映画・ゲティ家の身代金のネタバレまとめ!あらすじや感想・結末まで!

1973年のローマで発生した石油王の孫ジョン・ポール・ゲティ3世誘拐事件を映像化した映画「ゲティ家の身代金」は、息子の命を救うために、誘拐犯と世界一の大富豪ジャン・ポール・ゲティに戦いを挑んだ1人の女性の知られざる活躍や苦悩を描いた作品です。本文では、映画「ゲティ家の身代金」のあらすじ・結末のネタバレ、出演キャスト、映画の見所や感想・評価についてネタバレを含めて紹介します。

映画・ゲティ家の身代金のネタバレまとめ!あらすじや感想・結末まで!のイメージ

目次

  1. ゲティ家の身代金とは?
  2. ゲティ家の身代金のあらすじ・結末をネタバレ
  3. ゲティ家の身代金の登場人物・キャスト
  4. ゲティ家の身代金のゲティを考察
  5. ゲティ家の身代金の見どころ
  6. ゲティ家の身代金に関する感想や評価
  7. ゲティ家の身代金のネタバレまとめ

ゲティ家の身代金とは?

映画「ゲティ家の身代金」は、1973年を世界中を震撼させたアメリカの石油王の孫ジョン・ポール・ゲティ3世の誘拐事件と、人質の母親の壮絶な戦いと結末までを描いたサスペンス作品です。以下では、映画「ゲティ家の身代金」のあらすじと結末ネタバレ、出演キャスト、映画に関する感想や評価などをネタバレを含めて紹介します。

ゲティ家の身代金の作品情報

2017年に公開された映画「ケディ家の身代金」は、1973年にローマで発生した実在の事件、ジョン・ポール・ゲティ3世誘拐事件を、人質の母・アビゲイル・ハリスの視点で描いた作品です。息子の救出のために、誘拐犯と身代金の支払いを拒む石油王を相手に戦いを挑んだ1人の母親の知られざる苦悩や活躍を描いた展開が高く評価され、数々の賞にノミネートされた話題作です。

また、映画「ゲティ家の身代金」は、公開1ヵ月前に、ジャン・ポール・ゲティ役を演じた俳優ケヴィン・スペイシーが、当時14歳だった俳優に対する不適切な言動を理由に作品を降板したことで、公開中止の危機に陥りました。しかし、代役に起用されたクリストファー・プラマーの迫真の演技や、制作スタッフの尽力により、映画は無事に公開日を迎えることが出来ました。

実話を基にした作品

映画「ゲティ家の身代金」は、日本を始め世界中を震撼させた実在の事件を基にあらすじと結末が描かれました。巨額の身代金を目的とした犯行は、日本を含め多くの国と地域でニュースとして取り上げられると同時に、被害者の祖父で、資産50億ドル(1.4兆円)を持つ世界一の大富豪ジャン・ポール・ゲティが、身代金1700万ドル(50億円)の支払いを渋ったことでも話題を呼びました。

監督はリドリー・スコット

映画「ゲティ家の身代金」は、数々の名作映画を手掛けてきた映画監督リドリー・スコットにより、生み出されました。卓越した映像技術で、数々の映画賞を受賞する名作を発表する一方、SF映画の金字塔と称される1982年の映画「ブレードランナー」が、公開当時は酷評を受けていたように、作品によって評価が最も分かれやすい監督とも言われています。

プロフィール

スコット監督のプロフィール紹介・イメージ画像

リドリー・スコット監督は、1937年イギリス生まれ、BBC勤務を経て、1977年に映画「デュエリスト/決闘者」で監督デビューし、カンヌ国際映画祭で新人監督賞を受賞します。1979年に公開した「エイリアン」の世界的ヒットを機に、活動拠点をハリウッドに移し、映像化が難しいと言われた「ブレードランナー」(1982年)を始め、映画史に残る傑作を生みだしました。

