ミスター・ガラスのネタバレあらすじ!アンブレイカブルやスプリットとの関係は?

「ミスター・ガラス」はM・ナイト・シャマラン製作のサスペンス映画です。今回はミスター・ガラスのネタバレを含めたあらすじや謎について、更に前作となるアンブレイカブルとスプリットとの関係についてもまとめています。ミスター・ガラスに出演しているキャストについても紹介しているので、作品のファンもまだ映画を観た事がないという人も必見です。作品に込められたメッセージにも注目です。

ミスター・ガラスのネタバレあらすじ!アンブレイカブルやスプリットとの関係は?のイメージ

目次

  1. ミスター・ガラスとは?
  2. ミスター・ガラスのネタバレあらすじ
  3. ミスター・ガラスとアンブレイカブルとの関係
  4. ミスター・ガラスとスプリットとの関係
  5. ミスター・ガラスのキャスト
  6. ミスター・ガラスの謎を考察
  7. ミスター・ガラスのメッセージとは?
  8. ミスター・ガラスに関する感想や評価は?
  9. ミスター・ガラスのネタバレあらすじまとめ

ミスター・ガラスとは?

19年の時を経て描かれる三部作の物語は、予想もつかない展開を迎えるかもしれません。今回は「ミスター・ガラス」という映画について、あらすじや前2作との関連性、残された謎についての考察などをネタバレと共にご紹介します。更に出演しているキャストや映画に対する感想などもまとめているので、ミスター・ガラスについてネタバレを含めた内容を知りたいという人は必見となっています。

ミスター・ガラスの作品情報

ミスター・ガラスは2019年1月18日に公開されたばかりのサスペンス映画で、「アンブレイカブル」と「スプリット」に続く三部作の完結編となる作品です。2000年のアンブレイカブルの公開から19年が経ち、ファン待望の完結編に期待が高まる映画となりました。本作では、前2作にも出演していた主要な3人のキャストを始めとする、馴染みのある登場人物が複数出演しています。

ミスター・ガラスの概要

不死身の能力を持つデヴィッド・ダンは、息子と共に犯罪者を取り締まる「監視人」として生活を続けていました。そんなある日、解離性人格障害を持つケヴィンという人物が、女子高生を倉庫に監禁したと聞いて救助に向かいます。そこでケヴィンと戦う事になったダンは、警察に捕まって共に精神病院へ入院させられてしまいます。そこには因縁の相手である、イライジャ・プライスの姿もありました。

ミスター・ガラスの監督と脚本

ミスター・ガラスの監督と脚本、そして製作を務めたのはM・ナイト・シャマランです。本作の主演を務めるブルース・ウィリスの代表作の一つでもある「シックス・センス」で一躍有名となり、その後も「ハプニング」「アフター・アース」「ヴィジット」といった作品を生み出し続けています。M・ナイト・シャマランは、海外ドラマ「ウェイワード・パインズ 出口のない街」でも製作総指揮を務めています。

2つの映画を繋ぐ映画

ミスター・ガラスは、アンブレイカブルとスプリットを繋ぐ物語となっています。ポスターの宣伝文には「アンブレイカブルのその後」を描いた作品であるとされていますが、本編の内容を観てみるとスプリットの要素が強めの作品になっています。スプリットでは女子高生を監禁していたケヴィンですが、ミスター・ガラスでは立場が逆転となり、自らが研究施設の中に収容されて精神分析を受ける事となります。

ミスター・ガラスのネタバレあらすじ

ファンにとっては待望の三部作となるミスター・ガラスですが、続いてはネタバレと共に本編のあらすじをご紹介します。まだミスター・ガラスを観ていないという人や、作中のネタバレについては知りたくないという人はあらすじの閲覧にはくれぐれもご注意ください。アンブレイカブルとスプリットを経て物語はどの様に収束していくのか、序盤のあらすじから衝撃のラストまで目が離せないネタバレだらけとなっています。

ネタバレあらすじ①ダンとケヴィン

息子のジョセフと共に暮らしているダンは、自身の持つ特殊能力を駆使して犯罪から人々を守る生活を続けていました。そんな中でとある監禁事件について探っていたダンは、その手がかりを掴もうとしています。一方で解離性人格障害のケヴィンは、「スプリット」以降もまた4人の女子高生を誘拐して監禁を行っていました。ダンとケヴィンが出会う事となったのは、そんなある日の事でした。

