デトロイトの映画あらすじは実話?暴動事件の真相や評価をネタバレ考察

映画デトロイトのあらすじは果たして実話だったのか?白人警官が黒人に対して行う人種差別を描いた映画デトロイトは、時には目を背けたくなるようなシーンも存在します。しかしデトロイトで起きた事件は実話としてアメリカで本当に起こっていました。どうしてデトロイトで暴動が起きたのか?なぜ白人警官は黒人に対して手ひどい仕打ちをしたのか?デトロイトのあらすじはどのような結末を迎えるのか?映画デトロイトのあらすじをネタバレでご紹介するとともに、デトロイト暴動事件の真相や評価についても徹底解説していきます!

デトロイトの映画あらすじは実話?暴動事件の真相や評価をネタバレ考察のイメージ

目次

  1. デトロイトの映画あらすじは実話なのか徹底調査!
  2. デトロイトとは?
  3. デトロイトの映画あらすじをネタバレ!
  4. デトロイトの映画あらすじは実話なのか?
  5. デトロイトの暴動事件の真相を考察!
  6. デトロイトのネタバレ感想や評価を紹介!
  7. デトロイトのキャスト一覧!
  8. デトロイトの映画は実話が元になっていた!

デトロイトの映画あらすじは実話なのか徹底調査!

「デトロイト」という、かつてアメリカで起きた暴動を描いた映画があります。映画デトロイトは、1967年7月にアメリカで起きた実話「アルジェ・モーテル事件」を元に作られました。映画デトロイトは白人が黒人に対して行う強烈な人種差別がテーマとなっており、観る者に恐ろしい現実を突きつけるような内容も描かれます。

そんな映画デトロイトを監督したのは、社会派系の映画作品で力を発揮するキャスリン・ビグロー監督でした。映画デトロイトはアカデミー賞はとれませんでしたが、アカデミー賞最有力候補と言われるほどに評価された作品です。ここでは映画デトロイトのあらすじや、デトロイトで起きた暴動事件の真相、評価をネタバレで解説していきます!

映画『デトロイト』公式サイト

デトロイトとは?

映画「デトロイト」とはアメリカで2017年に発表されたドラマ映画です。映画デトロイトは実話であり、1967年のデトロイト暴動における「アルジェ・モーテル事件」が元ネタとなっています。このデトロイト暴動では白人警官が黒人に対して激しい暴行を加えて殺人まで犯してしまいます。白人警官が言いがかりをつけては黒人達を尋問する人種差別の状況が、生々しく映像化されているのです。

映画デトロイトはデトロイト暴動が起きてから50年の節目の時に当たる2017年に作られました。映画デトロイトを監督したのはジェームズ・キャメロン監督の元妻のキャスリン・ビグローさんです。脚本を書いたのはマーク・ボールさんで、デトロイトの日本語字幕は松崎広幸さんが手がけました。

デトロイトを監督したキャスリン・ビグローについて

映画デトロイトを監督した女性監督のキャスリン・ビグローさんは背が182㎝もあり、社会派系の映画作品を監督するのが得意な方です。キャスリンさんは2010年には「ハート・ロッカー」で史上初の女性監督によるアカデミー賞監督賞を獲得しています。「ハート・ロッカー」はイラク戦争で活躍した爆発物処理チームの話であり、映画デトロイトのように社会問題を扱った作品となっております。

また2013年の「ゼロ・ダーク・サーティ」では、緊張感あふれる演出でビンラディン暗殺に関するあらすじをキャスリンさんが監督しています。社会問題をテーマに切り取る映画作品は、テーマが重かったり、尺がダラダラ長いことがありますが、キャスリンさんの映画は一味違います。キャスリンさんは映画を通してメッセージを伝えながらも、面白さや上手い演出を通して、最後まで観客を惹きつけて映画を観せてくれます。

