寄生体Xのあらすじと感想まとめ！感染系SFホラーの評価・結末をネタバレ

謎の生命体が地球に降り立ち人間に襲い掛かるエイリアン系の映画は数多く存在していますが、今回は「寄生体X」という映画について、あらすじから結末までをネタバレ込みでたっぷりとご紹介します。タイトルからしてその正体が気になる寄生体Xですが、実際に鑑賞した人の感想や評価についてもまとめていくので、まだ寄生体Xを観た事がないという人でもきっと興味を持つ事ができる筈です。

寄生体Xは2012年に製作されたSFホラー映画で、不吉の前兆であるとされるハレー彗星が地球に接近し、それにより地球上に謎の寄生体Xが溢れ返って人間が次々と寄生されていく恐怖の一夜を描いた作品です。主人公は過去に母親が父親によって殺害されるという恐ろしい現場を目撃した事にトラウマを抱える青年で、寄生体X達から逃げながら悲惨な状況となっている町の中から脱出しようとする映画となっています。

予告編動画の中でも既に寄生体Xと思われる謎の生命体の姿が映り込んでおり、パーティーをする楽しげな空気から一転して町中が恐ろしい状況となっている事がわかります。人々は果たして寄生体Xから逃げる事ができるのか、寄生体Xに寄生されると人間はどの様になってしまうのか、驚きの結末にも要注目です。来たるXデーに、人類は果たして生き延びる事ができるのでしょうか？

それでは早速寄生体Xという映画について、あらすじを順番にご紹介します。ネタバレを多大に含む内容となるので、まだ寄生体Xを観た事がないという人は閲覧にはくれぐれもご注意ください。あらすじを読むだけでも寄生体Xという生命体の恐ろしさを理解する事ができる筈です。主人公が暗いトラウマを抱える青年であるという事実も、ストーリーの中で不安を掻き立てる要素の一つとなっている作品です。

宇宙の彼方で起こった爆発によって、地球へと何かが飛来してきました。夜中に目を覚ましたクリスという少年は、家の外で巨大な影が蠢いているのを見つけます。強盗かもしれないと恐れていた両親ですが、次第に喧嘩を始めた二人の声にクリスは様子を見に行きました。すると父親がナイフを手に母親を刺し殺している現場を目撃してしまったのです。それから10年後、クリスはPC接続のサポートチームで働いていました。

世間は彗星襲来のニュースで持ち切りでしたが、クリスにとっては10年前の出来事を思い出させる事となり、心に負った傷が癒えないまま気持ちは沈んでいました。あまり治安の良くない地域に住んでいるクリスは、買い物に出た帰り道に人気の無い道を歩いていると、突然柄の悪い男性達に絡まれてしまいます。そんなクリスを助けてくれたのは、同じ階に住んでいるスキンヘッドのジョンという男性でした。

クリスの向かいの部屋には、クレアという女性が住んでいます。クレアは絵描きをしており、クリスは彼女に好意を抱いていました。帰宅するとクレアの部屋のドアが開いている事に気付き、強盗かと思ったクリスは部屋の中へと入ります。けれどそこにいたクレアは絵を描いており、無事を確認したクリスは、クレアから誘いを受けて夜に彗星を見るという約束を交わす事となりました。クレアもまたクリスに好意を持っていたのです。

一方世間では彗星による世界の終わりが噂され、パリ郊外では混乱が起こっていました。そんな中でクレアから「世界の終わりが来たから助けて」というメールを受け取ります。冗談だと思いパーティーへと参加したクリスは、ロールという女性にクレアが帰宅した事を伝えられます。外出前に精神安定剤を服用していたクリスですが、それを忘れて飲酒した事により具合が悪くなりトイレの中で意識を失ってしまいました。

暫くしてから目を覚ましたクリスは、自分の事を探しにきたというクレアと合流して別の部屋へと移動します。過去のトラウマから暗闇の中で不安を感じてしまうクリスは、精神安定剤を服用している理由をクレアに打ち明けました。そんな中でイベントがあるからとクレアが仲間に連れていかれてしまうと、一人になったクリスは別室へ姿を消す男女を目撃してその後を追いかけます。

