ローグワンの評価と感想は?最高傑作とつまらないに分かれる理由も考察

ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリーはシリーズ初の実写スピンオフ映画として公開されました。その出来は最高傑作と評価する人もいれば、つまらないと評価する人もいて感想が割れています。その理由を探ってみると、スターウォーズシリーズのファンであるか否かは評価に関係していないことが見えてきました。そこで、最高傑作ともつまらないとも言われるローグワンの感想と評価の理由を考察してまとめました。

ローグワンの評価と感想は?最高傑作とつまらないに分かれる理由も考察のイメージ

目次

  1. ローグワンの評価と感想を紹介!評価が分かれる理由を考察!
  2. ローグワンとは?
  3. ローグワンの評価!最高傑作派の感想
  4. ローグワンの評価!つまらない派の感想
  5. ローグワンの評価が分かれる理由を考察!
  6. ローグワンの海外の評価や感想はどう?
  7. ローグワンの評価や感想は見る人によって変わる!

ローグワンの評価と感想を紹介!評価が分かれる理由を考察!

ローグワンはスターウォーズシリーズのスピンオフとして公開された映画です。「アンソロジーシリーズ」という名で展開されるスピンオフ3作の第1弾として公開されました。世界的人気のあるシリーズのスピンオフということで公開前から注目されていました。最高傑作という感想が聞かれる中、つまらないという感想もあります。いったい評価が割れてしまうのは何故なのでしょうか?ローグワンの評価の理由を考察してみました。

Rogue One | StarWars.com

ローグワンとは?

ジョージ・ルーカスによってアメリカで生まれたスターウォーズシリーズはスカイウォーカー一族を中心に据えた、壮大なスペースオペラです。9つのエピソードで構成されているこの物語は、エピソード1からエピソード9という順番で時系列に並んでいます。しかし、劇場公開されたのはエピソード4が最初でした。第1作から大ヒットしたスターウォーズはその後に多くのファンを増やしながら世界的人気のシリーズとなります。

ローグワンはスターウォーズエピソード4の過去を描いた物語!

ローグワンはエピソード4の過去を描いた物語です。エピソード3から4までの間にスターウォーズの世界では大きな重大な変化が起きました。ローグワンはそのミッシングリンクを埋めるエピソードとなっています。スカイウォーカー一族ではない、普通の人たちにスポットを当てていることからスピンオフ作品として作成されました。他のシリーズでは掘り下げられなかった世界観を提示し、最高傑作とも言われます。

ローグワンのあらすじ

ローグワンのストーリーは主人公ジンの幼少期から始まります。ジンの父親であるゲイレンは科学者でした。そこへ帝国の将校であるクレニックがやってきて大量破壊兵器『デス・スター』の開発に協力するように脅迫します。抵抗したジンの母親はクレニックに殺されてしまいます。ジンはなんとか生き延び、ソウに引き取られますが、大人になるころには一匹狼のならず者となっていました。

『デス・スター』の開発をしたゲイレンでしたが、彼はデス・スターに弱点を残しておきました。その重要機密を帝国パイロットのボーディーに託して反乱軍に届けるように伝えます。帝国を脱したボーディーでしたが、ソウに捕まり、疑念を抱かれて捕虜にされてしまいます。その頃、帝国に連行されそうになっていたジンは、反乱軍に救出され、ソウとの交渉を頼まれます。

反乱軍将校キャシアンとロボットのK-2SOと共にソウの元に向かい、そこでチアルートとベイズに会います。囚われていたボーディーとも合流した5人と1台のロボットはゲイレン救出に向かいました。ジンはゲイレンと再会しますが、反乱軍の攻撃によって致命傷を負っていたゲイレンは息を引き取ります。その後、ジンたちはデス・スターの危険性を反乱軍の上層部に訴えます。しかし聞き入れられません。

止む無く、仲間たちだけで出発するジンたちは自分たちのコールサインを「ローグワン」としました。その後、反乱軍の援護も得て、ジンたちは設計図のデータの奪取に成功します。しかしデータを転送するために、ひとり、またひとりとローグワンの仲間たちは命を落としました。彼らの活躍によって設計図のデータは反乱軍のレイア姫へと渡ります。ジンたちは希望を託せたことを確信し、爆風に巻き込まれて命を散らしました。