映画デトロイトの魅力

映画デトロイトは142分と長い作品ですが観始めると引き込まれるような魅力があり、視聴者に向けたキャスリン監督のメッセージが痛烈に溢れています。映画デトロイトは内容が暴動事件なこともあり、映像にもどことない不安定さが漂っています。時には急激なズームアップなどの手法を用いて、実話のデトロイト事件を迫力をもって視聴者に伝えてくれます。また映画デトロイトは音質にもこだわりがあるようです。

例えばデトロイトでの白人による暴力行為は音のリアルさでも表現されており、銃撃の音や叫ぶ声などが生々しい空気感を伝えてくれます。またネタバレでラリーという黒人歌手が歌ったり、ジョン・コルトレーンの曲などが流れる部分があって、音楽が作品の流れに良いテンポを与えているという評価もあります。映画監督のキャスリンさんは音や映像のテクニックを駆使して、デトロイトで起きた暴動を迫力満点に観せてくれます。

デトロイトの映画あらすじをネタバレ!

ここから映画デトロイトのあらすじをネタバレで解説していきます。デトロイトは観ていて気分の良くなる映画とは言えませんが、実話として起こったアメリカの真実として観る価値のある作品です。

白人警官クラウスが無防備な黒人を射殺する

映画デトロイトのネタバレで、舞台は1967年のミシガン州デトロイトであり、季節は夏に当たります。この時期、デトロイトに住む黒人達は政府に対する不満が盛り上がっていき、史上稀にみる暴動が起こりました。デトロイトの暴動が起こってから3日後のこと、白人警官のクラウスは窃盗で逃走する黒人を後ろから銃撃します。黒人は銃で撃たれても逃げることには成功しましたが、出血は止まらずそのまま亡くなってしまいます。

警官であるクラウスが無防備な黒人を射殺するという大事件が起こったのに、正当な罰がクラウスに与えられることはありませんでした。上司から厳しく注意を受けましたが、クラウスは黒人を銃撃したのは仕方ないことだったと主張して話は流れてしまいます。こうしてクラウスは殺人を犯しながらも、そのまま普通にパトロールを続けるようになりました。

ザ・ドラマティックスのステージが中止になる!

映画デトロイトのネタバレで、暴動から食料品店を守るため、ディスミュークスは警備に当たることになりました。ディスミュークスという黒人は、差別的意識を出してくる白人に対しても角を立てないように接する賢さを持っています。

ディスミュークスは警備中に白人の州兵を見かければ、コーヒーをあげに行けるくらい気の利く人物なのです。その頃、「ザ・ドラマティックス」という音楽グループのライブが開始されようとしていました。

ザ・ドラマティックスでリードシンガーをしているラリーは、今回のライブは自分の夢実現に繋がる事でもあったので、とても期待していました。しかしこんな時に限ってデトロイトの暴動は激化し、ザ・ドラマティックスのライブは中止せざるを得なくなります。

ラリーの期待は裏切られ、親友のフレッドに見守られながら、誰もいないステージで歌う事になりました。ザ・ドラマティックスのメンバーがバスで帰っている途中も、暴動のために石が飛んでくるので、仕方なくバスから降りて歩きで帰路に就きました。

モーテルが州兵に取り囲まれて一斉射撃を受ける

映画デトロイトのネタバレで、暴動が起きて物騒な状況なのでラリーとフレッドは仕方なく近くの安いモーテルに駆け込むことになります。安モーテルに入ったラリー達はそこで二人の白人女性と出会いました。白人女性の名前はジュリーとカレンといい、ラリー達はジュリー達の部屋に避難させてもらうことになります。ラリー達が部屋に行くと、そこには4人組の黒人がいました。黒人達の名前はカールにマイケル、リーにオーブリーです。

カールはラリー達を驚かせようとして偽物の銃を使い、白人の真似をして楽しんでいました。カールは白人警官が黒人に対して行う手荒な行動を皮肉るように真似していたのです。カールは今度はモーテルの窓を開けて、偽物の銃で外に発砲し始めます。これは白人警官を驚かせてやろうという魂胆でした。しかし白人警官達はカールの悪ふざけを、敵からの攻撃だと勘違いしてしまいます。

