ダーク・タワーの映画と原作を比較検証！用語や疑問点・感想をネタバレ解説

「ダーク・タワー」（The Dark Tower）はアメリカでの公開が2017年8月4日から、日本では2018年1月27日に公開された作品。スティーブン・キングが自分の「ライフワーク」という長編小説でこれまでのスティーブン・キングの作品の要素が見えると言われている。

映画「ダーク・タワー」の監督はニコライ・アーセル。デンマークの映画監督であり、脚本も手掛ける。「ミレニアム・ドラゴン・タトゥの女」は大きな話題の作品となり英国のアカデミー賞脚本賞の候補になったが受賞は逃した。ロバート・ケネディの伝記映画にマッド・デイモンを主演に伝記映画を作る構想に着手しており、2018年から撮影を開始しているという。

映画「ダーク・タワー」にはスティーブン・キングの原作映画作品の中で起こる異常な現象の原因が「ダーク・タワー」にあるという感想・評価があった。「ダーク・タワー」の発する問題点が、これまでのスティーブン・キングの作品に影響し、さらには今回の映画の中間世界は「ダーク・タワー」があるから異常な現象がせき止められ護られている。

映画のあらすじはそれを守る男と普通の人間には見ることのできない中間世界に入り込んでしまった少年が悪である黒衣の男を倒すまでの少年の成長が描かれている。死んだ父親の後にやってきた立派な父親にどうしてもなじめない少年が中間世界で父親のような男と冒険世界にでる作品でRPGのような映画という感想もある。

映画「ダーク・タワー」は少年ジェイクの見た夢がこの映画の始まりになっている。ジェイクの見る夢はどこか知らない場所に毎夜導かれるように、夢の中で足を運ぶ。そこで出会ったのは拳銃を使うガンスリンガー。毎夜見る夢の話をすると家族からは信じてもらえないばかりか、何らかのメンタル異常を疑われて親や学校の先生たちは「特別な施設へジェイクを入れた方がいいのでは」と話し合い始めた。

そんな誰も信じてくれない毎日の中でジェイクは、夢の中の街に出会う。「やっぱりあったんだ」とジェイクは驚く中夢の中のガンスリンガーと出会い、あの塔がこの地球上の均衡を保つためのもので、あの塔を壊そうとする黒衣の男たちとの戦いを続けている事を教えてくれる。RPGゲームのように仲間も増えて黒衣の男を倒す闘いに出るジェイクたち。

「ダーク・タワー」の映画の原作はたくさんの映画の原作になっているスティーブン・キングの作品である。スティーブン・キング作品と言えば少年たちの成長を描いた「スタンド・バイ・ミー」のような感動的な映画やホラー映画では「ミザリー」「キャリー」など様々な作品で映画館のスクリーンを彩っている。映画「ダークタワー」では「スタンド・バイ・ミー」のような少年の成長物語の要素を持っている。

けれど「ダーク・タワー」が映画化されるにあたり原作が新潮文庫で全16巻もあるのを「ダークタワーの映画では、95分であらすじをまとめるのは不可能だという感想や評価がスティーブンキングの原作を知っている人から言われた映画である。

そのため「ダーク・タワー」の映画と原作の共通点は登場人物がガンスリンガーローランド・少年ジェイク・黒衣の男ウォルターの三人が出ていると言う点だけが映画と原作の共通点だという感想もあった。あらすじも日本の映画では長い漫画を映画にした物などはダイジェストを見せられているようだったと言う評価のある作品もある。

映画「ダーク・タワー」ではあらすじは大幅に変えられていてあらすじどころか、別の物語であるという評価もある。ガンスリンガーの男が正義で黒衣の男が悪と言う基本ラインに少年の成長が描かれているという感想もあった。原作では大長編のあらすじの基本であるファンタジーな部分だけは生かしていると評価する声もある。映画「ダーク・タワー」はあらすじを変えながらもきちんと完結している点が評価されている。

この映画を何度かRPGのゲームに近い構成と紹介してきたが、こんな例えをする感想もあった「ローランドは戦士・少年は勇者この二人が巨大な力を持つ魔法使いであるウォルターに立ち向かう」というドラゴンクエストなどの戦いを通じて少年が成長するファンタジードラマの要素があると言われている。闇と炎は敵であるウォルターがもつ魔術である。

