ゲロッパ!の映画あらすじと感想は?評価が低い理由も考察【西田敏行】

西田敏行さん主演、井筒和幸さんが監督を務められた、2003年に公開された映画『ゲロッパ!』。ところが、このゲロッパ!という作品。鑑賞した方々の口コミを読んでみると、評価が低く面白くないという声が多数挙がっていました。出演者や監督も一流の方々ばかりなのに、なぜこれほどまでに低い評価を受けてしまったのでしょうか。あらすじや世界観を紐解いていき、その真相を探ってまいります。

ゲロッパ!の映画あらすじと感想は?評価が低い理由も考察【西田敏行】のイメージ

目次

  1. ゲロッパ!の映画あらすじが気になる!
  2. ゲロッパ!は西田敏行主演!キャストを紹介!
  3. ゲロッパ!の映画あらすじをネタバレ!
  4. ゲロッパ!の映画を観た感想とは?評価が低い理由を考察!
  5. ゲロッパ!の映画あらすじと感想まとめ!

ゲロッパ!の映画あらすじが気になる!

『ゲロッパ!』の概要

『ゲロッパ!』は、2003年に劇場公開された映画作品です。西田敏行さん、常盤貴子さん、桐生健太さんをはじめとした一流俳優を筆頭にし、1981年の『ガキ帝国』や1999年の『のど自慢』等のヒット作を手掛けた井筒和幸さんがメガホンを取った、人情コメディです。

この映画で西田敏行さんは、第46回ブルーリボン賞主演男優賞受賞。その他、第28回報知映画賞主演男優賞にも受賞し、第27回日本アカデミー賞では主演男優賞にノミネートされました。

『ゲロッパ!』で監督を務めたのが、井筒和幸さんです。1952年12月13日奈良県生まれ。高校生の時から映画製作に取り組み、1975年『行く行くマイトガイ 性春の悶々』で監督デビューします。

その他、1996年の『岸和田少年愚連隊 BOYS BE AMBITIOUS』では、第39回ブルーリボン賞作品賞を受賞する等、型にとらわれない様々なジャンルの映画を製作し、また辛口評価のコメンテーターとしても活躍しています。

『ゲロッパ!』の意味は?

『ゲロッパ!』という意味は、アメリカのソウルシンガー、ジェームス・ブラウンさん(1933年~2006年)が、1970年にリリースしたレコード、『Sex Machine』の中で、歌詞の一部分である、"Get on up"から来ているようです。

実際、ジェームスさんが歌っている『Sex Machine』を聴いてみると、確かにゲロッパ!と聞こえるようです。

『ゲロッパ!』の公開時には、ジェームスさんはご存命で、あらすじの中にも『ジェームス・ブラウンの名古屋公演を観にいく。』とありましたので、井筒和幸監督や西田敏行さん達キャストや、スタッフもゲロッパという言葉が頭から離れなくなったのでしょう。

ゲロッパ!は西田敏行主演!キャストを紹介!

ここでは、『ゲロッパ!』にご出演なさっていた主なキャストの方々について紹介してまいります。

主人公、羽原大介役は西田敏行さん

ヤクザの元組長で収監を目前にやり残した事が2つある事を成し遂げようとする主人公、羽原大介役を演じたのが、西田敏行さんです。

1947年11月4日、福島県生まれ。1967年に『渥美清の泣いてたまるか』にて俳優としてデビュー。その後ドラマや映画、舞台に歌手とマルチ俳優として現在でも活躍を続けています。

1988年から2009年まで22作品製作された、映画『釣りバカ日誌シリーズ』では主人公浜崎伝助(ハマちゃん)役を熱演。その後、2015年からの連続テレビドラマシリーズでは、映画版で故三國連太郎さんが演じた鈴木一之助(スーさん)役を受け継ぎ、新しいスーさんとして演じられています。

テレビ番組でも朝日放送で放送されている『探偵!ナイトスクープ』で、2001年から上岡龍太郎さんの後を受け継ぎ、2代目司会(局長)として、テレビ朝日系列で毎週土曜日夕方6時から放送されている『人生の楽園』では、故いかりや長介さんの後を受け継ぎ、2代目ナレーターとしても活躍しています。

また、2018年にはNHK大河ドラマ『西郷どん』で、ナレーターを務めるほか、第39話で西郷隆盛の息子、菊次郎役として出演。1990年の大河ドラマ『翔ぶが如く』で、西郷隆盛を演じる等、西田さん曰く「西郷隆盛に不思議な縁を感じる。」と語っておられました。

