トム・ホランドの世にも恐怖な物語をあらすじネタバレ！ホラー・オムニバスの結末は？

『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』という映画をご存知でしょうか？この映画はタイトルの通りトム・ホランド監督によって作成されたホラー映画となっています。トム・ホランド監督はホラー映画『チャイルドプレイ』をはじめ、多数のホラー映画を手掛けた映画監督として有名。その監督が集大成として2014年に発表したのが『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』でした。

では、『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』とは一体どのような映画となっているのでしょうか？今回はホラー映画『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』のあらすじや結末についてネタバレを交えながら紹介。また、実際に映画を鑑賞した方の感想についても紹介していきます。

あらすじや結末、感想を紹介する前に、まず『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』について、基本的な情報を紹介します。冒頭でも既に触れていますが、『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』とは2014年に制作された映画。9つのショートストーリーから成り立つオムニバス形式の映画となっています。監督はトム・ホランド。ジャンルはホラー・サスペンスに分類されるようです。

9つのショートストーリから成り立つオムニバス形式のホラー映画『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』。オムニバスとなっているので、話の内容が切り替わる際にはストーリーテラーが登場します。この映画でストーリーテラーとして登場するのは、なんとトム・ホランド監督本人。トム・ホランド監督のファンには嬉しい演出となっています。

ではここからは、ホラー映画『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』のあらすじについて紹介していきます。まず最初に紹介するのは『Fred & His GPS』。この物語は妻を殺してしまったフレッドという男性が主人公となっています。妻を殺してしまったフレッドが国外へ逃亡しようと、カーナビの案内に従い空港へ向かうシーンから物語がスタート。

妻を殺してしまったことにより神経質になっていたフレッド。カーナビの音声に向かって「人間じゃないよな？」「録音はしているのか？」「この会話を誰かに聞かれるようなことは？」等と訊ねますが、音声は「プログラムです」「プライバシーの侵害は禁止されています」と返答。その言葉に安心したフレッドは妻を殺してしまった事を告白し、同時に「どうして複数の男と浮気した」「何故裏切った？」と妻への不満を口にします。

すると突然「寂しかったのよ」と妻の声が。続けてナビは「朝に会話が無かった」など、フレッドを責めるような音声を流します。その音声が伝える内容に耐えかねたフレッドは反論。最終的にはナビを外し、ナビに映る妻の顔を銃で打ち抜きます。しかし、最終的にフレッドは罪悪感から停車。車を降り他の車に轢かれてしまいます。

するとカーナビが再び点灯。点灯したカーナビの画面にはやはりフレッドの妻の顔が映っており、「目的地に到着しました」とアナウンスします。これがFred＆His GPSのあらすじ・結末となっています。

続いて紹介するのは『TO HELL WITH YOU』のあらすじ。こちらもホラー作品となっています。物語の舞台はとあるレストラン。主人公であるスーザンは、浮気した彼氏であるカルロスに別れを告げられてしまいます。そんなスーザンに黒いコートを着た初老の老人が「復讐しないか？」と話を持ちかけ近づいてくるのです。

そんな老人の話をスーザンは笑って交わしますが、老人は引きません。スーザンをテラスへと連れて行き、駐車場で車のキーを探すカルロスの姿を見せて「君の為に引き留めた」と話し始めます。そしてスーザンに、カルロスがスーザンの事を悪く言っていた事を告げ、「『ヤツに死んでほしい』と言え」再び復讐話をもちかけます。老人に迫られたスーザンはついに「彼を殺して」と告げ、老人に言われるまま老人の手のひらに血判を押印。

すると老人は帽子を振り、それにあわせてカルロスがもがき苦しみ始めます。そしてとうとうカルロスは息絶える事に。老人は「また会おう」と言って立ち去ろうとしますが、まさかの出来事にスーザンは老人を引き留めます。すると老人は「(この代償は)君が死んだときに返してもらう」と宣言。スーザンはまさかカルロスが本当に死んでしまうとは信じていなかったと弁明します。