街を散策していたダンは、子供の様な言動を見せる男の姿を見つけます。その男とぶつかった際に、ダンは自らの持つ能力でその男が誘拐犯である事に気がつきました。誘拐された少女達の居場所を突き止めたダンが現場に向かうと、子供の様だった男の様子は一変して体格の良い男へと変化を見せ、壁や天井を這い回りました。24人目の人格であるビーストと戦ったダンは、最終的に互いに抱き合う様な形で窓から落下する事となります。

ネタバレあらすじ②エリー

気づけば現場には多くのパトカーが到着しており、照明器具を使い二人は照らし出されます。するとケヴィンの中に「バリー」という人格が現れて、怯える様子を見せたのです。その姿を怪訝に思うダンですが、そこにエリー・ステイプルという女性医師が現れます。エリーはケヴィンとダンの名前を口にし、ダンは自らもエリーの標的であったのだと知る事となりました。二人は警察によって捕まってしまいます。

ダンとケヴィンは、エリーの手配によって精神病院へ収容される事となります。その病院の中には、15年前にダンの能力を目覚めさせる為に、大量の殺人テロ事件を引き起こしていたイライジャ・プレイスの姿もありました。部屋の中にはそれぞれに監視カメラが設置される事となり、解離性人格障害であるケヴィンの部屋には、強制的に人格を入れ替える為の照明装置が取り付けられていました。

ネタバレあらすじ③能力

またダンの部屋にも彼専用の特別な装置が取り付けられており、唯一の弱点である水が流れ込むというものでした。二人が抵抗を見せたりした場合にはそれらの装置が作動して、行動を制御するという仕組みになっています。ダンはMRI検査を行う事となり、ケヴィンの中の人格達はエリーによって会話を要求されます。エリーには目的があり、特殊能力を持っていると信じている人々を治療しようとしていたのです。

彼らの持つ妄想を取り除く事ができれば、エリーは施設の中から出してくれるのだと言いました。収容されて少し経つと、巨大な照明装置が置かれた部屋にダンとケヴィンが呼ばれます。車椅子に乗せられたイライジャもやってくると、ダンは施設に入って初めてイライジャと顔を合わせる事となりました。けれどダンが目にしたイライジャは、15年前に目にした彼の姿とはすっかり変わってしまっていたのです。

ネタバレあらすじ④揃った3人

鎮静剤を投与され続けた結果、イライジャは焦点の定まらない瞳でどこかを見つめたまま反応を見せなかったのです。問い掛けに応じる様子もなく、すっかり別人になってしまっていました。そんな3人を集めたエリーは、改めて彼らの持つ能力は妄想の産物であり、精神疾患が原因となっているのだと話します。ダンに行ったMRI検査の結果には、前頭葉に列車事故でついたと思われる損傷が見つかっていました。

ケヴィンの中に存在している「パトリシア」という女性の人格には、ビーストの様な強い力は備わっていません。動物園の檻を曲げて見せたり撃たれても平気だったのは、当時の環境が関係しているのだと言いました。一方ジョセフは父親を解放するよう求めるも、エリーはそれを許可しません。以前ケヴィンに監禁されていたケイシーは、彼の逮捕を知り面会を行いました。そこで彼の中の人格と話し、かつて虐待を受けていた事を知ります。

ネタバレあらすじ⑤演技

自らも同じ経験をしていたケイシーはケヴィンに同情します。ケイシーが触れた事で本来の人格へ戻ったケヴィンの姿を見たエリーは、治療の手助けを頼みますがケイシーは受け入れませんでした。ある晩に見回りをしていた従業員が、廊下に佇むイライジャの姿を見つけます。問い掛けてもイライジャは応えないままでした。その翌日、従業員の隙を突いてイライジャがケヴィンの部屋へ侵入する事に成功しました。

実はイライジャに与えられていた鎮静剤は全てビタミン剤にすり替えられており、イライジャはずっと鎮静剤によって廃人と化してしまった様な演技を続けていたのです。翌日にビーストに会いたいとパトリシアに伝言を頼み、部屋を去りますが監視カメラによってイライジャの演技は全てバレてしまいました。エリーによって処置室へ連行されると、精神疾患を制御する為のレーザーを照射されました。

