映画エレファント・マンのあらすじは?モデルとなったジョゼフ・メリックとは?

1980年に発表された映画『エレファント・マン』。人間の尊厳について描かれた名作として当時大きな反響を呼びました。発表から40年以上経った現在でもタイトルをご存知の方も多いはず。さらにこの映画は実話をもとにして作成されたことも有名です。今回は『エレファント・マン』のあらすじをネタバレを交えながら紹介。また、『エレファント・マン』の主人公のモデルとなった実在の人物やその病についても紹介していきます。

映画エレファント・マンのあらすじは?モデルとなったジョゼフ・メリックとは?のイメージ

目次

  1. 映画エレファント・マンのあらすじは?
  2. 映画エレファント・マンの最後ネタバレ
  3. 映画エレファント・マンの評価や感想
  4. 映画エレファント・マンのモデルとなったジョゼフ・メリックとは?
  5. 映画エレファント・マンの出演俳優
  6. 映画エレファント・マンの監督
  7. 映画エレファント・マンに関する感想や評価
  8. 映画エレファント・マンのあらすじやジョゼフ・メリックまとめ

映画エレファント・マンのあらすじは?

1980年に発表された映画『エレファント・マン』。見世物小屋にかけられた『エレファント・マン』と呼ばれる1人の青年を主人公とした物語となっており、主に人間の尊厳について描かれています。そのストーリーはさることながら、登場人物の見た目のインパクトが大きなこともあり、映画発表当時大きな話題となりました。

アカデミー賞では最優秀作品賞をはじめとし、8部門でノミネート。一体『エレファント・マン』とはどのような映画なのでしょうか?今回は映画『エレファント・マン』についてそのあらすじをネタバレを交えながら紹介。

『エレファント・マン』は実話を基に作成されており、今回の記事では『エレファント・マン』のモデルとされている人物についてや、その人物が罹っていたとされる病についても紹介していきます。映画『エレファント・マン』の特性上、ショッキングな画像を含みますので、充分ご注意ください。

エレファント・マンの映画基本情報

まず最初に映画『エレファント・マン』の基本情報について紹介していきます。既に触れている通り、映画が発表されたのは1980年。イギリスとアメリカの合作映画として作成されました。監督は『イレイザー・ヘッド』等も作成したデヴィット・リンチ。主演はジョン・ハート、アンソニー・ホプキンズとなっており、実話をもとに作成された映画として知られています。

エレファント・マンのあらすじ

では、ここからは映画『エレファント・マン』のあらすじについて紹介していきます。ネタバレを多分に含みますので、映画をまだ観ていない方や、ネタバレが苦手な方はご注意ください。映画『エレファント・マン』の舞台は19世紀のロンドン。外科医であるフレデリック・トリーブスが、サーカスの見世物小屋に『エレファント・マン』と呼ばれる化け物がいるという噂を耳にするところから物語が始まります。

医学的な興味をもったトリーブスですが、その見た目があまりにもショッキングな為、警察はエレファント・マンが見世物小屋に立つことを禁止。トリーブスは興行師であるバイツを訪ね、高額な見物料を支払ってエレファント・マンことジョン・メリックという男性の姿を目にしました。トリーブスはジョンのあまりに悲しい姿に思わず涙してしまいます。

バイツはジョンについて、母親が妊娠中に象に襲われその影響によ生まれつき醜い姿で生まれてきたためエレファント・マンと呼ばれているのだと話しました。ジョンの姿にショックを受けたトリーブスはバイツと交渉し、病院でジョンの状態を詳しく調べる許可を得ます。保護されたジョンでしたが、人を恐れていたジョンは知的障害者であるようにふるまいました。しかしトリーブスやその他の人々から温かくされ、徐々に心を開くことに。

元々知能が高かったジョンは上流社会の人々からの慰問を受けるようになり、人間としての尊厳を取り戻していきました。その一方上流社会の人々から慰問を受けるジョンの姿を見て、トリーブスは「形を変えただけで、自分はジョンをまた見世物にしているのでは?」と疑問を抱くようになります。これが映画『エレファント・マン』の簡単なネタバレあらすじとなります。

映画エレファント・マンの最後ネタバレ

人間の尊厳について描いた映画『エレファント・マン』。ここまでで、物語全体の簡単なあらすじについてネタバレを交えながら紹介してきました。ここからは映画終盤のあらすじについて細かく紹介していきます。先程までよりもより細かいネタバレを含みますので、充分ご注意ください。

