ガルシアの首の映画あらすじ!サム・ペキンパー監督のバイオレンスアクション

最後の西部劇監督として知られるサム・ペキンパー監督の代表作「ガルシアの首」は、大地主を娘を妊娠させた男・ガルシアの首を巡る賞金稼ぎの男たちの争奪戦を描いたアクション映画です。一般受けしない題材からアメリカでは不評でしたが、日本では現在も幅広い世代に人気のある作品です。本文では、映画「ガルシアの首」のあらすじと結末、登場人物・キャスト、作品に関する感想や評価をネタバレを交えて紹介します。

ガルシアの首の映画あらすじ!サム・ペキンパー監督のバイオレンスアクションのイメージ

目次

  1. ガルシアの首とは?
  2. ガルシアの首の映画あらすじをネタバレ
  3. ガルシアの首の映画結末をネタバレ
  4. ガルシアの首の登場人物・キャスト
  5. ガルシアの首はアメリカではヒットしなかった?
  6. ガルシアの首に関する感想や評価は?
  7. ガルシアの首の映画ネタバレまとめ

ガルシアの首とは?

最後の西部劇監督・サム・ペキンパーの代表作「ガルシアの首」は、大地主の娘の妊娠させた男アルフレッド・ガルシアの首を巡って、人生に再起をかける主人公と、ガルシアの首を狙う賞金稼ぎたちとの争奪戦を描いたアクション映画です。以下では、映画「ガルシアの首」のあらすじや結末、登場人物・キャスト、アメリカでヒットしなかった理由や、作品に関する感想や評価について紹介します。

ガルシアの首の映画作品情報

映画「ガルシアの首」の作品情報を紹介・イメージ画像

映画「ガルシアの首」は、アメリカ合衆国・メキシコの共同制製作の映画作品であり、1974年にアメリカで公開されました。映画の原題「アルフレッド・ガルシアの首をもってこい」や、大地主の娘を妊娠させた男の首を巡って、賞金稼ぎの男たちが血みどろの争奪戦を繰り広げるストーリーから、アメリカでは評価の低い映画作品と言われています。

ガルシアの首のサム・ペキンパー監督

映画「ガルシアの首」を手掛けた監督サム・ペキンパー(1925年~1984年)は、日本では「最後の西部劇監督」「バイオレンス映画の巨匠」として知られる名監督です。「ガルシアの首」でも使用されたハイスピードいカメラ撮影によるスローモーションや、過激な銃撃戦などの暴力シーンがふんだんに登場し、サム・ペキンパーの嗜好が最も表現された監督作品と言われています。

映画「ガルシアの首」の評判は、アメリカ本土では芳しくなく、「ワイルドバンチ」や「戦争のはらわた」等に見られる残虐な描写から、「血まみれのサム」と呼ばれています。しかし、サム・ペキンパー監督主導で撮影された暴力描写やそれを映し出す映像技法は、ジャンルを問わず、多くの人々に影響を与えました。

ガルシアの首の映画あらすじをネタバレ

未婚の娘を妊娠させた男アルフレッド・ガルシアに並みならぬ怒りを持つ大地主は、生死を問わずガルシアの首に100万ドルの懸賞金をかけます。その情報は、裏の組織を始めとする賞金稼ぎの間で瞬く間に広まっていき、やがて酒場の冴えないピアノ弾き(キャスト:ウォーレン・オーツ)の耳にもたらされます。以下では、映画「ガルシアの首」のあらすじをネタバレを交えて紹介します。

あらすじネタバレ:賞金

ガルシアの首に掛けられた懸賞金・イメージ画像

ある日、メキシコの大地主の娘・テレサの妊娠が判明します。彼女は未婚で、相手の名前や素性を明かそうとしませんでした。しかし、父親による拷問の末、「アルフレッド・ガルシア」の名を吐きました。大地主は、娘を妊娠させたアルフレッド・ガルシアの首に懸賞金100万ドルを懸けました。また、ガルシアの首について、大地主は生死を問わないとの条件を付けます。

懸賞金100万ドルを目当てに、メキシコのあらゆる組織が、ガルシアの首を狙って動き始めました。そして、メキシコシティのある酒場でも、ガルシアの首を狙う賞金稼ぎたちの聞き込み調査が行われていました。そんな中、ガルシアと面識のあったピアノ弾きのベニ―(キャスト:ウォーレン・オーツ)にも、組織からガルシアの行方を聞かれました。

あらすじネタバレ:聞き込み

ベニ―は、懸賞金がかけられたガルシアと面識はあったものの、彼のその後の行方は分からず、気にも留めていませんでした。しかし、ベニ―の今の恋人で歌手のエリータが、ガルシアともできていたことを聞かされ、早速、エリータに問いただしました。エリータはガルシアとの関係を認め、先週も会っていたことや、その直後にガルシアが事故死したことを打ち明けました。

あらすじネタバレ:ベニ―の挑戦

ガルシアの情報を聞いたベニ―は、お金欲しさにガルシアの首に狙いを定めました。そして、酒場に来ていた男たちがいるホテルに行き、4日以内にガルシアの首を差し出せれば、ベニ―に一万ドルを支払う約束を交わします。同時に、ガルシアの首を期限以内に持ってこれなかった場合は、ベニ―の命はないことを条件に加えられます。

