映画ワイルドバンチのあらすじと感想!結末までネタバレ【サム・ペキンパー監督】

映画ワイルドバンチは、1969年公開のアメリカ映画です。サム・ペキンバー監督が手掛けた傑作西部劇で、実在した強盗団「ワイルドバンチ」に着想を得た作品です。第42回アカデミー賞(1970年)では、脚本賞や作曲賞にもノミネートされ、実力派俳優のウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ロバート・ライアンなどが出演しています。50年前の作品でありながら現在も高く評価されている映画ワイルドバンチの、あらすじや結末をネタバレし、見た方々の感想についても紹介していきます。

映画ワイルドバンチのあらすじと感想!結末までネタバレ【サム・ペキンパー監督】のイメージ

目次

  1. 映画『ワイルドバンチ』とは?
  2. 映画『ワイルドバンチ』のあらすじネタバレ
  3. 映画『ワイルドバンチ』の結末ネタバレ
  4. 映画『ワイルドバンチ』のキャスト
  5. 映画『ワイルドバンチ』に関する感想や評価
  6. 映画『ワイルドバンチ』についてまとめ

映画『ワイルドバンチ』とは?

映画ワイルドバンチは、実在した強盗団である「ワイルドバンチ」をモデルにした西部劇です。監督したサム・ペキンバーの最高傑作とも呼ばれる作品で、1970年の第42回アカデミー賞では、脚本賞と作曲賞にノミネートされました。「アメリカン・ニュー・シネマ」という当時の反体制的なムーブメントの一作としても高く評価されています。

映画『ワイルドバンチ』の基本情報

映画ワイルドバンチは、1969年に公開されたアメリカ映画です。原題は「The Wild Bunch」で、サム・ペキンバーが監督しています。主なキャストは、ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ロバート・ライアン、エドモンド・オブライエンなどです。

映画『ワイルドバンチ』の予告編

ここで、映画ワイルドバンチの予告編を紹介しておきます。この予告編では、アリの大群がサソリを飲み込む様子を、大勢の子供たちが笑顔で取り囲んで見ているとことから始まります。そこへ、中年のカウボーイ姿の一群が通ります。なにやら嵐の前の静けさを思わせます。

監督はサム・ペキンバー

映画ワイルドバンチの監督であるサム・ペキンバー(1925~1984)について触れておきます。アメリカ合衆国の映画監督で、代表作は「ワイルドバンチ」「わらの犬」「ゲッタウェイ」「ガルシアの首」「戦争のはらわた」などです。西部劇の巨匠として有名で、暴力描写や映像技法は、多くのジャンルの人々に影響を与えています。

『ワイルドバンチ』に描かれる陽気な残酷さ

映画ワイルドバンチを始めとするサム・ペキンバー監督作品には、「死のバレエ」とも呼ばれる壮絶なバイオレンス描写が見るものを圧倒します。しかし、単なる暴力性だけではなく、仲間のために勝ち目のない戦いに命がけで挑む男たちの姿を描くことで、生と死への強いメッセージが高く評価されています。

映画ワイルドバンチには、最後の戦いに挑む前に「Let’s go.」「Why not?」という最も短く映画史に残る名セリフが存在します。その戦いの中で主人公たちは仲間のために命を散らし、その後に主人公たちを捕えるために追いかけていたかつての仲間は、遺体を前に自らの生き方を自問自答します。サム・ペキンバー監督は、力強い生と死のメッセージを陽気な残酷さに込めて訴えています。

映画『ワイルドバンチ』のあらすじネタバレ

ここまで、サム・ペキンバー監督についてご紹介しましたが、ここからは西部劇の傑作のひとつである映画ワイルドバンチのあらすじをネタバレしていきます。その後に、結末や感想についてもご紹介します。