最後ネタバレ①世話を続けるかどうかの評議会

存在が公となり、上流社会の人々から慰問を受けるようになったジョン。しかしながら、それでもジョンの体を完全に治す方法はありません。また、病院内でもジョンに対して反感を持つ医師が増えてきました。それを受け、病院でジョンの世話を続けるかどうかの評議会が行われることに。中には「化け物の世話など論外だ」と暴言を吐く医師もいました。しかし、結論を出す段階になってジョンを訪問する人物が。

その人物というのはウェールズ地方の女王であるアレクサンドラ妃。さらにアレクサンドラ妃はヴィクトリア女王の手紙を持参していました。その手紙にはジョンを保護している病院へ対して「イギリスで最も不幸な国民の1人に安全な家を与えてくれてありがとう」という謝意が。ヴィクトリア女王からの手紙を受け取った事により、ジョンの保護に反対していた者も、何も言えなくなります。

こうして、ジョンは一生涯病院にいてもいいという権利を得ることになりました。この決定をトリーブスはジョンへと知らせ、更にお祝いとして男性用の化粧箱をジョンにプレゼントします。この事に感激したジョンは「本当に有難う」とトリーブスへ心からの感謝を伝えました。

最後ネタバレ②再度サーカスの見世物になる

一生病院にいてもいいという許可を得たジョンでしたが、その幸せは長くは続きませんでした。病院の夜警をしていた男は、たまにお金をもらってジョンを見世物にしていました。そうしたある夜、夜警の男は酔っ払いや娼婦をジョンの部屋へと連れ込んできたのです。酔っ払いたちはジョンに対して酒を無理に飲ませたり、女性と無理やりキスをさせただけでなく、ジョンに鏡を見せたのです。

ジョンは自分の姿を嫌っており、鏡を見せられたことによって絶望してしまいます。更に悪い事に、客の中にはジョンがかつて所属していたサーカスの興行師、バイツがいました。バイツは絶望してしまったジョンへと近付き、そのまま連れ去ってしまいます。イギリスではジョンを見世物にする事は禁止されていましたが、他の地域ではまだまだ仕事ができるとバイツは考えていたのです。

再びサーカスで見世物にされてしまったジョンですが、元々の体の奇形もあり、どんどんと衰弱していきます。環境の変化に順応できないジョン。ついには見世物の途中で倒れてしまいました。ジョンを見世物にすれば稼げると考えていたバイツは、見世物にならないジョンには価値がないと考え、ジョンをマントヒヒと一緒の檻に閉じ込めてしまいます。

しかしそれを見ていた同じサーカスの仲間はジョンに同情し、ジョンがサーカスから逃げ出せるよう手引きします。マントと頭巾を身につけたジョンはフェリーに乗船。ロンドンへと帰ってきますが、機関車に載った際興味本位で近付いて来た子供に頭巾を取られてしまい、パニックを起こしてしまいます。ジョンはその勢いで子供を突き飛ばしてしまい、子供達に追いかけられることに。ジョンは騒ぎを聞きつけた警察に保護されることとなりました。

最後ネタバレ③初めての観劇

ジョンが連れ去られてから必死に探していたトリーブスは、警察から連絡を受け、ジョンを迎えにいきました。温かく迎え入れられたジョンですが、衰弱が進んで寝込みがちに。それでも温かく迎え入れてくれたトリーブスに、ジョンは「今の自分は幸せだ」と語ります。ジョンは再び穏やかな日々を過ごせるようになりました。そんなある日ケンドール婦人の誘いで生まれて初めて劇場で観劇することに。

劇の美しさに感動するジョン。さらに劇の終演後、ジョンはケンドール婦人から「大切な友人」として劇場客に紹介され、温かな拍手を受けることとなります。拍手を受けたジョンは感動のあまり、涙を流しました。人間として満足感を得たジョン。その夜、ジョンはコツコツと作り続け、完成させた大聖堂の模型にサインをします。そして「これで全部終わった」と呟きました。

友人を得て、人間の尊厳を得たジョンは自分の人生に満足したのです。しかし、たった1つだけ、心残りがありました。それは普通の人と同じように、ベッドに横たわって眠るということ。体の奇形から、ベッドに横たわると死んでしまうため、ジョンはこれまでベッドの上に座り込んで眠っていたのです。

