綾波レイの正体を考察!性格・魅力や名言も紹介【エヴァンゲリオン】

テレビアニメから始まった新世紀エヴァンゲリオンのシリーズには数々の魅力的なキャラクターが登場します。アニメで活躍する人型決戦兵器エヴァンゲリオンに搭乗するパイロットの最初の一人、ファーストチルドレンの綾波レイは非常に魅力的なキャラクターです。新世紀エヴァンゲリオンでの綾波レイの魅力や、アニメでの活躍、そしてエヴァンゲリオンに乗っていないときに私生活を紹介します。そのうえで、いわゆるギャップ萌えを交えて、彼女の名言やその発言の意味を解説し、綾波レイの魅力的な部分を紹介していきます。

綾波レイの正体を考察!性格・魅力や名言も紹介【エヴァンゲリオン】のイメージ

目次

  1. エヴァンゲリオンの綾波レイが魅力的!
  2. 綾波レイとはどんな人物?
  3. 綾波レイの殺風景な部屋が話題!
  4. 綾波レイの正体とは?
  5. 綾波レイのここが魅力!
  6. 綾波レイのかっこいい名言集!
  7. エヴァンゲリオンの綾波レイは最高のヒロイン!

エヴァンゲリオンの綾波レイが魅力的!

エヴァンゲリオンとは

「新世紀エヴァンゲリオン」とはガイナックス・タツノコプロ共同制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品です。エヴァンゲリオンシリーズを作成した監督は、エヴァンゲリオンシリーズ以外に同じアニメ作品の「ふしぎの海のナディア」や実写映画の「シン・ゴジラ」や「キューティーハニー」など数々のヒット作品の監督を務めた庵野 秀明(あんの ひであき)監督です。

舞台となる世界は、西暦2000年9月13日に起きた大災害、セカンドインパクトによって世界人口の半数が失われ、さらに膿が赤く染まった世界です。セカンドインパクトの衝撃により地球の地軸がずれて日本は四季を失い、常夏の気候になっています。さらにセカンドインパクトの熱により南極が消滅し、南極の氷が溶けた影響による海面上昇や様々な要因で、芦ノ湖北岸にある第3新東京市を首都にしています。

その第3新東京市の地下にネルフが存在します。そしてそのネルフが管理する人型決戦兵器エヴァンゲリオンのパイロットがチルドレンと呼ばれる子供たちです。彼らはみな14歳の少年少女で、今回紹介する綾波レイもその中の一人です。最初にパイロットと認められたため、綾波レイはファーストチルドレンと呼ばれています。

彼女は魅力的な登場人物のなかで人気が高いキャラクターです。テレビに映る有名人にも、綾波レイのファンや初恋の相手は綾波レイだと公言する方々がいます。「BUMP OF CHICKEN」のボーカリスト藤原基央もその一人で、彼は綾波レイをイメージした歌を作詞作曲して、7枚目のシングルにて「アルエ」と名付けて発表しています。このアルエという名前は、綾波レイのイニシャル「R.A」をアールエーとしたところから来ています。

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綾波レイとはどんな人物?

綾波レイは寡黙で無表情な14歳の少女

綾波レイはアルビノを思わせる白髪に赤目をした魅力的な少女です。華奢とも表現できるほどの細くて白い手足に、霞のように消え入りそうなほどの儚い印象を抱かせます。彼女が通っている第3新東京市立第壱中学校2年A組では、休みがちで、さらに休憩時間にはただじっとしているのみで友人も一人もいません。教師すら「綾波はまた休みか」と彼女が学校にいないことを当たり前のように受け入れている描写があります。

綾波レイが乗るEVA零号機の専属パイロット

しかしてその実態は、巨大な汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン零号機を操り、襲い来る敵と戦い人々を守るパイロットなのです。その事実を知っているのは、後々に綾波レイと同じパイロットとして登録されて転校してくる、セカンドチルドレンの惣流・アスカ・ラングレーと、サードチルドレンの碇シンジらのみです。

しかし同じチルドレンですら、彼女の生年月日はおろか、彼女が過去にどこで誕生してどこで生活をしていたのかを知りません。それはそのはず、彼女のデータは抹消済みだからです。綾波レイの上司であり保護者役の葛城ミサトでも彼女の来歴を知ることができません。その正体不明で全容を見渡せないことも、綾波レイの魅力の一つです。

綾波レイは死なない?