ローグワンのメインの登場人物

ローグワンの主役はジン・アーソです。演じたのはフェリシティ・ジョーンズで、吹き替え版のキャストは渋谷はるかです。初の実写スピンオフ作品となったローグワンですが、ジンは特別な力を持たない普通の少女でした。生きるために犯罪にも手を染めてきましたが、最後には仲間や帝国に抗う人たちのためを思ってその生涯を閉じました。その過酷な運命から悲劇のヒロインと言っていいでしょう。

ローグワンでジンの相棒となるキャシアン・アンドーを演じたのはディエゴ・ルナです。日本語吹き替え版のキャストは加瀬康之です。反乱軍の将校としてジンと行動を共にしたキャシアンですが、彼にはジンの父親であるゲイレンを暗殺するという密命が下されていました。結果的に暗殺を実行できず、ゲイレンは反乱軍の攻撃に巻き込まれて死亡しました。最後までジンの傍にいたキャシアンは彼女と共に爆風の中に消えました。

ローグワンでジンたちに同行するロボットK-2SOを演じたのはアラン・テュディックです。日本語吹き替え版のキャストは野中秀哲です。どこか間の抜けた会話をするK-2SOは暗くてシリアスなローグワンの雰囲気を和らげてくれるムードメーカーでした。帝国兵の疑いを晴らすためにキャシアンを突然殴るといったの奇行を見せてくれます。最後はジンたちを守るために単独でストームトルーパーと戦い、破壊されてしまいました。

ローグワンで盲目のカンフーマスターであるチアルート・イムウェを演じたのは、アクション監督としても活躍するドニー・イェンです。日本語吹き替え版のキャストは根本泰彦です。フォースを信じる座頭市のようなキャラクターはスターウォーズに新たな風を吹かせたとファンから称賛されました。最後は銃弾飛び交う戦場を進んで、通信システムの起動スイッチを入れたあと、爆風に巻き込まれて命を落とします。

ローグワンでチアルートと共にジンたちに同行するベイズ・マルバスを演じたのは中国で活躍する俳優、姜文(チアン・ウェン)です。日本語吹き替え版のキャストは北川勝博です。銃の名手として積極的に戦闘に参加します。チアルートとの間には絆があるようで、彼の死に悲痛な表情をし、最後は敵の攻撃をその身に受けながらも銃を撃ち続けて力尽きました。

ローグワンで帝国軍パイロットのボーディー・ルックを演じたのはリズ・アーメッドです。日本語吹き替え版のキャストは桐本拓哉です。ゲイレンから機密を託され、ジンたちと合流した後はパイロットとして操縦桿を握りました。ローグワンの名付け親でもあります。設計図のデータ送信のために、通信ケーブルを繋いだ後、船内に投げ込まれた爆弾によって死亡しました。

ジンにとっての仇であり、ローグワンでのメインの悪役となるのは銀河帝国軍司令官のオーソン・クレニックです。演じたのはベン・メンデルソーンで、日本語吹き替え版のキャストは三上哲です。ジンと同じく特別な力を持たない普通の人として描かれたクレニックは、帝国軍内での立場に苦労しつつも己の野望のためにジンを苦しめ、最後は彼女の撃った弾丸によって命を落としました。

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ローグワンの評価!最高傑作派の感想

ローグワンはスターウォーズシリーズの中でも最高傑作と評する人が多い作品です。何故本編シリーズよりも高い評価が得られるのでしょうか?最高傑作派の感想をまとめました。

スターウォーズを知らなくても楽しめる!

『ローグワン』が最高傑作と言われる理由のひとつに「スターウォーズ」を知らなくても楽しめるという感想があります。というのもローグワンのメインの登場人物はこれまでのシリーズの登場人物が出ません。シリーズの熱心なファンでなくても、登場人物の置かれた状況がわかるようにストーリーが進みます。例えば、主人公のジンです。冒頭は彼女の少女時代から始まり、帝国の人間によって母親が殺されます。

ファンであれば、『帝国』や『デス・スター』の設定を知っているので、敵の狙いがわかります。詳しくない人にとっては、短いシーンの中で詳しい背景まではわかりません。しかし、「悪いことを企んでいる奴によって母親が殺された」というジンの辛い経験はわかります。そして、彼女と『デス・スター』の因縁は他のシリーズを見ていなくてもわかる、ローグワンの中で完結するエピソードです。