まもなく大量の州兵や警察が、ラリー達のいるモーテルを取り囲んできました。ネタバレですが、ラリー達のいる場所を警察達に知らせてしまったのは、カールの悪ふざけな行動だったのです。安モーテルを囲んだ州兵達は容赦なく銃撃を開始します。警察達の一斉射撃の中、安モーテルの部屋でラリー達は身を伏せて攻撃をしのいでいました。

そんな中、映画デトロイトで恐ろしい惨劇を行う事になるクラウス達も安モーテルにやってきました。クラウスやディスミュークスはラリー達が避難するモーテル内に侵入してきたのです。

クラウス達の非人道的な尋問が始まる

映画デトロイトのネタバレで、州兵達が突撃してきたことに気が付いたカールは、恐怖におののきます。カールは居てもたってもいられなくなり、安モーテルから脱出しようと試みます。しかし運悪くカールは駆け付けたクラウスと遭遇してしまいました。

クラウスは黒人を射殺して上司から注意を受けたばかりなのに、そんなことなかったかのように背後からカールに向けて銃撃して殺してしまいました。クラウスはこの殺人を正当化するためにカールの遺体にナイフを持たせて、正当防衛で殺したという理由をつけておきました。まもなくクラウスの仲間のフリン達がジュリーやカレンのいる部屋を見つけ出します。

クラウスの仲間の警察にはまだ新人のデメンズもいて、彼らは安モーテルの宿泊客全員を一階に連れてきます。この時点でモーテルにいる宿泊客はラリーにフレッド、マイケルにリー、グリーンの黒人男子6名とジュリーにカレンがいました。一方警察側は州兵であるロバーツ、クラウス、フリン、新人警察のデメンズの4人がいます。

これから警察4人は宿泊客に対して手ひどい尋問を行っていきます。すでにカールが殺された事を知って半狂乱な宿泊客たちに対して、クラウス達は容赦しませんでした。

映画デトロイトのネタバレで、クラウスはラリー達が銃を所持していると思い込んでおり、宿泊客達が何を言っても聞きませんでした。カールが安モーテルから撃った偽物の銃撃を、スナイパーからの攻撃のように勘違いしていたのです。マイケルとリーは別々の部屋に連れていかれると、まもなく銃声がしました。

ラリー達は二人が殺されたと思いましたが、銃声は脅しで出したもので、マイケルとリーは無事でした。警察が宿泊客を脅かして銃のある場所を言わせようとしていたのです。しかし宿泊客達は本物の銃を持っていないのでどうしようもありませんでした。やがてクラウス達の暴行はジュリーやカレンにまで及んでいきます。

クラウス達警察は黒人と一緒にいたジュリーやカレンを売春婦と呼んで、容赦なく攻撃します。さらにジュリーは服を引きちぎられてしまいます。

グリーンの黒人男性はベトナム戦争帰りの強者ですが、警察官たちは権力を行使して問答無用で暴力をふるいました。クラウス達の非人道的な行為はエスカレートしていき、様子をうかがっていたディスミュークスも見ていられないような状況になっていきます。

クラウスは新人警官のデメンズにも何か体験させようと、オーブリーを個別の部屋に連れて行くように命令します。しかしデメンズはクラウスの命令を勝手に解釈して別室にオーブリーを連れて行くと、何もしていない彼を銃で殺してしまいました。

デメンズのまさかの行動にクラウスはさすがにまずいことをした思いました。そのためクラウスは生き残った宿泊客達をモーテルから逃がそうとします。皆怖がりながらもあわてて逃げていったのですが、一人フレッドだけは、カールの遺体に足がすくんで動けませんでした。

フレッドは目の前に死体があるのが、あまりにも衝撃的で、逃げ出すどころではなかったのです。そんなフレッドを見たクラウスは、銃を向けると撃ち殺してしまいます。こうしてアルジェ・モーテルで殺された犠牲者は3人になり、メディアでも報道せざるを得なくなりました。