ネタバレあらすじ⑥脱走

夕飯の時間になると、イライジャは食事を運んできたダリスの喉を隠し持っていたガラスの破片で切りつけます。実は監視カメラに映ったのも全て計画の一部で、細工をした装置によって処置を受けていたのです。従業員を減らす事に成功すると、再びケヴィンの元を訪れてビーストとの対面に成功します。ケヴィンの中の人格達の協力を得て、翌日にオープンを控えた「オオサカ・タワー」で大量虐殺を行う計画を立てました。

管理室のカメラを弄ったイライジャは、ダンに今回行う計画の内容を伝えました。そして脱走をして自分達を止めに来るよう言います。翌朝施設から脱出したイライジャとケヴィンに続き、ダンも部屋を出る事ができました。そこにジョセフとケイシー、イライジャの母親も到着したのです。一方でエリーもまた、管理室に置かれた資料などを目にしてイライジャ達が立てた計画についてを察する事となりました。

ネタバレあらすじ⑦博士の秘密

施設の前で対峙する事となったダンは、ビーストとなったケヴィンと戦います。遅れて武装チームも到着し、ケヴィンに対してジョセフはある事実を突き付けます。ケヴィンが解離性人格障害となった原因は、亡くなった父親にありました。そしてその死亡の原因となったのは、15年前にイライジャが引き起こした列車事故だったのです。ケヴィンを守る事が使命だというビーストは、イライジャに攻撃をして致命傷を与えます。

次いでダンもまた貯水タンクへと沈めての格闘の末に、彼にとどめを刺そうとするビーストをケイシーが抱き着く事で止めました。ケヴィンに人格をコントロールするよう伝えるケイシーですが、次の瞬間エリーの指示によって放たれた銃弾がケヴィンの腹部に命中します。ダンもまた薄れゆく意識の中でやってきたエリーの手を握ると、彼女が特殊能力を持つ人物を抹殺していた事を知り、絶望しながら命を落としてしまいました。

ネタバレあらすじ⑧拡散

怒り狂ったジョセフはエリーの仲間を殴りつけて、ダンの傍で崩れ落ちます。ケヴィンもまたケイシーに看取られながら絶命してしまいます。集会で目的を達成した事を報告したエリーは、街にあるコミックショップに立ち寄りました。そこで本当に強い悪役は別の計画を遂行するのだと耳にしたエリーは、慌てて施設へ引き返します。すると録画された監視カメラの映像が、削除したにも関わらずインターネットで拡散されていたのです。

元々イライジャはオオサカ・タワーで大量虐殺を行うつもりはなく、命を懸けて自分達の存在を世間に公表する事を目的としていました。彼らを脱走させない為に設置していた多くの監視カメラを、イライジャは自らの計画に利用する事にしたのです。これらの映像と共に録音されたイライジャのメッセージは、ある決められた日の決められた時間に一斉に公開される事となっていました。

ネタバレあらすじ⑨ヒーローの存在

ジョセフとケイシー、そしてイライジャの母親は、空港で待ち合わせをしていました。ベンチに座って行き交う人々の姿を観察していた3人は、やがて時間を迎えて世界中に流されるイライジャからのメッセージに驚く人達の姿を目にします。これまで知られる事のなかったヒーローの存在を認知する事となった人々の姿に、3人は静かに笑みを浮かべるのでした。

ミスター・ガラスとアンブレイカブルとの関係

3作の主要人物達が全員命を落としてしまうという、衝撃的な結末を迎える事となったミスター・ガラスですが、物語の始まりとなったアンブレイカブルを観た事が無いという人もいるかもしれません。続いては全ての始まりとなる、アンブレイカブルという映画についてもあらすじなどを少しだけご紹介します。ミスター・ガラスしか観ていないという人も、アンブレイカブルを後から鑑賞しても十分に楽しむ事ができる筈です。

アンブレイカブルとは?

アンブレイカブルは、2000年に公開されたサスペンス・スリラー映画です。アメリカン・フットボールのスタジアムで警備員として勤めていたデイヴィッド・ダンは、ある日大きな列車事故に巻き込まれながらたった一人無傷での生還を果たします。好奇の目に晒される事となったダンは、自身がこれまでに怪我や病気といったものに悩まされた事がなかった事に気が付きます。そんなある日、一人の男から手紙が届きました。

ミスター・ガラスはアンブレイカブルのその後

アンブレイカブルは、ミスター・ガラスにも登場したダンとイライジャの出会いが描かれた作品となっています。ミスター・ガラスのラストで明らかとなった、ケヴィンの父親の死もまた、ダンが巻き込まれたものと同じ列車事故が原因であった事も判明します。アンブレイカブルにケヴィンは登場しないものの、間接的に繋がりがあった事もわかり驚いたファンも多かったのではないでしょうか?