舞台背景やスターウォーズの歴史を知らない人が見ても、「親の仇である敵を討つ」というシンプルな筋書きがわかりやすいという感想があります。もちろん、詳しい人に聞けば、「ラストシーンが直接エピソード4に繋がる」とか、「ベイダーの過去も映画化されている」といった情報がすぐ得られるでしょう。ローグワンはスターウォーズを知らない人こそ、スターウォーズの世界にハマる第1歩です。ゆえに最高傑作とも言われます。

ローグワンは勧善懲悪の物語ではない

ローグワンの物語は単純な善悪の対立を描いているものではありません。これまでのスターウォーズは「悪の帝国とそれに抗う反乱軍」という善悪がはっきりしている構図がありました。ダース・ベイダーは悪の象徴そのものであり、それゆえに意外な正体にインパクトがありました。しかし、ローグワンの主人公ジンたちは決して、正義のヒーローという訳ではありません。

ジンはアウトローとして生きてきました。生きるためには犯罪にも手を染めてきた人物です。それに、ルークやアナキンのようなジェダイとしての力もありませんでした。ジンは父親が関わった『デス・スター』との因縁をきっかけに反乱軍に身を投じます。しかし、帝国の圧政に苦しむ反乱軍は、公正明大な組織ではありませんでした。ジンがデス・スターの設計図を盗むという計画を話した時も最初は協力してくれません。

帝国が悪として描かれている点は変わりませんが、反乱軍はそれまでのスターウォーズと比べると、大きな組織であるがゆえの人々の思惑、エゴといったものが垣間見えるリアリティのある描写がなされました。善悪の対立というシンプルな構図では無いからこそ、大人の楽しめるエンターティメントとして、ローグワンはシリーズ最高傑作に推す声も少なくありません。

エピソード4の設定を完璧に補完した!

ローグワンはエピソード4の設定を完璧に補完した最高傑作と評されます。シリーズは長らく、エピソード5が最高傑作と言われてきました。最初に公開されたエピソード4で登場人物や舞台の紹介が済み、エピソード5でエンターティメントとして花開いたという感じです。しかし、エピソード4の設定にはご都合主義と感じられる部分も残されてきました。「デス・スターの弱点」や「反乱軍が設計図を持っている理由」です。

この設定の穴をローグワンはきっちりと埋めてくれました。「どうして最強の兵器であるはずのデス・スターに単純な弱点があったのか?」それはジンの父親が意図的に組み込んだものでした。「逆境にあった反乱軍はなぜ設計図を入手できたのか?」それはローグワンで描かれた通り、ジンたちの決死の作戦があったからです。このように、エピソード4の舞台裏をローグワンはしっかりとしたストーリーで描き切りました。

「ローグワンはスターウォーズの伝説の幕開けであるエピソード4を何倍も楽しめる作品にした」と、シリーズファンから大好評の理由はここにあります。ローグワンのラストから10分後からエピソード4の物語が始まるため、ローグワンを観てすぐにエピソード4を観て欲しいという意見も納得のシナリオです。

ローグワンでは普通の人たちが描かれた!

ローグワンが最高傑作といわれる理由には「スターウォーズの世界の普通の人たちを描いた」というものがあります。これまでのスターウォーズは特別な力を持ったジェダイの騎士を主役とした物語でした。ルークにしろ、アナキンにしろ、世界を大きく変えるだけの力がありました。しかし、ローグワンにジェダイの騎士は登場しません。ジンたちはフォースの力を使えない普通の人です。

ローグワンのメンバーは当然、ダース・ベイダーのようにフォースを使う強敵には敵いません。帝国の尖兵であるストームトルーパーと相打ちになるので精一杯という強さです。それでもジンたちは「デス・スター」の破壊が可能になるかもしれないという望みにかけて決死の作戦を実施に移し、死んでいきます。ジンたちローグワンの努力は、続くエピソード4のルークたちの活躍によって報われました。

英雄の活躍に焦点を当ててきたスターウォーズシリーズの中で、普通の人の活躍が描かれたローグワンは異色作です。それゆえに、今までのシリーズでは見えなかった部分をしっかりと描いたとしてローグワンは最高傑作とも言われます。スピンオフ作品としての役割をファンの期待以上に果たした最高傑作として賞賛されました。

ダース・ベイダーの圧倒的強さが見られる!