あらすじ①強盗団『ワイルドバンチ』

強盗団「ワイルドバンチ」は、リーダーのパイク・ビショップ(ウィリアム・ホールデン)、ダッチ・エングストローム(アーネスト・ボーグナイン)、ライル・ゴーチ(ウォーレン・オーツ)とテクター・ゴーチ(ベン・ジョンソン)の兄弟、クレージー・リー(ボー・ホプキンス)、エンジェル (ジェイミー・サンチェス)らで構成された中年の強盗団です。

1913年、テキサス国境の町であるサン・ラファエルの鉄道管理事務所に保管されていた銀貨を狙って、「ワイルドバンチ」は現れます。しかし、パイクのかつての仲間であったデケ・ソーントン(ロバート・ライアン)ら賞金稼ぎ達による罠が仕掛けられていました。激しい銃撃戦が繰り広げられる中、「ワイルドバンチ」はクレイジー・リーを失いながらも、銀貨の入った獲物を手にして撤退します。

あらすじ②ソーントンの裏切り

「ワイルドバンチ」一行を一時は取り逃がしたソーントンですが、彼は鉄道会社からの依頼を受け、一か月以内にパイクたちを捕えれば自由の身が保証されることが約束されていた仮釈放の身でした。再び、賞金稼ぎたちと共に「ワイルドバンチ」追跡に乗り出します。

一方、待ち伏せから逃げ延びた「ワイルドバンチ」は、古い仲間であるフレディ・サイクス(エドモンド・オブライエン)の農場に身を寄せます。命がけで奪った獲物を確認すると、中身は銀貨ではなく大量のワッシャーでした。この計画が失敗に終わったパイクは引退を諦め、次の獲物を探すべく、「ワイルドバンチ」と共にメキシコへ向かいます。

あらすじ③政府軍の蛮行

「ワイルドバンチ」が流れ着いた村は、エンジェルの故郷でした。村は、エンジェルが驚くほど様変わりしていました。マパッチ将軍(エミリオ・フェルナンデス)に率いられた政府軍の蛮行によるもので、エンジェルの父親は殺され、恋人であったテレサ(ソニア・アメリオ)はマパッチに連れ去られていました。この時のメキシコは1910年から続く革命による激しい戦いが起こっており、政府軍といえども無法者と大差ない状態でした。

ソーントンによる追跡が迫る中、マパッチの拠点であるアグア・ヴェルデという村へ、怒りに震えるエンジェルら「ワイルドバンチ」一行は向かいます。マパッチは新しい時代の象徴である自動車で、テレサと共に「ワイルドバンチ」の前に現れます。すっかり変わってしまったテレサの姿を見たエンジェルは、彼女を殺害してしまいます。

あらすじ④アメリカ軍の列車襲撃

マパッチの拠点での戦いが不利であることを悟ったパイクとダッチは、マパッチとの衝突を回避しようとします。マパッチが提示した和解条件は、大量の武器が載せられたアメリカ軍の列車を襲撃し、その武器の引き渡しでした。しかし、その列車には、またもやソーントンの待ち伏せがありました。

最後の仕事に臨むパイクら「ワイルドバンチ」は、ソーントンの追撃に遭いながらも、列車から貨物部分を切り離してアメリカ軍の大量の武器の奪取に成功します。

映画『ワイルドバンチ』の結末ネタバレ

映画ワイルドバンチのあらすじについてネタバレしてきましたが、いよいよ結末についてネタバレしていきます。強盗団「ワイルドバンチ」の面々、マパッチ将軍、ソーントンたちはどのような結末を迎えたのでしょうか。

結末ネタバレ①マバッチ将軍との取引

「ワイルドバンチ」がソーントンに追われながらもアメリカ軍の列車を強奪していた頃、マパッチ将軍率いる政府軍は、革命家パンチョ・ビラ率いる革命軍との激しい戦闘を行っていました。「ワイルドバンチ」が武器奪取に成功したという一報がマパッチに入り、政府軍を一時撤退させ、側近を受け渡し場所へ派遣します。側近はパイクによって追い返され、翌日にパイクが単独でマパッチの元へ向かいます。