「全部終わった」と呟いたジョンは、ベッドの上の枕を全て取り除くと、健常者と同じように横たわり、永遠の眠りにつきました。これが映画『エレファント・マン』の終盤のネタバレあらすじとなります。

映画エレファント・マンの評価や感想

ここまでで映画『エレファント・マン』の全体の簡単なあらすじと、終盤の細かいあらすじをネタバレを交えながら紹介しました。ここからは映画『エレファント・マン』がどのように評価され、どのような感想を得ているのかを紹介していきます。

評価や感想①ジョン・メリックや人々の変化

映画『エレファント・マン』に対する評価・感想についてですが、まず多いのは「この映画はジョン・メリックやその周辺の人々の変化を描いた映画である」というものです。映画の序盤では、ジョンは周囲の人間から嫌悪される、もしくは好奇の目を向けられていました。物語終盤ではジョンから「友人」とされている寮母さえジョンを馬鹿にしていました。

しかしながら、ジョンが心を開き、会話を交わすうちにその素直で温かな人柄が周囲の人間へと伝わっていき、彼らのジョンへの態度は段々と柔らかく変化していきます。また、変化するのは周囲の人物だけではありません。ジョン自身も変化していきます。劣悪な環境にいたジョンは、自分の意志を持つことは出来ずにいました。

しかし、自分を1人の人間として接してくれる人々と関わるようになってから、ジョンは少しずつ自分の意志を持って行動するようになり、映画終盤では「僕は象じゃない。動物でもない。人間なんだ」と叫ぶに至っています。映画『エレファント・マン』は、こうした主人公やその周辺の人々の変化を描いた作品なのだと評価している方も多いようです。

評価や感想②エレファント・マンは実話

映画『エレファント・マン』に対する評価として、もう1つ挙がっているのが「実話として興味深い」という声です。ヒューマンドラマとして知られている映画『エレファント・マン』ですが、冒頭でも紹介した通り、この物語は実話を基として製作されています。この物語の主人公ジョン・メリックのモデルとなったのはジョゼフ・メリックという男性です。

ジョセフ・メリックは病気が原因で、体の形が大きく変形してしまったと言われています。健常者とは異なる外見であった為、当時ロンドンでは『エレファント・マン』として知られていたようです。

映画と実際とは異なる点もいくつか存在しますが、そのほとんどが実話であるとされているそうです。実在したジョゼフ・メリックも見世物小屋に立っており、医師と出会ったことをきっかけに病院に収容され、後に上流社会の人々と交流するようになっています。映画と異なるのは、生まれつきの奇形ではなく、病により体が変形してしまった事と、自らの意志で見世物小屋に入った点。しかしその他はほぼ実話のようです。

映画エレファント・マンのモデルとなったジョゼフ・メリックとは?

ここまでで映画のネタバレあらすじや、映画についての評価・感想について紹介してきました。また、映画『エレファント・マン』が実話を基に作成された映画である事にも触れました。では、映画主人公のモデルとなったジョゼフ・メリックとは一体どのような人物だったのでしょうか?

既に簡単には紹介していま、すが、ここからは実話を基にした映画『エレファント・マン』のモデルとなったジョゼフ・メリックについてプロフィール等を交えてもう少し詳しく紹介していきます。

ジョゼフ・メリックのプロフィール

まず、ジョゼフ・メリックのプロフィールについて紹介します。エレファント・マンのモデルとなったジョゼフ・メリックは1862年8月5日にヴィクトリア朝のイギリスに生まれた男性です。2歳の頃までは健常者と全く変わりのない外見をしていたとされています。しかし、2歳の頃に口の下付近に硬い腫瘍が出始めました。これが病変の始まりだったようです。

月日が流れるにつれ腫瘍は広がり、更にその後額には骨の瘤が出現しました。その後右腕、両足とも肥大し、体全身が変形していったとされています。12歳で公立学校を卒業し、葉巻製造会社に就職したものの、右手の変形が仕事に支障をきたし、離職することに。その後行商人としての免許を得ますが、病が進むとジョゼフが街頭に立つとパニックが発生するようになったために、その免許も剥奪されてしまいます。

