映画コンテンダーのあらすじをネタバレ!ニコラス・ケイジ主演の政治サスペンス

ニコラス・ケイジ主演の政治サスペンス映画『コンテンダー』のあらすじやネタバレの幾つかをご紹介します。映画『コンテンダー』の感想を調べてみると、人気俳優ニコラス・ケイジの作品らしからぬ声が聞かれます。実際にアメリカで起きた原油流出事件を題材としているのでリアリティ溢れる映画になるはずが、最後の最後で意表をついた結末となっているため、映画に対しての評価が分かれてしまったのです。本記事では評価が分かれている映画コンテンダーのあらすじをネタバレしていきます。

映画コンテンダーのあらすじをネタバレ!ニコラス・ケイジ主演の政治サスペンスのイメージ

目次

  1. 映画コンテンダーとは?
  2. 映画コンテンダーのあらすじネタバレ
  3. 映画コンテンダーの結末ネタバレ
  4. 映画コンテンダーの登場人物とキャスト
  5. 映画コンテンダーに関する感想や評価
  6. 映画コンテンダーのネタバレまとめ

映画コンテンダーとは?

アメリカ人俳優のニコラス・ケイジは日本でも大人気の俳優です。コメディタッチの役からシリアスな役までこなすニコラス・ケイジの出演作の中で、ラストシーンが衝撃的だったのが映画『コンテンダー』です。2015年8月7日にアメリカ国内で限定公開された後、ビデオ・オン・デマンドで配信されただけにとどまった映画でした。日本では同年11月28日に劇場公開されている映画です。

映画コンテンダーの作品情報

映画『コンテンダー』は2015年にアメリカで作られた政治サスペンス映画です。オリジナルタイトルは『The Runner』です。2010年にアメリカで実際に発生したメキシコ湾原油流出事件を題材とした映画で、主演のニコラス・ケイジは、アメリカ南部の議員を演じています。前半までのあらすじは、政治ドラマにありがちな流れです。ところが後半から結末にかけては意外な展開で、最後は驚く結末となる映画なのです。

映画コンテンダーの予告編動画

政治サスペンス映画で大ヒットした映画としては、1993年の『ペリカン文書』があげられます。映画『コンテンダー』は、サスペンス要素は『ペリカン文書』よりも少ないものの、テンポが良いとの評価や感想を得ています。映画『コンテンダー』の特筆する点は、結末です。ありがちな結末とはかけ離れた結末であるがために、映画を見た人の感想はきっぱり2つに分かれてしまっている映画となっています。

映画『コンテンダー』公式サイト

映画コンテンダーのあらすじネタバレ

映画『コンテンダー』のあらすじはアメリカ下院議員が原油流出事故対策をきっかけに、様々な事件に奔走する政治サスペンスドラマです。2010年に発生したメキシコ湾原油流出事故を題材としていると謳っていますが、事故を起こした採掘業者のイギリスBP社が映画内でも実名で登場し、一種のドキュメンタリー映画としても見えてしまう映画に仕上がっています。映画『コンテンダー』のあらすじやネタバレをご紹介します。

あらすじネタバレ①爆発事故

あらすじを含むネタバレの1つ目は爆発事故です。アメリカのメキシコ湾沖合いにあったイギリスの石油会社の海底油田採取場で爆発事故が起こります。この事故のために、大量の原油がメキシコ湾内に流れ込んでしまいました。その広さは神奈川県川崎市2つ分ほどの広さでした。多くの漁師が失業に追い込まれてしまったときに、地元選出の下院議員であるコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)が被害者救済のために立ち上がります。

あらすじネタバレ②記者会見

マスコミは事故を積極的に取り上げ、無名議員だったコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)が一躍有名人となっていきます。上院議員の座も夢では無いと思った矢先、地元漁師の妻のルーシーと不倫をしてしまいます。このことがマスコミによって大々的に報じられてしまい、バッシングにあいます。コリン・プライス(ニコラス・ケイジ)は説明の為に記者会見を開きましたが、世間は聴く耳を持たず議員辞任を要求しました。

あらすじネタバレ③失意のコリン

元ニューオーリンズ市長だった父親のレイン・ブライス(ピーター・フォンダ)は黒人差別に立ち向かう議員として名をはせていました。その力を持ってしても、コリン・プライス(ニコラス・ケイジ)を救うことは出来ませんでした。妻のデボラ・プライス(コニー・ニールセン)からも離婚を切り出されます。自ら犯した過ちが原因とはいえ、失意のコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)は酒におぼれる毎日を送ります。