大介の娘、上原かおり役は常盤貴子さん

大介のたった一人の娘である上原かおり役を演じたのが、常盤貴子さんです。1972年4月30日、神奈川県生まれ。父親の転勤の都合で、幼少期は兵庫県で過ごし、19歳の時にモデルとしてデビューしました。

その後女優業にも進出し、1995年TBSで放送された『愛していると言ってくれ』では、最高視聴率視聴率28.1%を記録する等、女優としての地位をものにしました。

2015年上半期のNHK連続テレビ小説『まれ』では、土屋太鳳さん演じる主人公津村希を暖かく見守る母親、津村藍子役を演じ、現在も様々なドラマ、映画にご出演なさっています。

また私生活では、俳優で演出家である長塚圭史さんと2009年に結婚。なれそめは『ゲロッパ!』からだったというので、映画の共演でこういったご縁があるというのは素晴らしいです。

大介の弟分、金山正男役は岸部一徳さん

大介の長年の弟分でもあり、何としてでもヤクザの解散話をやめさせるようにする、金山正夫役を演じたのは、岸部一徳さんです。

1947年1月9日、京都府生まれ。日本のグループサウンズ、『ザ・タイガース』のベーシストとしてデビュー。その後、1975年に故久世光彦さんがプロデュース、演出を手掛けた『悪魔のようなあいつ』で俳優としてデビューし、その後は俳優活動を中心として活動をしています。

岸部さんは、映画の他、2時間物のサスペンスドラマに数多くご出演なさっております。最近はテレビ東京で2015年に放送された『事故調』という推理小説が原作のドラマで、主要人物の一人である権田邦夫役としてご出演なさっていました。

岸部さんと西田さんは、2017年『アウトレイジ最終章』を始め、2012年より放送されているドラマシリーズ『Doctor-X 外科医・大門未知子』等で共演されています。

また、岸部さんの弟さんは、日本テレビの朝のワイドショー番組『ルックルックこんにちは』で長年司会を務められた岸部四郎さんです。四郎さんと西田さんとは1978年に放送された『西遊記』で共演しておられますので、兄弟そろって作品は違えど西田さんと共演されたという事になります。

大介の子分、太郎役は現在政治家として活動中の山本太郎さん

大介のヤクザ組で、子分の太郎役を演じていたのは、現在は政治家として活動している山本太郎さんです。

1974年11月24日、兵庫県生まれ。1990年に『天才・たけしの元気が出るテレビ』の企画、ダンス甲子園がきっかけで芸能界デビュー。以降俳優、タレントとしてマルチに活動し、2012年に政治家として転身します。

映画俳優として、出演なさったのは、2000年公開の『バトル・ロワイヤル』。この映画で山本さんは、主人公を支える生徒の一人、川田章吾役として出演しています。公開当時、生徒同士で殺し合いをするという映画の内容が酷評され、一時期マスコミや政治家にも問題視されました。

大介の子分、晴彦役は桐谷健太さん

太郎と同じく、大介の子分として従えていた子分の晴彦役を演じていたのは、桐谷健太さんです。映画出演はこの『ゲロッパ!』が初出演でした。

1980年2月4日、大阪府生まれ。上京し養成所に通いながら、モデルとして活動。2002年テレビ朝日で放送されたドラマ『九龍で会いましょう』で俳優デビュー。本格的な俳優活動を始めました。

現在は、CMで携帯電話会社auの『三太郎シリーズ』にて、浦島太郎役として出演。その他2009年には『恋と革命』で主人公村雲武彦役を演じるなど、様々なドラマや映画、CM等に幅広く活躍しています。

その他の出演者について

この他、『ゲロッパ!』には俳優、ミュージシャン、芸人問わず様々な方がご出演なさっております。アニメ『こち亀』の両津勘吉役や舞台の演出もなさっている、ラサール石井さん。ウルフルズのボーカリスト、トータス松本さん。ナインティナインの岡村隆史さんが出演しています。

また、2003年『赤目四十八瀧心中未遂』で第27回日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞した寺島しのぶさん、2時間サスペンスドラマで数々の作品に出演なさっている益岡徹さん、同じくサスペンスドラマに数多く出演なさっている根岸季衣さん等、この映画には様々な業界で活躍している方が出演なさっています。

ゲロッパ!の映画あらすじをネタバレ!