その後ジョゼフは就労不能を起因とした救済申し立てを行い、貧救院へとその身を移します。しかしそこで奇形者をショーへ出演させる興行師の存在を知り、その興行師の下へと手紙を差し出しました。ジョゼフの身の上を知った興行師はジョゼフを見世物興行へ参加させることを決意。それを知ったジョセフは貧救院を退所し、自ら見世物興行へ身を置くこととなります。

しばらくの間は見世物興行に立っていたジョゼフですが、やがて見世物小屋は公序良俗に反するという考えがイギリスで広まっていきます。そのうちジョゼフが所属していた見世物興行にも警察から閉鎖の命令が。その後他の興行師の元を転々としながらヨーロッパを巡演します。しかしながら興業は振るわず、やがてジョゼフは興行師に蓄えを奪われ、見世物小屋から見捨てられてしまいました。

ほぼ無一文となってしまったジョゼフはその後以前自分を診たことのあるトレヴィス医師を頼り、病院に保護を申し出ます。病院に保護された後、ジョゼフは映画と同じように、上流社会の人々と交流するになりますが、1890年の4月11日、27歳という若さでこの世を去りました。死因は頸椎の脱臼、もしくは窒息とされています。

ジョゼフ・メリックの病気解明プロジェクトが開始

その外見から壮絶な人生を送ってきたとされるジョン・メリック。では、彼の外見が健常者と異なるものとなってしまったのは何故でしょうか?実はそんなジョン・メリックの病を解明しようというプロジェクトが、ジョン・メリックの死後122年経ってから発足しました。

ジョゼフ・メリックの遺言

机の上に置かれた手紙と花

ジョン・メリックの死後122年もの時が経ってから、彼の病気の解明を目指すプロジェクトが発足したのには理由があります。それはジョン・メリック自身が語った遺言です。彼は生前「遺体を保存し、病気の原因を解明してほしい」と言い残しており、現代の医学がこの遺言に挑戦する形となりました。

ジョゼフ・メリックの病気

実話を基に作成された『エレファント・マン』。その主人公のモデルとなったジョゼフ・メリックの病とは一体どのようなものだったのでしょうか?病気の解明には医師をやミイラのDNA鑑定の専門家等、そして考古学者等6名が携わることとなりました。病気の鑑定にはジョゼフ・メリックの遺骨を使用。そこから採取したDNAにより解明を進めていったそうです。

ジョゼフ・メリックの症状

病によって変形してしまったジョゼフ・メリックの体。では、ジョゼフ・メリックの症状とはどのようなものだったのでしょうか?既に触れていますが、ジョゼフ・メリックの病変がはじまったのは2歳の時だっただったとされています。最初に現れたのは口の下付近の腫瘍。その後その腫瘍が広がり、更に口の中からは肉塊が突き出すようになったそうです。

更にその後、額には骨の瘤が現れ、皮膚は弛緩し、両足と右手が異様なまでに肥大していったという記録が残っています。両足と右手の肥大により全身のシルエットが崩れ、更には骨格が全体的に膨張・変形。その為ジョゼフ・メリックは関節炎にも悩まされ、最終的には歩行困難にもなったとされています。

プロテウス症候群の可能性がある

体が大きく変形してしまった、ジョゼフ・メリック。では彼の病気とは一体何だったのでしょうか。病気解明のプロジェクトではDNAによる鑑定が行われましたが、DNAの劣化が激しく、「100%これだ」といった結果は出なかったそうです。しかしながら「プロテウス症候群」という病気の可能性が高いという結論に至りました。では、プロテウス症候群とはどのような病気なのでしょうか?

プロテウス症候群とは皮膚や骨、リンパといった各体の組織が過剰に成長してしまうという症状を引き起こす病気です。この症状はAKT1という遺伝子の活性変異が原因とされていますが、2019年8月現在では治療が確立されていません。頭蓋骨や足が変形してしまう事が多いとされおり、また先進国では500例ほどしか確認されておらず、希少疾患の1つとされています。

映画エレファント・マンの出演俳優

実話を基に作成された映画『エレファント・マン』そのネタバレあらすじや、登場人物のモデルとなった実在の人物、またその病について紹介してきました。ここからはエレファント・マンで活躍した俳優について紹介していきます。

ジョン・メリック/ジョン・ハート

まず最初に紹介するのは、エレファント・マンの主役ジョン・メリックを演じたジョン・ハートです。ジョン・ハートは1940年1月22日生まれのイギリスの俳優。1962年から本格的に舞台で活動するようになり、1966年に映画『わが命つきるとも』に出演したことをきっかけに注目を浴びるようになりました。