ミスター・ガラスとスプリットとの関係

アンブレイカブルに続いて、スプリットもまたミスター・ガラスに繋がる作品となっています。続いてはミスター・ガラスへ繋がる物語となる、スプリットという映画についてもあらすじをご紹介します。こちらもまた単体でも楽しむ事のできる作品となっていますが、シリーズを通して鑑賞してみると様々な繋がりを見つける事ができる様になっているので、全ての作品をより深く知り驚かされる仕上がりとなっている筈です。

スプリットとは?

スプリットは2016年に公開されたホラー・スリラー映画です。ある日女子高生のケイシーは、2人のクラスメイトと共に見知らぬ男に誘拐されてしまいます。誘拐犯のケヴィンはどこか様子がおかしく、監禁されるうちにケヴィンが解離性人格障害である事に気がつきます。3人を誘拐したのもまたケヴィンの中にある人格の一つの仕業であり、ケイシーは子供の人格であるヘドウィグを利用しながら脱出しようと試みます。

アンブレイカブルの続編として製作された映画ですが、登場人物が異なる事などから、終盤まで同じ世界線の物語である事に気付かなかったという人も少なくない様です。ミスター・ガラスには主要人物が全員登場している為に気が付きやすいですが、こちらは作品や監督のファンでなければ鑑賞後も気付かないままという事もあるかもしれません。

スプリットの立場の逆転とは?

ミスター・ガラスでは、スプリットと立場が逆転していると言われています。スプリットでは女子高生3人を監禁していたケヴィンですが、ミスター・ガラスにおいては自らが監禁される立場となっており、完全に被害者との立場が逆転しています。ミスター・ガラスは「アンブレイカブルのその後」として宣伝されていますが、実際にはスプリットの続編としての色が強い作品となっています。

実はスプリットの続編

ミスター・ガラスが続編である事を知らずに、単体の映画として鑑賞してしまった人もいるかもしれません。しかしミスター・ガラスはスプリットの後日譚にあたる物語となっており、更に登場人物や過去に起こった事件など、アンブレイカブルとの繋がりも見られます。もちろん単体でも楽しめる作品ではありますが、是非アンブレイカブルからスプリット、ミスター・ガラスと順を追って鑑賞をおすすめしたい映画となっています。

ミスター・ガラスのキャスト

あらすじを見ると大きな衝撃の余韻を残すミスター・ガラスですが、出演しているキャストもとても豪華だという事がわかります。続いてはミスター・ガラスに出演している主なキャストについても、順番にご紹介します。アンブレイカブルやスプリットから継続して出演しているキャストもいるので、気になるキャストがいたという人は是非そのキャストが出演している他の作品もチェックしてみてはいかがでしょうか?

キャスト①ブルース・ウィリス

役名:デヴィッド・ダン
生年月日:1955年3月19日(現在64歳)
出身:西ドイツ ラインラント=プファルツ州ビルケンフェルト郡イダー=オーバーシュタイン
身長:182cm
職業:俳優、プロデューサー、ミュージシャン
出演作品:「ダイ・ハード」「12モンキーズ」「アルマゲドン」
吹き替え声優:磯部勉

キャスト②サミュエル・L・ジャクソン

役名:イライジャ・プライス
生年月日:1948年12月21日(現在70歳)
出身:アメリカ合衆国 ワシントンD.C.
身長:185cm
職業:俳優
出演作品:「星の王子 ニューヨークへ行く」「パルプ・フィクション」「交渉人」
吹き替え声優:手塚秀彰

キャスト③アニャ・テイラー=ジョイ

役名:ケイシー・クック
生年月日:1996年4月16日(現在23歳)
出身:アメリカ合衆国マイアミ
身長:169cm
職業:女優、モデル
出演作品:「ウィッチ」「マローボーン家の掟」「サラブレッド」
吹き替え声優:志田有彩

キャスト④ジェームズ・マカボイ

役名:ケヴィン・ウェンデル・クラム
生年月日:1979年4月21日(現在40歳)
出身:スコットランド グラスゴー
身長:170cm
職業:俳優
出演作品:「ラストキング・オブ・スコットランド」「ウォンテッド」「アトミック・ブロンド」
吹き替え声優:内田夕夜