聴取を受けるクラウス達

映画デトロイトのネタバレで、モーテルで起きた事件の調査をするために集められたクラウス達は色々聞かれることになります。クラウスとしては事実を隠したかったのですが、デメンズとフリンは正直なので、事件の日にあった実話をネタバレで話してしまいました。こうしてクラウス達3人は裁判沙汰に放り込まれていきます。

裁判でクラウス達は無罪になる

映画デトロイトのネタバレで、クラウス、フリン、デメンズの裁判が始まります。裁判ではラリー達も呼び出されて、事件当日に実話であったことや感想を赤裸々に語ります。しかし裁判長など裁判の決定権を握る人物は白人が占めているので、黒人側が不利な立場になるのは明確でした。

そのためか結局クラウス達は無罪判決を受けています。安モーテルであった事件はクラウス達の残虐な殺人行為だったにも関わらず、3人は罪を免れることが出来たのです。そんな裁判所の成り行きを見ていたディミュークスは気分が悪くなって、外でゲロを吐くことになりました。

傷心のラリーは聖歌隊に入る

映画デトロイトのネタバレで、クラウス達が無罪判決を受けた後ラリーはまた元の生活に戻ることが出来ました。ザ・ドラマティックスの活動を再開したラリーですが、モーテルでの警察達による体験があまりにひどすぎて、白人に対する憤りを抑えることが出来ませんでした。そのためかラリーはザ・ドラマティックスの活動を続けることが出来なくなり、グループを抜けることになります。

ラリーが抜けた後のザ・ドラマティックスは段々と名声を獲得していき、やがてR&Bグループとして揺るぎない存在となりました。ラリーはザ・ドラマティックスの成功を横目で見ながらも、デトロイト教会で募集していた聖歌隊に入ることになります。モーテルでの辛い事件が胸から離れないラリーは、デトロイトの教会で静かに聖歌を歌う人生を選ぶことになったのです。

デトロイトの映画あらすじは実話なのか?

映画デトロイトは白人警察の黒人に対する残虐な仕打ちが描かれますが、これは本当に実話なのかという疑問があります。結論から言うと、映画デトロイトのあらすじは実話です。映画デトロイトはアルジェ・モーテル事件での実話をもとにしており、白人の警察に3人の黒人が殺された事件にフォーカスして作られました。

アルジェ・モーテル事件はアメリカで1967年7月25日に起きた実話であり、黒人達の暴動を抑え込むためにデトロイトやミシガン州の警察によって暴行が行われました。

黒人を殺した警察官や警備員は裁判で罪に問われますが、映画のように全員が無罪となりました。まさに映画デトロイトで起きたのと同じ事が実話として起きていたのです。また映画デトロイトはアルジェ・モーテル事件を体験した人達にインタビューをして、それを元に作られているようです。

映画デトロイトを観る人の中にはアルジェ・モーテル事件のことを知らない人もいるかもしれません。キャスリン監督の社会問題に対する強烈なメッセージを込めた映画のおかげもあって、アルジェ・モーテル事件を知らない人にもその全容が分かるようになったことは高く評価されています。映画デトロイトは娯楽的な面白さ以上に、実話としての人種差別問題を記録した価値ある映画だと言えるでしょう。

デトロイトの暴動事件の真相を考察!

なぜデトロイト暴動は起きたのか?