中を覗き見ると、二人は性行為に及ぼうとしていました。しかしよく見ると男の性器は触手の様な姿形をしており、その事に気付かないまま触手に貫かれた女性は死亡してしまいます。動揺したクリスはロールの所へ向かいますが、トイレにいたロールがクリスの方を振り返るとその顔はみるみるうちに溶けていき、彼女もまた死亡してしまったのです。驚いたクリスはパーティーから逃げ出しますが、外でも次々と異様な光景を目にします。

部屋に逃げ帰ったクリスは鍵をかけると、窓の外が光に照らされている事に気付きます。それは彗星であり、直後に町中の明かりが消えていきました。インターネットや携帯は繋がらなくなってしまい、現状がどの様になっているのか知る術がありません。その時部屋のクローゼットの中から触手が現れ、その先に目玉があるのを目撃したクリスは不安に駆られるままに精神安定剤を飲むと、そのまま意識を失ってしまいました。

クリスが目を覚ますと何事もなく自分のベッドの上にいましたが、異変を感じて服を捲ると腹部に謎の傷跡が残されている事に気付きます。触手の仕業かと思いつつ部屋を出ようとしますが、帰った際に鍵を壊して出られなくなっている事を思い出しました。助けを求めるクリスの声を聞きつけたのは、町でクリスに絡んできた男達でした。ドアを破壊して入室してきた男達は、クリスを捕まえて気絶させてしまいます。

再びクリスが目を覚ますと、そこにあったのは男達の死体でした。彼らが持っていたビデオカメラを再生すると、そこに映し出されていたのはクリスが笑いながら男達を殺害していく映像でしたが、クリス自身には覚えがありません。暫くして現れたのはジョンで、彼はクリスの姿を見つけると傷の手当てをしてくれました。クレアを助けに行く為に、武器を手にしたクリスはジョンと共に建物の外へと出る事にします。

暗闇に恐怖を感じるクリスですが、深夜の町の中で生き残る為に避けては通れません。暗闇の中から何かが這いずる様な妙な音を聞き取りながら進んでいくと、二人は恐ろしい化け物に遭遇してしまいます。銃を使い負傷しながらもジョンが化け物を倒しますが、途中でジョンが息苦しさを訴えます。そんな時現れたのは、先ほど部屋でクリスが殺害した仲間の生き残りである男でした。男の腕は触手の様な形へと変わっていきました。

クリスはすぐに倒されてしまいますが、ジョンが必死に奮闘します。隙を突いてクリスが背後から男を襲撃し、二人がかりでどうにか男を倒す事に成功しますが、傷を負っていたジョンはその傷口から触手が現れ始めている事に気付きます。ジョンもまた謎の生命体に感染し化け物へ変化しているのだと理解すると、クリスを逃がしたジョンは背後に迫る大勢の感染者や化け物達と戦う決意を固めました。

次々と感染する恐ろしい寄生体に襲われてしまう映画寄生体Xですが、続いては寄生体Xの気になる結末についてもネタバレ込みでご紹介します。多くの人々が命を奪われていく中で、クリス自身にもまた感染の疑いが見られます。そんな中でクレアを救出する事ができるのか、寄生体Xの結末を見逃せません。

どうにかパーティー会場へ辿り着いたクリスは、死体の山が転がる室内で自殺しようとしているクレアの姿を見つける事ができました。クレアの自殺を止めたクリスは、治療の為の道具を探しにクレアの元を離れます。しかしその間に、クレアはクリスの持っていたビデオカメラの中身を観てしまいました。恐怖したクレアは戻ったクリスをナイフで刺してしまいますが、すぐに過ちに気付いて二人は外へと脱出します。

道中で二人は幼い少年のユーゴと出会います。ユーゴはクリスの知り合いであり、三人は出会った兵士に助けを求めます。兵士はクリスの腹の傷が蠢いているのを見て、治療をしようとはしませんでした。トラックでの移動中に眠ってしまったクレアは、目を覚ますと車が停まっており兵士が死亡しているのを見つけます。更に行方不明のクリスを探しながら、クレアは兵士達と共にその場を移動していきます。