キャスト⑤ベティ・バックリー

役名:"ミスター・ガラス"の母 
生年月日:1947年7月3日(現在72歳)
出身:アメリカ テキサス州フォート・ワース
身長:168cm
職業:女優
出演作品:「ワイアット・アープ」「私の中のもうひとりの私」「キャリー(1976)」

キャスト⑥スペンサー・トリート・クラーク

役名:ジョセフ・ダン
生年月日:1987年9月24日(現在31歳)
出身:ニューヨーク
身長:183cm
職業:俳優
出演作品:「隣人は静かに笑う」「ダブル・ジョパディー」「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト -鮮血の美学-」
吹き替え声優:福山潤

キャスト⑦サラ・ポールソン

役名:エリー・ステイプル医師
生年月日:1974年12月17日(現在44歳)
出身:アメリカ合衆国 フロリダ州タンパ
身長:168cm
職業:女優
出演作品:「マーサ、あるいはマーシー・メイ」「それでも夜は明ける」「オーシャンズ8」
吹き替え声優:園崎未恵

キャスト⑧M・ナイト・シャマラン

役名:ジャイ
生年月日:1970年8月6日(現在49歳)
出身:インド  ポンディチェリーマヘ
身長:180cm
職業:映画監督、脚本家、映画プロデューサー
出演作品:「シックス・センス」「サイン」「ヴィレッジ」「ヴィジット」

ミスター・ガラスの謎を考察

映画を通して鑑賞するだけでも十分に楽しめるミスター・ガラスですが、一方でネタバレを見てもなお作品の中で多くの謎も残されています。続いてはミスター・ガラスという作品の中に登場した様々な謎について、考察もご紹介します。単純に映画を観ただけでは理解しきれなかったという人でも、改めて謎について理解を深める事ができれば、ミスター・ガラスという作品をもっと楽しむ事ができる様になるかもしれません。

女性精神分析医のモデル

ミスター・ガラスに登場してた重要人物の一人であるエリーですが、実はモデルとなる人物が存在していると言われています。1930年当時のアメリカ国内では、学業成績の低下などを理由に教育者達が悪役を賞賛する様なコミックへの批判を始めました。論争の末にコミックス倫理規定委員会(CCA)が発足され、表現の自由が制限されます。これによりアメコミでは、スーパーヒーロー以外の題材を描き難くなってしまったのです。

実はこれらの論争を引き起こす原因となったのは、精神科医のフレデリック・ワーサムの著書である「無垢への誘惑」にある、「過激な表現が未成年に対して有害なものである」といった主張が大きかったのです。このワーサムという人物こそが、エリーに大きく影響した人物とされています。物語のラストでエリーがコミックショップに立ち寄っていた理由も、こういった背景を知ると理解ができるのではないでしょうか?

謎の組織の正体

物語の終わりにエリーが所属していた謎の組織の存在が明らかとなりますが、メンバーは全員が身体のどこかに三つ葉のクローバーの刺青を刻んでいる事がわかります。これはクローバーの花言葉などを知るとその意味を連想しやすく、15年前の列車事故によって犠牲となった人達の遺族によって作られた組織なのではないかとも考えられています。

クローバーの意味

肝心のクローバーの花言葉についてですが、「約束」「復讐」といった意味を持つ事でも知られています。この事から、組織は何らかの復讐の為に特殊能力を持つ人々を抹殺しているのではないかと考えられています。このほかに3枚の葉と1本の茎で構成された三つ葉のクローバーは、キリスト教では「三位一体」と関連付けられており、これがそのままダン、イライジャ、ケヴィンの3人を示しているのではないかとも考えられます。

裏のテーマとは?

ミスター・ガラスにおける裏のテーマとされているのが、アメリカ国内でのコミックスの表現規制や迫害から、コミックスの表現の自由を守る為の戦いであるとも言われています。本作でダンは緑色のパーカーを着ており、これは人気DCコミックスの「グリーンランタン/グリーンアロー」を連想するファンも多い筈です。こちらもまた規制が厳しかった1970年代に人種差別や薬物中毒といった題材を描いた作品となっています。

ミスター・ガラスのメッセージとは?

複数の謎や裏のテーマなどが考察されているミスター・ガラスという作品ですが、M・ナイト・シャマランがミスター・ガラスという作品に込めたメッセージとは一体どの様なものなのか、それを知る事で見えてくるものもあるかもしれません。続いてはミスター・ガラスに込められたメッセージについても少しだけご紹介します。メッセージを知る事で、同じ作品でもまた違った見方もできるのではないでしょうか?

