「あなた」と呼んでいました。
綾波レイと他キャラの関係
綾波レイと赤木ナオコの関係
綾波レイと赤木ナオコの関係については、1人目の綾波レイの解説で簡単に触れていました。2人の関係は最後に崩壊しているように見えますが、実はゲンドウがレイを連れてきた当初から崩壊が始まっていました。ナオコとゲンドウは順調な関係を築き上げていたのですが、レイが来てからナオコの様子がおかしくなっていきます。
なぜなら、レイとゲンドウの妻・碇ユイの姿が似すぎていたからです。最終的にはナオコの怒りに触れ、レイは死亡してしまいますが、同時に殺害してしまった罪悪感によってナオコも自殺を図り自ら命を絶ちました。
綾波レイと碇シンジの関係
次に綾波レイと碇シンジの関係についてですが、2人の関係は複雑と言えるでしょう。レイが現れてから、シンジは彼女のことをなぜゲンドウと親密な関係なのか、なぜ危険を顧みず任務を遂行するのか?など気になっていました。
そこで、シンジはレイに歩み寄っていくようになり、レイもそんなシンジに対して心を開いていきます。そして3人目の綾波レイに至っては心の奥底にシンジに対する感情によって涙を流すシーンもあるため、シンジが彼女の存在意義を見出しているということが分かります。
綾波レイと渚カヲルの関係
最後に綾波レイと渚カヲルの関係ですが、物語終盤で現れたカヲルがレイに対して「君と僕は似ている」と指摘しているのが印象的で、これが2人の関係性をよく表していると言えるでしょう。
彼らの存在は肉体に使徒の魂を宿した存在ということで共通しており、レイはアダムの肉体で誕生しカヲルはアダムの魂を宿しています。人類補完計画のキーパーソンといった重要な役割を担う存在として、2人がシンジと深く関わっているということも似ていると言えます。
綾波レイの名言や名セリフ集
綾波レイの名言①「あなたは死なないわ…」
「あなたは死なないわ、私が守るもの」
こちらの名言は、第5使徒のラミエルが出現する際に綾波レイが残したセリフです。話数は第6話「決戦、第3新東京市」。ラミエルに対抗するために打ち立てられたヤシマ作戦の直前で、シンジは作戦のためにEVAに搭乗するのですが、彼は悲観にくれていました。そんな彼に対してレイがこのセリフを述べています。
綾波レイの名言②「ごめんなさい、こういう時…」
「ごめんなさい、こういう時どんな顔をすればいいかわからないの」
こちらの名言は、シンジがエントリープラグをこじ開けてレイを助けた際に綾波レイが残したセリフです。話数は第6話「決戦、第3新東京市」。レイを助け出せたことで喜んでいるシンジに対し、レイ自身はどんな顔と反応をすればよいの分かっていませんでした。その気持ちを表現したセリフとなっており、それに対してシンジは「笑えばいいと思うよ」と言っています。
綾波レイの名言③「命令があればそうするわ…」
「命令があればそうするわ」
こちらの名言は、アスカが挨拶をした際に綾波レイが残したセリフです。話数は第9話「瞬間、心重ねて」。アスカがレイとシンジがいる中学校に転入してきた際に、アスカが初対面のレイに対して「仲良くしましょう」と言いますが、彼女はそれに対してこのセリフを述べていました。
綾波レイの名言④「私は人形じゃない…」
こちらの名言は、世界が終焉すると判断したゲンドウが、一緒に生きていこうと言った言葉に対して綾波レイが残したセリフです。話数は第22話「せめて人間らしく」。ゼーレを裏切った人物として碇ゲンドウはネルフ全体から抹殺指令が下されており、その目標がエヴァンゲリオンにまで推移していました。
「私は人形じゃない」
そこで、ゲンドウがレイとリリスが安置されている大深度地下に向かいます。その時にこのセリフが残されていました。レイは自身がクローンであり、ゲンドウが自分を通してユイを求めていることを知っていたため、彼女はそれが人形のような存在だと認識したのでしょう。
綾波レイの名言⑤「これが涙…」
「これが涙。泣いてるの私。」