しかし老人は契約に不備がない為、カルロスを生き返らせることなどできないと反論。そこでスーザンは10年分の寿命を渡す代わりに、もう1つ願い事を叶えるよう老人(悪魔)に持ちかけます。その取引に応じた悪魔でしたが、なんとスーザンの願いは悪魔のボスに会う事でした。しかし生きた人間をボスの元へ連れて行くことは禁止事項であったらしく、悪魔は頭を抱えます。

渋々スーザンを地獄へと案内した悪魔でしたが、スーザンへ「どうしてもボスに会うのか？」と思いとどまらせるように問いかけます。するとスーザンは願い事を「あなたと会う前に時間を戻す」へ変更すると発言。悪魔はやむを得ずその願い事を叶えることにします。そうすると次の瞬間、カルロスと別れ話をしている最中にまで時間が巻き戻り、スーザンは数人の男性と浮気をしていたことをカルロスへ明かし、別れを告げました。

一方的に別れを告げられ、取り残されてしまったカルロスですが、そこへ「このまま黙っている気か？」と声をかける人物が。先程スーザンの願いを叶えた悪魔は、今度はカルロスへ声をかけたのです。これが『TO HELL WITH YOU』の結末です。

3つめに紹介するのは『BOOM』。こちらはサスペンス色の強い作品となっています。この物語の主人公は、軍隊で爆発物の処理をしていた男性デイブと、その親友バディ。ある日バディは親友であるデイブに呼ばれ、とある作業場に向かいます。そこには箱型の大型金属爆弾が。デイブは、この爆弾は誰にも解除できない物なのだと話します。

除隊しているとは言え、バディも爆発物の処理をしていた元軍人。「プロなら解除するさ」と言って装置の中を覗き込みます。中は無数の装置が設置されており、迷路のように入り組んでいました。デイブが言うには、この爆弾は周囲一帯を吹き飛ばす程の威力を持っているとのこと。興味を示すバディに、デイブは「接続を確かめたいから」と装置内のボタンを押すように頼みます。

言われるままにボタンを押すバディ。しかしボタンを押すや否や、デイブは「お前はC2爆弾に繋がれた」と言い始めます。ボタンを一旦押すと、ボタンから指を離したと同時に爆弾のタイマーが進む仕掛けになっていたのです。バディは「親友なのに」と訴えますがデイブは「妻と浮気したからだ」と言ってバディを責めます。

それに対してバディはアリバイをあげて、誤解であると弁明。しかしデイブは「それなら妻にも参加してもらう」と話し物置の扉を開きます。すると、そこにはデイブの妻・ジョリーンの姿が。ジョリーンは口をガムテープで塞がれ、更に首にニトログリセリンの小瓶をかけられた状態で吊るされていました。

ジョリーンは聞く耳を持たないデイブにすっかり怯えてしまっています。バディも弁解しようとしますが、デイブはジョリーンとバディが2人で会う約束を取り交わすメールをしていたと否定。しかしそのメールはデイブの誕生会の打ち合わせメールだったのです。それを事実だと確認したデイブはジョリーンを解放。更にバディの代わりに自分が爆弾に繋がれる事を選びます。身代わりになった代わりに、爆弾の解除をバディへ頼むデイブ。

しかし、実はジョリーンがバディと浮気していたのは本当で、バディは爆弾を解除するどころかデイブの前でジョリーンとキスを交わし、デイブの前から立ち去ってしまいました。一人取り残されたデイブでしたが、実はデイブの目の前にある爆弾は偽物。本物の爆弾は車に仕掛けており、乗り込んだジョリーンとバディもろとも車は爆発してしまいました。これがBOOMの結末です。

ここからは『MONGO’S MAGICK MIRROR』のあらすじについて紹介していきます。こちらはホラー兼ブラックユーモアが含まれる物語となっています。この物語では若手マジシャンのダンスティンとその助手であるメアリーが主人公。2人は老マジシャンであるモンゴという人物を訪ね、タネが未だ不明とされている『魔法の鏡』を見せてくれるように頼みます。