映画デトロイトの舞台となったミシガン州デトロイトは19世紀から自転車などが作られていた場所で、20世紀に入るとヘンリー・フォードが考案した自動車工場も出来る工業で有名な都市です。その後はクライスラーやゼネラルモーターズなどの会社も現れて、デトロイトには多くの黒人労働者達が集まるようになりました。デトロイトに黒人が多くいた理由に、1910年代から黒人が南から北に移住しはじめたことが挙げられます。

こうして低賃金で働く有色人種の人達がデトロイトに集まる下地が出来て、街の治安も段々乱れていきました。やがてデトロイトに住む人達を取り締まる警察も登場するようになり、民間人と警察の間でにらみ合いのような状況も出てきました。さらに1960年代には公民権運動の流れも加わって、デトロイトの町は緊張状態に高まっていたのです。

無免許酒場に警察の取り調べが入って暴動へ

実話でデトロイト暴動に繋がる引き金となったのは無免許酒場に対する警察の捜査でした。1967年7月頃、デトロイトの12番街には無免許で酒場を経営している店があって、ここに対して警察が取り調べに入ったのです。当時のアメリカでは酒場を経営するには免許が必要で、午前2時までしか店を開いていてはいけないというルールがありました。

警察が捜査に入った店にはベトナム帰還兵の黒人客がたくさんいました。普段から警察を良く思っていない黒人達は、仲間が逮捕されていく光景を目の当たりにして反発をはじめます。この騒動がだんだん大きくなっていき、黒人達はパトカーに物を投げつけたり、別の店を襲ったりしてデトロイトの暴動が始まりました。

暴動はすぐに収まるかと思いきや、警察と黒人達の対立はさらに激化していきました。デトロイトの街には放火まで行われることになり、政府はたくさんの警察や国境警備隊を呼び出して街に配置します。ほとんど市街戦のようになった状況の中で、実話のアルジェ・モーテル事件が行われていったのです。

デトロイト事件の真相に迫る

映画デトロイトの冒頭は、デトロイト事件が起こる以前の街の状況をアニメーションで見せていきます。デトロイトでの暴動のさなか、黒人達は街で暴れまわり、窃盗したり物を壊したり、火炎瓶を投げつけたりします。黒人達の暴虐に対して、警察は力で制圧にかかりました。しかし警察の鎮圧行動は段々エスカレートしていき、何もしていない黒人民衆にまで暴行を働くようになります。

街中は一触即発の状態となり、窓から少女が見ているだけでスナイパーと間違われて銃撃されてしまいます。そんな危険な状況のデトロイトの街をパトロールしていたのがクラウスとフリン、そしてデメンズでした。クラウス達には使命感があって、自分達にはこの危機的状況を解決する役目があると思っています。

しかしクラウス達の使命感は人種差別の偏見に満ちたものでした。窃盗を働いた黒人を追跡して、全く追いつけなくなれば背後から躊躇なく銃撃するような人物だったのです。

なぜクラウスは黒人を銃で撃ったのか?

映画デトロイトで白人警官のクラウスは無抵抗の黒人を平気で銃撃しますが、彼はどうして黒人を銃で撃つのでしょうか?まずクラウスには自分なりの正義感があって、デトロイトの暴動を鎮圧するために自分達が頑張らなければいけないという考えを持っていました。しかしクラウスの正義感は歪んでいて、自分達の正義のためなら人の命を奪っても構わないという考え方をしていたから黒人を銃撃したと考察できます。

窃盗をした黒人を射殺して上司から怒られたことも、クラウスにとって不満だったかもしれません。クラウスはカールを殺した時、遺体の手にナイフを握らせて正当防衛で仕方なく殺したと見せかけました。

これは表面上殺しても仕方ないという状況を作っておけば、黒人を射殺しても構わないという考え方を持つ人物だという事が伺えます。映画デトロイトに出てくるクラウスやその仲間達は、人種差別の象徴のようなキャラクターなのかもしれません。

カールが発砲した銃は本物ではなかった!

