【Netflix映画】眠りに生きる子供たちの内容は?あきらめ症候群について考察

Netflixで配信されている「眠りに生きる子供たち」というドキュメンタリー映画について、考察や感想を紹介します。眠りに生きる子供たちで取り上げられているあきらめ症候群は、子どもたちが感じている大きなストレスの表れでした。眠りに生きる子供たちにも関係している、スウェーデンの難民問題についての考察や、実際に眠りに生きる子供たちを観た人のネット上の感想などもまとめています。

【Netflix映画】眠りに生きる子供たちの内容は?あきらめ症候群について考察のイメージ

目次

  1. 眠りに生きる子供たち(Netflix映画)とは?
  2. 眠りに生きる子供たちの内容ネタバレ!あきらめ症候群を考察
  3. 眠りに生きる子供たちに関係のあるスウェーデンの難民問題を考察
  4. 眠りに生きる子供たちに関する感想や評価
  5. 眠りに生きる子供たちまとめ

眠りに生きる子供たち(Netflix映画)とは?

映画やドラマなど様々な作品が配信されているNetflixですが、ドキュメンタリー作品も多数取り扱われています。今回はそんなNetflixの配信作品の中から、あきらめ症候群という症状に焦点を当てた「眠りに生きる子供たち」を紹介します。普段はドキュメンタリー系の作品を観ないという人も、眠りに生きる子供たちに関する感想や考察を目にすると、色々と考えさせられるかもしれません。

眠りに生きる子供たちはドキュメンタリー映画

眠りに生きる子供たちは、Netflixにて配信されている39分という短編のドキュメンタリー作品です。配信が開始されたのは2019年6月14日で、第92回アカデミー賞短編ドキュメンタリー映画賞にもノミネートされました。残念ながら受賞には至りませんでした。本作では「あきらめ症候群」という、目には見えない症状を患っている難民の子どもたちの姿が捉えられています。

眠りに生きる子供たちの監督

眠りに生きる子供たちの映画を製作しているのは、ジョン・ハプタスとクリスティン・サミュエルソンという二人の監督です。二人は監督だけではなく、製作のほか編集なども行っており、映画の撮影はジョン・ハプタス監督が担当しています。

眠りに生きる子供たちの内容ネタバレ!あきらめ症候群を考察

スウェーデンの難民の子供たちの実際の姿を捉えた眠りに生きる子供たちという映画ですが、あきらめ症候群という症状の名前を初めて耳にしたという人も多いのではないでしょうか?続いては眠りに生きる子供たちの題材になっている、あきらめ症候群についてを、考察と共に紹介します。内容のネタバレも含まれますので、これから眠りに生きる子供たちを観る予定だという人は、閲覧にはくれぐれもご注意ください。

内容ネタバレ①あきらめ症候群

眠りに生きる子供たちで扱われているあきらめ症候群とは、見た目には症状が現れず、しかし数百人という数の子どもたちが異常を訴えているというものです。あきらめ症候群の症状が初めて報告されたのは、1998年のことでした。その症状とは、身体的な異常が見られないにも関わらず、いわゆる昏睡状態のような状態になってしまうのです。症状の多くはスウェーデンで報告されており、難民申請中の家族に多いことがわかっています。

あきらめ症候群になると昏睡状態となり、期間としては数か月かかる場合もあれば、数年もの間昏睡状態に陥ってしまう場合もあります。あきらめ症候群になるとまさに昏睡状態になってしまい、話しかけられても反応が無かったり動くことすら無くなってしまうのです。身体的には異常が認められないため、あきらめ症候群のほかに「生存放棄症候群」とも呼ばれるようです。

内容ネタバレ②3人の子どもたち

眠りに生きる子供たちの映画の中では、3人の子どもたちの姿が映し出されています。最も幼い子はダリアという7歳の子どもで、続いて10歳のレイラ、12歳のカレンです。いずれの子どもも医者や家族に話しかけられても反応をすることなく、身体に刺激を受けても無反応です。昏睡状態のようになっているので、歩行すらできないばかりか目を開けるという簡単な動作すらもすることはありません。

内容ネタバレ③社会的要因

あきらめ症候群の引き金になっているのは、社会的要因が関係しているのではないかと考えられています。前述の3人の子どもたちの家族は、それぞれに東ヨーロッパ出身で難民として生活をしている人々でした。スウェーデンに来る以前には、住んでいた土地で激しい暴力を受けていた経験などがありました。もしも難民申請が通らなかったら、恐ろしい生活の中に戻らなければならないという不安を抱える日々だったのです。