主な作品

日本でも高い評価を得ているリドリー・スコット監督の主な作品には、巨額の製作費及び宣伝費を費やしたことで知られる映画「グラディエーター」(2000年)や、「ハンニバル」(2001年)、火星に取り残された宇宙飛行士の奮闘を描いた「オデッセイ」(2015年)なが挙げられます。

受賞歴

リドリー・スコット監督の受賞歴は、デビュー作「デュエリスト」でカンヌ国際映画祭・新人賞を始め、映画「グラディエーター」で、第37回アカデミー賞と第58回ゴールデン・グローブ賞の作品賞、2015年の映画「オデッセイ」にて第37回ゴールデン・グローブ賞・作品賞を受賞しています。

映画「ゲティ家の身代金」では、第75回ゴールデン・グローブ賞・監督賞にノミネートされるも、惜しくも受賞を逃しました。

ゲティ家の身代金のあらすじ・結末をネタバレ

出演キャスト達の気迫ある演技と、実話を忠実に描いたストーリー展開で高い評価を得た映画「ゲティ家の身代金」のあらすじ・結末をネタバレを含めて紹介します。

ネタバレあらすじ①石油王の孫の誘拐

1973年のイタリア、真夜中のローマの街をさまよい歩く石油王の孫・ジョン・ポール・ゲティ3世(以下:ポール)が、身代金目的の誘拐事件に巻き込まれてしまいます。ポールの誘拐事件は、翌日、一大ニュースとして世間を騒がせるも、ロンドンに拠点を構える彼の祖父ジャン・ポール・ゲティ(以下:ゲティ)は、秘書から孫が誘拐されたニュースを聞かされるも、孫の安否より株取引の数字に関心を寄せていました。

一方、ポール誘拐に伴う身代金・1700万ドル(約50億円)の要求は、ゲティの息子と離婚したポールの母・アビゲイル・ハリス(以下:ゲイル)の元にも突きつけられてしまいます。しかし、莫大な大金を持っていないゲイルに対して、誘拐組織のリーダー・チンクアスタは、義父・ゲティに支払いを頼むように命令し、ゲイルは苦渋の決断を迫られます。

場面は、ゲイルの回想シーンに変わり、アメリカで、一般家庭の生活を送るゲイルとその夫・ゲティ(ポールの父)の姿が映し出されます。仕事の無かったゲティは、妻・ゲイルの提案で、長らく音信不通だった父・ゲティに手紙を書き、仕事を求めてローマへ向かいます。しかし、ローマで義父と対面したゲイルは、ホテルでの豪華な暮らしぶりと、クリーニング代すら惜しみ自分で洗濯をする義父のケチさに驚愕します。

ローマで仕事を得た夫は、急な環境の変化によるストレスで、酒や薬物に溺れはじめます。そのような夫の変貌ぶりに我慢も限界に達したゲイルは、夫に離婚を突きつけ、息子の養育費を義父・ゲティに要求します。しかし、並外れたケチであるゲティが、孫の養育費支払いに応じることはなく、孫の誘拐事件にも身代金を支払わないことを報道陣の前で宣言します。

ネタバレあらすじ②秘密の捜査

秘密の捜査・イメージ画像

表では誘拐犯の要求に応じない姿勢を見せていたゲティでしたが、密かに、元CIA諜報員でアドバイザー・チェイスにポール救出を依頼します。そして、チェイスと行動を共にすることとなったゲイルは、ポール誘拐事件に便乗して、世界中から身代金を要求する手紙が、警察に届いていることを知らされます。一方、ポールについて有力な手がかりを探し求める警察達は、ポールの友人からある計画を聞かされます。

事情徴収の結果、今回の誘拐事件は、度を越えたケチである祖父から大金を引き出そうと、ポール自身が狂言誘拐を計画していたと警察側は判断し、ポールの捜査を打ち切ります。

