ムカデ人間2のネタバレあらすじ！閲覧注意のグロテスクホラー映画を紹介

センセーショナルなタイトルと予告によって、ムカデ人間シリーズは比較的高い知名度を手に入れた映画と言えます。しかし、知っているという人の中でも、観た事があるのはそれほど多くはないようです。

そこで、ムカデ人間2のあらすじをネタバレで紹介します。また、あらすじのネタバレ以外にも、観た人の感想や、出演者や見所などを挙げていき、ムカデ人間2の様々な魅力を取り上げていきます。

「ムカデ人間2」とあるように、今作は「ムカデ人間」の続編にあたります。前作は衝撃的な予告編で話題となり、ヒットしました。人間を結合すると言う、グロテスクさよりも狂気を描き、9週間のロングランを記録しました。

ムカデ人間には、マッドサイエンティストの「ヨーゼフ・ハイター博士」が登場します。パッケージも文章とイラストで想像力を掻き立て、この手の映画が好きな人には堪らない作品と言える、まさに「とんでもない映画」でした。

ムカデ人間2本編のあらすじのネタバレの前に、今作のキャストの紹介です。ムカデ人間2にはハイター博士は登場していません。直接的な続編ではなく、前作はフィクションとして別の形で登場してきます。

主人公マーティン役はローレンス・Ｒ・ハーヴィーです。イギリス人の俳優で、イギリスでは子供番組で人気を博した事もあります。ムカデ人間2では、ほとんどセリフがないという役柄でしたが、非常に存在感のある演技を披露しました。

実は大の親日家で1970年代の歌謡曲やピンク映画のファンだそうです。また『ムカデ人間3』の公開記念イベントにスカイプを使って通話した際には「ガールフレンドができたんだ」と嬉しそうに報告するなど、お茶目な一面もあります。

前作のムカデの真ん中になるジェニー役で出演していたアシュリン・イェニーは、ムカデ人間2ではアシュリン・イェニー本人の役で登場しています。

前作に引き続き登場し、ムカデ人間2でもその演技力を発揮していて、非常に存在感のある登場人物です。ネタバレになりますが、今作でもムカデ人間にされてしまいます。

では、ここからムカデ人間2のあらすじを画像付きでネタバレ紹介していきます。以下、グロシーン注意、ネタバレ注意です。画像にあるように観覧制限の「Ｒ18+」とありますが、耐性のある18歳以上でもなかなかキツいグロ表現が満載です。なお、ムカデ人間2は、全編ほぼ白黒映画となっていますので、画像もモノクロのものが続きます。

ムカデ人間2はイギリスやオーストラリアで上映禁止となっています。日本でも上映前から「ヤバいらしい」と噂になったムカデ人間2の内容などのようなものなのでしょうか。あらすじだけでも危険な内容です。

ムカデ人間2の主人公のマーティンは、ロンドンの地下駐車場で夜間警備員として働いていました。彼は職場にノートパソコンを持ち込み、「ムカデ人間」の映画を繰り返し観ていました。一度観終わっても巻き戻して最初から何度も何度も観ていました。

監視カメラにカップルが映っているのを確認すると、デスクの上に置いてあるバールを手に取り、立ち上がります。マーティンの視線はカップルの女性の方ばかりに向いています。男の足を拳銃で撃ち、続けて女性の太ももを撃ちます。

苦しんでいる男を頭部にバールを振り下ろすと、女性の方へ向かいます。許しを請う女性を見下ろして不気味な笑みを浮かべると、バールを振り下ろします。女性の手首をガムテープで止めると、彼女を運ぶために車を用意しますが、車の中には既に1人捕まっていました。

喘息の発作を薬で抑えながら、警備室に戻ると、マーティンはDVDを逆再生で巻き戻している間、自作のムカデ人間のスクラップブックを眺めます。そこには映画のワンシーンや出演者の写真がありました。映画が巻き戻ると、椅子に座り直してまた映画を観始めます。

雨が降りしきる中、マーティンは貸し倉庫の下見をします。じっくりと倉庫内を観察し、何かを数えるような仕草をしながら、満足したようににっこりと笑いますが、契約を焦った倉庫のオーナーを殺してしまいます。この殺人は想定外だったようで蘇生を試みますが、オーナーは死んでしまいました。