綾波レイはエヴァンゲリオンの物語のなかで死亡します。襲い来る使徒と一人で決戦し、エヴァンゲリオンの世界で一番強力なN2爆弾搭載したロケットを抱えて特攻し、自爆したのです。後には彼女が乗る汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン零号機の黒焦げになった無残な残骸が残るばかりです。しかし、その後のエピソードでは、彼女はなにごともなかったかのように歩いています。彼女の正体不明な印象を強くします。

碇シンジと初めて会った時に、全身に包帯を巻いて苦しそうに呻く様子もありません。あれほどの爆発の爆心地にいて、無傷なはずはありません。それでも綾波レイは平然と生きているのです。あの爆発を見ていた碇シンジは、彼女の様子に動揺し、だがしかし彼女が生きていることに喜び声をかけます。そんな碇シンジに綾波レイは冷たいまなざしを返します。生きているが、綾波レイは碇シンジに関する記憶をある程度失っていたのです。

碇ゲンドウに心を開いている綾波レイ

学校や同じエヴァンゲリオンパイロットに心を開かない印象の綾波レイですが、唯一特別な関係を匂わせていたのが碇ゲンドウです。碇ゲンドウはエヴァンゲリオンシリーズの主人公碇シンジの実の父親であり、綾波レイにとって司令官です。他人と交流しない彼女ですが、碇ゲンドウとは笑みを見せて会話をし、食事をして、さらに彼女の私物の中には「綾波レイを助ける時に壊れた碇ゲンドウの眼鏡」があったりします。

綾波レイは多くの謎を持つがそれらを語ることなく、また思考が読めないほどの無表情で、正体不明な謎が見え隠れします。さらに彼女は言葉が少なく、稀に発言をする時があっても、語彙が少ない彼女の言葉は難解なものになってしまいます。しかしエヴァンゲリオンシリーズに散りばめられた謎や伏線の中心に、彼女の存在が見え隠れします。さらなる彼女の謎を紹介します。

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綾波レイの殺風景な部屋が話題!

綾波レイの正体不明な無味乾燥とした灰色の生活は、学校生活だけではありません。彼女の学校の外でも、綾波レイは彼女らしくどこまでも色のない生活をしています。その代表とされるのが、綾波レイの暮らす場所です。彼女が暮らす部屋の外観は、市営住宅の一室で、不快な工事の音が鳴り響くような場所です。彼女の儚い印象とはまるで違う武骨な部屋に度肝を抜かれたのは、訪問をした碇シンジだけではないでしょう。

さらに部屋を訪問した碇シンジは、綾波レイに部屋の中へ招き入れられて息を飲みます。その部屋の中には、古い病院の病室に備え付けられているパイプベッドに血にまみれた白い枕カバーと白いシーツ、ベッドに備え付けられている蛍光灯、椅子と机、一人暮らし用の小さな冷蔵庫に衣服や医療用品をいれるタンスのみです。エヴァンゲリオンシリーズにおいて彼女が暮らす部屋は、平均して必要な物以外置かれていません。

ミニマリストもびっくりな綾波レイの部屋

家具に色や素材の統一はなく、木のタンスがあると思えば鉄パイプに冷蔵庫があります。腰ほどの高さの冷蔵庫の上には、綾波レイが飲む薬と、グラスのコップをさかさまにして置いて、ビーカーに水が入っています。冷蔵庫の横に備え付けられたコンビニ袋をゴミ箱に利用しています。ただあるものを運び込んであるように使っているのみです。家具以外にも、彼女の壁や天井は灰色の打ちっぱなしのコンクリートのように見えます。

必要最低限以下のミニマリストどころではない部屋の様子を、魅力的で理想的な部屋だと語るファンの意見もあります。しかし彼女の正体を知れば、彼女がなぜこのような乾いた生活をひたすらに続けるのかを、推し量ることができます。次の章では、エヴァンゲリオンシリーズのラストで語られる、彼女の正体と魅力を紹介しましょう。

綾波レイの正体とは?

