ロープ 戦場の生命線のあらすじと感想！社会派監督による新たな戦争映画の評価は？

カンヌ国際映画祭に出品され、サラエヴォ映画祭生涯功労賞を受賞するなど世界で好評な感想・評価を多く集める2015年の映画ロープ戦場の生命線。映画ロープ戦場の生命線は世界で好評な感想・評価を多く集めることから日本でも知名度が高く、物語のあらすじなどに注目を集めているようです。本記事では映画ロープ戦場の生命線について物語のあらすじネタバレやキャストのネタバレ情報、感想・評価などをまとめてご紹介します。

ではまず物語のあらすじネタバレや感想・評価をご紹介する前に映画ロープ戦場の生命線の作品情報をネタバレ紹介していきます。ロープ戦場の生命線はパウラ・ファリアウの小説「Dejarse Llover」を原作として2015年にスペインで制作された映画作品です。映画ロープ戦場の生命線はユーゴスラビア紛争終結後のバルカン半島のどこかを舞台に反戦争的思考を新たな目線で描いたブラック・コメディ映画作品となっています。

そんな映画ロープ戦場の生命線はたった1本のロープから戦争の醜さや人間の底知れぬ欲望、戦争の残酷さなどを見事に表現した映画作品となっており、カンヌ国際映画祭に出品された際は多くの映画関係者に衝撃を与えました。これにより映画ロープ戦場の生命線はゴヤ賞最優秀脚本賞やサラエヴォ映画祭生涯功労賞などを受賞するなど好評な感想・評価を多く集め、2019年8月現在日本の多くの映画好きから注目を集めています。

本記事をご覧の皆様の中には結末のネタバレなどが苦手な方がいることでしょう。なのでここからはそういった方に向けて映画ロープ戦場の生命線の簡単なあらすじをネタバレ紹介していきます。もし結末までのあらすじのネタバレが嫌いな方はここからご紹介する簡単なあらすじネタバレや上記の予告動画をご参考にしてみてください。

ユーゴスラビア紛争が停戦した1995年のバルカン半島のどこか、NGOに所属する「国境なき水と衛生管理団」の面々はとある場所で男性の死体が放り込まれた井戸を発見します。死体が入った状態だと水が汚染されるためロープで引き上げようとするのですが、突如ロープが千切れてしまいます。これによりメンバー達はロープを手に入れるために行動を開始するのですが、その途中で戦争が原因で起きた悲惨な光景を目にするのでした。

ここからは映画ロープ戦場の生命線の結末に至るまでのあらすじをネタバレ紹介していきます。時は1995年のバルカン半島のどこか。1995年という年はユーゴスラビア紛争の1つであるボスニア・ヘルツェゴビナ紛争が終結した年であり、紛争の停戦によってバルカン半島では兵士達の武装解除が進んでいました。しかしこの紛争はバルカン半島に大打撃を与えており、バルカン半島の人々は生活出来ないほど貧しい日々を送っていました。

そんな困窮した状況のバルカン半島のどこかには貧しい人々を救う目的でNGO団体が訪れていました。NGOに属する国境なき水と衛生管理団の面々たちは紛争でダメージを負った街の井戸を浄化しようとしていました。彼らは井戸の浄化作業中に男性の遺体が誰かに井戸へ放り込まれているのを発見します。井戸に死体があると井戸の水は腐敗してしまうため、メンバーのリーダーであるマンブルゥはロープで死体を引き上げようとします。

ロープで井戸に放り込まれた死体を引き上げようとするマンブルゥ。しかしマンブルゥが死体を引き上げようとした際、ロープがちぎれてしまいます。これにより死体は井戸へ再度落ちてしまい、このままでは井戸の水を復活することが出来ません。ロープがちぎれてしまったのを見たメンバーの1人でベテランのビーは死体を引き上げるため、現地通訳のダミールと共に死体を引き上げるロープを購入するため近隣の村へ足を運びました。