パイクは、マパッチとの交渉で、武器の隠し場所の情報と引き換えに金貨を要求します。「ワイルドバンチ」は、マパッチからの報酬を受け取ります。しかし、エンジェルが帰ってきません。エンジェルは、マパッチに対する恨みから故郷の村へ強奪した武器の一部を横流しし、そのことがマパッチに露見し捕えられてしまっていました。パイクら「ワイルドバンチ」はエンジェル救出のため200人以上の敵が待つマパッチの元へ向かいます。

結末ネタバレ②死のバレエで命を落とす『ワイルドバンチ』

マパッチの村で、「ワイルドバンチ」は歓待を受けますが、エンジェルはリンチでボロボロにされていました。村で一夜を過ごした翌朝、パイク、ダッチ、ゴーチ兄弟4人の「ワイルドバンチ」はマパッチへエンジェルの返還を要求します。マパッチは、エンジェルを射殺してしまいますが、パイクの銃弾がマパッチを捉えます。

政府軍と「ワイルドバンチ」の激しい銃撃戦の中、多くの敵を殺しながらも、「ワイルドバンチ」は全滅してしまいます。銃撃戦後の静かな村へ、ソーントンたちが現れます。ソーントンはパイクの死体を前に、片身の拳銃を手に取ります。

映画『ワイルドバンチ』のキャスト

映画ワイルドバンチのあらすじや結末についてネタバレしましたが、皆さんの感想の前に、強盗団「ワイルドバンチ」やソーントンやマパッチ将軍などを演じた豪華なキャストについてご紹介していきます。

キャスト①パイク・ビショップ/ウィリアム・ホールデン

パイク・ビショップ役を演じたのは、世界的な名優のウィリアム・ホールデン(1918~1981)です。第二次世界大戦では陸軍航空隊に所属し、戦後に俳優として復帰します。1950年代にスタートして活躍します。

1950年にビリー・ワイルダー監督作品の「サンセット大通り」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、同監督作品の「第十七捕虜収容所」でアカデミー賞主演男優賞を受賞します。他の代表作は「戦場にかける橋」「騎兵隊」などです。

キャスト②ダッチ・エングストローム/アーネスト・ボーグナイン

ダッチ・エングストローム役を演じたのは、アーネスト・ボーグナイン(1917~2012)です。1951年に映画デビューしますが、1949年にブロードウェイで先にデビューしています。200本近くの作品に出演しており、1955年に「マーティ」で、アカデミー賞主演男優賞を受賞しています。他の代表作は「地上より永遠に」「ポセイドン・アドベンチャー」などです。

キャスト③デケ・ソーントン/ロバート・ライアン

デケ・ソーントン役を演じたのはロバート・ライアン(1909~1973)です。学生時代はボクシングのヘビー級チャンピオンなど、スポーツで活躍しました。1939年に舞台でデビューし、1940年には映画デビューしています。ブロードウェイで経験を積む中、1944年には海兵隊に入隊しています。除隊後、代表作の「十字砲火」「罠」「危険な場所で」などに出演し、西部劇や戦争映画で活躍するスターとなりました。

キャスト④フレディ・サイクス/エドモンド・オブライエン

フレディ・サイクス役を演じたのは、エドモンド・オブライエン(1915~1985)です。1938年に「Prison Break」で映画デビューし、1954年には「裸足の伯爵夫人」でアカデミー賞助演男優賞とゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞しています。他の代表作には、「女はそれを我慢できない」「都会の牙」などがあります。1961年の「男の罠」では、製作や監督も手掛けています。

キャスト⑤ライル・ゴーチ/ウォーレン・オーツ

ライル・ゴーチ役を演じたのは、ウォーレン・オーツ(1928~1982)です。サム・ペキンバー監督とは、テレビシリーズ「ライフルマン」で知り合い、以降サム・ペキンバー作品の常連となりました。脇役や悪役が中心ですが、「デリンジャー」「ガルシアの首」などで主演も務めています。「ブルーサンダー」出演後に、心臓発作で惜しまれつつも亡くなっています。