碇ユイ(シンジの母親)のクローン

前述で綾波レイと碇ゲンドウが他のキャラクター達よりも親しい間柄だと述べました。それは、碇ゲンドウの妻であり、碇シンジの母親のDNAから作られたクローンだからです。そのために、碇ゲンドウは愛する妻の面影を綾波レイを通して見ているのです。だから、碇ゲンドウは綾波レイに話しかけ、一緒に食事をとることなどをしているのです。そこから綾波レイは他とは違う関係を、碇ゲンドウと築いているのです。

碇ゲンドウは綾波レイを見ないで、彼女の容姿から亡き妻の碇ユイを見ていることを、綾波レイ自身も知っています。それでも人形として扱われれいてもいい、それでもなお碇ゲンドウとの関係を望んでいるあたり、綾波レイにとって碇ゲンドウは魅力以外の、特別な位置に君臨する人物なのです。

綾波レイが死んでもかわりがいる

上記にて綾波レイが自爆をしたはずが生きていたと書きました。さらに綾波レイはクローンだと述べました。その正体は、彼女が自爆後に生きていたのではなく「自爆した綾波レイは死亡したが、別のクローン体が綾波レイとして現れた」のです。綾波レイの記憶は定期的にバックアップされています。エヴァンゲリオンや、過去に綾波レイが吸収した記録を持っているが、最近交流しはじめた碇シンジとの記憶を一部失っていたのです。

さらに綾波レイに施される記憶のバックアップは、元の綾波レイの感情を受け継ぐことはありません。そのために、碇シンジと親しくなっていたのにもかかわらず、心配する彼に冷たいまなざしを返すしかしなかったのです。綾波レイの記憶の警鐘を我々に例えると、他人のドキュメンタリーをいつの間にか見ていた程度です。記憶というよりも、記録と表現した方が正しいのかもしれません。

綾波レイの予備の肉体が地下に貯蔵されている

ネルフの中枢施設セントラルドグマに位置する地下プラントには、綾波レイのクローンの肉体が魂のない状態で保管されています。綾波レイが何らかの事態で死亡した場合、そこから肉体が取り出され、魂を入れて「綾波レイ」として復活するのです。彼女の生死について、碇シンジと出会う前の子供時代に一度死亡し、碇シンジと出会ったのは二体目の綾波レイだとされています。

劇中の2010年の子供時代に死亡したときは7最ぐらいの子供でした。しかし、エヴァンゲリオンの脚本決定稿では「7歳に見えるが5歳」という記述があることから、綾波レイは少なくとも2005年に誕生し、本来の人間より早く成長していることになります。

リリンの魂を持つ少女綾波レイ

碇ゲンドウの妻、碇シンジの母親であり、数々のクローンの内の一体である綾波レイは、さらなる秘密があります。綾波レイは碇ユイのDNAのみで構成されているのではありません。綾波レイの本当の正体はユイとアダムの遺伝子が半分ずつ受け継がれたハイブリッドなのです。そして彼女の肉体に入っているのは、リリスの魂なのです。

なぜ複雑なことになってしまったのかは、エヴァンゲリオンの秘密を説明しなければなりません。主人公や綾波レイ達が乗る汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン、正体人造人間エヴァンゲリオンは、「生命の起源」と呼ばれている存在を人類がコピーをして作った巨大な生命体なのです。その「生命の起源」がアダム、もしくはリリスなのです。さらにエヴァを操縦するときにコクピットに満たされるのL.C.L.招待がリリスの体液なのです。

その人造人間エヴァンゲリオンの試作段階で、テストパイロットとして乗り込んだのが碇シンジの母親の碇ユイなのです。しかし事故により、彼女はL.C.L.に溶け、エヴァンゲリオンなかにとりこまれて、肉体も魂も戻ってこなかったのです。そこからサルベージした遺伝子を元に作られたのが綾波レイの肉体なのです。だから綾波レイは純粋な人間ではないのです。

新世紀エヴァンゲリオン (GAINAX NET)

綾波レイのここが魅力!