鏡はモンゴの手によって大きさを変えたり、7色に光る不思議なものでした。モンゴは「鏡を通り抜ければ本当の自分にあえる」と話し、同時に「向こうの世界では動き回るな」とも警告。最初は助手のメアリーが鏡を通り抜けることとなりました。すると、鏡の中にはキラキラとした美しい世界が。その美しさにメアリーは感激し、鏡の外で見ていたダンスティンは鏡が欲しいと言い始めます。

しかしモンゴはそれを拒否。鏡は、通り抜けた人間の心を反映するものである為、危険でもあるのです。しかしダンスティンはナイフでモンゴを脅し、無理やり鏡を奪い取りました。鏡の中の世界はモンゴの心を反映し、天変地異の起こった世界へと変わります。一旦鏡から脱出したモンゴはダンスティンを説得しようとしますが、ダンスティンは聞く耳を持ちません。

今度はダンスティンもろとも全員が鏡の中の世界へと引きずり込まれてしまいます。するとその途端町並みは崩壊し、巨大な虫が発生している世界へと変貌。鏡の中の世界はダンスティンの心を反映したものへと変わったのです。ダンスティンは2人を置き去りにして脱出を試みますが、失敗。モンゴとメアリーだけが元の世界へと戻り、ダンスティンは鏡の中の世界で巨大な虫に食べられてしまいました。

無事に脱出したモンゴはメアリーが鏡の中に入った時の世界に魅入られたことを明かし、メアリーを助手にしたいと話します。メアリーはそれを快諾。モンゴは更に、過去に鏡を捨てたことがあるのだと明かします。

しかし、鏡は何度捨ててもモンゴの手元へと戻ってくるため、「私が鏡を持つ運命だと悟った」と笑いながら語り、メアリーと共に街のなかへと消えていきました。これが『MONGO’S MAGICK MIRROR』のあらすじ・結末となっています。

次に紹介するのは『BITE』のあらすじです。こちらはホラー作品となっており、未来を幻覚視できると大学で噂になっている「BITE」というドラッグを手に入れたスーザンを始め、若者5人が主人公となっています。スーザンは「嫌な未来でも今よりは退屈せずにすむはず」と言ってBITEを吸引。しかし、そこで同じくBITEを吸引した友人が、携帯で「BITEを使った人間が人を殺し、暴れ回っている」というニュースを目にします。

立て続けにテレビでもニュースが流れ、「BITE」を使用した人間が狼のような姿に変貌し、暴れ回っている映像まで出回り始めます。スーザン達は「下手なメイクだ」と笑い、フェイクニュースだと馬鹿にしていましたが、その内「BITE」を使用した友人達の体にも変化が起き始めます。やがて狼のような姿になってしまった友人達はスーザン達に襲い掛かります。

しかしそれは「BITE」を吸引したスーザンが見た幻覚でした。スーザンは「暴動が起きる」「狼になってしまう」と言って友人たちを止めようとしますが、友人たちは既に「BITE」を吸引した後でした。その為、スーザン以外の友人は全員狼に変貌。スーザンは友人たちに襲われてしまいました。これが『BITE』のあらすじ・結末となっています。

続いては『SHOCKWAVE』のあらすじ紹介となります。4人の投資家が豪邸でロスの街並みを見下ろしているところから話はスタート。4人は談笑しながら穏やかに過ごしていましたが、そこへハワイ沖で爆発があったというニュースが流れます。そしてその途端大きな揺れを感じることに。4人がテラスへ出て外の様子をうかがうと、夜にも関わらず、地平線が白く輝いています。

ニュースによるとこの光は核爆発によるもので、時間が経つにつれて電磁パルスがが地球全域に広がるのだと言います。その為電子機器は全てダウンし、通信網や交通網も全て停止してしまうの戸の事。更に生物においては絶望的であると言うのです。しかし、投資家の内の1人、リンダが現在いる豪邸には電子シェルターがある事を思い出します。そこへ入れば電子パルスからは逃れられます。