こちらの名言は、死を覚悟した結果シンジと二度と会えないと分かった時、流した涙と同時に綾波レイが残したセリフです。話数は第23話「涙」。アルミサエルはレイが搭乗している初号機と融合しようとし、レイそのものも同時に侵食し始めていました。一方、レイはそれを食い止めるために自爆しようとしますが、その時に涙を流し、このセリフを残しています。
綾波レイのアニメ声優
林原めぐみのプロフィール
綾波レイを演じた林原めぐみは、『らんま1/2』の女らんま役やハローキティの声など人気のメインキャラを担当しているベテラン声優です。本作の綾波レイを担当した後に『スレイヤーズ』でリナ=インバースを演じたり、『ポケットモンスター』のムサシを演じたりしているのですが、活動上の方針としては「裏方として」、声をあてる声優を目指しているとのこと。
林原めぐみの主な出演作品
- 1986年~:めぞん一刻(七尾葉介、敦子、小泉 役)
- 1988年~:おそ松くん(松野トド松 役)
- 1989年~:らんま1/2(早乙女らんま 役)
- 1993年~:大好き!ハローキティ(キティ 役)
- 1995年~:スレイヤーズ(リナ=インバース 役)
- 1997年~:ポケットモンスター(ムサシ 役)
- 1999年~:ドンキーコング(ディディーコング 役)
- 2014年~:名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 〜史上最悪の2日間〜(灰原哀 役)
- 2019年~:ポケットモンスター(ムサシ 役)
- 2021年~:SHAMAN KING (恐山アンナ 役)
綾波レイに関する感想や評価
エヴァ次23話
— 小野塚 (@m_umauma3150) June 18, 2020
謎が多すぎる。
これあと4話で回収出来ないでしょ…(知ってた)
そのための劇場版かな。
レイにしろアダムにしろ使徒、ロンギヌスの槍、ゼーレ、サードインパクト
うーん
こちらでは、レイやアダム、ロンギヌスの槍などについてツイートされています。このツイートからは、レイとアダムの関係性などを知った上でまだ謎が残っていることが分かります。
エヴァを知らないオジサン。
— Н∽☀ꍻ (@kaya_incomplete) July 25, 2020
一通りは観たけど、よく分かんないの。
シンジが乗るエヴァは敵の生命体を捕獲したもの。綾波レイはママンのクローンで2代目?フォースインパクトはシンジがやってアスカとネルフは今は敵対している。
合ってる?
こちらでは、綾波レイのクローンについてツイートされています。「レイのクローンが2代目?」と疑問視されているのですが、やはりレイが何代目のクローンなのか疑問に思っている人が多いようです。
そぅなの💦
— あー3✿.*·̩͙💚🕊 (@pp04g_3) September 1, 2020
レイちゃんいっぱい
居てるんだ😱
恐るべしクローン人間
また、エヴァTime⏱✨🙌
こちらでもレイのクローンについてツイートされています。レイが何人もいると知ったことで、クローンの存在が恐ろしく感じたようで、クローンが増えれば支配される可能性についても言及されています。実際にクローンの生産がどのくらいの難易度なのか、気になる人もいるのではないでしょうか?
綾波レイの正体はクローンまとめ
『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する綾波レイの正体について言及してきましたが、いかがでしたか?綾波レイの正体は、アダムの肉体とリリスの魂によって作り出されたクローンだということが分かりました。そしてアダムの肉体にはサルベージされたユイの存在もあります。
その結果、赤城ナオコやリツコ親子、さらには碇ゲンドウの願いに振り回され、人形のように扱われてきました。そんなレイの定められた運命を変えたのが主人公・碇シンジと言えるでしょう。そして、最後には碇ゲンドウではなくシンジのために行動していました。