ネタバレあらすじ③誘拐犯のアジト

数日後、ポール誘拐事件の担当捜査官から、ポールと思われた遺体が発見された知らせが入ります。しかし、遺体は別人の者であることが判明したものの、遺体の身元を調べると、ポール誘拐犯だと推測されるチンクアスタに繋がることが発覚します。そして、警察によるチンクアスタのアジト襲撃が決行されるも、そこにはポールの姿はありませんでした。

ネタバレあらすじ④売られたポール

その頃、ポールは、チンクアスタによって、犯罪組織を束ねる投資家の元へ売り飛ばされていたことが判明します。そして、事態を重く見たチェイスは、ポールが犯罪組織に誘拐されたことを祖父・ゲティ告げます。しかし、投資家の手に落ちたポールの身は一刻を争う危険な状況にも関わらず、ゲティは頑なに身代金の支払いに応じようとしません。一方、犯人のチンクアスタも交渉の電話を続けるも、スムーズに事が運びません。

ネタバレあらすじ⑤ポールの脱出

身代金の支払いを巡って、双方が押し問答を続ける中、地元の犯罪組織の家に監禁されていたポールは、意図的に火事を引き起こしてその場を去ります。そして、脱出に成功したポールは警察署へ逃げ込み、母・ゲイルに電話を掛けるも、運悪くそこへ投資家が登場し電話は切られてしまいます。

一方、身代金の支払いについて、ゲイルは、ポールが祖父・ゲティから貰った120万ドルの石像の存在を思い出し、身代金の足しにしようと奔走します。しかし、その石像は、とある美術館で売られている土産物で、15ドルにも満たない安物であることが判明します。

ネタバレあらすじ⑥ゲティとハリス

警察が手を尽くしてポールを探す中、警察署にポールの物と思われる一房の髪の毛と切り落とされた片耳、そして、身代金400万ドルを要求する脅迫文が送られてきます。確認のために警察を訪れたゲイルとチェイスは驚いた表情を見せるも、2人は、耳の写真を載せたいという新聞社の申し出を受け入れ、掲載費としてその写真が掲載された新聞・1000部を譲り受けます。

耳の写真が掲載された新聞1000部は、身代金の支払いを渋るゲティの元へ全て届けられ、ゲティは身代金の支払いに応じる姿勢を見せます。ゲティ社からの連絡を受けて安堵するゲイルでしたが、フタを開けてみると、身代金はたった100万ドル、しかもゲティの税金控除目的とした利息付きの貸付金、そして、ポールの親権をゲイルから元夫に渡すことが貸し付けの条件と提示されたゲイルは渋々サインに応じます。

ネタバレあらすじ⑦最後の交渉

身代金全額まで、あと300万ドルも不足していましたが、ゲイルは最後の手段として、テレビを通じて身代金全額を支払うことを宣言します。一方、ゲイルに身代金400万円も支払えるほどのお金がない事を知っているゲティは、チェイスを呼び寄せ説明を促します。しかし、チェイスにゲティ自身のこれまでの行動を罵倒され、立ち去ってしまいます。

そして、意を決したゲティは、ゲイルに電報を打ち、身代金の支払いに応じることを示します。その後、ゲティから身代金を受け取ったゲイルとチェイスは、身代金の明け渡し場所へお金を置き、誘拐組織のリーダー・チンクアスタからポールの居場所を聞き出し、救出に向かいます。

一方、警察のヘリコプターが上空に来ていることに気が付いた投資家はポール殺害を仲間に命じ、ポールの逃亡劇が始まります。また、指定された場所にポールが居ないことに気付いたゲイル・チェイスも、ポールの行方を捜しに車を走らせます。同じ頃、就寝していたはずのゲティは、目を覚ますと憑りつかれたように、家の中をさまよい歩き始めました。

命からが逃げまどうポールは、無事にゲイル・チェイスの元に保護され、誘拐組織も警察に逮捕され、事件は終結します。そして、ポールの無事が確認された頃、家の中をうろついていたゲティは、自身の美術品がコレクションされた部屋にいて、親子が描かれた絵画を見ると安堵の表情を浮かべ、ひっそりと息を引き取ります。