しかしながら、シェルターには2人しか入ることができません。おまけに、現在この場にいるのは自分たち4人以外に使用人で妊婦のマリアがいます。豪邸の持ち主の妻であるリンダは妊婦であるマリアがシェルターに入るべきだと主張しますが、その他の3人は自分がシェルターに入るのだと言い争いに。その内言い争いは殺し合いにまで発展してしまいシェルターの内部が破壊され、1人しかシェルターに入れなくなってしまいます。

最終的にはリンダはマリアを守り抜き、マリアがシェルターに。リンダはテラスの椅子に座りこみ穏やかに死を待つことになりました。しかし翌日街は普段と変わりない朝を迎えます。実は核爆発というのは誤報で実際には電磁波トラブルがあっただけだったのです。

リンダとマリアはお互いが無事である事を喜びますが、マリアが不用意に漏らした「主人も生きていることでしょう」という言葉に、リンダは顔を引きつらせます。これが『SHOCKWAVE』の結末となっています。

『CACHED』はホラー色の濃い作品となっています。主人公であるバーニーがとある男性の自殺を目撃してしまったところから始まります。バーニーは真夜中に友人のリカルドとダウンタウンを歩いていました。するとある男性が路地から走ってきてバーニーにぶつかってしまいます。バーニーはぶつかった男性が手にしていたタブレットを奪おうとしますが、男性はバーニーを無視。何かに怯えているようでした。

そして彼は割れた瓶で首を掻き切り自殺してしまいました。唖然とするバーニーとリカルドでしたが、バーニーはリカルドの制止も聞かず死んだ男性からタブレットを奪ってしまいます。帰り際バーニーがタブレットを開くと、ひげ面の男性が画面に映し出され「ダニー・ドイル」と名乗り自身を「タブレット男だ」と話し始めます。

ダニー曰く、彼は自殺した後タブレットに閉じ込められてしまい、このタブレットを持った人間を相手に遊んでいるとのこと。バーニーはただのハッカーだと馬鹿にしてタブレットの電源を落として帰宅しまいます。しかしタブレットの電源は勝手に入り、再びダニーが現れ「拾った奴をかならず殺す」「3分後にお前を追いかけ始める」と宣言。

焦り始めたバーニーはリカルドへ電話し、ダニー・ドイルが実在の人物かどうかを調べるように頼みます。バーニーはタブレットを外のごみ箱に捨てますが、なぜかタブレットはバーニーの元へ。その後リカルドからの連絡でダニー・ドイルは過去実在した人物で、自殺してしまった人間であることが判明します。

画面の中のダニーはバーニーを追いかけ始めたと言い、移動中の様子をタブレットに移します。画面を見ると、確かにバーニーに近づいてきていました。バーニーはタブレットを破壊しますが、そうすると今度はテレビにダニーが映ります。バーニーはついに逃走を開始。しかしすでにダニーはすぐそこまで来ていました。肉眼では確認できませんが、ダニーはナイフで抵抗するバーニーの腕をねじり上げます。

そしてとうとうバーニーは手にしていたナイフで首を掻き切られ、死んでしまいました。その場に居合わせたリカルドは泣きながらバーニーへと近付きますが、その傍にあったタブレットにダニーの姿が映り「ダチの復讐をしたいだろ？」「俺を拾え」と言ったのを見て、その場を逃げ出してしまいます。その後、ダニーは挑発を続けますが、リカルドは戻ってきませんでした。これが『CACHED』の結末です。

次に紹介する『THE PIZZA GUY』はホラー作品となっています。この物語の主人公は、妹・デビーを交通事故で亡くしてしまったエミリーという女性。エミリーはデビーと会話をしたいと思うあまり、悪魔を召還することを決意してしまいます。エミリーは万が一に備えて彼氏であるショーンや親友とその彼氏を家に招き、自宅のカーペットに魔法陣を描きました。