下の疑問点②でも説明するが、奴らと言うのは「ウォルターが操る魔界の者ではないか」と映画の感想にいくつかあった。人間らしく振る舞うために人間の皮をかぶっているのである。奴らの目的は、疑問③でも触れているが、「ダーク・タワー」を倒す力のある「輝きを持つ子供を集めるために呼び寄せられたものである」という感想もいくつかあった。

映画「ダーク・タワー」の原作者であるスティーブン・キングの作品にはいくつかの謎があり、いろいろな映画作品にも出てくる「亀」や「真紅の王（キング・クリムゾン）」という言葉が出てくる。映画ダークタワー」においては「クリムゾンキング」とは塔を破壊する使命を帯びた男である。これは黒衣の男ウォルターではないか？とあらすじから多くの人が推測している。

映画「ダーク・タワー」の中で「キーストーンアース」という言葉が出てくる。これはジェイクたちが暮らす地球の事を表している。宗教的な評価で突き詰めていくと、いろいろな意見が出てくるが、複雑になりすぎるので、ここでは「地球」として理解する方がいいという意見もあった。

「ダーク・タワー」の映画の中で「読み人」と言う存在が出てくる。多くの映画やドラマのファンタジー映画やSF映画には人の心を読むテレパシーや触れただけで相手の情報が入り込んでくると言ったリーディング能力者を描いたものもある。映画「ダーク・タワー」において「読み人」とは人の記憶を読むことが出来る存在を言う。原作の登場人物ではアラと言う登場人物やウォルターが「読み人」である。

映画「ダーク・タワー」の中で館の妖魔の存在は館に巣食う雑魚キャラと言う存在で、ウォルターが集めてきた輝きを持つ子供達で十分に倒せる存在である。

「ダーク・タワー」をローランドが護ることが主題の映画である。この塔を倒す事のできるという映画の物語のあらすじを一気に進めるのはこの塔の壊し方である。ウォルターは、一部の子供達が持つかがやきによって塔を破壊することが出来ることをシェルターが知り、こどもたちを集めている。

原作のあらすじの中では人半獣のタヒーンは、ローランドの倒す雑魚キャラとして登場するが、映画の中では人間に擬態した形で出てくるのが残念だったという感想もあった。CGを多用する映画にすることもできたのではという意見もあったが、出てくる数も多いので映画の予算的に厳しかったのではという感想もあった。

ギリアドというのは、ローランドが「ギリアドのガンスリンガー」と呼ばれた時に出てくる単語である。ローランドは中世の円卓の騎士物語りの「アーサー王」の末裔だとも言う。ギリアドと言うのは地名で今はない場所である。

「ダーク・タワー」の映画の中で夢の中で見た家から中間世界に降り立った場所が「モヘイン沙漠」と呼ばれる広大な砂地だった。モヘインと言うのはその沙漠の名称である。

「ダーク・タワー」の映画の中で根本世界と言われるのは、毎日自分たちがここに住んでいるのが当たり前と思っている空間をさす。地球という星の上の映画の世界であればアメリカ合衆国という場所をさしている。

「ダーク・タワー」の映画の中では中間世界と根本世界を結ぶ場所の事をポータルという。RPGゲーム好きな人には、ワープゾーンなどと言う形で物語りごとによって様々な描かれ方をしている。映画「ダーク・タワー」では、ジェイクが夢の中に出てくる家の中に入ってそこから見たことのない世界に飛ばされるという場所へと移動できるところ。

映画の中でエクスカリバーという最強の武器の名前が出てくるが、これはアーサー王伝説に登場するアーサー王の使っていたという剣の名前である。この剣は人を斬るだけでなく剣に魔法の力をまとわせることが出来、最強の武器とも言われている。

多くのゲームやファンタジー映画などにも出てくるエクスカリバーという剣から作った銃を使いっているというだけでも興味深いアイテムである。

映画「ダーク・タワー」の少年ジェイクには秘めた力がある。その力を使ってしまった時に、ジェイクの力を感知する置物の事。

「ダーク・タワー」の映画の中でガンスリンガーと呼ばれる少年の父のような存在の男が塔をまもる意味を感想や評価などから推測してみる。全体のあらすじからみるとあの塔はこの映画「ダーク・タワー」の描いている世界を守っているもの、これが破壊されてしまうとすべての世界が壊れてしまうようなものとして存在している。