ネタバレあらすじ⑧結末は幸せな生活

石油王ジャン・ポール・ゲティの死後、ゲティ社に呼び出されたゲイルは、ゲティのアドバイザー達と遺産について話し合います。そして、ポール救出に尽力してくれたチェイスもゲティ家を去っていき、ポールも元気な姿を見せはじめます。一方ゲイルは、ゲティが残した美術コレクションを目の前に安堵の表情を浮かべます。

そして、世界一の大富豪であり守銭奴でもあった石油王ジョン・ポール・ゲティが、生涯で最もお金をつぎ込んできた美術コレクションは、現在、アメリカ・ロサンゼルスにあるゲティ美術館にて保管されていることが示唆され、物語は結末を迎えます。

ゲティ家の身代金の登場人物・キャスト

公開一ヵ月を目前に控える中発生した、出演キャストの不祥事による降板や代役による再撮影など、波乱の制作期間を得て公開された映画「ゲティ家の身代金」は、代役として起用されたキャスト・クリストファー・プラマーの演技力にも注目です。以下では、ゲティ家の身代金の登場人物・キャストを紹介します。

キャスト①アビゲイル・ハリス(ミシェル・ウィリアムズ)

人質の母アビゲイル・ハリスを演じたミシェル・ウィリアムズは、1980年生まれ、9歳から演技を学びはじめ、1994年に「Lassie」で映画デビューを果たします。2010年公開の映画「ブルーバレンタイン」2011年公開の「マリリン 7日間の恋」でアカデミー主演女優賞にノミネートされています。今回紹介している映画「ゲティ家の身代金」では、ゴールデン・グローブ賞助演女優賞にノミネートされています。

キャスト②ジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)

世界一の大富豪かつ守銭奴でもあった石油王ジャン・ポール・ゲティを、カナダ出身の俳優クリストファー・プラマーが演じました。1953年にブロードウェイの舞台でデビュー後、ミュージカル俳優として活躍する傍ら、1965年公開の映画「サウンド・オブ・ミュージック」のゲオルク・トラップ大佐などで当たり役を得ながら、現在も精力的に活動するベテラン俳優です。

そして、映画「ゲティ家の身代金」では、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞にて、助演男優賞にノミネートされました。出演キャストの不祥事で、急きょ代役に起用されたプラマーでしたが、スコット監督は最初からプラマーをゲティ役に考えていたものの、スタジオの意向によりスペイシーが起用されたことが明かされています。

キャスト③ジョン・ポール・ゲティ3世(チャーリー・プラマー)

巨額の身代金目当てに誘拐事件に巻き込まれた少年ジョン・ポール・ゲティ3世を演じたチャーリー・プラマーは、プロデューサーの父と女優の母を持つ若手俳優です。2011年にTVドラマ「ボードウォーク・エンパイア」でデビュー後、2015年に「King Jack」で映画デビューを果たし、今後の活躍が期待されています。

映画「ゲティ家の身代金」で、ポールの祖父を演じたクリストファー・プラマーとは、同姓ではあるものの、両者に血縁関係はありません。

キャスト④フレッチャー・チェイス(マーク・ウォールバーグ)

ゲティのアドバイザーで、人質交渉人として尽力したフレッチャー・チェイス役を、マーク・ウォルバーグが演じました。ウォールバーグは、ラップバンドのマッキーマーク&ザ・ファンキー・バンチの一員としてデビュー後、1994年に映画デビューを果たします。主な出演作に2014年・2017年公開の「トランスフォーマー」シリーズや、2012年・2015年公開の「テッド」シリーズが挙げられます。

キャスト⑤オズワルド・ヒンジ(ティモシー・ハットン)