映画コンテンダーの結末ネタバレ

この手の映画の常套手段といえば、失意から奮闘努力していく姿を描くものですが、『コンテンダー』は一味違います。ありがちなストーリー展開と見せかけ、復活するコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)に次々と不幸を背負わせます。陳腐な勧善懲悪とは全く違う映画であり、ドキュメンタリー映画ではないかと疑うほどの社会の黒さ、政治の難しさを結末にはめ込んでいきます。以下、結末に関するあらすじとネタバレです。

結末ネタバレ①コリンの復活

コリン・プライス(ニコラス・ケイジ)は再起をかけてNPOを立ち上げ、事故被害者救済のために東奔西走します。スキャンダルの影響によって、世間からは冷たくあしらわれますが、何故か事故を起こしたイギリスの石油発掘業者であるBP社がコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)の活動を認め、救済基金に賠償金を払うことになります。夢だった上院議員への道も開けて、コリン・プライス(ニコラス・ケイジ)は復活していきます。

結末ネタバレ②不運の連続

実はBP社は、コリン・プライス(ニコラス・ケイジ)に石油採掘推進派に転換させようとしていたのです。これは妻のデボラ・プライス(コニー・ニールセン)の策でした。このことを知ったコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)は自分の理念と周囲の思惑に板ばさみとなり苦悩します。さらに父の死去や最大の理解者である恋人ケイト・ハーパー(サラ・ボールソン)との破局や飲酒運転事故などの不幸に次々と見舞われていきます。

不幸に見舞われ続けたコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)が迎えた結末は、驚くべきものでした。事故を起こした原油採掘会社への責任追及や石油に代わる地球に優しいエネルギーへの転換を政治主張としていたコリンでしたが、上院議員進出のために全く逆の石油採掘推進派に鞍替えしてしまったのです。選挙資金も潤沢となり、妻のデボラと共に上院を目指します。以上が映画『コンテンダー』のネタバレを含むあらすじです。

映画コンテンダーの登場人物とキャスト

主演のニコラス・ケイジの名演技はもちろんのこと、父親役の名優ピーター・フォンダの演技が逸品の映画『コンテンダー』です。また、助演俳優・女優の演技が素晴らしい映画でした。妻役のコニー・ニールセン演じる政治家の妻然とした態度は映画のリアリティさを深め、恋人役のサラ・ポールソンが演じた別れのシーンは仕事だけに生きる同年代男性の涙を誘いました。映画『コンテンダー』に出演した主な俳優・女優のご紹介です。

コリン・プライス役/ニコラス・ケイジ

ニコラス・ケイジは1964年生まれのアメリカの俳優・映画監督・映画製作者です。世界的に有名な映画監督である、フランシス・コッポラ監督はニコラス・ケイジの伯父です。日本語学校に通っていたこともあり、多少の日本語を話すことが出来ます。1980年に映画デビューし、1996年にはアカデミー主演男優賞を受賞しています。代表作に『ナショナル・トレジャー』や『ゴーストライダー』があります。

ケイト・ハーパー役/サラ・ポールソン

サラ・ボールソンはフロリダ州の出身で、1995年からテレビ映画などに出演していました。エミー賞やゴールデングローブ賞なども受賞している実力派女優です。映画『コンテンダー』ではニコラス・ケイジ演じるコリン・プライスの仕事仲間であり、恋人役であるケイト・ハーパーを演じました。『オーシャンズ8』はサラ・ポールソンの代表作品です。2007年のLGBTのイベントでレズビアンであることを公言しています。

レイン・プライス役/ピーター・フォンダ

2019年8月に79歳の生涯を閉じた名優ピーター・フォンダは、父のヘンリーや姉のジェーン、娘のブリジットと共に俳優一家の中で育ちました。デニス・ホッパーとジャック・ニコルソンとの出会いから1969年公開の名画『イージー・ライダー』を製作・監督・主演し、名優の仲間入りを果たします。1997年の『木洩れ日の中で』でゴールデングローブ賞を受賞し、アカデミー主演男優賞にもノミネートされています。

デボラ・プライス役/コニー・ニールセン

主人公のコリン・プライスの妻であるデボラ・プライスを演じたのは、デンマーク出身のコニー・ニールセンです。夫は、ヘビーメタルバンドのメタリカのドラマーであるラーズ・ウルリッヒです。デンマーク語のほか英語やフランス語など6か国語に堪能な才女です。2017年に公開となったガル・ガドット主演の『ワンダーウーマン』にも、主人公の母親役として出演しています。コリンを平手打ちするシーンは必見です。

