アモーレス・ペロスのネタバレあらすじと感想!メキシコ映画の最高傑作?

『アモーレス・ペロス』は2002年に日本で公開された映画作品。メキシコのドラマ映画で、タイトルはスペイン語で「犬のような愛」を表しています。本作は東京国際映画祭にてグランプリと監督賞を受賞した作品です。また、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の初長編映画監督作品となっています。そんな映画『アモーレス・ペロス』のあらすじやネタバレ、感想などを紹介していきたいと思います。

アモーレス・ペロスのネタバレあらすじと感想!メキシコ映画の最高傑作?のイメージ

目次

  1. アモーレス・ペロスのネタバレあらすじと感想を紹介!
  2. アモーレス・ペロスとは?
  3. アモーレス・ペロスの映画あらすじをネタバレ!
  4. アモーレス・ペロスの感想を紹介!
  5. アモーレス・ペロスのネタバレあらすじと感想まとめ

アモーレス・ペロスのネタバレあらすじと感想を紹介!

構成が巧みであると話題になったメキシコのドラマ映画『アモーレス・ペロス』。今回は『アモーレス・ペロス』のあらすじやネタバレ、感想など詳しく紹介していきます。まだアモーレス・ペロスを観ていない方は、ネタバレなど注意してください。

アモーレス・ペロスとは?

メキシコでは2000年に、日本では2002年に公開された映画『アモーレス・ペロス』。カンヌ国際映画祭や東京国際映画祭で賞を受賞した、話題作になっています。3つの物語から構成されており、オムニバス形式のようですが、それぞれの物語は“とある出来事”で交差しており、さらに全てに共通して“愛”について描かれています。

メキシコを舞台とした3つの物語

『アモーレス・ペロス』は3つの物語が同時進行する構成になっています。それぞれのアモーレス・ペロスの主人公を演じたのは、ガエル・ガルシア・ベルナル、ゴヤ・トレド、エミリオ・エチェバリアの3人です。第1話となる物語の主人公を演じたのは、本作で一躍有名になったメキシコでも大人気の俳優ガエル・ガルシア・ベルナル。メキシコの貧民街に住んでいる青年オクタビオ役を演じました。

第2話の主人公は堀の深い顔立ちが印象的なゴヤ・トレドで、トップモデルの女性バレリア役を務めました。第3話の主人公は『007 ダイ・アナザー・デイ』に出演したエミリオ・エチェバリアが、元大学教授の初老の男性エル・チーボ役を演じました。

アモーレス・ペロスの意味とは?

本作のタイトルにもなっている“アモーレス・ペロス”は、スペイン語で直訳すると“犬のような愛”といった意味を持っています。『アモーレス・ペロス』では3つの物語が同時に進むような構成となっているのですが、それぞれの物語の中では、主人公を表すメタファーとして犬が登場します。このように細部にわたって描かれている本作は「メキシコ映画の最高傑作」といわれることもあり、高い評価を得ている作品です。

監督はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

『アモーレス・ペロス』の監督を務めたのは、メキシコの監督・脚本家であるアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。アレハンドロ監督にとって『アモーレス・ペロス』は初となる長編映画監督作品であり、東京国際映画祭やカンヌ国際映画祭の批評家週間部門にて、グランプリを受賞しました。

その後、2006年には数多くある国の中で日本の東京も舞台に含まれている映画『バベル』やアカデミー賞の外国語映画賞にもノミネートされた映画『ビューティフル』などを世に送り出しています。そして2014年、マイケル・キートン主演映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』にて、アカデミー賞でやゴールデングローブ賞などで数多くの部門にノミネートされ、数々の賞を受賞。

さらに2016年にはレオナルド・ディカプリオ主演、坂本龍一などが音楽を担当した『レヴェナント: 蘇えりし者』でアカデミー賞監督賞などを受賞しています。そんな実力派なアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の長編デビュー作です。

俳優ガエル・ガルシア・ベルナルのデビュー作!

今や2005年のアメリカの映画『キング 罪の王』やディズニーのアニメーション映画作品『リメンバー・ミー』などに出演しているガエル・ガルシア・ベルナル。そんなガエルにとって『アモーレス・ペロス』は、スクリーンデビューとなった作品です。

ガエルは『アモーレス・ペロス』に出演したことで注目を集め、後に多くの映画作品に出演することになりました。そんなガエルは2007年に映画『太陽のかけら』にて、自身も監督デビューを果たしています。

アモーレス・ペロスの映画あらすじをネタバレ!