ローグワンの魅力を語る上で外せないのが、ダース・ベイダーの存在です。スターウォーズの代名詞とも言えるダース・ベイダーは誰もが知る人気キャラクターであると同時に、最新の技術でその活躍を披露することが渇望されていました。ローグワンでは直接の敵として出てくるわけではありあませんが、最後の10分で圧倒的な強さを見せます。

反乱軍の宇宙船に乗り込んできたダース・ベイダーはライトセーバーを光らせると、その場にいた反乱軍兵士を次々と屠りました。銃弾は弾かれ、フォースの力で身体の自由は奪われ、ライトセーバーによって斬り伏せる様は、圧巻の強さ、恐怖の象徴です。このシーンを最後に観られただけでもファンは歓喜でしょう。また、スターウォーズをよく知らない人でも、目を奪われる衝撃的なシーンに仕上がっています。

ローグワンの評価!つまらない派の感想

最高傑作と評されるいっぽう、ローグワンはつまらないという真っ向から反対する意見も少なくありません。感想を観てみると、単にスターウォーズが嫌いだとか、スターウォーズがわからないからという意見ばかりではないようです。つまらない派の感想をまとめました。

スターウォーズと雰囲気が違う

ローグワンをつまらないと評する理由には「スターウォーズらしくない」という意見が少なくありません。確かに、ローグワンは冒頭からして伝統を外れています。スターウォーズシリーズのオープニングはテーマソングが流れる中、それまでのあらすじを振り返るのがお決まりでした。しかし、ローグワンではこれがありません。ロゴが表示されるだけで、BGMも従来と違います。がっかりしたファンがいることは言うまでもありません。

また、作中の細かい表現にも否定的な意見が寄せられています。例えば、惑星や場所の名前を表示するテロップです。ローグワンでは冒頭に場面がよく変わりますが、それを分かり易くするために「惑星○○」とテロップで表示されます。これがいかにも説明的で興が削がれると言う意見もあるのです。熱心なファンであるほど、スターウォーズの世界に没頭できなくなるから、説明は不要と考えるのでしょう。

もっとわかりやすいところでは、ローグワンではほとんどライトセーバーやフォースの力を観ることができません。わずかに拝めるのは最後のダース・ベイダーの活躍シーンです。ライトセーバーやフォースを使った戦闘シーンはスターウォーズシリーズの大きな見どころです。主人公たちが普通の人であるため、仕方がないのですが、ほとんどライトセーバーが出てこない点は「つまらない」と評されるのも頷けます。

ローグワンの序盤はつまらない

ローグワンをつまらないという人の中には、序盤の展開について苦言を述べる人が少なくありません。これはスターウォーズシリーズのファンか否かは関係なくよく目にする意見です。確かに、ローグワンは冒頭に派手なアクションが無く、ジンが仲間と共に行動するまでが時系列順に描かれています。特に序盤の30分は物語が大きく動く気配が無いので「つまらない」と酷評される要因となりました。

ストーリー展開の遅さに加えて、ジンたちは普通の人なのでフォースを使うこともできません。必然的に戦いの盛り上がりは、集団での作戦行動の場面になります。ローグワンでは終盤の戦いが最高潮の盛り上がりです。そのため、序盤から中盤にかけては終盤のための足場固めに終始しています。これを退屈と感じてつまらないと評する人も多いのです。

キャラクターに感情移入ができない

ローグワンではジンたちの活躍を中心に物語が描かれますが、「主要登場人物に感情移入ができなくてつまらない」という意見が多くあります。確かに、全員が新キャラで深く掘り下げられているわけでもないため、キャラクターへの感情移入はしづらいのは納得です。ジンはまだ、親の仇の存在が直接描写されているため、多少分かりやすいですが、相棒であるキャシアンたち他の仲間は描写が不足している感じが否めません。

これにはふたつの要因が考えられています。ひとつにはスターウォーズの歴史は長く、世界も広いため、最低限の舞台説明をしながら物語を運ぶ必要があった。もうひとつはジンたちが普通の人であるため、キャラクター設定に強い個性を打ち出せなかったということです。特殊な能力や出生の秘密が隠されていれば、自然とドラマティックになりますが、そういった設定を与えることができなかったのです。

