2018年11月13日公開
2018年11月13日更新
RAW 少女のめざめのあらすじをネタバレ!衝撃のカニバリズム映画の結末は?
『RAW 少女のめざめ』は、フランス出身のジュリア・デュクルノー監督が制作した映画で、カニバリズムの衝動に襲われる少女の激しい葛藤が描かれています。カンヌ国際映画祭(批評家週間)では、視聴していた批評家達によってスタンディングオベーションが起きる程、高い評価を受け、批評家連盟賞を受賞しました。フランス以外でも、世界各国の映画祭で賞を獲得しました。ここでは、世界を震わせた『RAW 少女のめざめ』の内容を紐解き、映画のあらすじ、ネタバレ、衝撃の結末を紹介します。
目次
RAW 少女のめざめは衝撃の作品?内容に迫る!
フランスでは2016年、日本では2018年に公開された『RAW 少女のめざめ』は、美しい少女がカニバリズムに目覚めるという衝撃的な内容で、世界を驚愕の渦に巻き込みました。カンヌを始めとして、ロンドンやトロントで賞を受賞し、たくさんの評価を受けました。ここでは、人間の禁忌を描いた映画『RAW 少女のめざめ』のあらすじを紹介し、気になる結末のネタバレもまとめてお届けします。
RAW 少女のめざめとは?
映画『RAW 少女のめざめ』は、フランスとベルギーの合作映画で、カニバリズムや少女の性の目覚めなど、センセーショナルな題材が扱われています。フランス映画のテイストが色濃く出ており、心を揺さぶる映像美や、結末を視聴者の思考に委ねるスタイルなど、フランス映画ならではの独創性と芸術性を遺憾なく発揮しています。
RAW 少女のめざめで描かれるカニバリズムとは?
『RAW 少女のめざめ』の最も大きな題材である「カニバリズム」とは、人間が人間を食することで、所謂共食いに値するので、人類最大の禁忌とも言われています。カニバリズム映画は略して「カニバ映画」または「カニバル映画」と呼ばれることもあり、カニバリズムを行う人は「カニバリスト」と呼ばれます。
カニバリズム映画の大半は、グロテスクなシーンを見所としていますが、『RAW 少女のめざめ』では、グロテスクなシーンが強調して描かれることはありません。しかし、グロテスクではないにしろ、カニバリズムを愛の形として描き、「食べること=愛すること」として表現した本作は、禁忌をロマンチックに描いている衝撃の作品とされています。
RAW 少女のめざめの主演女優は?
『RAW 少女のめざめ』で主人公・ジュスティーヌを演じたのは、フランス人の女優であるギャランス・マリリエです。ギャランスは、1998年2月11日生まれ、パリ出身で、子役としてデビューした後に、舞台を中心に活動をしていました。
『RAW 少女のめざめ』の監督であるジュリア・デュクルノーとは長い付き合いで、デュクルノー監督の短編映画『Junior』(2011)で、ギャランスは初の映画出演を果たしました。ギャランスは、その後もデュクルノー監督の作品に出演し続け、『RAW 少女のめざめ』(2016)では、初の長編映画の主演を務めました。
RAW 少女のめざめの監督はどんな人?