ミステリアスな雰囲気が魅力的

彼女のミステリアスで複雑怪奇な正体を紹介してきました。しかし、彼女の秘密がわかったところで、彼女の魅力が損なわれることはありません。綾波レイのミステリアスな魅力は、謎の正体がわかっていたとしても、いまだに明かされていないエヴァンゲリオンのさらなる謎が存在するからです。それはエヴァンゲリオンのこれから公開される作品を待つしかありません。

それまでは、彼女の行動や発言から、彼女の実は思慮深い一面や、意外な一面、さらには彼女らしからぬ魅力的な行動を紹介していきます。

たまに見せる柔らかな表情

テレビアニメから始まった新世紀エヴァンゲリオンの初期では、綾波レイは一切の感情を表に表しません。男性の碇シンジに裸を見られても、事故で押し倒されている状態になったとしても、普通の女性ならば大絶叫のうえに大暴れをして抵抗をしてもいたしかたがない場面であっても、綾波レイは叫び声一つ、表情筋一つ動かすことはありませんでした。だがエヴァンゲリオンの物語が進むにつれて、碇シンジとの交流が深まります。

エヴァンゲリオンのパイロット同士で会話をし、ヤシマ作戦と知られている日本中の電力を総動員して使徒を撃破した場面では、名場面として知られているシーンもありました。膨大な熱戦を浴びたエヴァンゲリオン零号機の中コクピットを開けて碇シンジが綾波レイの無事を確かめます。涙を流しながら喜ぶ碇シンジに彼女は困惑します。そして、彼女はその困惑を疑問にして、碇シンジに言います。

彼女は「ごめんなさい。こういうときどんな顔すればいいかわからないの」と困惑しながら言います。碇シンジはその疑問に、緊張の抜けた表情をして名言を答えます。「笑えばいいと思うよ」そうして、綾波レイははじめて碇シンジに向けて笑みを浮かべるのです。これらのやり取りから、彼女は感情がないのではなく、感情を表す言葉や表情を持ち合わせていないことがわかります。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版では、碇シンジや他のパイロット達と共に休日に公共施設へ遊びに行くシーンも見られます。そこでも綾波レイは個人行動をしがちですが、何者にも興味を示さない彼女の今までの行動からすると、ずいぶんな歩み寄りです。その後も碇シンジが作ったお弁当を食べるようになり、使徒との戦闘でも他のパイロットと力を合わせて勝利する場面もあります。

碇シンジのために料理を覚える綾波レイ

碇シンジとの親交を深めた綾波レイは、碇ゲンドウと碇シンジの父子が仲良くないこと引っ掛かりを覚えたのでしょう。綾波レイは碇ゲンドウとの食事中に、「碇司令、食事って楽しいですか?」と問いかけます。それに肯定した彼に、彼女はさらに質問を続けます。「誰かと一緒に食べるって、嬉しいですか?」「料理って作ると喜ぶ…ですか?」

それらを碇ゲンドウが肯定して、彼女は本題を切り出します。「碇司令。今度、碇君やみんなと一緒に食事…どうですか?」碇ゲンドウは、予定があるらしく最初に断ろうとしますが、綾波レイに妻のユイの面影を見て、断わりの言葉を飲み込み、お食事会に行くことを承認します。その時のほっとした表情は、実に魅力的です。

さらに綾波レイの行動は進み、周囲の人たちに「お食事会」の手紙を差し出します。綾波レイは、そのお食事会に出す食事を、自分で作った料理でもてなそうとします。ヱヴァンゲリヲン新劇場版では、人気のない暗い部屋の中で、珍しくキッチンに立つ綾波レイの姿が描写されています。

綾波レイのさらなる変化

以前に綾波レイはクラスメイト達と会話することはないと描写しました。しかしある日の朝に登校した綾波レイは、教室の入り口でいったん足を止めると、「おはよう」と小さな声ですが自ら挨拶します。その声に碇シンジが「…綾波?」と驚きます。さらにそれを聞いていたクラスメイト達は口々に「あの綾波があいさつした…」と口々に動揺します。その綾波レイの指には慣れない包丁を使ったために絆創膏が多く巻かれています。

それらの綾波レイの行為について、同じく綾波レイから手紙をもらった上司の葛城ミサトや、体調を管理している監督役の赤木リツコの二人は「変わったわね。レイ」「そうね。あの子が人のために何かするなんて、考えられない行為ね。何が原因かしら」「愛!じゃないの?」「まさか。ありえないわ」と驚いていました。