ダミールとビーが近隣の村へロープを購入しに行っている頃、リーダーのマンブルゥと新人のソフィーはブリーフィングをするため国連の基地へ向かうことにしました。国連基地へ向かっているマンブルゥとソフィーはその途中で二コラという名前の少年を目撃します。この二コラという少年は大好きなボールをいじわるな少年たちに取られてしまうなどのいじめに苦しんでいました。それを知ったマンブルゥは二コラを救おうとします。

まずマンブルゥは二コラと不良少年を仲直りさせようとするのですが、不良少年に拳銃で脅されてしまいます。マンブルゥは拳銃を取り出した不良少年を見て仲直りは無理だと判断し、車に二コラを乗せて保護することにしました。その後国連の基地でブリーフィングが行われることになり、マンブルゥは例の井戸を報告します。しかし国連は紛争で埋められた地雷の撤去を最優先にしており、井戸の件に関して触れようとしませんでした。

このままでは死体のせいで井戸の水が汚染され、紛争地に住む住民は飢えてしまいます。そこでソフィーは死体に地雷が埋められていると嘘をつき、国連の協力を仰ごうとします。しかし国連には地雷が埋められた死体には軍隊しか触れることが出来ないというルールが存在し、ソフィーの意見はマンブルゥが率いるチームの行動を逆に阻止してしまうことになってしまいました。

ソフィーの嘘が原因となってチームの首が絞められたことでマンブルゥは苦悩します。さらにマンブルゥにはチームと共に行動する紛争審査分析官の存在も悩みの種となっていました。この紛争分析官の名前はカティヤという女性であり、非常に美しい容姿をしていました。実はマンブルゥはこの美女の紛争分析官カティヤと過去に交際しており、サラという女性と付き合いながら分析官のカティヤに浮気していたのです。

分析官のカティヤはマンブルゥを本気で愛しており、マンブルゥにフラれたカティヤは憤りを感じました。この憤りは現在も続いており、マンブルゥとカティヤの関係は最悪でした。このためマンブルゥは分析官カティヤと共に仕事をすることを悩んでいたのです。とりあえずマンブルゥは仕事をするため、車でビー達と合流しようとします。するとマンブルゥはその道中で、とある業者に群がる民衆たちを目撃します。

マンブルゥは民衆が集まっている場所へ行き、業者を見てみることにします。この民衆たちに囲まれている業者は水を法外な値段で販売している悪徳業者でした。この悪徳業者を見た二コラは、悪徳業者が水を法外な値段で売るために死体を井戸へ投げたのではないかと考えます。この二コラの考察を聞いたマンブルゥは頷き、二コラの考えに共感するのでした。

マンブルゥや二コラが悪徳業者と出会っている頃、ビーとダミールは死体を引き上げるロープを購入するため行動していました。しかしビーとダミールはロープを探すものの、全くロープを入手することが出来ていませんでした。今回起こった紛争が原因で街の人々は外国人に異常な警戒心を持っており、ロープを売ってくれなかったのです。さらに市民も外国人に強い警戒を抱いているため、貸してくれることもありませんでした。

一端ビーとダミールは無線でマンブルゥにこのことを報告します。この報告を聞いたマンブルゥは苦悩する感想・評価を述べ、頭を抱えてしまいます。するとそこで二コラは自身の故郷にある家にロープがあると発言します。二コラの発言を聞いたマンブルゥは急ぎ、二コラの故郷へ行くことにします。二コラの故郷はドゥコボという街であり、長く続いた激しい紛争の影響で二コラの故郷は荒れ果ててしまっていました。

マンブルゥ達はロープを購入しに行っていたビー達と合流し、荒廃した二コラの故郷を訪れます。ビーはそこでジョークを言い、荒廃した光景で気分が滅入っているメンバー達を励まそうとします。マンブルゥ達は二コラの家に到着し、二コラはタイソンという犬に使用していたロープを使うためにメンバー達をタイソンの元へ案内します。しかしタイソンという犬は非常に狂暴な性格をした犬であり、メンバー達は困惑してしまいます。

そこでソフィー達はタイソンの鎮静化を図り、マンブルゥは二コラに家族の話を聞くことにしました。二コラはかつて両親に祖父の家へ預けられており、ドノビッチという名前の街へ引っ越ししたそうです。その時二コラの両親は戦争が終結した時に迎えに行くと二コラに約束していました。この二コラの家族の話を聞いたマンブルゥは二コラの両親がセルビア人とムスリムの夫妻ではないかと推測します。