ここからは『アモーレス・ペロス』のあらすじやネタバレを紹介していきます。これから観るという方やネタバレは避けたいといった方は注意してください。

兄の妻との駆け落ち

第1話は、オクタビア(ガエル・ガルシア・ベルナル)とオクタビアの兄ラミロ(マルコ・ペレス)の妻であるスサナ(バネッサ・バウチェ)との物語となっています。オクタビアの兄ラミロは強盗をすることで生計を立てており、その妻であるスサナはラミロからの酷い仕打ちに悩んでいました。そんなスサナに恋をしていたオクタビアはスサナと共に街を出ようと夢見ており、愛犬を闘犬へと仕立て上げてお金を稼いでしました。

ラミロには内緒でスサナにお金を渡すオクタビア。そんな2人は愛し合っていましたが、スサナは一向に街を出ようとしません。ある日、闘犬場でオクタビアの犬がハロチョ(グスターヴォ・サンチェス・パラ)によって瀕死状態になってしまいます。

怒りをあらわにしたオクタビアはハロチョにナイフを突き立てて逃走するも交通事故に。一方でラミロは警官に追われた末、撃たれて死亡しているのでした。そして、ラミロの葬式の際にオクタビアはスサナにもう1度、街を出ようと誘うのですが、約束の日にスサナは現れませんでした。

トップモデル、悲劇の交通事故

第2話は、スペインからやってきたトップモデルのバレリア(ゴヤ・トレド)と不倫相手ダニエル(アルバロ・ゲレロ)の物語。バレリアは仕事も順風満帆、ダニエルも妻と別居を始め、バレリアの愛犬と共に新しいマンションで生活することに。これから2人にとって幸せな生活がスタートするように思えました。

そんな矢先、バレリアが交通事故に遭遇。仕事の契約は切られ、ダニエルとは口論の日々。さらにモデルとして命ともいえる足に大怪我を負ってしまい、切断しなければいけない状態へと陥ってしまいます。足を失ってしまったバレリアが帰宅したとき、窓の外から見える建物に貼られていた自分のポスターがはがされているのでした。

昔捨てた娘の元へやってくる殺し屋の老人

第3話は、元大学教授である初老の男性エル・チーボ(エミリオ・エチェバリア)の物語。元は大学教授であったエル・チーボですが、今は廃墟と化している家でたくさんの犬と共に暮らしていました。そんなエル・チーボの今の職は殺し屋。エル・チーボはターゲットとなる相手を尾行し調査しながらも、現在は離れて暮らしている過去に捨てた娘マル(ルルデス・エチェヴァリア)を見守っているのでした。

ある日、エル・チーボがターゲットを仕事へと出かけたとき、交通事故の現場に遭遇します。そこにいたのは、真っ赤に染まった瀕死状態の犬。エル・チーボはその犬を連れて帰り、治療を施し、元気な状態に。やがてエル・チーボは旅の支度をしてマルの家に忍び込み、殺し屋として稼いだお金を置き、留守録には自分が父親であったことを残します。その隣には瀕死状態であった犬が寄り添っているのでした。

アモーレス・ペロスの感想を紹介!

3つの物語が同時に進行していく『アモーレス・ペロス』。ここからは、そんな『アモーレス・ペロス』の感想と共に本作の魅力について紹介していきます。

生々しさを感じるほどのリアルさ

『アモーレス・ペロス』の魅力といえば、生々しさを感じるほどのリアルさです。カーアクションや交通事故などのシーンは非常に迫力があり、映像としてのリアルさがあります。さらに俳優陣の演技力の高さから、登場人物たちの生活がリアルに描かれています。

緻密なストーリー構成!

さらに『アモーレス・ペロス』はストーリー構成が緻密であり、1度でなく何度も観直したくなるような魅力があります。3つの物語が一緒に進む『アモーレス・ペロス』ですが、第1話で登場する主人公のオクタビオが起こした交通事故に巻き込まれたのは、第2話の主人公でありトップモデルのバレリアで、第1話で殺されたと思ったオクタビオの犬は、第3話の老人男性エル・チーボによって助けられます。

タイトルである“犬のような愛”からわかる通り、3つの物語には共通してそれぞれの“犬”が登場するのですが、さらにこの“交通事故”を通じてそれぞれの登場人物の物語が交差しています。

各話に共通する“アモーレス・ペロス”

スペイン語で“犬のような愛”を表している『アモーレス・ペロス』ですが、3つの物語全てに共通して“愛”が描かれています。第1話は主人公と主人公の兄の妻との愛、第2話はトップモデルと不倫相手の愛、第3話は老人男性と娘の家族愛です。

先ほども紹介しましたが、それぞれの話の中で“犬”が主人公を表すメタファーとして描かれています。第1話では闘犬、第2話では床下に閉じ込められる室内犬、第3話では多くの捨て犬たちが登場します。ぜひそれぞれの主人公と照らし合わせながら観てみてください。

アモーレス・ペロスのネタバレあらすじと感想まとめ

いかがでしたか?今回は『アモーレス・ペロス』のあらすじやネタバレ、感想など紹介しました。メキシコ映画といったら外せない本作、アカデミー賞を受賞したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの初長編映画監督作品であり、ガエル・ガルシア・ベルナルの初出演映画作品でもあります。若き日のガエルの演技や緻密なストーリー構成など、1度でなく何度も観たくなるような映画です。ぜひチェックしてみてください。

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