ジュリア・デュクルノー監督
1983年生まれ、フランス・パリ出身。映画『RAW 少女のめざめ』は、ジュリア・デュクルノー監督が製作する初の長編映画となりました。デュクルノー監督の母校は、「ラ・フェミス」というフランスの映画専門学校です。2011年には短編映画『Junior』を制作し、カンヌ国際映画祭でペティットレイル・ドール(短編)賞を受賞しました。
長編映画として挑んだ『RAW 少女のめざめ』は、カンヌ以外にも、4つの国際映画祭で賞を受賞し、観客のみならず、批評家や映画監督からも高い評価を得ました。デュクルノー監督は、『RAW 少女のめざめ』の映画内で、リアルな女性の姿を描くことにこだわりました。『RAW 少女のめざめ』では、性のシンボルとしての綺麗な女性は描かれず、生物としての臭いや痛みを発するリアルな女性が描かれています。
RAW 少女のめざめの映画登場人物
ジュスティーヌ
『RAW 少女のめざめ』の主人公で、大人しい雰囲気を纏った16歳の少女です。両親が規律に厳しいベジタリアンであったため、自身もベジタリアンとして育ちます。物語の序盤で、両親の母校であり、姉が在籍している獣医科大学へ入学します。
ジュスティーヌは、大人しめな格好と、真面目な言動で、いまいち垢抜けない少女として描かれていますが、素朴な美しさを秘めています。最初は、喧噪溢れる大学の雰囲気に圧倒され、大学生活に不安を感じるジュスティーヌですが、ある事をきっかけに、彼女の心身は変化を始め、それが彼女自身と周囲を危機的状況へ追い込んでいきます。
アレックス
ジュスティーヌの姉で、大学の先輩でもあります。アレックスは、妹・ジュスティーヌとは反対に、活発で明るい性格の持ち主で、大学生活にも馴染んでいます。過激な言動もあるものの、基本的には妹想いで、ジュスティーヌとは何度も喧嘩をしますが、必ず仲直りしています。姉妹仲はとても良く、特にアレックスは、妹のためなら危険な行動も顧みない所もあり、妹に対する強い愛情を感じられます。
アレックスを演じたエラ・ルンプフは、1995年生まれの女優で、フランス・パリ出身ですが、スイス国籍を持っており、スイスで制作された映画『War』にも出演しています。主演キャストとして出演した映画『Tiger Girl』はドイツで製作されており、ヨーロッパを中心に活躍を広めています。
アドリアン
アドリアンは、ジュスティーヌのルームメイトの青年で、最初は女性と同部屋だと思い込んでいたジュスティーヌに驚かれるものの、後に一番親しい友人となります。自室で男性と行為に及んでいる所をジュスティーヌに目撃されますが、友人想いな側面を持っているため、ジュスティーヌに強い好意を抱かれます。自身をゲイだと称しますが、ジュスティーヌとは恋愛とも友情とも取れる関係を築きます。
アドリアン役として出演したラバ・ナイト・ウフェラは、1992年生まれのフランス・パリ出身の俳優です。2008年に公開されたフランス映画『パリ20区、僕たちのクラス』は彼の初出演作となりました。彼の出演映画としては、『ザ・クルー』、『ノクトラマ 夜行少年たち』などが挙げられます。
ジュスティーヌの父
ジュスティーヌの父親は、主張の強い母親と比べて控えめな性格をしています。あまり映画内では出番がありませんが、この映画の結末を語る上では欠かせない存在で、大きく結末に絡んできます。ジュスティーヌの父を演じた俳優・ローラン・リュカは、ジャンルを問わず映画に出演し、代表作としては、『ポーラX』のティボー役、『変態村』のマルク・ステヴァンス役(主演)などがあります。
ジュスティーヌの母
父親よりも厳格なベジタリアンで、娘を想うが故に店員に文句を付ける過保護な姿も見られます。夫とは獣医大で出会い、結婚に至りました。映画の中での出番は少ないものの、父親と同様に映画の結末に絡んでくる存在となります。ジュスティーヌの母を演じたのは、フランスの女優であるジョアンナ・プレスで、代表作には映画『不完全なふたり』のナターシャ役などがあります。
RAW 少女のめざめの映画あらすじネタバレ!