綾波レイのお食事代作戦とブッキング

綾波レイが大切な碇ゲンドウとその息子の碇シンジを食事会で仲良くしてもらおうとする計画は、危機に陥ります。なんとエヴァンゲリオン3号機起動実験の日程が食事会の日程と重なるのです。そしてそのテストパイロットは綾波レイなのです。自分のわがままではどうしようもない重大な日程であり、ましてや綾波レイが日程に関してとやかく言うはずもありません。

その危機は同じパイロットで、お食事会に呼ばれていたセカンドチルドレンの式波・アスカ・ラングレー(他シリーズでは惣流・アスカ・ラングレーという名前です)がパイロットの代わりを名乗り出ます。何名かの招待客が欠ける事態はありましたが、メイン目的の碇ゲンドウと碇シンジの二人を呼ぶことはできています。こうして綾波レイは無事にお食事会の開催日を迎えるのでした。

感謝の意を伝える綾波レイ

エヴァンゲリオン3号機起動実験に買って出て移動中の式波・アスカ・ラングレーは一件の留守番の録音を聞きます。発信者は赤木リツコからです。赤木リツコはすぐに綾波レイへ携帯を渡します。しばし…、せっかちな式波・アスカ・ラングレーが苛立ち怒りそうになる時間が経過して「―…ありがとう」と一言、綾波レイの言葉が録音されていました。

その言葉を聞いて、「ふんっ!バッカじゃないの!私がエヴァに乗りたいだけなのに!」と言いますが、その後に彼女は笑みを浮かべます。そしていままで苛立ち気味だった彼女の表情は、どこかすがすがしいものに変化して、エヴァンゲリオン3号機起動実験の準備を進めるのでした。エヴァンゲリオンのパイロットたちの間は、随分とやわらかく、そして仲間らしいものになっています。

綾波レイのお食事代作戦の結末は…

だがしかし、そのお食事会の開催時間の直前に、式波・アスカ・ラングレーがテストパイロットをするエヴァンゲリオン3号機が暴走してしまいます。そのことを綾波レイの所へ向かおうとしていた碇シンジが携帯で聞きます。碇ゲンドウは運転手付きの車で向かっている最中で、碇シンジの背後でスピンターンをする場面をみることができます。そして綾波レイは、料理の準備をしていた最中に迎えの者から話を聞いて知ります。

エヴァンゲリオン3号機の暴走により、それを迎撃に向かった碇シンジは、パイロットが仲間の式波・アスカ・ラングレーだということに気づいてしまい、エヴァンゲリオン3号機を攻撃することを拒絶します。碇シンジは自分が死ぬかもしれないけれど、仲間が乗ったエヴァンゲリオン3号機を攻撃するのや嫌だと言い張ります。そこで碇シンジを見放した碇ゲンドウは、代わりとして自動で動かせるダミーシステムに主導権を移します。

ダミーシステムの容赦がない行動により、エヴァンゲリオン3号機の暴走は止められます。搭乗していた式波・アスカ・ラングレーはコクピットのエントリープラグごと握りつぶされ、重傷を負ってしまいます。さらに、綾波レイの願いとは裏腹に、作戦の指示をした碇ゲンドウと仲間に重傷を負わせた碇シンジの父子関係は、決定的で致命的な決裂に至ってしまいました。

『エヴァンゲリオン』シリーズ公式ツイッター

綾波レイのかっこいい名言集!

「私が死んでも変わりはいるもの」

これは彼女を代表する名言だと説明しても過言ではない名言です。自分が死んだところで、同じ魂を持つクローン人間が自分として表れて、いままでと変わらず存在することを意味しています。彼女を正体不明にする謎からこぼれる、彼女がクローンだと表す魅力的な言葉です。

初めて世に出たのはテレビアニメ新世紀エヴァンゲリオンの第19話にて、エヴァンゲリオン初号機に拒絶された彼女は、自分の存在意義を失います。さらには、エヴァンゲリオンは汎用兵器です。「全てにおいてバックアップがある」と作中で語られる通り、綾波レイがエヴァンゲリオンに乗らなければ、別人が据え置かれます。その時に諦観の気持ちを込めた、綾波レイの悲しみを代表する言葉です。

