メゾン・ド・ヒミコは傑作?映画あらすじと感想をネタバレ【オダギリジョー】

2005年に公開された「メゾン・ド・ヒミコ」監督は犬童一心、脚本は渡辺あやの「ジョゼと虎と魚たち」で有名なコンビです。繊細な恋の映画に定評のある犬童一心監督が手掛けたのは、ゲイを中心に繰り広げられる人間ドラマです。主演はオダギリジョーと柴咲コウ。ゲイとして生きる男性を演じたオダギリジョーとゲイの父親を持ちながら、ゲイに馴染めないでいる女性を演じた柴咲コウ。難しい役どころに挑戦したキャストの紹介や複雑な心情と人間模様の映画・「メゾン・ド・ヒミコ」のあらすじやネタバレ感想をご紹介します。

メゾン・ド・ヒミコは傑作?映画あらすじと感想をネタバレ【オダギリジョー】のイメージ

目次

  1. メゾン・ド・ヒミコの映画あらすじや感想が気になる!
  2. メゾン・ド・ヒミコのオダギリジョーなどのキャストを紹介!
  3. メゾン・ド・ヒミコの映画あらすじをネタバレ紹介!
  4. メゾン・ド・ヒミコの映画を観た人の感想とは?
  5. メゾン・ド・ヒミコは傑作映画だった!

メゾン・ド・ヒミコの映画あらすじや感想が気になる!

「ゲイ」という繊細なキーワードに触れている映画「メゾン・ド・ヒミコ」現在では、「ゲイ」という言葉に理解が深まってきたものの、まだ世間の理解が完全に追いついていない現状は否定できません。そんな難しいテーマを題材にした「メゾン・ド・ヒミコ」という映画のあらすじや感想、ネタバレなどをご紹介します。「涙はきっと暖かい」のキャッチフレーズにふさわしい、人間の暖かさと切なさを表現しているこの作品です。

メゾン・ド・ヒミコ | アスミック・エース

メゾン・ド・ヒミコのオダギリジョーなどのキャストを紹介!

岸本春彦/オダギリジョー

メゾン・ド・ヒミコの館長であり、卑弥呼の恋人の岸本春彦を演じるのは、オダギリジョー。卑弥呼の娘・沙織を探し出し、メゾン・ド・ヒミコで働くよう誘います。自分がゲイであることは隠しておらず、「オカマ」と呼んでバカにした中学生を叱りつけるなど、同性愛者を差別する事を許しません。

沙織と交流するうちに、春彦は沙織に惹かれていき、ふたりは恋人になりますが、ゲイである春彦は女性をどのように愛したらよいか分からず悩みます。死期の迫る恋人・卑弥呼に置いていかれ、孤独になってしまう恐怖に耐える青年の心情をオダギリジョーがせつなく演じています。ゆっくりと話す仕草が、沙織とよいバランスです。

吉田沙織/柴咲コウ

塗装会社で事務員として働くOL。父親は「メゾン・ド・ヒミコ」の創設者の卑弥呼。父は、自分と母親を捨ててゲイとして生きる道を選んでしまい、沙織と母親は生活に苦労しました。そのため、沙織はゲイのことが嫌いです。母親が借金を残して亡くなってしまったため、お金に困っていた。そんなとき、オダギリジョー演じる春彦から「メゾン・ド・ヒミコ」で働かないか、と誘われます。

父親がゲイだったこともあり、「メゾン・ド・ヒミコ」の住人たちと馴染めずにいた沙織でしたが、「メゾン・ド・ヒミコ」に集うゲイ達と過ごすうちに、沙織はゲイ達の気持ちを理解し、その距離は縮まっていきます。春彦も沙織に惹かれていき、ふたりは心を通じ合わせるようになります。それでも、性の壁、気持ちの壁にぶつかり、両思いでありながらもうまくいかない春彦との恋に沙織は苦しみ悩むことになります。

ゲイの父親を憎みつつも、ゲイの青年に惹かれ恋人になるもそこにある「壁」に沙織は苦しみ、悩みます。そんな切ない恋をする女性を柴咲コウが演じています。沙織は、化粧っ気のない地味な女性という設定で、柴咲さん自身も、ほとんどメイクはしていないのですが、きれいな肌と眼力で、柴咲さん自身の美しさは隠しきれていないと話題です。

卑弥呼(吉田照男)/田中泯

沙織の父であり、「メゾン・ド・ヒミコ」の創設者。そして、春彦の恋人。ゲイとして生きる道を選び、幼い沙織と母を捨てたと思われているので、沙織からは恨まれている。卑弥呼自身は、沙織のことを心から愛しているのですが、それをうまく伝えることができずにいます。末期がんに侵されており、余命わずか。いつも自室のベッドで寝ています。

卑弥呼役をつとめた田中泯さん。ベッドで寝ているシーンが多いのですが、その存在感は凄まじいです。そして、色気もバッチリです。恋人役のオダギリジョーさんとのシーンは美しすぎると評判でした。

メゾン・ド・ヒミコの映画あらすじをネタバレ紹介!