二人を守りながら移動していた兵士達も、化け物の数には勝てずに全員やられてしまいました。ビルの屋上でピンチに陥ったクレアとユーゴでしたが、そんな二人の元に現れたのが行方不明となっていたクリスでした。クリスは自らの体に寄生した触手を操り、二人に迫る化け物を次々と倒していったのです。圧倒的な力で脅威を排除したクリスに対して、クレアは持っていた銃を向けました。

しかしクレアはクリスを撃つ事はせず、クリスを受け入れようとする様に手を差し伸べました。町中に溢れる化け物達とは異なり、クリス達だけはどうにか人間として生き残る事ができたのです。しかしその直後に地面から伸びた巨大な触手によって、町の中の建物は次々と破壊されていくのでした。

寄生体Xの正体については明かされる事がなく、主人公達は生き延びる事ができたものの、世界は崩壊を迎えている様なエンディングとあって、その結末には賛否両論の感想があるかもしれません。続いてはそんな寄生体Xに登場したキャストについてもご紹介します。

10年前に彗星が襲来した際に母親が父親の手によって殺害されるというショッキングな現場を目撃し、心にトラウマを抱える事となってしまった主人公です。気弱ですが好意を寄せるクレアを救う為に立ち上がる勇気も見せていました。クリス役を演じたのは俳優のファビアン・ウルフロムです。

クリスの向かいの部屋に住んでいる絵描きをしている女性で、クリスに対して好意を寄せている美女です。彗星を見る為にクリスをデートに誘うものの、そのパーティーが思わぬ状況となり異常事態の中で自殺未遂にまで及んでしまいます。クレア役を演じたのは、女優のブランディン・マーミゲールです。

クリスと同じ階に住んでいる男性で、日本刀のコレクターをしている為に寄生体Xの襲来時にはそれを武器として戦いました。強面であるものの、クリスを助けてくれる事からも根は優しい男性であるという事が窺えます。ジョン役を演じたのは、俳優のジョン・ファロンです。

寄生体Xという映画について、あらすじから結末までをご紹介しましたが、実際に寄生体Xを鑑賞した人の評価や感想といったものも気になる部分ではないでしょうか？続いては寄生体Xの感想や評価についても少しだけご紹介します。寄生体Xを鑑賞した人は、寄生体Xという作品について一体どの様な評価をしているのでしょうか？

寄生体Xでは登場する化け物のデザインに関して評価する声も多い様です。感想にもある様に残念ながら出番はあまり多くはない為に、もしも寄生体Xの続編が製作されるとしたらそれらの登場シーンが大幅に増えていれば、更に評価も上がる映画であると言えるかもしれません。

寄生体Xの結末には厳しい評価も見受けられました。しかし続編への伏線という可能性もゼロではないと考えると、すっきりとさせない終わり方となっている寄生体Xの感想もまた違ったものとなってくるかもしれません。主人公達は生き延びる事ができましたが、決して世界が救われた結末ではないのです。

寄生体Xには厳しい評価も多い中で、指摘したくなる点はあるものの好みに合ったという感想もありました。やはり寄生体Xならではの化け物の造形なども評価に関係してくる様ですが、予算を増やしてシナリオを練り直したら寄生体Xの評価は更に上がるのかもしれません。

万人受けする結末ではない為に評価や感想には賛否両論ある寄生体Xですが、これまでエイリアンなどの寄生体が登場する映画は毛嫌いしていたという人でも、寄生体Xの内容が気になったのではないでしょうか？ビジュアルを評価されている部分が多いだけに、登場する化け物だけでも一見の価値がある映画だと言えるかもしれません。

あらすじや結末を知った上でも寄生体Xの映像を楽しむ事はできる筈ですし、実際に自分の目でその映像を確かめた上でどの様な感想を抱くか、試してみるのもオススメです。ただし寄生体Xには一般的なホラー映画に比べてグロテスクな描写は少なめであると言えますが、軽度の描写でも苦手だという人は鑑賞の際には注意が必要かもしれません。