こういった普通の人を描く弊害はキャスティングにも現れています。超人気俳優を起用すれば、それだけでキャラクターへの先入観が生まれます。それゆえに「キャストが地味」とも評されることも多いです。以上のような要因が重なり、「ローグワンの登場人物には感情移入できなくてつまらない」という評価が下されています。

「フォースは我と共にある」という言葉が呪いのよう

ローグワンで見事のアクションを披露したチアルートは、度々「フォースは我と共にある」ということを述べていますが、これが宗教のように感じれられてつまらないとする意見があります。フォースはスターウォーズの世界を構成する上で重要な概念です。ローグワンの時点で、ジェダイの騎士が滅んでいるため、フォースは失われたものになっています。それでもチアルートがフォースを信じているというのは重要な設定です。

しかし、ながら物語の終盤でも、念仏のように「フォース」と唱え続けて命を落とすという描写に抵抗感を覚えた視聴者は少なからずいました。また、チアルートの相棒であるベイズも最後は同じように「フォース」を口にしながら死んでいきます。ローグワンの主要人物は皆命を落としますが、その表現を感動的と評するか、つまらないと評するかは見る人によって大きく異なります。

ローグワンの敵には魅力が無い

ローグワンの敵はインパクトがありません。これをつまらないと思うのは当然のことです。なぜなら、それまでの他のスターウォーズの物語ではダース・ベイダーを筆頭に、ダース・モールやダース・シディアス、そしてカイロ・レンといった強力なフォースの力を有する悪役が立ちはだかってきたからです。ローグワンでもダース・ベイダーは出てきますが、ジンの直接の敵として登場するのは、親の仇であるクレニックです。

クレニックは帝国の幹部ですが、フォースの力を使えるわけではありません。それどころか上司に手柄を横取りされそうになるような普通の人です。ジンたちが反乱軍の中で普通の人であるように、クレニックも帝国内に大勢いる普通の人のひとりでした。それゆえにダース・ベイダーのようなカリスマ性は一切ありません。敵役としてはつまらないと評されるのも無理はないのです。

スターウォーズシリーズのキャラクターが出てこない

ローグワンにはスターウォーズシリーズのキャラクターがほとんど出てこないためつまらないという意見もあります。ダース・ベイダー、レイア姫、C3POといったキャラクターは出てきていますが、大胆な活躍を見せるのはダース・ベイダーただひとりです。とはいえ、ジンたち主要人物と絡むシーンはありません。これをつまらないと感じる人もいるでしょう。

また、ローグワンはエピソード4の直前の物語ということもあって、ルーク、ハンソロ、オビ=ワン、そしてヨーダといった人気キャラクターの登場が期待されてもいました。残念ながらファンが期待して人物が全て登場したわけではありません。新キャラばかりが中心になったことをスターウォーズらしくなくてつまらないと言う人も多いのです。

ローグワンの評価が分かれる理由を考察!

以上のように、ローグワンには真っ向から対立する評価が下されています。エンターテイメント作品の感想に正しいと言えるものはありませんが、ここまで評価が分かれる理由を3つの視点から考察しました。

大人気映画のスピンオフなので期待しすぎた?

スターウォーズシリーズのスピンオフということで、ローグワンの事前の期待は高くなりすぎていたのかも知れません。実際に、つまらないと評価をしている人の意見を見ても「スターウォーズらしくない」というものが非常に多くありました。こうした意見は今までスターウォーズを見たことがある人の意見ですが、一概にファンから不評だったかといえばそうでもありません。

というのも、ローグワンによってスターウォーズの世界が広がった、つまり他のシリーズ作品がより一層楽しめるようになったと評する人が多いからです。スターウォーズのコアなファンは舞台背景やキャラクターの設定もより深く理解しているため、ローグワンで描写されたストーリーや焦点の当てられたキャラクターたちが、シリーズにおいてどのように重要な役割を果たしているのかがわかります。

しかし、スターウォーズシリーズといえば「ライトセーバー」や「フォース」による戦闘シーンを思い浮かべるという視聴者にはローグワンは地味な作品に見えます。フォースの力を持った者同士の一騎打ちがないからです。スターウォーズというシリーズの世界が好きな人と、スターウォーズという映画のエンターテイメント性が好きという人では、ローグワンに対する評価が割れるのも無理ありません。