「あなたは死なないわ、…私が守るもの」

この名言はヱヴァンゲリヲン新劇場版:序にて、ヤシマ作戦が言い渡された後、その準備をしている碇シンジと綾波レイとの間に、交わされた会話の中に出た名言です。圧倒的な防御力と、山をいくつも蒸発させるような火力を持つ使徒を、たった二人で撃退しなければなりません。以前の戦闘で死にかけていた碇シンジは、不安をあらわにして「これで…死ぬかもしれないね」と、隣で着替えている綾波レイに言います。

綾波レイはいつも着ている制服を抜いて、エヴァンゲリオンにのるときのプラグスーツに着替えます。そして「いいえ、あなたは死なないわ、…私が守るもの」と答えるのです。彼女は、使徒を迎撃する作戦を遂行するために言った言葉ですが、作戦中の碇シンジを支えた紛れもない名言になります。

「私には、他に何もないもの」

同じくヤシマ作戦の作戦開始を待つ間に、碇シンジは綾波レイに「綾波は、なぜエヴァに乗るの?」と問いかけました。綾波レイは「絆だから」とぽそりと答えます。「私には、他に何もないもの」という名言に続きます。

この台詞は、自分の存在意義がエヴァンゲリオンにのるしかないと感じている綾波レイの意識をよく表す名言です。そのとおり、彼女はエヴァンゲリオンに乗るなど、様々な目的のために作られたクローンなのですから。

「この子たちは、この中でしか生きられないもの。私と同じ」

この名言はヱヴァンゲリヲン新劇場版:破にて、碇シンジとの話に答えた綾波レイの台詞です。この時、碇シンジの学校の友達の他に、エヴァンゲリオンのパイロット達の子供たちは、日本海洋生態系保存研究機構に来ていました。堅苦しい施設名ですが、説明をするとセカンドインパクトで海が赤く染まり、多くの海洋生物が絶滅してしまいました。その海の生物を守ると同時に、赤い海を元に戻す研究をしている施設です。

しかし子供たちにとっては初めて見る青い海で泳ぐ生物です。綾波レイ以外の子供たちは、みな初めて来た水族館にはしゃいでいます。しかし綾波レイな一人で、大水槽から外れた円柱形の水槽を眺めています。碇シンジはそこに歩み寄り「狭いな。もっと広いとこで泳げばいいのに」と言います。それに彼女は「無理。この子たちは、この中でしか生きられないもの。私と同じ」と返します。

この時に綾波レイはなにを思ってこの言葉を答えたのでしょうか。この時の碇シンジにとって、彼女は正体不明なミステリアスな、しかし普通の女の子です。彼にとって、彼女の言葉の真意を推し量る情報は与えられていません。しかし、この記事を読んできた読者ならば、わかるでしょう。彼女は水槽と自らの境遇を重ねた魅力的な名言なのです。

「…おいしい」

この名言はヱヴァンゲリヲン新劇場版:破にて、水族館で食べた昼食でのことです。肉が食べれない綾波レイに碇シンジは「じゃあ、味噌汁はどう?温まるよ」と、みそ汁の入ったカップを差し出します。綾波レイはワカメと豆腐が入った味噌汁を口にして、少し驚いたようにして「…おいしい」と言うのです。

この時の「おいしい」という一言は、正体不明の無味乾燥とした綾波レイの印象とは少し違った感情を見せます。この時に彼女は、普段とっている食事以外のなにかを感じたのでしょう。前述に彼女が開催したお食事会の料理を作っているシーンでは、鍋一杯の大量の味噌汁がぐつぐつとゆだっているシーンが見られます。(鍋でにえたぎっている料理には諸説あり、みそ汁以外を作っているという意見もあります)

「ありがとう…感謝の言葉…初めての言葉」

この名言はヱヴァンゲリヲン新劇場版:破にて、碇シンジからもらったお弁当を洗って乾かした後、独り言を呟きます。「ありがとう…感謝の言葉…初めての言葉。あの人にも、言ったことなかったのに」彼女の正体不明で無味乾燥とした生活の中に、わずかに感情が見え隠れし始める魅力的な名言です。