ゲティの秘書オズワルド・ヒンジを演じたティモシー・ハットンは、10代で俳優業を始め、1980年公開の「普通の人々」で映画デビューを果たし、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞・助演男優賞を受賞します。主な出演作品に、2004年の映画「シークレット・ウィンドウ」、2006年の映画「イレイザー」、2010年の映画「ゴーストライター」などが挙げられます。

キャスト⑥チンクアスタ(ロマン・デュリス)

誘拐組織のリーダー・チンクアンタを演じたロマン・デュリスは、1974年生まれのフランス人俳優です。セドウィック・クラピッシュ監督作品の常連俳優として知られ、1994年に同監督作品の「青春シンドローム」で江ビューします。主な出演作品に、1996年公開の「猫が行方不明」を始め、アルセーヌ・ルパンを演じた2004年の映画「ルパン」2012年の映画「タイピスト!」などが挙げられます。

ゲティ家の身代金のゲティを考察

一般家庭の主婦が、人質となった息子を救出するまでの奮闘劇や、頑なに身代金を支払いを拒否し続けるも、結末でようやくお金を手放す決意を固めた石油王の知られざる苦悩など、映画「ゲティの身代金」は、実話を基にした事件だけでなく、人間に潜む心の闇も映し出されました。

命より金に固執する理由

映画「ゲティ家の身代金」で描かれた大富豪・ゲティの並外れたお金に対する執着心やその結末に、怒りや批判的な感想が多く見られます。一方で、孫の命よりお金に固執したゲティの行動は、お金目的で自分に近づいてくる、悪の人間を遠ざける1つの手段だったのではないかと考察され、巨額の財を成したゲティの処世術が伺えます。

ゲティなりの家族愛

作中でも描かれた石油王・ゲティのお金に対する異常な執着ぶりから、現実世界及び映画鑑賞者からの評価は決して高くありませんでした。しかし、映画冒頭にて「家族は大事」と放ったり、孫・ポールの親権を自分の息子に与えることをゲイルに突きつけるなど、ゲティなりの家族愛が伺えるシーンも登場しています。

また、事件当時も世界中で様々な感想や辛口な評価が下された身代金支払いの拒否についても、1人の孫に身代金を支払うことで、残り14人の孫にも誘拐の危険が及ぶことを示唆したためと言われています。

金持ちになる方法

ジャン・ポール・ゲティが固執するお金・イメージ画像

一代で財を成した石油王ジャン・ポール・ゲティが、世界一の大富豪と呼ばれるほどの巨額の富を手に入れることが出来た理由は、彼の優れた先見の明や優れた経営手腕に加えて、並外れたケチだったことも挙げられます。また、ポールの誘拐事件に対して、当初は狂言誘拐だと考えていたゲティの言動から、金に目がくらんだ人間に対する異常な警戒心や、お金に関する苦労も彷彿させます。

ゲティがお金持ちになれた理由は、お金に目がくらんだ人間の心の闇を知っていたことに加え、家族だろうとお金を出し惜しみしていたことや、自分の身の回りの事に対しても異常な節約を心がけていたことも挙げられます。映画での、クリーニング代を惜しんで自分で衣類を洗濯するエピソードのように、僅かな出費すら惜しむ姿勢が、お金持ちになれる近道でしょう。

孤独なゲティ

孫の命である身代金の支払いに対して、誘拐犯に金額の引き下げ交渉を行うなど、底無しのケチさが目立つケディでしたが、自分の趣味・美術品の収集には、惜しみなく大金をつぎ込んでいました。ケディのこの行動は、現実世界でも多くの批判が見られ、映画鑑賞者からも辛口な感想が寄せられる中、映画ではゲティに潜む心の闇を美術品を通じて映し出しています。

そして、ゲティが美術コレクションに熱を入れる理由「美術品は裏切らない」からも、ゲティが石油事業で巨額の富を築き上げた背景には、ゲティの知られざる苦悩が隠されていると推測されます。そして、ゲティ美術館で保管されているゲティのコレクションの数々は、石油王が抱えた孤独の大きさを示しているでしょう。