眠りに生きる子供たちに登場する子どもたちは、こうした不安を抱える家族の精神面が大きく影響し、あきらめ症候群を発症しているのではないかと考えられています。しかし家族が難民申請が受理されたことで不安から解放されたダリアは、眠りに生きる子供たちの取材から半年後には、自らの足で走り回れるほどに回復していたのです。一方で状況が変わらないレイラの家では、レイラだけでなくその姉も症状が出始めていました。

回復のためには希望が必要

こうした状況を見ても、症状を回復させるためには不安を取り除く必要があるのではないかと考えられています。難民申請が通らないかもしれないという不安を取り除き、平和な生活に対する希望が得られることで症状が落ち着いていくものと予想されます。眠りに生きる子供たちの2家族の症状の変化を見ても、希望の重要性が理解できるのではないでしょうか?

眠りに生きる子供たちに関係のあるスウェーデンの難民問題を考察

平和な日本の中では考えられないような症状を扱っている眠りに生きる子供たちですが、あきらめ症候群の発症には、スウェーデンの難民問題が関係していると考えられています。続いてはそんなスウェーデンの難民問題についてを、順番に考察していきます。Netflixで眠りに生きる子供たちを観たという人も、こうした難民問題について考察してみると何か気づくことがあるかもしれません。

スウェーデンの難民問題

スウェーデンの難民問題について、眠りに生きる子供たちの映画の中では詳細には語られていません。元々スウェーデンという国には、難民の受け入れという行為に対して寛容な国である、というイメージを持っている人も少なくないのではないでしょうか?実際に内紛などを理由に近隣や他国からの亡命希望者は、かなり多いこともわかっています。しかしスウェーデンでは、2015年に関連の法律が厳しくなっていたのです。

これには理由があり、法律が厳しくなる前年の2014年には、1年間で8万人もの難民がスウェーデンにやってきていました。これによりスウェーデンでは、財政難や移民との共存問題などが浮上し始めていたのです。こうした問題によって状況が悪化してしまい、結果的に法律を厳しくせざるを得ない状況になってしまいます。永住権を得られるかどうかによって、移民側の不安要素が強まってしまう結果になりました。

子供たちのストレス

現状ではあきらめ症候群について詳細な解明はされていない状態ですが、心因的なものから来ている症状であることは確実とされています。簡単に解決できる問題ではないことからも、ここ3年の間に200件ほど増加しているそうです。回復を促すために、両親と離れてトラウマのケアをする必要があるとする医師の声もあります。映画の中でも希望がヒントになっていると語られており、環境を変えることは最適な判断なのかもしれません。

眠りに生きる子供たちに関する感想や評価

難しい問題を取り扱うドキュメンタリー映画の眠りに生きる子供たちですが、普段はそういった問題に注目してこなかったという人も、感想や考察などを読んで考えさせられたのではないでしょうか?続いては実際にNetflixで眠りに生きる子供たちを観た人の、感想や考察などについても少しだけ紹介します。

難民家族の中で発症する例が多いとされているあきらめ症候群ですが、決して他人事とは思えないという感想もありました。環境の違いはあるにせよ、心因性の症状であるという点からも、大きなストレスを感じた際には誰にでも起こり得る症状ともいえるのかもしれません。

眠りに生きる子供たちを鑑賞するまで、この症状について知らなかったという人も多かったようです。住んでいる環境が異なるからこそ、他国には知らない病気も多く存在しているものです。だからこそ現在の自身の生活環境が恵まれていると実感した感想もありました。

身体的な異常は見られないものの、決して軽視できない症状だという感想もありました。何の罪もない子どもたちが、強いストレスを受けることで発症してしまうと考えられるあきらめ症候群ですが、改めて社会的な問題の根深さを痛感したという感想も見られます。

眠りに生きる子供たちまとめ

Netflixで配信されているドキュメンタリー映画「眠りに生きる子供たち」について、症状についてや考察などを紹介しました。普段は楽しい娯楽映画ばかり観ているという人も、現実世界にある社会的な問題について、考えさせられる部分は多かったのではないでしょうか?

Netflixでは、眠りに生きる子供たち以外にもあらゆるドキュメンタリー作品が配信されています。ドキュメンタリーというジャンルに興味を持った人は、この機会に他のドキュメンタリー作品に触れてみるのも良いかもしれません。日常生活の中では関わることのない分野に触れることによって、視野が広がることもあるかもしれません。

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