フランク・レジェンド役/ウェンデル・ピアース

ウェンデル・ピアースはアメリカ合衆国ルイジアナ州出身の黒人俳優です。1986年のトム・ハンクス主演のコメディ映画『マネー・ピット』で映画デビューしました。代表作に『カジュアリティーズ』『マルコムX』があります。映画『コンテンダー』の舞台であるアメリカ南部の出身とあって、ウェンデル・ピアース演じる地元職員は南部訛りの英語を自然に使っていることから、見事なハマリ役といえます。

映画コンテンダーに関する感想や評価

映画『コンテンダー』に対する感想や評価は、日本でもアメリカでも厳しいものとなっています。アメリカの映画批評サイトのロッテン・トマトでは26%の評価しかえられませんでした。映画『コンテンダー』の結末が勧善懲悪であれば、ある程度のエンターテイメント性が成立していただろうと書かれている感想があります。日本ではニコラス・ケイジの作品だから見たという感想が中心で、映画自体への評価はやはり低いです。

映画の感想がツイートされるほど、映画『コンテンダー』はヒットしていません。アメリカ国内でも「ニコラスが主演だから」という理由で映画館に足を運んだという人が多かったようです。取り扱った主題も実際にある石油会社であったためか、本国アメリカでも「事故後5年もたっているので古い感じがする」「中途半端な映画」「ドキュメンタリーでもなければ娯楽性も無い」などと否定的な感想が目立ちました。

『コンテンダー』は日本の映画会社が命名した邦題ですが、もとは「スポーツなどで優勝を狙うレベルにいる競争者」のことを指しており、政治界では「立候補者」「有力候補」などを指します。映画『コンテンダー』は主人公のスキャンダルが引き金になって堕落していく様子が中心です。「政治映画じゃなくて性事映画じゃないのか」「ニコラス・ケイジの公私共にクズっぷりが良い」などという感想が見られます。

「もっと油田に対して突っ込めばよかったのに」「脚本が悪い。不倫やらスキャンダルだけ」という否定的な感想が多く「ニコ様が好きだから見た」という声まである『コンテンダー』です。ドキュメンタリー映画としては伝えたいものがはっきりせず、娯楽映画としては結末が特に不発だったということでしょう。ニコラス・ケイジがプライベートでもお騒がせ俳優なので、スキャンダルシーンばかり印象に残るとも感想に書かれています。

本国アメリカでも「結局、金なのかな」というような感想が多く見られます。「ルイジアナの人間は、過去には拘らない。嫌なことは忘れる。」というセリフが映画の中で漁師が口にしたセリフですが、これがリアルすぎて娯楽になっていないとする感想もありました。実は義父の面倒を見ていたり、結局離婚はしていない妻のデボラが中途半端な態度に対しての不満も、アメリカ人の間での感想では多く見られました。

アメリカ人の中でも「議員っていうのは、やっぱり金なんだ」「政治家は、被害者の身体や生活などは二の次なんだね」という声も多く見られます。この評価は日本でも同じような声が聞かれます。良い評価を得たければラストシーンはコリン・プライス(ニコラス・ケイジ)が正義の味方になれば良かったのでしょう。そうしなかったことが、この映画『コンテンダー』の真の価値につながっているといえます。

映画コンテンダーのネタバレまとめ

妻で弁護士のデボラ・プライスが上昇志向の女性であるにもかかわらず、義父の面倒を見ていたり、結局離婚はしていなかったりと、古風な女性として描かれています。また、BP社の策士が実は娘に厳しい父親として描かれています。どこまでも悪人であったり、どこまでも善人という、極端な書かれ方をしている登場人物がいない映画なのです。それらがあまりにも身近すぎて、映画を楽しむことが出来ない原因となっています。

主人公は被害者救済も出来ず、再生可能エネルギーへの取り組みも放棄します。人種問題も触れるだけで通り過ぎ、不倫なども中途半端に描かれて終わります。見終わったあとにモヤモヤとするのが、この映画を見た人の共通した感想です。帯に書かれている「Power always comes at a price」を和訳すると「力は常に代償を伴う」となります。まさに、『コンテンダー』のラストシーンを表現する言葉です。

あらすじだけでいうならば、世界のどの国でも起こっている政治の出来事を描いた映画だといえます。ドキュメンタリー映画ではなく娯楽性をもたらす映画としての『コンテンダー』であるならば、結末に娯楽性が欲しかったとの声が多い映画です。『コンテンダー』は、アメリカの政治について学びたい人やニコラス・ケイジのファンであればおすすめの映画といえるでしょう。

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