映画デトロイトで、安モーテルに居合わせた黒人のカールは銃らしきものを持っていました。デトロイトでカールが白人警察が黒人にするような手荒な行動を真似をして見せるシーンがあります。この時カールは銃を発砲するのですが、発砲した銃は競技で使うためのスターターピストルでした。カールの持っていた銃は銃声だけが本物っぽい偽の銃だったのです。

しかしカールは調子に乗って、スターターピストルで白人警官を脅かしてやろうと考えました。まもなくカールはモーテルの窓から外に向けて発砲するのですが、この銃声が原因でモーテルが警察達に取り囲まれることになりました。モーテルに入ってきたクラウス達は黒人達から銃を取り上げることを第一に考えていました。

クラウスはモーテルの宿泊客たちが銃を所持していると勝手に決めつけて、尋問をしていく中で殺人事件にまで発展していきます。銃を押収しようとするクラウス達ですが、遺体となった死体からスターターピストルを見つける者はいませんでした。また宿泊客たちは尋問中に、発砲したのは偽物のピストルだと主張する者もいなかった点は不思議です。

尋問されている宿泊客達からすれば警察に余計なことを言っても無視されるか、場合によっては殺されると恐れていたのかもしれません。クラウスにしても尋問中に段々気性が高ぶって、本来の目的である銃を押収する事なんてどうでもよくなったという捉え方も出来るでしょう。

又は黒人が素直に言うことを聞かないので怒りに駆られて暴虐行為をしていたとも考察できます。映画デトロイトの中で尋問の事を「死のゲーム」と言うほどなので、以前からクラウスが黒人に対して持っていた怒りをぶつけていたという解釈も出来るでしょう。

デトロイトのネタバレ感想や評価を紹介!

ここでは映画デトロイトの感想や評価についてネタバレで解説していきます。デトロイトは人種差別を扱う実話の生々しい話なので、評価や感想にも多様な意見がありました。

人種差別は嫌いという感想

映画デトロイトに対する評価感想として、人種差別行為は嫌いだという意見があります。日本で住んでいればデトロイト程の暴動を体験することは中々ないですが、どこの国にも差別をする人達はいます。人を人種によって差別する人がいる以上、デトロイトのような暴動がまた起きないとは言いきれないでしょう。差別をする人達の暴虐から、差別される人達をいかに保護出来るかが大切な論点だという意見でした。

ウィル・ポールターが迫真の演技だったという評価!

映画デトロイトに登場する白人警官のクラウスはこの映画でとても存在感のある人物で、ウィル・ポールターさんが演じています。安モーテルの宿泊客達に容赦ない尋問を行ったウィルさんの、迫真の演技が素晴らしかったという評価がありました。クラウスは一見和やかそうな顔立ちをしていますが、実は黒人達に対して残虐な仕打ちをするギャップがとても印象的だったという評価もありました。

ウィル・ポールターさんは独特な眉毛をしており、憎々しい表情を見るだけでイラっとくる視聴者もいたようです。ウィル・ポールターさんは悪役として今後映画界を背負うような人物になるかもしれないという評価もありました。クラウス役のウィルさんは、例えればウィレム・デフォーのような一流悪役になりえる人物だという評価もあります。

ディス・ミュークスのキャラクターが絶妙にうまかった!

映画デトロイトに登場するディス・ミュークスの演技が絶妙なバランスでうまかったという評価があります。ディスミュークス役にキャストされたのは、「スターウォーズ」シリーズでフィンを演じたこともあるジョン・ボイエガさんです。ディスミュークスは白人警官達の仕打ちを傍観する立ち位置にいますが、あくまでごく普通の一般市民というキャラクターです。

ディスミュークスのような微妙な役柄を成功させるには実力が必要ですが、ジョン・ボイエガさんはまさに適役として演技されました。ディスミュークスのように悪を憎みつつも、それを正すためのリスクは取りに行けない人物像には、共感できる人もいるのかもしれません。

ラリー役の歌声が心に響いた!