熱狂的なファンであるマーティンはついに欲望を抑えられなくなります。画像にあるこの倉庫で、念願のムカデ人間を作ろうとします。映画に出演していた北村昭博とアシュリー・C・ウィリアムズもムカデ人間に組み込もうとオーディションの名目で呼び出そうとしますが、スケジュールの都合で行けないと分かると、彼はとても落ち込みました。

マーティンは幼い頃から父親に性的虐待を受けていて、発達障害を抱えている上に、中年となった今でも夢の中では虐待をしていた父親の声がしています。マーティンの母親は、夫が性的虐待で逮捕された事を逆恨みしており、彼を罵ります。

マーティンの自宅には主治医のシーブリング先生が訪ねてきます。ムカデの話ばかりしている我が子を気味悪がる母親に、シーブリングは「ムカデは男根の象徴」と言い、マーティンの膝に手を置きます。どうやらシーブリング先生には男色の傾向があるようですが、マーティンは露骨に嫌な顔をします。

真上の部屋には全身にタトゥーをした男が住んでいます。音楽がうるさいと、母親が天井をほうきで叩きますが、怒鳴り込んできた男にマーティンは罵倒され、痛めつけられます。そんな彼の生活の慰めは、「100％医学的に可能」と書き込まれたムカデ人間のスクラップブックと、ペットとして飼っているムカデでした。

ムカデ人間のDVDを観ながら、ハイター博士が劇中で説明している通りに、スクラップブックに書き込んでいきます。画像のように、そこには既に非常に詳細な手術手順が書かれていました。

そこへ「ターゲット」がやってきます。今度は夫婦で赤ちゃんを連れていて、女性は妊娠中でした。バールで殴って気絶させると、赤ちゃんを車の中に置き去りにし、2人を捕らえます。紙やすりで自慰行為に耽っていた所を女性2人に見つかり、彼女たちも捕らえて倉庫へ運びました。

こうして8人のムカデ人間の素材が集まった所に、アシュリン・イェニーがオーディションでロンドンに来る、との報せを受けます。タランティーノ監督の新作映画として呼び出したのです。マーティンが倉庫を後にすると、口を塞いでいるガムテープが取れた男が言いました。「ムカデ人間は映画なんだぞ！」

ちなみに、前作のムカデ人間はタランティーノ監督が褒めた事で話題となりました。そのタランティーノの名前を使ったオーディションとは、皮肉がきいている演出です。

マーティンの寝室に、母親がナイフを持って忍び込みます。「お前と心中する事に決めた」と語っていた母親はそれを実行に移します。マーティンのベッドに刃を突き立てますが、そこにマーティンはいませんでした。部屋に戻ってきたマーティンは母親を不気味に睨み付けると、何も言わずにベッドに横になります。

部屋で手首を切った母親は、マットレスの隙間に隠してあったムカデ人間のスクラップブックを見つけます。「お前の言ってた変態映画のだね！」と言い、母親は目の前でスクラップを画像のように破り捨てます。マーティンは泣きながら、破り捨てられたスクラップを拾い集めます。

崇拝するハイター博士のスクラップを抱きしめた後に白衣を着ると、ペットのムカデに前で声を上げて泣きました。しかし「汚らわしい物は全部捨てる」とムカデを処分しようとした母親に抵抗し、ムカデに噛ませて苦しんでいる母親にバールを何度も降り下ろします。返り血で白衣が赤く染まります。

母親の死体を椅子に座らせ、マーティンは食事を食べます。母親の頭部は完全に破壊されていて、マーティンは画像のように返り血を浴びていましたが、いつものように食事をします。すると、いつもの上の住人の音楽が鳴り響きます。男が乗り込んできますが、太ももを拳銃で撃ち、バールで気絶させると手足をガムテープで縛ります。

家から工具などの必要な道具一式をスーツケースに詰めます。職場の警備室でDVDを観ながらはしゃぐマーティンの姿がありました。監視カメラのモニターを虫眼鏡でよく見ると、揺れている車がありました。

車には運転手と売春婦とシーブリング先生がいました。先生は行為の最中でしたが、「本当はあの発達障害の子がいい」と漏らしています。シーブリング先生を拳銃で撃ち殺し、運転手と売春婦を捕まえて倉庫へと運びます。

明朝6時、ヒースロー空港に着いたアシュリンを車に乗せます。「タランティーノの映画に出られるなんて」とアシュリンは喜びながら撮影の裏話を話します。アシュリンを乗せた車は倉庫へと着きました。こうして、ムカデ人間の12人のパーツが揃いました。