あらすじネタバレ:ガルシアの墓

ガルシアの墓・イメージ画像

ガルシアの事故死や墓の在り処を知るエリータの案内を頼りに、ベニ―は、ガルシアの墓を掘り起こして彼の首を持ち帰ろうと企てます。そして、本気でエリータを愛していたベニ―は、彼女との結婚も考えており、ガルシアの首に大きな期待を寄せていました。しかし、ベニ―の計画を知ったエリータは、ガルシアの首を持ち帰ることに反対し、もし実行したら分かれることを言いだします。

エリータと別れたくない反面、組織との約束を破れば自分の命が危ういこと悩んだベニ―に、選択肢はありませんでした。そして、ベニ―は、嫌がるエリータを連れてガルシアの墓まで案内させ、ガルシアの墓を掘り起こしにかかりました。いよいよガルシアの首を持ち帰ることができる直前に、ベニ―とエリータは、何者かに襲われて意識を失ってしまいます。

ガルシアの首の映画結末をネタバレ

恋人エリータとガルシアの関係を聞いたベニ―は、彼女と人生の再起をかけてガルシアの首を手に入れます。しかし、彼の目の前には、ガルシアの首を狙う人間たちの凄まじい争奪戦が映りました。以下では、映画「ガルシアの首」の結末ラストをネタバレを交えて紹介します。

結末ネタバレ:生き埋め

やっとの思いでガルシアの墓を掘り起こしたベニ―でしたが、何者かによってガルシアの首は持ち去られ、気絶したベニ―は、エリータと共に生き埋めにされてしまいます。しかし、奇跡的に生還することができたベニ―は、ガルシアの墓まで案内させたエリータを失ってしまいます。亡くなったエリータを墓に残したベニ―は、ガルシアを首を奪った組織を追い始めました。

そして、エリータを殺害し、ガルシアの首を奪ったとされる男2人を発見します。犯人は、グリーンのワゴンに乗ったアメリカ人で、ベニ―は犯人2人を射殺し、ガルシアの首を取り戻すことに成功します。

結末ネタバレ:思わぬ敵

その頃、ガルシアの墓が掘り起こされていることを知ったガルシアの親族は、墓荒らしの犯人・ベニ―の行方を追っていました。ベニ―は、ガルシアの親族たちに囲まれて、窮地に陥ります。しかし、周囲で観光客を装う、ガルシアの首を狙う組織の襲撃により、ガルシアの親族は皆殺しにされ、ガルシアの首は組織の手に渡ってしまいます。

何としてもガルシアの首を手に入れることに執念を燃やすベニ―は、銃撃戦の末、組織の男を射殺します。一方で、ベニ―は、多くの犠牲を払いながら手に入れたガルシアの首を、懸賞金1万ドルと引き換えに組織に渡すつもりはありませんでした。そして、組織の人間を皆殺しした末、ベニ―は、ガルシアの首の本当の買い手とその居場所を突き止めます。

結末ネタバレ:居場所

大地主の屋敷・イメージ画像

100万ドルの懸賞金がかけられたガルシアの首を携えたベニ―は、買い手である大地主の元へ向かいました。そして、大地主の家では、娘・テレサが産んだ子供の洗礼式の日であり、屋敷内はお祝いムードに沸いていました。お祝いムード漂う大地主の元へ向かったベニ―は、約束の品・ガルシアの首を差し出しました。

結末ネタバレ:懸賞金の行方

テレサの子供の洗礼式の日ですこぶる機嫌の良い大地主は、ベニ―に懸賞金100万ドルを支払いました。しかし、大地主から懸賞金を渡されたベニ―は、怒りを抑えきれずにいました。それは、ガルシアの首のために、エリータを始めとする多くの犠牲者を出したことでした。ベニ―は、大地主を撃ち殺し、首と懸賞金を持ち帰ろうとしましたが、門を出たところでベニ―も殺されてしまい、物語は結末を迎えます。

ガルシアの首の登場人物・キャスト

映画「ガルシアの首」登場人物・キャストの紹介・イメージ画像

出演キャスト達による、ガルシアの首を巡る血みどろの争奪戦や、主人公・ベニー(キャスト:ウォーレン・オーツ)の人生に再起をかけるシーンなど、アメリカでの不評に反して、日本では現在も高い評価を得るアクション映画「ガルシアの首」の登場人物・キャストを紹介します。

ベニー/ウォーレン・オーツ

映画「ガルシアの首」で主人公ベニ―を演じたウォーレン・オーツ(1928~1982年)は、アメリカ・ケンタッキー州出身で、サム・ペキンパー作品に多数出演する俳優です。主な出演作品に、1965年公開の「ダンディ少佐」、1966年公開の「続・荒野の七人」、1973年公開の「デリンジャー」では、1930年代のアメリカで名を馳せた実在のギャング・ジョン・デリンジャーを演じました。

サペンスリー/ロバート・ウェッバー

映画「ガルシアの首」のサペンスリーを演じたロバート・ウェッバーは(1924年~1989年)は、アメリカ合衆国の俳優です。主な出演作品に、1967年公開の「特攻大作戦」、1970年公開の「ボクサー」、1977年公開の「クワイヤボーイズ」などの映画作品やテレビドラマにて活躍していました。

クイル/ギグ・ヤング

映画「ガルシアの首」のクイルを演じたギグ・ヤング(1913年~1978年)は、アメリカ・ミネソタ州生まれの俳優です。1943年公開の「空軍/エア・フォース」、1962年公開の「ミンクの手ざわり」などの映画作品に出演し、1969年公開の「ひとりぼっちの青春」にて、アカデミー賞助演男優賞・ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞しました。

ガルシアの首はアメリカではヒットしなかった?