ショーンや親友ティッシュの彼氏であるリッキーは遊び半分でそれを見守ります。しかし親友であるティッシュは「くだらない事は止めて」と心配していました。魔法陣を描き終えるとエミリーは、皆に魔法陣の内側に入るよう勧めますが、誰も相手にしません。呪文を唱え終わった後、魔法陣に入ったのは遊び感覚だったショーンだけでした。しかしその時、突如玄関の扉がノックされます。

玄関がノックされた音に怯え、ティッシュも魔法陣の中に入ります。ですが扉を開けて現れたのはピザの配達人でした。拍子抜けした4人でしたが、誰もピザを頼んでいません。エミリーはこのビザの配達人が悪魔だと信じ込み、リッキーに魔法陣の中に入るよう再度促します。しかしリッキーは「彼女頭がおかしいんだ」と笑って話を聞きません。ショーンもピザの料金を払うため、立ち上がります。

ポケットからお金を取り出そうとしたショーン。しかしその際、ショーンとティッシュがベッドインしたところを写した写真がポケットの中から零れ落ちてしまいます。それを見た4人は言い合いを始めてしまいました。

エミリーは「これは(悪魔の)罠よ」と主張しますが、苛立ったリッキーが部屋から出て行ってしまうことに。ティッシュは部屋を出たリッキーを追いかけようとします。ですがその時、車の急ブレーキ音と何かがはねられたような音、そして悲鳴が家の外から聞こえてきました。

外からの音に驚いた3人は、ピザの配達人に外の様子を見るように頼みます。言われるままにブラインドの隙間から様子を窺う配達人ですが、人だかりができていて誰が撥ねられてしまったのかは分かりません。今度はティッシュが魔法陣から出て事故現場を確認しようとします。しかしその直後叫び声が。ドア付近に立っていたピザの配達人は「誰かが階段から落ちた」とため息をつきます。

ピザの配達人を悪魔だと信じているエミリーは彼を罵りますが、配達人は「僕のせいじゃない」と反論。ショーンもエミリーの言っていることが間違っているのなら出て行けと配達人を責めます。しかし配達人はピザの代金を貰っていないから出ていけないのだと主張。一方エミリーは悪魔を帰す呪文を唱え始めます。

いよいよ苛立ってきた配達人が「そもそもあんたの願いは何なんだ？」と言うとエミリーは「分かっているはずよ」と返答。配達人は呆れたようにエミリーの願いを叶えたふりをします。すると、家の電話がなり始めました。

電話をかけてきたのは、既に亡くなったはずのデビーでした。デビーはエミリーと喧嘩した直後に道路へと飛び出してしまった為に、トラックに撥ねられて死んでしまいました。その為、エミリーはデビーが死んでしまったのは自分のせいだと思っていたのです。エミリーがデビーに謝罪すると、デビーが「いつもの喧嘩でしょ」「私が悪かったのよ」「愛しているわ」と応え、電話は切れました。

エミリーはデビーに許してもらえたと泣きだします。そしてそれを見ていたショーンは魔法陣の外に出ようと提案しますが、エミリーはリッキーとティッシュを生き返らせる方法をピザ配達人に訊ねます。そんなエミリーに対し、配達人は呆れた表情を見せました。「ピザはやるしチップもいらない」とその場を立ち去ろうとします。

しかしエミリーは魔導書を読み、悪魔が殺した分だけ体の一部を捧げなければならないと言い始めます。ショーンは「君は異常だ」と言い始め、ピザの配達人もそれに同調。しかしエミリーは配達人が1度も魔法陣に入ってこないことが不自然だと指摘し、「体の1部を捧げれば2人を生き返らせてくれるのね？」と決意を固めます。

包丁を手に取ったエミリー。ショーンはそんなエミリーを必死に止めようとします。しかしエミリーは「これはリッキーの分ね」といって小指を切り落としてしまいました。配達人も狼狽え「君に合わせただけだ」とエミリーの願いを叶えたふりをしたことを弁明します。しかしそんな配達人の様子をエミリーは白々しいと笑い飛ばし、またしても包丁振り上げました。