他にも人気映画『エイリアン』や『ハリーポッター』にも出演。高い演技力が人気の俳優でしたが、2015年にすい臓がんであることを発表。2017年にファンから惜しまれながら永眠しました。

フレデリック・トリーブス/アンソニー・ホプキンス

続いて紹介するのは、トリーブス医師を演じた俳優アンソニー・ホプキンスです。アンソニー・ホプキンは1937年12月31日生まれのイギリスの俳優。1968年に発表された『冬のライオン』や、今回紹介した『エレファント・マン』の他1991年に発表された『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター博士を演じたことが有名となっています。

映画エレファント・マンの監督

実話映画として有名になった『エレファント・マン』。ではこの作品を作り上げた監督とは一体どのような人物なのでしょうか?ここからはエレファント・マンの監督であるデヴィット・リンチについて紹介していきます。

デヴィッド・リンチのプロフィール

ではデヴィット・リンチのプロフィールを見ていきましょう。デヴィット・リンチは1946年1月20日生まれ。アメリカのモンタナ出身となっています。映画監督として活動しているだけではなく、ミュージシャンやプロデューサーとして活動することも。監督を務めた映画としては『イレイザー・ヘッド』や『ブルーベルベット』等が有名。

中でも特に有名な作品は、低予算で作成された『イレイザー・ヘッド』。この作品が注目を浴びるきっかけとなり、デヴィット・リンチは一躍有名になりました。デヴィット・リンチはグロテスクな表現や奇形を作品に取り入れる事が多い為、一部のファンからは『カルトの帝王』と呼ばれることもあるそうです。

デヴィッド・リンチが撮りたかった作品とは?

実話が基になっていることもあり、大注目を浴びた『エレファント・マン』。アカデミー賞でも8部門でノミネートされるという偉業を成し遂げています。しかし、デヴィット・リンチの全作『イレイザー・ヘッド』を観たファンからは「違和感がある」と言われることも。それはどうしてでしょうか。実を言うとデヴィット・リンチは元々奇形やグロテスクな描写を好む監督として有名でした。

『イレイザー・ヘッド』についてデヴィット・リンチ自身が「やりたい事を全てやれた最高傑作」と称しているため、『エレファント・マン』は「撮らされた映画なのでは?」と指摘するファンや評論家もいるようです。真偽のほどははっきりとしていませんが、ひょっとするとヒューマンドラマを撮りたかったのではなく、主人公であるジョン・メリックの奇形に魅了され、それを表現したかったのかもしれません。

映画エレファント・マンに関する感想や評価

ここからは映画『エレファント・マン』に関する感想や評価について紹介していきます。まず最初に紹介するのは「自分に子どもができたら観せようと思う」という感想です。何度も触れていますが、エレファント・マンは実話を基に作成された物語です。

映画とは言え、主人公が受けた仕打ちは実在の人物であるジョゼフ・メリックが受けたものと大差ないとされています。映画で描かれた主人公の過酷な半生を観て、心を痛めた方も多かった様子。道徳的な題材として、自分の子供にも観せたいと考える方は多いようです。

続いて紹介する感想は「人間の尊厳について考えさせられた」というものです。容姿が健常者と異なったため、いろんな人から迫害をうけてきたジョン・メリックの姿を見て、人間の尊厳とは何なのかと考えた方も多いようです。重い題材ではありますが、一見の価値ありと評価する声も多くきかれました。

最後に紹介する感想は「泣けた」というもの。既にあらすじ紹介の部分で触れていますが、この物語の最後で主人公は安らかな最期を迎えます。人間としての尊厳を手にし、安らかな気持ちで死を選んだ主人公の姿に涙するファンは非常に多かったようです。

映画エレファント・マンのあらすじやジョゼフ・メリックまとめ

今回は実話を基に作成された『エレファント・マン』について、ネタバレを交えながらあらすじを紹介するとともに、主人公のモデルとなったジョゼフ・メリックについても紹介していきました。映画と実際とはいくつか異なる点がありますが、それでもほとんどが実話の通りだとされています。

この映画は、実際に鑑賞した方から『感動した』『人間の尊厳とは何かを考えさせられた』等、非常に評価の高い作品となっています。少し古い映画ではありますが、興味を持った方は是非1度ご覧になってみて下さい。

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