ここからは、「メゾン・ド・ヒミコ」のあらすじとネタバレを紹介していきます!舞台は、かつて銀座の伝説的なバー「卑弥呼」のママが創設したゲイのための老人ホーム。

その老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」で働く青年、春彦は「メゾン・ド・ヒミコ」の館長であり、創設者・卑弥呼の恋人です。末期がんを患い、死期が迫る卑弥呼には、沙織という娘がいました。沙織は、父親である卑弥呼が自分と母親を捨ててゲイであることに正直に生きる道を選んだことを許せないでいました。

そんな沙織の前にある日、美しい男・春彦が訪ねてきます。その男は、沙織の父の恋人でした。春彦は、沙織に父が余命僅かなことを伝えます。そして沙織と卑弥呼の関係を修復しようと、沙織に「メゾン・ド・ヒミコ」での高額なアルバイトを持ちかけます。沙織からすれば自分と母親を捨てた父親、いまさら、余命幾年と伝えられても会う気にはなれませんでしたが、借金を抱えていた彼女には日曜のみの仕事で3万円は魅力的でした。

翌日曜、沙織は「メゾン・ド・ヒミコ」を訪れます。プチ・ホテルを改造した洒落た建物には、個性的な住人ばかりが暮らしていました。沙織は、この場所全てが好きになれませんでした。最初は、奇妙な住人との距離をとっていた沙織も、毎週「メゾン・ド・ヒミコ」に通ううちに、彼らの底抜けに明るい日常とその裏側にある孤独や寂しさを知ります。

沙織は「メゾン・ド・ヒミコ」の住人たちと距離を縮めていきます。同時に、沙織と春彦の距離も縮まっていきました。ある日、「メゾン・ド・ヒミコ」に出資をしているという大企業の社長が現れます。彼は、卑弥呼が銀座でゲイバーをやっていた頃から出資をしていましたが、卑弥呼が死んだあとは「メゾン・ド・ヒミコ」への出資をやめると言います。「メゾン・ド・ヒミコ」を存続させたい春彦は、彼に体を差し出します。

春彦にとって、卑弥呼は大きな存在でした。日に日に弱っていく卑弥呼。卑弥呼をなくすことは春彦にとっては未来をなくすのと同じだったのです。施設の雰囲気も沈んでいきます。そんなとき、沙織はゲイ達とコスプレで楽しみます。そして「外に出たい、女装して女子トイレで化粧直ししたい」というみんなの夢を叶えるため、ディスコに出かけることを提案します。

ディスコで盛り上がったあと、春彦は沙織にキスをします。自分は真のゲイだが、沙織のことを好きになっていましたし、沙織となら関係を持てるかもしれないと思ったのです。部屋の一室を借りて、二人きりになった沙織と春彦。しかし、女性と関係を持ったことのない春彦は、どうしたら良いのか分からず、キスより先に進めません。沙織は春彦にこう告げます。「…触りたいとこ、ないんでしょ」と。

沙織はその後、春彦との一件を忘れるかのように、専務の細川を誘惑して寝ます。そして、「メゾン・ド・ヒミコ」とも疎遠になってしまい、卑弥呼もこの世を去ってしまいます。沙織は、卑弥呼のものをすべて引き取り、処分してしまい「メゾン・ド・ヒミコ」を去ります。去り際に、春彦から細川と寝たことを聞いたと告げられるのです。細川のことを「羨ましい」と言った春彦に、沙織は涙が止まらなくなります。

沙織が「メゾン・ド・ヒミコ」を去ってからしばらくして、沙織の働いている工務店に「メゾン・ド・ヒミコ」から外壁塗りの依頼が来ます。沙織が、日を改めて「メゾン・ド・ヒミコ」を訪れると、そこには「サオリに会いたい」の落書きがあったのです。

メゾン・ド・ヒミコの映画を観た人の感想とは?

「メゾン・ド・ヒミコ」を実際に観た人たちのあらすじに対する感想やネタバレを紹介します!様々な感想を持った人がいるようです。

この映画は、春彦役のオダギリジョーさんのかっこよさがとても評判です。かっこよさと色っぽさを兼ね備えた容姿が、女性の心をがっちり掴んでいます。

観た人のちょっぴり苦い思い出を思い出させるという感想もありました。「愛」というのは一体なんだろう?結ばれることだけが「愛」なのではないな、と言うことを考えるきっかけになるという感想を持っている人もいます。

「ゲイ」という、ある意味タブーのようなテーマを取り上げたこの作品のあらすじに衝撃を受けた人も多かったです。今では、「同性愛」というものに理解が深まってきましたが、まだまだ世間の理解が追いついていなかった時代。それでも観た方が、あたたかな気持ちになれる映画です。

こちらのネタバレ感想では、「泣ける映画」と評価されています。「オダギリジョーさんが観たくて」や「美青年のゲイが出てくる映画」という認識で観た方も多いですが、最後はこの映画のあたたかさに号泣したというネタバレを書いている人が多かったです。

メゾン・ド・ヒミコは傑作映画だった!

ゲイの老人ホームという不思議な設定。けれど、これはとても美しい愛や友情が描かれたヒューマンドラマですがいかがだったでしょうか?。オダギリジョーさんの柔らかい物腰、それでもほんのり色気を纏う春彦、そして柴咲さんの感情をむき出しにした演技、田中さんの圧倒的な存在感。その3人の周りを固める役者さんたちも個性派揃いで、見応え抜群な映画です。

題材は、重くウェットなものですが爽やかな表現だったり、底抜けに明るいキャラクターたちが出てきたりと、その重さを感じさせない作りになっています。しかし、いくつかのシーンで涙を誘ったり、笑いだしてしまうシーンがあったり、最後は暖かく包み込んでくれるような、まさにキャッチコピーの「涙はきっと暖かい」がぴったり当てはまる、そんな傑作映画です。

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