ユーゴスラビア紛争は民族紛争であり、異なる民族を決して許さないという考えを掲げていました。また異民族と結婚した夫妻も決して許すことをせず、多くの異民族同士の夫妻はユーゴスラビア紛争で虐殺されていました。そう二コラの両親は二コラを逃がし、自分たちは紛争に巻き込まれないように逃亡していたのです。その後マンブルゥとソフィーは二コラが欲するボールを取りに二コラの家を探すことにしました。

二コラの家は隣人の仕業で爆弾の攻撃に遭い、めちゃくちゃになっていました。そのめちゃくちゃになった家でマンブルゥは二コラが欲するボールを発見するのですが、同時に悲惨な光景と対面します。マンブルゥの目の前にはロープで吊るされた二コラの両親の死体があったのです。マンブルゥはその死体からロープを入手するのですが、悲惨な死に方をしていたことから二コラには両親の死を伝えませんでした。

ロープを入手したことでマンブルゥ達は死体があった井戸へ戻ろうとするのですが、その途中で地元の軍隊に止められてしまいます。軍隊に手出しが出来ないマンブルゥ達は戻るよう指示されてしまいます。そこで分析官のカティヤは交渉するものの、武装解除を無視して多くの捕虜を脅している軍隊相手には成功することがありませんでした。そのため危険から身を守るためマンブルゥ達は一度軍隊の指示に従って戻ることにします。

マンブルゥ達は一度戻ろうとするのですが、夜に地雷を踏んで死亡した牛の死体と出くわすことになります。そう牛の死体を見ると分かる通り、マンブルゥ達は地雷原に入ってしまったのです。地雷原を夜に移動することは愚かと考えたマンブルゥ達は一端その場所で車中泊をすることにします。しかしメンバーの1人であるソフィーは井戸の死体や二コラの両親の死体など慣れない光景を見たせいで精神が落ち込んでいました。

それを察知したマンブルゥはお酒を飲ませてソフィーを落ち着かせるのですが、突然分析官のカティヤが自身を裏切ったことを問い詰めてきます。マンブルゥはひとまず分析官カティヤからの非難をお酒を飲んで交わし、夜を過ごすことにします。その日の朝、マンブルゥ達は地雷原を上手く避けながら牛たちを先導する1人の老女を発見します。マンブルゥ達はそこで老女の後をついていき、地雷原を無事突破することに成功します。

地雷原を無事突破したマンブルゥ達は死体が放り込まれた井戸へ到着し、二コラを祖父へと引き渡しました。そこでマンブルゥは二コラの祖父と話すことになり、マンブルゥは祖父が二コラの両親が死亡したことを知っていたことを知ります。どうやらその祖父は戦争が終わった時に二コラへ真実を伝えようと考えていたらしく、二コラの祖父の話を聞いたマンブルゥやソフィー、ダミールたちは悲しみの感想・評価を抱きます。

二コラの祖父と話したマンブルゥ達は入手したロープで井戸から死体を引き上げようとします。しかし国連の人々がロープで死体を引き上げることを中止するよう命令し、作業が出来なくなってしまうことになります。そこでマンブルゥは地雷が死体についていることは間違っていたと報告し、作業を再会しようとします。それでも国連の人々は作業を再会することを許さず、なんと国連軍は違法と称してロープを切ってしまいます。

せっかく苦労して入手したロープを切られたマンブルゥは激しく落胆する感想・評価を述べます。その時二コラからボールを奪ったと思われる少年たちがマンブルゥの前を通り過ぎていきます。マンブルゥはそのボールを取り返すのですが、通訳であるダミールが若者は10ドルで二コラからボールを買ったと言っていると話します。そして少年たちは無理やりマンブルゥからボールを奪い、走り去っていきました。

その後マンブルゥはボールを売ったことを二コラに聞くと、二コラはドノビッチの両親に会うにはお金が必要だったと答えます。それを聞いたマンブルゥは100ドルを二コラに渡し、祖父と一緒にいるよう指示しました。二コラはその100ドルを貰い受け、マンブルゥ達は国連の基地へ戻ろうとします。その途中マンブルゥ達は難民キャンプにあるトイレを修理するよう命令されるのですが、突然大雨に見舞われることになります。