終盤のあらすじのネタバレシーンの紹介です。いよいよムカデ人間の制作に取り掛かります。家から持ち出した道具を床に並べていきます。鉈やペンチ、包丁など、それらは前作で使われた手術道具とは程遠い物ばかりです。そして手術開始の際にも麻酔代わりにバールで殴って気絶させます。

ここからはグロテスクシーンの連続です。マーティンは素人なので、歯を抜くための麻酔もなければ適切な手術手順も知りません。画像のようにハンマーで歯を叩いて割っていきます。嬉しそうな表情を浮かべながら、抜いた歯を指を突っ込んで取り出します。

しかし、ここでイレギュラーな事態が起こります。ムカデ人間のパーツの1人で先頭にする予定だった妊婦が死んでいました。まだ胎児が動いている音はしますが、死んだ人間をムカデ人間にする事はできません。落ち込んだマーティンは彼女を運び、ビニールシートをかけます。

マーティンはみんなの膝にマジックで下書きをすると、靱帯を切っていきます。さらにスキンヘッドの男のお尻にV字の下書きをし、カッターナイフで切り込みを入れていきます。出血も激しく、男は死亡してしまいます。揺すっても起きない男に、マーティンは声を上げて泣き出します。

もうすぐムカデ人間の完成です。マーティンは大型のホッチキスであるタッカーを取り出すと、お尻と口元をタッカーで留め、強引に繋げていきます。喘息の発作を抑えながら、アシュリンを先頭とした10人のムカデ人間が誕生しました。前作では接合部分には包帯が巻かれていましたが、今回は雑にガムテープで補強されていました。

ようやく完成したムカデ人間を目の前に、マーティンはバール片手に指揮者のように振る舞います。調達や制作の苦労が報われたようで、マーティンの表情は非常に満足気です。手鏡で1人１人の顔を見せてあげながら、女性の髪を梳かしていきます。

アシュリンの目の前に餌皿に缶詰を開けますが、彼女は手で払いのけます。それに起こったマーティンはアシュリンの喉の奥にホースを突っ込むと、漏斗で直接胃に缶詰を流し込みます。そこへ「北村とウィリアムズがタランティーノに会いたい」と芸能事務所からの留守電が入ります。ですが、アシュリンがあまりにも騒ぐので、ペンチで彼女の下を引っこ抜きました。

ムカデ人間のお腹を揺すって便意を催そうとしますが、何か物足りない様子です。マーティンは映画の内容を思い出しました。下剤を使って強制的に排便させようとします。下剤が効いてきて、あちこちで排便の音がします。マーティンはとても喜び、声を上げて笑いますが、倉庫内が臭くなってしまい、思わず吐いてしまいました。

興奮したマーティンはムカデの最後尾の女性の後ろへ回ると、自分の局部に有刺鉄線を巻き付け無理矢理女性と行為に及びます。満足して果ててぐったりしていると、ビニールシートの中の妊婦が蘇生しました。

破水した女性は悲鳴を上げながら、倉庫の外へと逃げます。怒り狂ったマーティンは追いかけますが、女性は車の中で出産、エンジンをかけてその場から逃げ去ります。

いよいよクライマックスのあらすじのネタバレ紹介です。その頃、倉庫内でも異変が起こっていました。１０人のムカデが前と後ろの5人ずつに分かれました。それを観たマーティンはさらに怒り狂い、後ろ部分の5人を拳銃で撃ち殺します。前部分のムカデも殺そうと近付きますが、アシュリンの手はブレーカーに触れていました。

マーティンが電気をつけると、アシュリンはペットのムカデの入った水槽を持ち上げて投げつけました。水槽が割れてムカデが逃げ出したものの、マーティンには当たりませんでした。後ろの1人を撃ち殺した所で拳銃は弾切れになってしまい、ナイフで首を切って殺していきます。そして、残ったのはアシュリンだけとなりました。

アシュリンを愛おしそうに眺めていると、マーティンは彼女からの反撃を受けます。股間を殴られ、倒れた所を肛門に漏斗を押し込まれ、ムカデを入れられました。アシュリンの首を刺して殺すと、マーティンはお腹を押さえながら倉庫の外へ出ました。

車の走り去る音がして、パソコン画面にエンドロールが流れます。場所はロンドンの地下駐車場で、相も変わらずマーティンはDVDを観ていました。全てはマーティンの妄想だったのです。しかし、駐車場のどこからか、妄想の中で彼が車の中に置き去りにした子供の泣き声が響いています。