誰もが持つヒーローの素質

ミスター・ガラスで描かれている主題は、スーパーヒーローが実在するという点です。しかしヒーローの素質は誰が持っていてもおかしくないものであり、その素質がいつどの様な形で開花するかはわからないものです。ミスター・ガラスのラストではダン達は全員死亡となってしまったものの、その後新たなスーパーヒーローの誕生の可能性も残しつつの結末となっています。

自己肯定の大切さ

誰が持つかわからないヒーローの素質を開花させる為には、自分の事を肯定する事が大切であると言います。自分が得意としている事や、他人より秀でていると感じる事を自らが肯定する事で、ヒーローの素質が開花する可能性があるのだと考えられます。M・ナイト・シャマランは、ミスター・ガラスという作品を通じてそういったメッセージを伝えようとしているのです。

ミスター・ガラスに関する感想や評価は?

奥深い作品であるミスター・ガラスですが、実際に鑑賞した人はどの様な感想を抱いたのか気になる人もいるのではないでしょうか?続いてはミスター・ガラスという映画を鑑賞した人の、Twitter上での感想についても少しだけご紹介します。続編である事を知らなかったという人や、どの登場人物の視点で物語を追っていくかによっても、感想や評価には賛否両論の出てくる作品と言えるのかもしれません。

スプリットでは誘拐犯として悪役側の人間だったケヴィンですが、本作ではエリーという共通の敵と呼べる人物が登場した事により、こちら側を応援したくなる気持ちになった人も多かった様です。更に虐待を受けていたという悲しい境遇を持つ人物であった事からも、同情的な目で見てしまう人もいたのかもしれません。

タイトルが3作ともまったく異なるものである為に、やはり繋がりのある作品だと知らずに鑑賞していたという意見も多く見られました。キャストを見て初めて気付く人もいたかもしれません。単体でも楽しむ事のできる映画ではあるものの、続編であるのなら1作目から観たかったという人もいる筈ですし、映画鑑賞前には下調べが重要だという事も学べる作品なのかもしれません。

ミスター・ガラスは単純な構造の物語ではない為、頭を使いながら鑑賞しなければならないという意見もありました。しかし複雑だった伏線が一つの線として繋がった時に、得られる驚きは他では味わえないかもしれません。ミスター・ガラスとしての完結までには、アンブレイカブルから19年の歳月が必要なものであったとの意見もあり、それだけ練り込まれた物語は何度鑑賞しても楽しむ事ができるものとなっている様です。

本作では、出演しているキャストの演技にも注目が集まります。スプリットでもミスター・ガラスでも複数の人格を演じているジェームズ・マカボイですが、その演技が凄かったという感想も多く見られました。スプリットでも演じ分けが評価されていましたが、本作では更に人格の数が増えていた事もあって、ジェームズ・マカボイという俳優の凄さを見せつけられます。こういったキャストの演技を楽しめるのも本作の魅力の一つです。

予想外のどんでん返しに驚かされる事も多いM・ナイト・シャマラン作品ですが、ファンからの期待値が高い為か時には拍子抜けをしてしまい、辛辣な意見が出る事もあるものです。本作に関しても鑑賞した人の意見は賛否両論という事もあり、構えて鑑賞したという意見も見られました。しかし実際には十分に楽しめる作品となっており、結果的に良い感想が出てくる場合が多い作品であるとも言えるのかもしれません。

ミスター・ガラスのネタバレあらすじまとめ

M・ナイト・シャマラン監督の製作した映画「ミスター・ガラス」について、ネタバレを含めたあらすじから前2作に関する情報などをまとめてご紹介しましたが、これまでシリーズを知らなかったという人でも、興味を持つ事ができたのではないでしょうか?3作を通して出演しているキャストもとても豪華なので、キャストを目当てに鑑賞して作品自体にハマってしまったという人もいたりする様です。

M・ナイト・シャマラン監督自身はこれ以降の続編は作らないとも明言しており、三部作はミスター・ガラスをもって完結となる様です。全ての作品を観たという人も、改めてアンブレイカブルからミスター・ガラスまでを通して鑑賞して、その驚きをもう一度体験してみるのも良いのではないでしょうか?場合によっては新しい発見があったり、初見では解けなかった謎が解明できる事もあるかもしれません。

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