あらすじネタバレ①ベジタリアンの主人公・ジュスティーヌ
飲食店でマッシュポテトを頼んだジュスティーヌは、食べている最中に、中に肉が入っていることに気が付き、それらを全て吐き出してしまいます。ベジタリアンの一家で育ったジュスティーヌは、両親から肉を食べないように教育されていたのです。マッシュポテトに肉が入っていたことに気が付いた母親は、娘の制止も聞かずに、店員へ抗議しに行き、ジュスティーヌは父とその場に残されました。
あらすじネタバレ②獣医大に入学したジュスティーヌ
ジュスティーヌは、両親の母校である獣医科大学への入学が決まっており、そこの大学には、ジュスティーヌの姉・アレックスも在籍していました。大学内に着いたジュスティーヌは、アレックスが自分を迎えに来るのを、両親と共に待っていましたが、彼女がやってくることはありませんでした。
あらすじネタバレ③異性のルームメイト
寮に着き、自室で眠っていたジュスティーヌでしたが、外が騒がしいことに気が付きます。外の喧噪に紛れて、ジュスティーヌの部屋に一人の男性が訪れました。ジュスティーヌが男性に「誰なの?」と尋ねると、男性は「君のルームメイトだ、ゲイだから問題ない」と答えました。女性のルームメイトを想像していたジュスティーヌは、あっけにとられます。彼の名はアドリアンといいました。
あらすじネタバレ④上級生達による荒い歓迎
ジュスティーヌとアドリアンの部屋に、黒い目出し帽を被った上級生達が入って来ました。部屋から追い出されたジュスティーヌや他の新入生達は、訳も分からないまま廊下に立ち尽くしていると、上級生達から階段を降りてからエレベーターに乗るように強要されます。その後、新入生達は四つん這いで廊下を歩かされ、上級生達の前まで進むと、その場で立ち止まりました。
新入生達が四つん這いのまま立ち止まっていると、突然光が照らされ、壁のドアが開きました。ドアの向こうにはパーティー会場が広がっていて、上級生達が酒と踊りを楽しんでいました。実は、これらの容赦ない行いは、新入生をパーティーに誘う上級生達のドッキリだったのです。荒っぽい手段で新入生歓迎パーティーに誘われた新入生達も、パーティーを満喫していました。
あらすじネタバレ⑤喧噪の中で再会した姉
周りの学生達が踊ったり写真撮影を楽しんでいる中、ジュスティーヌは、その場の混沌とした雰囲気に馴染めずにいました。ルームメイトのアドリアンも男子学生を口説いていて、ジュスティーヌは行き場を無くします。ジュスティーヌは、盛り上がる学生達の間をやっとの思いで歩き、姉のアレックスを見つけ出しました。
ようやく再会したアレックスに連れられ、ジュスティーヌは学内の立ち入り禁止の部屋に入ります。真っ暗な部屋で懐中電灯を点けると、そこには両親の学生時代の写真が飾られており、二人は思わず笑みを浮かべました。壁に飾られている写真の中で学生達は笑っていましたが、彼らの着ている白衣は、まるでペンキを被った様に赤く染まっていました。
あらすじネタバレ⑥洗礼を受ける新入生達
新学期が始まると、新入生達は校庭に呼び出され、突然校舎の上から真っ赤な血をかけられました。それは"洗礼"と呼ばれる行為で、言わば通過儀礼のようなものでした。新入生達の白衣は赤く染まり、ジュスティーヌも写真で見た両親達と同じ様な格好となりました。血だらけの白衣を纏った新入生達は、今度は列に並ばされ、ウサギの生の腎臓を食べるように強制されます。
あらすじネタバレ⑦激しいアレルギー反応
ジュスティーヌはベジタリアンという理由で、ウサギの腎臓を食べるのを拒みますが、姉のアレックスに強制的に食べさせられ、ジュスティーヌは吐き気を催します。ウサギの腎臓を食べた後、ジュスティーヌは猛烈な痒みに襲われ、寝ている間にも全身をかきむしり、体中に傷を作ってしまいます。その後、保健室を訪れたジュスティーヌは、医師に傷跡を見せ、塗り薬を処方されるのでした。
あらすじネタバレ⑧ストレスの溜まる毎日