「私は繋がっているだけ。エヴァでしか、人と繋がれないだけ」

この名言は、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破にて、式波・アスカ・ラングレーが乗るエヴァンゲリオン2号機が凍結されて自分の居場所を失ったかのように感じていた時です。綾波レイと二人がエレベーターで乗り合わせた時の名言です。「エヴァは自分の心の鏡」と謎の言葉から始まります。もちろんその言葉の正体がわからないアスカは、苛だった様子で反応を伺います。

綾波レイは彼女の苛立ちなどどこ吹く風で、淡々とさらに続きます。「エヴァに頼らなくていい。あなたには、エヴァに乗らない幸せがある」と続きます。このとき、彼女は誰かの幸せの可能性を見ることができる広い世界と、エヴァンゲリオンにのらない幸せを想像できる力を持っているのです。

しかしそんな心境が伝わるわけなく、拒絶するアスカにさらに続けます。「私は繋がっているだけ。エヴァでしか、人と繋がれないだけ」さらに激昂したアスカは、「おすまし人形」と言うのを、綾波レイは初めて「私は人形じゃない」とはっきりと否定します。自分は人形として生まれたが、それを否定する意味は大きいです。綾波レイの心境の変化が大きく見られている魅力的な名言です。

「碇君と一緒にいると、ポカポカする」

上記のエレベーターのシーンから続きます。綾波レイが料理をして怪我をしたらしき指の絆創膏を見て、アスカは「ひとつだけ聞くわ。あのバカ(碇シンジ)をどう思ってるの?」と問いかけます。綾波レイは「わからない。ただ、碇君と一緒にいると、ポカポカする。私も……碇君に、ポカポカして欲しい。碇司令と仲良くなって、ポカポカして欲しいと……思う」と答えます。

人とは違う人生を送って来た綾波レイにとっては、「ポカポカ」の正体がわかっていません。しかし、多感な年ごろのアスカは、ポカポカした感情が「碇シンジのことが好き」だということを察知します。そして苛立ちながら「ホンットつくづくウルトラバカねっ!それって好きってことじゃん!」と叫ぶのです。

「碇君が、もう、エヴァに乗らなくても、いいようにする!」

エヴァンゲリオン3号機の暴走に次ぐ碇親子の決定的な亀裂と、二度とエヴァンゲリオンにはのらないと決めた碇シンジの離脱、そこへ容赦なく使徒が襲い繰ります。アスカはエヴァンゲリオン3号機の暴走に巻き込まれて重傷を負ったままです。ネルフに登録されている手持ちのパイロットとして動けるのは、離脱をした碇シンジか、綾波レイのみです。そこに綾波レイがエヴァンゲリオン零号機に乗って現れるのです。

以前に綾波レイはアスカに「エヴァに頼らなくていい。あなたには、エヴァに乗らない幸せがある」と言っていました。さらに碇シンジがエヴァンゲリオンにのって使徒と戦うことが死ぬかもしれないと恐れていること、エヴァンゲリオンに乗るのを拒絶していたことを見て来ました。彼女は彼女なりに考えて、「いまここで使徒を倒せば、碇シンジがエヴァンゲリオンにのらなくてもいい幸せがある」と考えた結論だとした予想があります。

エヴァンゲリオンの綾波レイは最高のヒロイン!

正体不明の綾波レイの、不思議な発言や、他者と交わろうとする彼女の行動、魅力的な名言の数々を紹介してきました。しかし、綾波レイの魅力や彼女の世界観を表す名言は、本編でまだまだ見ることができます。さらに、エヴァンゲリオンシリーズの数だけ、少しずつ違った綾波レイや、碇シンジをはじめとしたパイロット達との関係が築かれます。その違いや、綾波レイの対応の違い、周囲の違いを楽しんでみるのもお勧めです。

そんなエヴァンゲリオンシリーズは、テレビアニメをはじめ、劇場版アニメ、漫画、ゲーム、パチンコなど数々の媒体で楽しむことができます。さらにはスーパーロボット大戦や育成ゲームなど、本編では絶対にありえないシチュエーションで生きる綾波レイの姿を見ることができるパロディなどもあります。皆さんの生活や性格、時間に合わせた媒体で、エヴァンゲリオンの世界を味わってみてください。

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