あらすじのネタバレからも分かるように、グロシーンの連続です。グロテスクな映画は数多くありますが、ムカデ人間2のグロさはかなりのもので、この手の映画が得意な人でも思わず顔をしかめてしまうほどです。レビューコメントには「グロい」「汚い」「気持ち悪い」の感想が並んでいます。

ムカデ人間2の感想では低評価も多いですが、高評価をつける人もいます。高評価の理由としては、主役のマーティンの飛び抜けたキャラクター、前作を超えた演出が挙げられています。前作では物足りない感想を持った人に評価されている印象ですが、ムカデ人間2の表現のグロさは予想外といった感想が見られます。

またムカデ人間2は「人に勧められない」といった感想も多くあります。全編白黒なので「助かった」といった感想もある一方で「雰囲気が出る」といった感想もあって、観る人によって感じ方は様々です。ムカデ人間2は「大っぴらに好きとは言えない」というのは、高評価をつけた人に共通している感想のようです。

ムカデ人間2におけるムカデ人間作成シーンのグロさや痛々しさや手術の雑さ、悲鳴やうめき声は、相当インパクトが強かったようで、映画を観た人の心に深い傷を残していきました。セリフらしいセリフがないマーティンのサイコパスっぷりも支持される一方で拒絶されてもいて、ムカデ人間2の感想は賛否評論といった所です。

エンドロールに重なるようにして駐車場に響いていた赤ちゃんの声の正体も、ムカデ人間2本編では明らかにされていません。これについてもいくつかの解釈があるようです。1つは全ては妄想だったため、赤ちゃんの泣き声も妄想だというものです。

もう1つの説は「事件の後、マーティンは無事に帰ってきて仕事を続けている」というものです。ムカデ人間を作成していた期間も赤ちゃんはなんとか生きており、弱弱しいながらも鳴き声を上げているのでは、というものですが、映画の中ではその辺りの描写はしっかりとされていません。

前作ムカデ人間がＲ15だったのに対し、ムカデ人間2はＲ18+にまで年齢制限が引き上げられています。非常にグロテスクな映画ムカデ人間2が誕生したきっかけにはトム・シックス監督の考えがありました。

前作のムカデ人間の内容に対し、「観客がこの映画を模倣する」というインタビューを受けて批判されたため、ムカデ人間2では表現を極端な所まで持っていこう、としたそうです。観客が十分だと思った所へさらに一押しして馬鹿馬鹿しい所までやり、これでも真似出来るか？という風刺である、と監督は意図を語りました。

トム・シックス監督と主演のローレンスは、日本の『ギニーピッグ』やドイツ映画の『シュラム死の快楽』といった映画を参考にしたそうです。どちらもカルトな映画です。自身曰く「愉快なスプラッターコメディを作っている」と思ったほどでしたが、ムカデ人間2は本国イギリスでも一部上映が禁止されるなど、物議を醸しています。

ムカデ人間2で主演したローレンス・Ｒ・ハーヴィーは、続編となるムカデ人間3で1作目でハイター博士を演じたディーター・ラーザーとの共演を果たしています。ローレンス演じる会計士のドワイト役もムカデ人間の映画のファンで、ムカデ人間化する案を所長に力説しています。

ムカデ人間2の時とは違い、ドワイトにはセリフがあります。マーティン役の時とは違ったローレンスの演技を見る事ができます。マーティンの時の怖いキャラとは違い、ドワイトは意外とかわいいという感想も聞かれます。

あらすじのネタバレの段階でも感じるように、ムカデ人間2はまさに「閲覧注意」という注意書きがピッタリな映画と言えます。「続編だから」と思って観ると、かなりショックを受けるため、覚悟しなくてはいけません。また、ムカデ人間2はそのグロテスクな内容のため、一緒に観る相手も選ぶ必要があるかもしれません。

しかし、主役のマーティンの演技や予想をはるかに上回る展開は、ムカデ人間2を実際に観ないと味わえません。この映画を評価した人にもしなかった人にも、共通して強い印象を残している作品と言えます。ムカデ人間全3作を収録したブルーレイＢＯＸには、ムカデ人間2のカラー版も収録されていて、さらに衝撃度が増しています。

あらすじのネタバレを見ていただいた通り過激な内容で、繰り返しどころか1度観るのもつらい作品ですが、他の作品にはない強烈な個性を持った映画です。ムカデ人間シリーズの中でも、今作は最も危険度が高い作品と言えます。