ジュスティーヌが廊下を歩いていると、一人の上級生から目を付けられ「クラブに行く格好」に着替るように命令されます。そのようなタイプの服を持っていなかったジュスティーヌは、姉のアレックスを頼りますが、ストレスから彼女と喧嘩し、服だけをもらって姉の部屋を出ました。自室に戻ろうとしたジュスティーヌでしたが、アドリアンが室内で男性と行為に及んでいたため、彼女は部屋に入れてもらえませんでした。
あらすじネタバレ⑨盗みを働くジュスティーヌ
ウサギの生の腎臓を食べたあの日から、ジュスティーヌは異常な食欲に襲われ、いつも空腹状態でした。ジュスティーヌは食堂でハンバーグを盗み、レジの女性に注意されますが、大事にはなりませんでした。そんなジュスティーヌを心配したアドリアンは、彼女を外出に誘い、ケバブを奢って食べさせました。ベジタリアンであったはずのジュスティーヌが、ケバブに一生懸命かぶりつく姿を見て、アドリアンは少し驚きます。
あらすじネタバレ⑩食べる衝動を抑えられないジュスティーヌ
その後もジュスティーヌの食欲は収まることを知りませんでした。授業外で、教授にいちゃもんを付けられている最中も、ジュスティーヌは上の空で、自分の髪を食し、食欲をどうにかしようとしていました。胃に入った髪の毛を吐き出すためにトイレへ行くと、ロープの様な大量の髪が口から溢れ、ジュスティーヌは苦しみながらも、全ての髪の毛を吐き出します。
あらすじネタバレ⑪姉妹の時間を過ごす二人
ストレスに耐え切れなかったジュスティーヌは、アレックスの元へ向かい、久しぶりに姉妹で楽しい会話をしました。気分のすぐれないジュスティーヌは、姉の部屋に泊まることを決めました。アレックスの部屋の洗面台の棚には塗り薬が置いてあり、それはジュスティーヌが処方されたものと同じでした。
アレックスはジュスティーヌの顔や脇を見て、眉毛や体毛が整えられていないことに気付き、ブラジリアンワックスによる脱毛を彼女に施します。陰部の脱毛をする際に、アレックスの手元が狂い、皮膚にワックスが完全に貼りついてしまいます。二人は戦慄し、アレックスはワックスをハサミで除去しようとしますが、その手は震えていました。
あらすじネタバレ⑫姉の指を食べてしまうジュスティーヌ
アレックスのひどく動揺している姿を見て、不安を抱いたジュスティーヌは、「しっかりして」という意思表示で、思わず彼女を蹴飛ばしてしまいます。蹴られた衝撃から、アレックスの手が滑り、彼女自身の中指はハサミによって切断されてしまいます。自分の中指が切断される光景を見たアレックスは、そのまま意識を失ってしまいました。ジュスティーヌは混乱しつつも、急いで病院に電話をしました。
アレックスの中指を手に取ったジュスティーヌは、まるで食べ物を見るかのように、姉の中指から溢れる血を見つめると、それを舐め上げました。血の味を美味しいと感じたジュスティーヌは、今度は指ごとかぶりつき、姉の中指を頬張り続けました。意識を取り戻したアレックスは、そんなジュスティーヌを見て驚きの表情を見せます。
あらすじネタバレ⑬アレックスもカニバリストだった
アレックスは病院で処置を受け、姉妹の両親もその場にかけつけました。心配する両親とは違い、アレックスはとても落ち着いていて、翌日の朝になると、ジュスティーヌを連れて広い道路へ向かいました。その道路に車が通りかかると、アレックスは車にぶつかって行くように道路に飛び出しました。事故によって、車内の男性が死んでいることを確認すると、アレックスは男性の頭から流れる血肉を舐めて食しました。
アレックスも一年前にジュスティーヌと同じ症状を発症し、食人の衝動を抑えられずにいたのです。ジュスティーヌは、自分のように食人を行う姉に対し、困惑とも怒りとも分からない感情をぶつけました。口の周りを血で汚したアレックスは、真剣な面持ちで「あんたのためにやった」とジュステイーヌに言い放ちました。ジュスティーヌはそう語る姉を見て、気持ちの整理がつかないまま、その場を離れます。
あらすじネタバレ⑭制御不能の欲望