映画デトロイトの感想として、ラリーが歌う聖歌が心に響いたという意見があります。ラリーは音楽グループのボーカルをやっているだけあり、デトロイト暴動後に教会で聖歌を歌うシーンが素晴らしいという評価がありました。

ラリーは安モーテルで恐ろしい体験をしたからこそ世の中を生きる厳しさが分かり、それを神に向けて歌うことになります。ラリーは人種差別の厳しい体験を乗り越えたからこそ分かる境地を、歌で表しているのかもしれません。

監督がキャスリン・ビグローであることの意味

映画デトロイトを監督した人が白人女性のキャスリン・ビグローさんだったことに大きな意味があるという評価がありました。デトロイトで描かれる人種差別の狂気は、映画の中だけの事ではありません。実際に現在でも白人の警察によって黒人が射殺されるという事件は存在しています。さらにこれらの事件で白人に有罪判決が下されることはほとんどありません。

映画デトロイトの時代と異なり、現代はスマホなどがあるので事件現場を撮影して証拠を残すことが出来ます。このため以前よりは白人に懲役判決が下される割合は多くなってきました。それでも映画デトロイトのような事件はアメリカで起こっていると言われています。こういった人種差別に対してメッセージを残す映画はたくさんありますが、その多くを監督しているのは被害者側の黒人です。

しかし映画デトロイトを監督したのは白人の監督でした。デトロイトの中で人種差別をする側にいた白人に属する人が、この映画を監督していたというのはとても大きな意味があるという評価です。

アメリカの闇を映した映画という感想

映画デトロイトの感想として、当時のアメリカの闇を映したような作品という評価がありました。デトロイトの感想はツイッターで語るにはあまりにも内容が重く、白人の黒人に対する仕打ちがひどすぎるという意見もちらほらありました。映画としての完成度がどうこういう以前に、アメリカの持つ闇を肌感覚で知れる貴重な作品という評価もあります。

デトロイトのキャスト一覧!

ここでは映画デトロイトに登場したメインキャストのご紹介をしていきます。緊張感あふれる実話映画のデトロイトの中には、実力派のキャストもいました。

ジョン・ボイエガ/ディスミュークス役

映画デトロイトでディスミュークス役を演じていたのがジョン・ボイエガさんです。ジョンさんは1992年に生まれたイギリスの俳優です。ジョンさんといえば何といっても「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」に登場したフィン役で有名ですが、デトロイトでは黒人警察を見事に演じられました。

ジョンさんが演じるディスミュークスは、白人警官と黒人被害者の間で傍観者となり、心が揺れ動く様が見どころです。ジョンさんは「アタック・ザ・ブロック」という映画で初めて主役を演じ、その実力が評価されました。その後ジョンさんは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」でフィン役にキャストされました。他にも「ザ・サークル」や「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」などの作品にも出演しています。

ウィル・ポールター/クラウス役

映画デトロイトで白人警官クラウスを演じたのがウィル・ポールターさんです。デトロイトにおけるクラウスの存在感はとても大きく、その迫力ある演技は視聴者に恐怖感すら与えているようです。ウィルさんは1993年にイギリスに生まれた俳優です。

ウィルさんは子供の時から映画作品に登場しており、2007年「リトル・ランボーズ」が映画俳優の初仕事となります。他には「ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島」(2010年)や「メイズ・ランナー」(2014年)などの作品にも出演しています。

アルジー・スミス/ラリー・リード

映画デトロイトで黒人歌手のラリーを演じたのがアルジー・スミスさんです。アルジーさんのプロフィールに関する情報は今の所少ないですが、批評家からも実力派の俳優とみなされています。

デトロイトの映画は実話が元になっていた!

映画デトロイトのあらすじやデトロイトの暴動事件についてネタバレで見てきました。映画デトロイトでは白人警官による黒人への人種差別が強烈に描かれていますが、この作品は1967年にアメリカで起きた実話でした。暴動事件当時、実際にアルジェ・モーテル事件の体験者からのインタビューを経て作られている所からして、リアリティを感じさせます。

映画デトロイトを監督したキャスリンさんは、アメリカの闇の部分を切り取って視聴者にメッセージを突き付けています。現代においても人種差別がなくなっていない今こそ観られるべきと評価されている映画がデトロイトです。ネタバレのあらすじを見てもデトロイトは単純に楽しい気持ちになる映画ではありませんが、この映画からもたらされるメッセージはとても大切なものかもしれません。

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