慌てたショーンがそれを止めに入りますが、その拍子にタイルテーブルに頭を強く打ち付けて死んでしまいます。あまりの出来事にピザ屋はとうとう泣き始めました。しかしエミリーは「皆を生き返らせるまで帰さない」と言って聞きません。そしてエミリーは続けざまに2本の指を包丁で切り落としました。

3本の指を切り落としたエミリー。するとリッキーとティッシュが普段と変わらない姿で部屋へと戻ってきました。そして少し遅れてショーンも息を吹き返します。血塗れのエミリーをみて驚く3人はしきりにエミリーを病院へ行くように勧めます。一方ピザの配達人は「良かったな」と言ってその場を立ち去ろうとしました。しかし、その時魔導書の一部が光るのを目にします。

光をみて「それって金か？」と言い始めた配達人。そして魔導書を売って金にしたいと、配達人は魔導書を欲しがり始めます。しかし、エミリーの手にしている魔導書を奪おうと配達人が魔法陣に近づくと突如炎が。エミリーの読みは当たっており、普通の配達人にしか見えなかった男は、本当に悪魔だったのです。エミリーは魔導書を守ろうとしますが、その時エミリーにしか聞こえない電話の音がなり始めます。

電話を取ると、デビーの声が聞こえました。電話の先でデビーは「本当は苦しい」「ここから出して」と助けを求めます。エミリーが魔導書を渡せば妹を助けてくれるのか、と配達人に訊ねると配達人は妹と滅びのどちらを選ぶようエミリーに迫りました。悩むエミリーですが、最終的には魔導書を渡してしまいます。

配達人はその場から立ち去りますが、エミリーはすぐその後を追い「妹の声を聴かせてくれるまで帰さない」と引き留めます。正体を現した悪魔は「すぐ妹に会える」「おれがこの魔術所で世界を滅ぼしてやるから」と嗤い、その場を立ち去ろうとしました。しかし、エミリーは「そうはさせないわ」といって手にしていた紙を突き付けます。

エミリーが悪魔に突き付けた紙切れは、魔導書の一部でした。そこには召還した悪魔を倒す呪文が書かれています。魔導書に「悪魔は必ず裏切る」と書いてあったため、エミリーはこうなることを予測していたのです。悪魔は炎に包まれ消え失せ、後には魔導書だけが残りました。

その後部屋からショーン達が出てきて、エミリーに何があったのかを訊ねます。エミリーはそれに「からかわれたみたい」と応え、皆と一緒に病院へ向かうこととなりました。これが『THE PIZZA GUY』の結末となります。

『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』のあらすじで最後に紹介するのは『Vampire’s Dance』。この物語はホラー作品とされいます。行方不明になったルームメイトを探している女性、リサが主役。リサはとあるクラブハウスで目を覚ましました。そこには掃除夫の姿しかありません。リサは掃除夫に「皆はどこ？」と訊ねますが、少しづつ前日の夜何があったのかを思い出していきます。

リサは前日の夜、ルームメイトを探す為にクラブハウスを訪れていました。しかし、友人を探している内に、ダンスクラブ内で踊る男女にだんだんと魅入られていきます。リサがふと鏡に映る者と映らない者が。鏡に映らない者が普通の人間ではないということに気付いたリサは「逃げて」と他の者に警告しますが、その声を合図にしたかのように、鏡に映らない者が他の人間を襲い始めます。

次々と襲われた人たち。襲われた人間は動かなくなってしまいましたが、リサは血の儀式を受け、ヴァンパイアになる事を受け入れました。昨日のことをはっきりと思い出したリサはヴァンパイア達はどこへいってしまったのかと慌てます。その時ふと目に入った鏡には、自分の姿は映っていませんでした。これが『Vampire’s Dance』のあらすじ・結末となっています。

ここまでで『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』に含まれる9つの物語のあらすじを紹介しました。では、このホラー映画を作成したトム・ホランド監督とは一体どのような人物なのでしょうか？ここからはトム・ホランド監督のプロフィールを紹介していきます。