映画あらすじの中でガンスリンガーと少年が戦っているのは宇宙からの侵略者であり、この塔が破壊されてしまったら地球は滅びてしまうそう言う存在として推察されている。

奴らと言うのは、ウォルターの手先になって攻撃してくる奴らの事である。日本の特撮映画やドラマでいえば「仮面ライダー」の悪の手先のショッカーのようなもの。彼らには首に傷があるがアレは着脱のためのファスナーのようなものである。

ウォルターはこの世界の均衡を破り地球を侵略するために邪魔な「ダーク・タワー」を倒すことがこの映画の中で目的とされている。「ダーク・タワー」を倒すにはウォルターにない特殊な輝きが必要だった。それでその輝きを持つ子供達を集めて操り「ダーク・タワー」を倒そうとしたが、倒せるだけの強い輝きを持つ子供もいなかったため、失敗の形になった。

映画の中で塔のある中間地点から現実世界の子供達から、力を抽出して、中間世界の「ダーク・タワー」を倒すために自身を起こさせるシステムが、ビーム震であるウォルターが子供達から力を抽出するときに子供達に痛みを伴う付加を与えてしまうのか、ビーム震の時には子供達の悲痛な叫び声も聞こえる。

「ダーク・タワー」の映画の中に出てくるウォルターの持つ能力は炎系の魔術と、言葉の力を使った暗示・催眠術に近い心や心理に影響する幻術を使って攻撃するものである。炎系の魔術は肉体的な影響を与えるが、この映画の中で心理に影響させてくるウォルターの幻術がローランドに効かないという現象があった。これは、ローランドは意志の強い人物でマインドコントロールが効かないと評価している意見もあった。

催眠術なども効いてしまう人、全く効かないというのと同じレベルの事象であるという感想もあった。別の感想では超能力がテーマのアニメや映画では他人の超能力が効かないという超能力を持つ人物の存在を例にあげて評価している意見もあった。

「ダーク・タワー」の映画の冒頭夢の中に出てきた風景の中にあった家。ジェイクはこの家の絵を知人に見せたことによって中間世界へとつながる家を発見してしまう。その家が中間世界へのワープポイントとなり、ジェイクは中間世界へと足を踏み入れてしまったのだった。中間世界は山があり、荒廃した砂漠のような大地が広がっているような場所だった。

映画「ダーク・タワー」の原作はそのあらすじの中でこれまでのスティーブン・キングの集大成であり、これまで映画化された作品はもちろん、映画化されていない作品が集約されているという。「ダーク・タワー」の映画は95分で描かれた映画なので、全部を集約することは無理だったが、「ダーク・タワー」の映画の中に「IT」も出てくる。映画「IT]の世界もどちらも中間世界を舞台に描かれている。

ペニーワイズは映画「IT」の中は、デリーと言う街に27年周期で子供達をさらいにやってくる誘拐犯。ペニーワイズのは、怖いものを見ておびえる「恐怖心」を見るのが大好きと言う奴だった。そしてウォルターも子供の輝きを集めていた。二つに共通するのは、子供をさらうという点である。

映画の中での疑問点としてはポータルは夢に導かれその場所を知る人に教えられて到着した。行くまでは偶然に行くことが出来てもなぜいくつか種類のあるパスワードがわかったのかという疑問がわいてくる。映画を見ていればわかることなのだが、ジェイクの見た夢は、夢の中でその数字が出ていたのである。ジェイクは映画の中でその4つの数字を書きだして部屋に貼っていたのである。

映画の中のこのしゃべる動物のエピソードは、ローランドのかわいい思い出である。ジェイクとローランドがテレビを見ていた時にアライグマがしゃべるCMがあり、ローランドは自分の過去の経験から「まだこの時代でも動物はしゃべるのか」とジェイクに話しかける。ジェイクはこれはCM上の演出で人間が声を当ててまるでアライグマがしゃべっているように見せかけたものだった。

ローランドは過去「ビリー・バンブラー」というしゃべる動物と行動を一緒にしたことがあり、今ではいなくなった「ビリー・バンブラー」のようにしゃべることのできる動物がまだいるのかと聞いたのだった。