ゲティ家の身代金の見どころ

代役クリストファー・プラマーの迫真の演技や、実話でありながら多くの鑑賞者に予測不能に陥ったあらすじと結末で、高い評価を得る映画「ゲティ家の身代金」のみどころを、作中のネタバレを含めて紹介します。

見どころ①ギネスに認定された人間の生き様

世界一裕福な個人としてギネスに認定された実業家でありながら、底知らずのケチさでも有名であった実業家ジャン・ポール・ゲティ。彼の評価について、現在も賛否両論が飛び交っていますが、映画を通じて描かれた、お金という呪縛に翻弄され続けた石油王の晩年は必見です。

見どころ②代役クリストファー・プラマー

出演キャストの不祥事により、急きょ代役に選ばれたクリストファー・プラマーの熟年の演技力も、映画「ゲティ家の身代金」の見所の1つです。公開1ヶ月を前に行われたキャスト交代は、前例のない試みであったものの、急なオファーを快く承諾したプラマーの熟練した演技の裏には、彼の技量を見込んだリトリー監督との強い信頼関係を感じさせます。

見どころ③秀逸な脚本

映画「ゲティ家の身代金」最大の注目ポイントは、ゲティ3世の誘拐事件を題材にした作品について消極的だったリドリー監督を「映画にしたい」と言わせたデヴィット・スカルパの秀逸な脚本です。テロリストを相手に身代金の交渉に乗り出すゲティの先進的なアプローチや、彼の持つ度胸や才気、自身の矛盾に苦悩するゲティの姿は結末まで目が離せません。

デヴィット・スカルパによって書かれた「ゲティ家の身代金」の脚本は、映画化されていない脚本を対象とした2015年の「ブラックリスト」にリストアップされるなど、高い評価を得ています。

ゲティ家の身代金に関する感想や評価

映画「ゲティ家の身代金」に関する感想や評価・イメージ画像

出演キャストの不祥事により、公開中止に追い込まれるも、俳優や製作スタッフ陣の尽力により、見事大成功を収めた映画「ゲティ家の身代金」に関する感想や評価を紹介します。

感想1:名優クリストファー・プラマーの実力に感服

映画「ゲティ家の身代金」では、お金に対する並みならぬ執着心で辛口な感想・評価が多く見られるジャン・ポール・ゲティでしたが、急きょ代役を任された俳優・プラマーの演技力の高さや、徹底した役作りに対して賞賛の声が挙げられており、衰えを感じさせない迫真の演技に衝撃を受けたとの感想が多く寄せられています。

感想2:期待を裏切る予測不能の展開

映画「ゲティ家の身代金」は、実話を基にした作品なので、そのあらすじや結末ネタバレを知ることが簡単でした。しかし、映画化されたジョン・ポール・ゲティ事件を鑑賞してみると、あらすじや結末ネタバレを知っていながら、息をつかせぬ予測不能な展開に、衝撃を受けたとの感想も見られます。

感想3:エイリアンに次ぐ怪物の登場

世界を震撼させた誘拐事件と、人間に潜む心の闇に迫ったサスペンス映画「ゲティ家の身代金」では、プラマーの演技力の高さを評価する感想が多く見られる一方、彼が演じたゲティのお金への異常な固執ぶりは、名作「エイリアン」とは異なる不気味さや怖さを感じさせる新たな怪物と称されています。

映画『ゲティ家の身代金』 | 5月25日(金)全国ロードショー

ゲティ家の身代金のネタバレまとめ

映画「ゲティ家の身代金」のあらすじと結末のネタバレ、出演キャスト、作品の見どころや感想・評価について紹介しました。映画「ゲティ家の身代金」は、代役に起用された名優クリストファー・プラマーを始めとする俳優陣の演技力だけでなく、大富豪のゲティを通じて、お金について改めて考えさせられる奥の深い作品です。

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