ジュスティーヌは、姉との一件もあり、心が晴れず、もやもやしていました。それと同時に、アドリアンのことを恋愛対象として見るようになります。彼女は、外で男子学生とサッカーに励む彼をじっと見つめ、食欲とも愛欲ともつかない感情を抱き、鼻から血を垂らすのでした。
その後、室内で行われるパーティーに姿を現したジュスティーヌは、男子学生と二人きりにされ、上級生からの命令で彼とキスすることになります。それは、ジュスティーヌにとって初めてのキスでしたが、彼女は抑えきれない食欲から、男子学生の唇を噛み切り、彼の口の周りは血で染まりました。ジュスティーヌは、もう欲望を制御出来なかったのです。
あらすじネタバレ⑮変化するアドリアンとの関係
ある夜、ジュスティーヌとアドリアンはベッドで体を寄せ合いながらテレビを観ていました。そのまま良い雰囲気となった二人は、愛し合うため体を重ねます。ジュスティーヌの心には、アドリアンを食べたい気持ちと、愛する気持ちが混在しており、葛藤を繰り返していました。行為の最中に、自分の手首を噛むことで、ジュスティーヌは何とか正気を保っていました。
RAW 少女のめざめの結末をネタバレ!
結末ネタバレ①獣と化するジュスティーヌ
すっかり大学に馴染んだジュスティーヌは、パーティーに参加し、大量の酒を飲み干しました。悪酔いしつつも、パーティーを満喫していたジュスティーヌでしたが、翌日、衝撃的な動画をアドリアンから見せられます。
その動画には、ジュスティーヌが獣のような体勢を取って、人間の遺体に噛みつこうとしている姿が映っていました。動画内にはアレックスの姿もあり、彼女は遺体の腕をジュスティーヌに見せつけ、「噛みつけ!」と命令していました。
結末ネタバレ②獣の様に戦う姉妹
ジュスティーヌは、アレックスの行動に絶望し、強い怒りを覚えました。外でアレックスを見つけたジュスティーヌは、学生達が見ている中で、獣の様に姉に襲いかかり、アレックスも妹の頬に噛みつきました。姉妹の喧嘩は、野生の獣の争いと似ており、危ない雰囲気を醸し出していました。その後、二人は何とか和解し、お互いの傷を手当てしました。二人のその姿は、喧嘩する程仲の良い姉妹そのものでした。
結末ネタバレ③殺害されたアドリアン
翌朝、自室で目を覚ましたジュスティーヌの隣には、安らかな顔をして眠っているアドリアンがいました。ジュスティーヌは、愛しいアドリアンの顔を見つめ、彼の体を撫で始めましたが、手に血が付着していることに気が付き、急いで布団をどけました。アドリアンの体を見た彼女は思わず悲鳴を上げます。アドリアンは、大腿部にひどい損傷を受けており、息を引き取っていました。
ジュスティーヌは、自分が彼を食べたのではないかと、疑心暗鬼に陥りますが、アドリアンを殺害したのは、上の空な表情でキッチンに座るアレックスでした。ジュスティーヌは、怒りと悲しみから、アレックスを殺そうとしますが、優しいジュスティーヌには、愛する姉を殺すことは不可能でした。
結末ネタバレ④刑務所に入ったアレックス
ジュスティーヌは、虚ろな顔をしているアレックスとシャワー室に入り、姉の体に付着している血を洗いました。その後、アレックスは刑務所に入りました。アレックスは、刑務所内で少し落ち込んでいる様子を見せましたが、面会が終了する時間になると、ガラス越しのジュスティーヌの頬にキスをしました。
結末ネタバレ⑤食人衝動は遺伝だった
実家に帰ったジュスティーヌは、テーブルを挟み、向き合った状態で、父親と話をしました。父親は煙草を指で挟みながら、アレックスの話をした後、少し黙り込み、自分のシャツのボタンを外し始めました。父親の胸板には、噛まれた痕が多数あり、その傷は全て母親が付けた痕でした。
人間の血肉を貪る欲望は、母親から受け継がれていたのです。父親は、唖然とするジュスティーヌに対して、「食人衝動の解決方法を見つけてほしい」と懇願します。家族の重大な秘密を知ってしまったジュスティーヌは、困惑した表情を浮かべながら、父親の方を見つめるしかありませんでした。
RAW 少女のめざめを観た感想は?