「ダーク・タワー」の映画では塔を倒すための要素として子供達が「輝き」を奪い取られる。「輝き」を取られてしまった子供達はどうなるのか。実は映画の中にはかつて「輝き」を取られてしまった男が出てくる。この男は「輝き」を取られた後に現実世界に戻って大人になった男だった。「輝き」を失ってもきちんと生きて大きくなれることを証明している。

映画「ダーク・タワー」の主役であり「タワーを守る最後の戦士」となってしまったガンストリンガー：ローランド・デスチェイン。生まれた時から体に銃が組み込まれていたかのような誰にも負けない銃さばきで生き残ってきた。タワーを守る戦士は彼の他にもたくさんいたのだが、黒衣の男と呼ばれる「タワーを崩壊に導く男」に次々滅ぼされ彼が最後の一人になってしまった。

ガンスリンガーの男ローランドを演じたのは、1972年イギリス生まれの俳優イドリス・エルバである。俳優を目指して働きながらチャンスをつかんだ。2018年のアメリカの雑誌ピープルが選ぶ最もセクシーな男に選ばれた。この賞を白人以外が受賞することは珍しく非白人としては3人目の受賞をした。黒人として初の007のジェームス。ボンド役が噂される程のセクシーさと実力を兼ね備えている。

多くの映画作品に出演していて日本人になじみの深い映画では「パシフィックリム」（2013年）・「ズートピア」（2016年）・「ジャングルブック」（2016年）などがある。イドリス・エルバの出演した映画での実力は高く評価されている。

映画「ダーク・タワー」の中でローランドのライバルとして君臨する黒衣の男ウォルター。「タワーを破壊する男」としてローランドや一緒に行動することになった少年ジェイクをまるで楽しんでいるかのようにつけ狙っている。

黒衣の男ウォルターを映画「ダーク・タワー」で演じたのは、1969年テキサス州生まれのマシュー・マコノヒーである。マコノヒーはテキサス大学で心理学と哲学を学んだあとロースクールに進学予定だったが、大学在学中にインディーズ映画に出演したこともあって俳優業に進んだ。若き日のポールニューマンのようだと感想や評価もあり「評決のとき」では新人俳優ながらその実力が評価されて主役に抜擢された。

HIV患者の人生のあらすじを描いた映画「ダラス・バイヤーズクラブ」での自身の体を壊すほどの減量によって、体力と視力の低下に悩まされている。その分マシューの演技を大絶賛する感想や評価も多い。この作品によりアカデミー賞最優秀男優賞を受賞している。

映画「ダーク・タワー」の重要なあらすじのカギとなるタワーの夢を何度も見たことにより、中間世界へいざなわれて行く少年ジェイク。ジェイクは奇妙な夢の事で母が再婚した新しい父親からも心配され専門の施設に送られそうになった時にローランド達に出会う。ローランドのライバルウォルターにもつけ狙われるようになるがその原因は、ジェイクが持つ特殊能力にもあった。

映画「ダーク・タワー」の主要キャストのジェイクを演じたのは、この映画の頃はまだ無名だったトム・テイラーである。トム・テイラーの演技は共演したイドリスやマシューに高く評価された。トム・テイラーは2001年イギリス出身の俳優。2019年映画「クエスト・オブ・キング魔法使いと4人の騎士」が公開された。

「ダーク・タワー」の映画の中にも出てくる映画「IT」原作にはもっとふんだんにちりばめられたスティーブン・キングの世界観が27という数字と共に浮かび上がってくる。

映画「ダーク・タワー」に出演するキャラクターの性格がそれぞれにきちんとえがけているからこそ、大長編の原作とは違う点があっても多くの人に評価され愛されている映画である。

スティーブ・ンキングの大長編の小説を映画化、それもたった95分の映画の尺で描けるのかという点でも話題になった「ダーク・タワー」である。ただひとり世界を守るために塔を守っているローランドと、その塔を倒すために「輝き」を持つ子供達を探す黒衣の男。夢に導かれるようにローランドの前に現れローランドと共に行動するジェイク。

実はこの塔を倒す一番の力を秘めているのがジェイクだった。スティーブン・キングの作品のすべては映画「ダークタワー」に繋がると原作にあり、映画「IT]を思い起こすシーンも描かれる。あらすじは大幅に変わっているが、スティーブンキングの原作の世界観が味わえると評価されるこの作品チェックしてはいかがだろうか。