キャスト⑥テクター・ゴーチ/ベン・ジョンソン

テクター・ゴーチを演じたのは、ベン・ジョンソン(1918~1996)です。カウボーイを父に持ち、自身もロデオのチャンピオンになるほどの腕前を持っていました。馬の調教師として映画界入りし、スタントマンとして多くの西部劇に出演していましたが、1971年の「ラスト・ショー」でアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。

キャスト⑦マパッチ将軍/エミリオ・フェルナンデス

マパッチ将軍を演じたのは、エミリオ・フェルナンデス(1904~1986)です。メキシコの俳優で、映画監督や脚本家や映画プロデューサーなど、多岐にわたる活躍をしていました。主な出演作は「ガルシアの首」「ブレイク・アウト」「続・荒野の七人」などです。

キャスト⑧コファー/ストローザー・マーティン

コファーを演じたのは、ストローザー・マーティン(1919~1980)で、西部劇の悪役として有名です。主な出演作は、「明日に向かって撃て!」「砂漠の流れ者」「暴力脱獄」「ストリートファイター」「オレゴン魂」「怪奇!吸血人間スネーク」などです。

キャスト⑨T・C/L・Q・ジョーンズ

T・Cを演じたのは、L・Q・ジョーンズ(1927~)です。西部劇に数多く出演しサム・ペキンバー監督作品の常連として、「昼下がりの決斗」「ダンディー少佐」「砂漠の流れ者」「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」などに出演しました。

キャスト⑩パット・ハリガン/アルバート・デッカー

パット・ハリガンを演じたのは、アルバート・デッカー(1905~1968)です。俳優と共に政治活動にも力を入れており1944年~1946まで民主党議員としてカリフォルニア州議会下院で活動しました。名脇役としてハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに名が刻まれています。数多くの映画やテレビドラマに出演しており、テレビでの活躍が特に評価されています。代表作は「紳士協定」「エデンの東」「去年の夏突然に」などです。

キャスト⑪クレージー・リー/ボー・ホプキンス

クレージー・リーを演じたのは、ボー・ホプキンス(1942~)です。1966年にテレビドラマでデビューし、1968年に映画デビューしています。主な出演作は、「アメリカン・グラフィティ2」「シェイド」「キラー・エリート」「イナゴの日」などです。

映画『ワイルドバンチ』に関する感想や評価

ここまで、映画ワイルドバンチの壮絶なあらすじや結末についてネタバレしてきました。ここでは、映画ワイルドバンチの皆さんの感想についてまとめてみました。

この方の感想では、影響を受けた映画としてワイルドバンチを挙げています。パイクたち「ワイルドバンチ」の壮絶な生き方や結末に共感したのではないでしょうか。

この方の感想では、冒頭から結末まで、映画ワイルドバンチを高く評価しています。サム・ペキンバー監督の手腕と豪華なキャストに心奪われたのではないでしょうか。

この方の感想では、生涯ベストワン映画に映画ワイルドバンチを挙げています。結末の壮絶な銃撃戦を映画史に残る名シーンと高く評価しています。

映画ワイルドバンチの皆さんの感想をまとめると、結末の壮絶な銃撃戦についての感想が多く、監督したサム・ペキンバーの手腕、激しい暴力描写、強盗団「ワイルドバンチ」の生き方について述べたものがみられました。

映画『ワイルドバンチ』についてまとめ

映画ワイルドバンチの、監督サム・ペキンバーについて、あらすじや結末についてネタバレし、豪華なキャスト、皆さんの感想についてまとめてきました。50年前の作品で、サム・ペキンバー監督による現代では不可能ともいえる壮絶な表現が盛り込まれています。サム・ペキンバー作品の中でも屈指の名作の一つとして、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

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