ダンケルクのキャスト一覧！軍人などを演じたベテランや新人イケメン俳優を紹介

この映画の素晴らしい点は色々あるのですが、一つ大きく取り上げたいのはキャストの台詞の少なさです。終始音楽(効果音に近いものも多い)がなり続け場面も何度も切り替わっていくのですが、普通の映画に比べて格段に台詞が少ないのです。それだけキャストの演技が重要になります。その演技力が非常に要求される役を見事に演じきった、新人キャストからベテランキャストまで一覧で紹介していきます！

ダンケルクの海岸に追い詰められた何十万人もの英仏連合軍に敵の軍勢が迫りつつある状況の下、物語は陸・海・空を舞台に展開されます。海峡上空ではイギリス空軍スピットファイアが敵機を迎え撃ち、地上の無防備な兵士たちを守るために空中戦を繰り広げます。そしてダンケルクは、海上では軍人ばかりか民間人も小型船に乗り込み、一人でも多くの味方の命を救うため、決死の救出作戦を決行するという実話作品です。

ダンケルクとはフランス領の都市の名前です。ダンケルクの戦いとは、第二次世界大戦の西部戦線でドイツ軍がベルギー、オランダに侵攻し、そしてフランスに侵攻していき、フランス、イギリス連合軍がダンケルク海岸線まで追い詰められ撤退を余儀なくされた戦いのことです。その時、輸送船や駆逐戦、民間船まで動員させ連合軍総勢40万人をイギリス本国まで撤退させるダイナモ作戦を実行しました。

当時のイギリスの首相ウィンストン・チャーチルはイギリス、フランス両軍約40万人をダンケルクから救出することを命じ民間船までも動員しダイナモ作戦を実行しました。この撤退によりその後フランス軍は崩壊し、イギリス軍も約3万人もの兵士を捕虜として失い、戦車や火砲などの武器の大半を失うこととなりました。撤退による損害も大きかったようですが、人的資源の保全という意味では大きな成功を収めた作戦です。

この作戦では一般の民間船も動員されました。そしてこの作戦を成功されるためにカレーで包囲されていたイギリス軍はドイツ軍を引きつけておくため救出されることはなかったそうです。また見晴らしの良い浜辺をドイツ軍が空から攻撃するのを、イギリス空軍がこれに応戦し作戦成功に助力しました。救助された兵士はほぼ丸腰の状態で帰還したとされています。

ダンケルクには主役という主役はいません。陸・海・空それぞれの時間軸でそれぞれの視点で描かれており、それぞれの役割と思いが数少ない台詞とほとんど表情や態度で描かれていきます。全体的に映像が暗い演出であったり、マスクで顔が隠れていたり、泥で顔が汚れていたりしていて、キャストが1度見ただけではわかりにくい点もあると思います。ダンケルクのイケメン俳優をこちらで一覧で紹介していきます。

ダンケルク防波堤を任されているボルトン海軍中佐。変わりゆく状況を、伝えてくれる作中の中の指揮官的存在でもあります。刻々と状況が変わっていき、希望と絶望が入り乱れる中、海軍中佐としての威厳のある表情を保ったまま、少しずつ変わっていく表情ひとつひとつが見逃せません。ボルトン中佐が防波堤に立ち、民間の船が水平線に見えた時のその瞬間、その表情はこの映画の忘れられない印象的なワンシーンでもあります。

1960年北アイルランド・ベルファスト出身。イギリスの代表的な俳優の一人です。監督、脚本、演出、そして出演までこなす作品を数々世に送り出している多才の持ち主です。日本で一番有名なのは「ハリーポッターと秘密の部屋」のグルデロイ・ロックハート役ではないでしょうか。”ローレンス・オリヴィエの再来”と呼ばれ、シェイクスピア役者として名を馳せるイギリスの演技派俳優として有名です。

ダンケルクへ兵士を助けに向かう民間船ムーンストーン号の船長。この映画の中で唯一キャストの背景が語られる役柄です。自分の世代が戦争のを初めてしまった世代であり、そのけじめという強い意志を持って船を操縦し指示を出す姿はなんとも凛々しく映ります。航海の途中で悲劇が起き、進むか戻るかの選択を迫られるのですが、揺るぎない強い決心で前に進み続け、役目を全うします。