トム・ホランド監督は1943年7月11日生まれ。アメリカのニューヨーク出身で、有名なロックバンド『オフスプリング』のボーカル兼ギターのデクスター・ホーランドを甥に持ち、映画監督の他に、脚本家や俳優としても活動されているそうです。今回紹介した『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』の総指揮であるデヴィッド・チャックラーさんとは手を組みホラー映画の『デッド・ラビット・フィルムズ』を立ち上げています。

トム・ホランド監督は元々ホラー作品の作成で知られていますが、監督の名前が有名になったのは、1985年に発表となった『フライトナイト』がきっかけだとされています。フライトナイトはホラーコメディー作品として有名となり、サターン章でホラー映画賞など3部門で入賞しました。また、フライトナイトは1988年に続編が、2011年にはリメイク作品まで発表されています。

フライトナイトで有名になったトム・ホランド監督ですが、日本では『チャイルド・プレイ』の監督としてご存知の方も多いかもしれません。この映画は1988年に発表され、全世界で4400万ドルを売り上げています。大ヒットした為続編が次々と発表され、シリーズは本作含め7本となりました。ゲームやコミックにもなった事があり、2019年にはリメイク版も発表されています。

オムニバス形式のホラー映画『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』。ここではこの映画に登場したキャストについて、一覧で紹介いたします。有名な俳優さんもいらっしゃいますので、是非確認してみて下さい。

• アンバー・ベンソン
• ジェームズ・デュバル
• マーク・センター
• ホセ・パブロ・カンティージョ
• ウィリアム・フォーサイス
• ダニアル・ハリス
• AJ・ボーウェン
• レイ・ワイズ

続いては『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』の制作に携わった、主なスタッフの方々を一覧にして紹介いたします。

• トム・ホランド
• デビット・チャックラー
• マーク・ビクター
• マーク・フェーダー
• テッド・ローゼンブラット
• エド・マルクス

• ウィル・バラット
• アーロン・マイスター
• ヤシュ・バート
• ダスティン・パールマン
• デニス・デフレーン
• ピーター・ピエトランジェリ
• ロバート・カルッツォ

ここからは『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』を実際に鑑賞した方々の感想を紹介していきます。まず紹介するのは「いまいちだったけれど、嫌いではない」という感想です。『チャイルド・プレイ』で有名なトム・ホランド監督の集大成という事もあり、鑑賞前にかなり期待された方が非常に多かったようですが、その分「いまいち」という感想を漏らす方も少なくありません。

期待値が高かった分、CGや演出、そして物語の展開について、少しばかり物足りないという感想を持つ方も多く見られます。しかし、それでも「それを含めて好き」という方も。有名な監督が手掛けたこともあり、辛口なコメント・感想を漏らす方が多い作品でもありますが、やはり好きだという感想を持つ方も多いようです。

続いて紹介するのは「酷いものもあれば、面白いものもあった」という感想です。視聴した方からは、「オムニバス形式だから当たり外れがある」という感想も多くきかれます。また、「1本の映画で9つもの物語を楽しめたのはお得感がある」という感想も。好きになれるストーリーもあれば、いまいち好きになれない物語もある、という感想が多く聞かれます。

最後に紹介するのは「結構面白かった」「スパイダーマン主演のトム・ホランドとは関係ない」という感想です。映画「スパイダーマン」では今回紹介した『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』の監督と同名の俳優が主演を務めていますが、この2作品には全く関係ありません。しかしながら「見てみれば面白かった」と感想を漏らす方もいらっしゃるようです。

今回は『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』のあらすじと結末、そして感想をネタバレを交えながら紹介しました。監督が『フライトナイト』や『チャイルド・プレイ』を作成したトム・ホランド監督だったということもあり、かなり期待された作品で、その分「期待し過ぎた」という感想もみられる作品ですが、1つの映画で9つもの物語が楽しめる為「お得だ」という感想もあがっています。

『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』は演出やCGについては辛口な感想が目立つ作品ではありますが、1度ご覧になってみてはいかがでしょうか？9つもの物語が収録されている映画ですので、気に入る物語が見つかるかもしれません。