ローグワンの物語の構成

ローグワンの物語の構成には度々苦言が上がります。というのもアクション映画は基本的には冒頭に視聴者の興味を惹くスリリングで派手なシーンを置くことが多いからです。対してローグワンはいきなりジンの幼少期から始まります。ただの子供でしかないジンは逃げ隠れることしかできず、母親は無残に殺されてしまいます。その後成長したジンの場面になりますが、彼女が戦ったり反乱軍を鼓舞するシーンはもっとずっと先です。

アクション映画として見たローグワンは、後半の大規模作戦の盛り上がりに重心を傾けています。そのため、クライマックスシーンまでの舞台背景やキャラクターの描写があまりにもつまらないと言う人もいるのです。逆に、クライマックスの盛り上がりは確かで、ジンたちの命を掛けた戦いと死に様、そしてダース・ベイダーの活躍シーンなど、エキサイティングなアクションで締めくくられるのも特徴です。

前半を退屈に感じていた人でも、後半の盛り上がりと、エピソード4にダイレクトに繋がる構成は、ローグワンを最高傑作と評価する人にとっては重要なポイントです。そのため、ローグワンの評価が割れるのは、一本の映画としての構成の退屈さと、シリーズのスピンオフとして見たときの出来の良さが反目しているような状態です。2度3度観ることでより楽しめるという人もいれば、つまらないから2度と観たくないという人もいます。

感想は十人十色

ローグワンに限ったことではありませんが、エンターテイメント作品の評価は人それぞれでしょう。ローグワンの場合は超有名シリーズ「スターウォーズ」のスピンオフということで世界的に注目された作品です。誰でも名前くらいは知っているスターウォーズには、マニアと呼べるような熱狂的なファンが多いことでも知られています。そのような作品だからこそ賛否が出てくるのは当然のことと言えます。

ただ、ローグワンの感想において特徴的なのは、スターウォーズの視聴歴とローグワンの評価に相関が見られないことです。熱心なスターウォーズファンの間でも、ローグワンを受け入れる人もいれば、否定する人もいます。そして、スターウォーズをあまり知らない人でも、すごく楽しめたという人と、つまらない映画だという人に分かれています。単純にファンなら楽しめるとか、初めての人なら楽しめるという作品ではないようです。

スターウォーズにライトセーバーを使ったアクションを期待する人であれば、ローグワンはその期待には答えられません。スターウォーズの世界が好きで、設定の裏側まで楽しめる人であればローグワンのストーリーは見応えのあるものでしょう。人それぞれアクション映画やSF映画、スターウォーズシリーズに対して期待するものが違うので、ローグワンの評価が十人十色となっているのは、ひとりひとりの着眼点の違いが表れています。

ローグワンの海外の評価や感想はどう?

海外でも賛否両論だった!

ローグワンは海外でも賛否両論の評価といった感じです。海外の感想も日本のものと大きく変わるものではありません。やはりスターウォーズの看板を背負っている以上、「スターウォーズらしさ」に焦点が当てられます。海外のファンは日本のファンに輪を掛けて熱心であるため、スターウォーズらしいローグワンのオープニングを作る猛者もいました。ただ、ローグワンのオープニングを評価する声もあります。

Thumbローグワンをネタバレ解説!スターウォーズとの関係性・あらすじまとめ | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

ローグワンの評価や感想は見る人によって変わる!

以上、ローグワンの評価や感想をまとめてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?最高傑作という極めて高い評価を得ている一方、つまらないという感想も少なくありません。視聴した人がスターウォーズを意識して評価をしている場合もあれば、スターウォーズシリーズと関係なく面白いという人もいることからも観る人によって評価が割れている作品です。

ただし、SFというジャンルで、ビターエンドとなっていて、しかもスターウォーズという壮大な物語の一端を担っているにもかかわらず、熱心なファンからそうでない観客まで巻き込んで、最高傑作とまで言わせた本作は、大成功を納めているといっていいでしょう。ローグワンを機にスターウォーズにハマる人も多いはずです。今後のシリーズの展開が楽しみになる作品です。

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