1960年イングランド出身。舞台俳優として活躍し、舞台でキャリアを重ね、シェイクスピア・グローブ座の芸術監督も務めたり劇作家としても活動をされています。。スティーブン・スピルバーグ監督「ブリッジ・オブ・スパイ」(2015年)でアカデミー賞助演男優賞を受賞しており、それ以外にも数々の賞を受賞しています。そしてこの時スピルバーグ監督は「変幻自在の名優」と絶賛している程の素晴らしい俳優です。

イギリス空軍の戦闘機スピットファイヤのパイロット。空の舞台を基本的にトム・ハーディー演じるファイリアがほとんど描いていきます。実際に戦闘機に乗り込み撮影したということもあり、臨場感が素晴らしいです。陸・海・空の3つの場面の中で空が一番短い時間軸で進行していくのですが、その迫り来る時間を感じさせる演出と緊迫感と緊張感を見事に演じ切っています。

1977年イングランド出身。最後のシーンまでほとんど顔が出てこないので、知っている人でもトム・ハーディーと気づかなかった人がほとんどではないでしょうか。しかし最後のシーンの存在感がやはり素晴らしいものです。ノーラン監督とは3度目のタッグとなっています。舞台俳優としても非常に活躍しており、その演技力と存在感、イケメン具合には言うことがありません。

イギリス空軍の戦闘機スピットファイヤのパイロット。空から陸の兵士を敵戦闘機から守ります。途中で海に不時着し脱出を試みますが、アクシデントが起きてあわやそのままスピットファイアごと沈没するかというところを民間の船に助けられます。生きるか、死ぬかの瀬戸際がじわじわ迫り来る緊張感でハラハラドキドキさせられるワンシーンでした。

1990年イングランド出身。レイチェル・ワイズ主演の「否定と肯定」などにも出演しており、舞台俳優から映画ドラマにも数多く活躍しています。ファンの間ではジャクロという愛称で呼ばれているそうです。今回の役では序盤はマスクで顔がほとんど隠れていましたが、救出されるシーンでパイロットマスクをとった瞬間の彼のマスクにやられてしまったという人は少なくないのではないでしょうか。

海を漂流していたところをピーターらが乗っている民間の船に助けられたイギリス兵。恐怖か、不安か、戦いの影響か、精神不安定になっている様を見事に演じています。怯えているかと思えば、急に攻撃的になったり、まるで戦争の恐ろしさを具現化したような象徴的とも言える重要な存在です。見事その重要な存在を迫真の演技で演じ切っています。

1976年アイルランド出身。ノーラン監督作品には5本目の出演でノーラン監督のお気に入りの役者の一人と言えるでしょう。2002年のイギリス映画「28日後...」に主演に抜擢され、世界に注目されることとなり翌年「コールドマウンテン」でハリウッド作品に初出演しました。ノーラン監督も語っていますが、魅力的な目をしている俳優で、それによってか彼にしか出せない独特のアンニュイな雰囲気が素晴らしい役者です。

ダンケルクの浜辺でトミーと出会い行動を共にする兵士。もともと台詞が少ない本作ですが、その中でもさらに寡黙な役ですので、表情や醸し出す雰囲気だけで演技しています。トミーと出会い、しばらく共に行動すると思えば、一人で行動したり、そこで仲間を助けたり裏切られたりと、色々なことが起きますが、彼が言葉を発するのは一度のみです。その演技力たるや、脱帽と言わざるを得ません。

1987年イギリス出身。愛称はナイだそうです。ダンケルクと同年に公開された「プラハのモーツァルト誘惑のマスカレード」にも主演している、演技派のイケメン俳優です。幼少の頃から俳優になるのを夢見て育ったそうです。過去にインタビューでノーラン監督と仕事がしたいと語っており、今作で夢が叶ったようです。あともう一つ、ジェームズ・ボンドを演じることが夢だそうなので、またその時がくるのが非常に期待されます。

撤退するための駆逐戦に乗っていたハイランダー(歩兵部隊)の兵士。駆逐戦の中でトミー(フィン・ホワイトヘッド)と出会い行動を共にするようになり、終盤の列車のシーンまで共に行動しています。陸の兵士3人の中で比較的感情を表にだすタイプです。仲間同士の争いの場面では非常に緊迫した迫力ある演技を、帰還した時の安堵と歓喜の表現を、映画での感情的部分のスパイスとなるキャストです。