RAW 少女のめざめ感想①他のカニバリズム映画とは違う
厳格なベジタリアンの少女がある事をきっかけに肉の味を知ってしまい、次第に彼女が肉に執着し、変貌していく『RAW 少女のめざめ』は思わず背筋がゾクッとするような生々しい戦慄的な描写が目立ち、色鮮やかで美しくも恐ろしい欲の描き方にかなり衝撃が走るカニバリズムホラーの異色作です pic.twitter.com/KYqzSyd1QL
— 共食いゾンビ (@MOGUMOGU_shark) September 19, 2018
カニバリズムを題材とする映画に登場するカニバリストの多くは、食人欲求のある殺人鬼、または食人族のような部族として描かれます。しかし、『RAW 少女のめざめ』には、そのような人物は登場しません。ごく普通の少女・ジュスティーヌがカニバリズムに目覚めて食人を行う設定は、従来のカニバル映画の設定とは異なるため、その新しさについて言及する声が多く見られました。
RAW 少女のめざめ感想②姉妹愛を描いた映画
ぶっとんだグロホラーだと思ったけど
— Himeros (@Aphroditeomega) November 8, 2018
野生的な愛の物語って感じがした
染まらないように親が子を守って守って守って、姉も妹を守って、みたいな
フランス映画ってオチ謎いけど
これはよかった
後々いろいろ理解するみたいな
綺麗な姉妹でした
RAW少女のめざめ pic.twitter.com/3CXebePdZo
『RAW 少女のめざめ』で深く描かれたものは、ジュスティーヌとアレックスの姉妹という関係でした。妹・ジュスティーヌよりも早い段階で食人に目覚めていた姉・アレックスは、妹を守るために、ありとあらゆる行動を起こします。二人は近すぎる関係故にぶつかることもありますが、最後までお互いを愛していました。本作は、カニバル映画であると共に、姉妹愛を描いた映画でもあるのです。
RAW 少女のめざめ感想③ホラー要素のあるドラマ映画
『RAW 少女のめざめ』は、カニバリズムを扱っていますがホラー映画要素もありますが、成長譚であり家族愛の話だと思いました。でもラスト超怖かった。おすすめです。フランス映画っぽさがすごいので、そのつもりで挑んでください。
— マロニー売りのはるさめ (@harusasameme) November 7, 2018
従来のカニバリズム映画では、人間が人間を食べるという行為の残虐さと禁忌が強調されて描かれています。しかし、『RAW 少女のめざめ』では、そういったホラー要素は控えめに描かれ、あくまでドラマ性が重んじられています。ジュスティーヌが人を食すようになったのは、彼女自身の成長が絡んでおり、「この映画は一人の少女の成長劇である」といった感想も見られました。
RAW 少女のめざめについてまとめ
この記事では、映画『RAW 少女のめざめ』の概要やあらすじ、衝撃の結末について紹介しました。映画の結末でジュスティーヌが何を思ったのかは、視聴者の見方に委ねられていますが、そこが良い意味でフランス映画らしい結末だとされています。『RAW 少女のめざめ』は、予想外な結末で締めくくられますが、そこに至る過程はホラー的でもあり、ドラマ的でもあり、少女・ジュスティーヌの成長劇が描かれていました。