それでは、『ゲロッパ!』のあらすじを紐解いていき、評価の低い理由の原因を探っていきましょう。

ゲロッパ!の大まかなあらすじをネタバレ!

主人公、羽原大介は収監を3日後に控えたやくざの組長。大介は、弟分の金山正男と子分達にこれを機に羽原組を解散すると宣言し、やり残していた2つの事を実行しようとしています。それは、25年前に生き別れになってしまった一人娘のかおりに逢う事と、大ファンであるジェームス・ブラウンの名古屋公演を聴きに行く事でした。

しかし、羽原組の解散を止めたい金山と子分達は、かおりにもジェームス・ブラウンに逢うのは難しいのではと考えていました。それだったら、日本公演で来日中のジェームス・ブラウンを誘拐し、大介に合わせてあげようとしました。

ところが、金山達が誘拐したのは、ジェームス本人ではなくそっくりさんのウィリー。しかも、ウィリーは総理大臣のスキャンダル写真を持っており、内閣調査室から追われているという事を金山達は知ります。またかおりは芸能プロダクションを運営しており、仕事として雇ったウィリーがいなければ、仕事が失敗する恐れがあったのです。

このままでは、何もかもめちゃくちゃになってしまう。偶然その話を聞いた大介は、自分自身がジェームスのものまねをし事なきを得ます。そして、娘であるかおりと再会し、翌日収監されると思ったら、ウィリーのスキャンダル写真を出さない事を条件とし、法的措置が取られ大介の収監はされず、エピローグを迎えます。

物語の内容としては、起承転結がはっきりしており、ハッピーエンドで終わるというのが大筋です。また、出演なさっている方々も楽しまれて演じているので、娯楽映画の一つと言えるでしょう。

ゲロッパ!の映画を観た感想とは?評価が低い理由を考察!

上の画像は、『ゲロッパ!』の撮影地である、ラグーナ蒲郡(現:ラグーナテンボス)です。撮影地巡礼で訪れる方はぜひ足をお運びください。では、娯楽映画として十分楽しめる『ゲロッパ!』の評価が低いのは何故なのでしょうか。Twitterの口コミから原因を探っていきましょう。

ゲロッパの評価を探る!

こちらの方は、『ゲロッパ!』に対してジェームス・ブラウンさんをリスペクトしていないというのが、面白くないというのがあります。また、メガホンを取った井筒さんにも、厳しい評価を挙げているようです。

この方は、大ヒット映画『君の名は。』に対しての井筒さんに対しての評価です。人それぞれ好みがありますから、こういう答えになってしまうのでしょう。
もう一つ、井筒さんに対しての評価についてのツイートがありましたので、紹介しましょう。

井筒さんの映画作りに対しての想いが上手く伝わっていないという事でしょうね。映画は作る側によって好みが出てきますので、この評価も仕方ないのかもしれません。

こちらの方は、『ゲロッパ!』に対して好意的な評価でした。今、制約された環境の中で映画を撮影するという事は難しく、自由でのびのびしていた環境に作られた映画だったから、面白く感じたという事が読み取れます。

こちらの方は、『ゲロッパ!』の内容すべてが面白いというのを評価しています。井筒さんが作られた作品の中で、最高傑作だと感じ取られたのでしょう。

というわけで、『ゲロッパ!』の評価が低い原因は、監督の井筒さんがジェームス・ブラウンさんをリスペクトしておらず、娯楽映画として楽しんでほしいという事が一つの要因のようです。また、井筒さんへの映画作りの評価も酷評の一つと言えます。

ジェームスさんは、『ゲロッパ!』が公開された3年後に、肺炎のため他界されました。もし、ジェームスさんが『ゲロッパ!』に出演する機会があったら、きっとOKを出していた事でしょう。そして、井筒さんと一緒に作り、良い映画にしたかったのかもしれません。

ゲロッパ!の映画あらすじと感想まとめ!

今回は映画ゲロッパのあらすじや感想などをまとめていきましたがいかがだったでしょうか?西田敏行さん演じる多彩な演技力に、父親と娘の再開を描くハートフルなあらすじが魅力でした。

そしてジェームス・ブラウンさんが生み出した『Sex Machine』と共に、出演者が楽しい映画作りをしている感があるのが『ゲロッパ!』という映画作品であります。様々な意見も出ていますが、この記事を読んだ後、是非DVDを見て、自分なりの評価を出す事をお勧めします。

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