1994年イングランド出身。みなさんご存知の通り、世界的に有名なイギリスのボーイズグループ「ワンダイレクション」のメンバーです。彼もフェンと同様に、今作が映画デビューで俳優としては新人です。ノーラン監督のファンで、今作のオーディションに参加したのは単にノーラン監督と仕事がしたいという思いが強かったからだったそうです。現在、ソロの歌手活動もあるため今後の俳優業がどうなっていくのかは不明です。

ダンケルク市街地から命からがら海辺に逃れてきたイギリス兵。少ない台詞の中、表情や仕草から不安や迷い、生き残る意思などが感じられる演技派です。一番最初は彼のカットから始まり、その後も場面は何度も切り替わりますが、やはり映画全体の空気感の真のような部分を司っているのは彼の動きです。撤退を余儀無くされた無力さと、生きるという意志の強さ、その場の緊迫した空気感、新人とは思えない演技、素晴らしいの一言です。

1997年イギリス出身。今作ダンケルクで映画デビューを果たした新人俳優です。これからが非常に楽しみですね。まさにイギリスの好青年イケメンです。今作が映画デビューですので彼の過去の作品を見たいという方は2016年イギリスのテレビドラマHIMにて主役のHIM役を演じていますのでそちらを観るしかなさそうです。しかし、これから色々と映画やドラマのキャストは決まっているそうなのでこれからを要チェックです。

父親と共に、撤退できずにいる兵士を助けるためダンケルクに向かう勇敢な少年。海側の主軸を担います。戦闘機の戦いに対し歓声をあげたり、海の上で起きる事象に対し迷いや怒り、そして最終的には許容など色々な感情をうまく表現しています。ここでも基本的に重要な感情の動きはほぼ台詞なしで表現されており、振れ幅の大きい感情も上手く表現しています。彼の心境の動きも非常に重要なテーマの一つではないでしょうか。

1995年イギリス出身。幼い頃から演技を学び、ロンドンの名門ギルドホール音楽演劇学校に進学し、舞台映画やドラマに出演。2013年に英BBCの長寿シリーズ「Casualty」でTVドラマに初出演し、ダンケルクで映画デビューしました。本キャストでは少し幼く見えますが、スーツ姿などはイケメンそのものです。舞台映画やドラマは多く出演してきていますが、俳優としてはまだまだ新人ですので今後が非常に期待されます。

ダンケルクへ兵士を助けに向かう民間船に友人とその父親と共に乗り込みダンケルクに向かいます。本当にどの役者もそうなのですが、少ないセリフと時間の中で一人一人の役を主張しすぎず演じています。本作では、メインキャストとは少し離れたキャスティングですが、彼の存在はこの戦争をテーマにする上で欠かすことのできない存在だと言えます。それを主張しすぎない、しかし確かな存在感のある演技で魅せてくれます。

1992年アイルランド出身。笑顔がなんともキュートなイケメンです。悪役からエキセントリックな青年役まで幅広いキャストをこなしています。これからもいろいろな作品で彼の演技を見ることができるでしょう。ヨルゴス・ランティモス監督映画『聖なる鹿殺し』の父親を亡くし問題を抱えた青少年役をこなし、カンヌ映画祭で“只者ではない！”と絶賛された実力者です。個性的なキャストが多い彼の今後も非常に期待されます。

ダンケルクの魅力的なキャストを一覧で紹介いたしました。こうやってダンケルクのキャスト一覧で見ると新人からベテランまで素晴らしい豪華なキャストです。戦争映画なので少し不謹慎かもしれませんが、でもやはりイケメン揃いなところも注目せざるを得ないところです！

初映画の新人からベテラン、イケメン俳優まで勢ぞろいの「ダンケルク」、豪華キャスト一覧でした。映画「ダンケルク」の音楽、演出、映像など素晴らしい点は山ほどありますが、今回はダンケルクのキャストに焦点を当て一覧で紹介しました。キャストに注目して関連のある作品を探して発見していくもの映画の一つの楽しみ方でもあります。是非参考にしてみてください！