アメリカでヒットしなかった理由を調査・イメージ画像

見ごたえある銃撃戦や、人生に再起をかける主人公・ベニ―の奮闘を描いた「ガルシアの首」は、サム・ペキンパー監督の嗜好を最大限に表現したショッキングな映像描写や題材を使用していること、タイトル名から残酷なストーリーを連想させ、アメリカでは不評に終わった作品でした。以下では、映画「ガルシアの首」がアメリカでヒットしなかった理由を考察しました。

ガルシアの首がアメリカでヒットしなかった理由

アメリカの街並み・イメージ画像

映画「ガルシアの首」の原題は、「アルフレッド・ガルシアの首をもってこい」という見るからに残酷な内容を想像させる言葉が起用されています。このように、タイトルを見ただけで、一般受けしない題材であることを連想させることに加えて、作中で描かれた懸賞金付きの首を巡る血みどろの争奪戦による、過激な銃撃戦や暴力シーンが至るところに使用されたことが、アメリカでの不評の原因とも言われています。

日本ではヒットした作品

残酷な内容を想像される、ショッキングなタイトルや、首を巡る銃や暴力を用いた争奪戦をメインに撮影されたサム・ペキンパー監督の代表作「ガルシアの首」は、アメリカでは不評に終わりました。しかし、日本では製作することが難しい過激な戦闘シーンがふんだんに用いられたことが、日本人の間で大ヒットし、人気映画作品の1つに数えられます。

ガルシアの首に関する感想や評価は?

映画「ガルシアの首」に関する感想や評価を調査・イメージ画像

ここまであらすじと結末を紹介した「ガルシアの首」は、アメリカでは、一般受けしない題材やタイトルが起用されたことから、不評に終わった作品でしたが、日本では、派手な銃撃戦など、日本の映画にはない過激な映像表現により、現在も根強い人気を誇っています。以下では、映画「ガルシアの首」に関する感想や評価を紹介します。

感想1:単なるバイオレンス映画ではない

息をつかせぬ壮絶な銃撃戦が繰り広げられる映画「ガルシアの首」では、出演キャストによる派手な争奪戦だけでなく、主人公・ベニ―とその恋人・エリータとの人生の再起を誓うシーンも、日本でヒットした要因となったでしょう。サム・ペキンパー監督らしい過激な映画作品で、アメリカでは不評に終わりましたが、日本では、現在も根強い人気を誇っています。

感想2:人生の再起をかけた男の物語

映画「ガルシアの首」のあらすじや結末を辿る中で、懸賞金目当てにガルシアの首を狙う賞金稼ぎたちの血なまぐさい物語だと感じた方も多いでしょう。映画「ガルシアの首」では、懸賞金を巡る銃撃戦がメインに描かれる一方、ガルシアの首を前に、人生の再起を誓う主人公と恋人の間に流れる穏やかな時間は、目まぐるしいシーンを見て疲れてきた視聴者に休息を与えてるようにも思えるでしょう。

感想3:繰り返し観たい名作映画

映画「ガルシアの首」は、1974年に公開された古い映画作品でありながら、現在も多くの人々に愛されている名作映画です。作中では、ベニ―役のウォーレン・オーツを始めとするキャスト陣の銃撃戦や、ガルシアの首から発せられるハエなどから、苦手とする視聴者も多い一方で、年を重ねるごとに新たな魅力を発見できると、日本では世代を問わず人気を集めています。

感想4:ワイルドバンチも見てみたい

「ガルシアの首」で見せた主要キャストのウォーレン・オーツの演技に絶賛の声が挙がる中、サム・ペキンパー監督の代表作「ワイルドバンチ」も日本で人気を集めています。映画「ワイルドバンチ」は、アメリカに実在した強盗団・ワイルドバンチをモデルにストーリーが進行され、最後の西部劇とも呼ばれています。本作品は、サム・ペキンパー監督の最高傑作としてアメリカでも高い評価を得ています。

ガルシアの首の映画ネタバレまとめ

映画「ガルシアの首」のあらすじと結末、登場人物・キャスト、アメリカでヒットしなかった理由、作品に関する感想や評価についてネタバレを交えて紹介しました。「ガルシアの首」を製作したサム・ペキンパー監督の作品には、映画「ワイルドバンチ」など、派手な演出が特徴の映画が多く見られ、現在も映画ファンの間で高い評価を得ています。

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