マンブルゥ達は大雨で疲れ果てるのですが、井戸では今回の大雨で水笠が増すことになりました。これにより死体は井戸の真上まで上昇し、誰でも取り除けるようになります。そして近くにいる民衆たちは浮かんだ死体を引き上げようとします。思わぬ形で死体が取り除かれ、映画ロープ戦場の生命線は結末を迎え、物語の幕が下りていくのでした。

映画ロープ戦場の生命線の監督を務めたのはスペインの映画監督であるフェルナンド・レオン・デ・アラノアです。フェルナンド・レオン・デ・アラノアは1996年の映画「カット！」でゴヤ賞最優秀監督賞を受賞し注目を集めた映画監督です。そんな映画監督のフェルナンド・レオン・デ・アラノアは2002年の映画「月曜日にひなたぼっこ」でゴヤ賞の5部門を受賞し、スペインを代表する映画監督として知られるようになりました。

• 1996年の映画「Familia」
• 1998年の映画「Barrio」
• 2002年の映画「月曜日にひなたぼっこ」
• 2005年の映画「Princesas」
• 2011年の映画「アマドールからの贈りもの」
• 2015年の映画「パーフェクト・デイ」

映画ロープ戦場の生命線で主人公のマンブルゥを演じたのはアメリカの俳優であるベニチオ・デル・トロです。ベニチオ・デル・トロは1988年に映画「ピーウィーの空飛ぶサーカス」で映画俳優デビューを果たし、「007消されたライセンス」で一躍ブレイクを飾りました。その後ベニチオ・デル・トロは「トラフィック」や「21グラム」などの作品でアカデミー賞などに輝き、2019年8月現在ベテラン俳優として活躍しています。

映画ロープ戦場の生命線で分析官カティヤを演じたのはウクライナの女優であるオルガ・キュリレンコです。オルガ・キュリレンコは16歳の時からモデルとして活動を始め、2005年に映画「薬指の標本」で映画女優デビューを果たした人物です。映画デビューしたオルガ・キュリレンコは「007慰めの報酬」でボンドガールに抜擢されたことをきっかけにブレイクし、2019年8月現在スパイ映画を中心に女優として活動しています。

映画ロープ戦場の生命線でビーを演じたのはアメリカの俳優であるティム・ロビンスです。ティム・ロビンスは1984年の映画デビューを果たしたベテラン俳優であり、1988年の映画「さよならゲーム」で注目を集めました。ティム・ロビンスはこれまで「ザ・プレイヤー」や「ミスティック・リバー」などの作品に出演しており、1995年からは映画俳優以外に映画監督としても活動しています。

映画ロープ戦場の生命線でソフィーを演じたのはフランスの女優であるメラニー・ティエリーです。メラニー・ティエリーは幼少期からモデルとして芸能界で活躍していた女性であり、1999年の映画「海の上のピアニスト」から女優としても活動を始めました。メラニー・ティエリーは女優デビュー後「インストーラー」や「バビロンA.D.」などの作品に出演し、「Le Dernier pour la route」ではセガール賞有望若手女優賞に輝きました。

映画ロープ戦場の生命線の鑑賞者からは劇中で使用された曲が気になるといった声も多数浮上しています。映画ロープ戦場の生命線で使用された曲はピーター・ポール＆マリーが歌う「Wher Have All The Flowers Gone」という曲です。ピーター・ポール＆マリーはベトナム戦争の反戦歌など戦争を非難する曲を多数制作している歌手であり、映画ロープ戦場の生命線の曲も劇中のストーリ－にぴったりな反戦歌となっています。

映画ロープ戦場の生命線は2015年の5月16日にカンヌ国際映画祭で上映され、2018年の2月10日に日本で公開されることになりました。では映画ロープ戦場の生命線は日本でDVDが発売されているのでしょうか。もちろん日本で公開されたことで映画ロープ戦場の生命線は2018年の12月4日にDVDが発売されています。また発売されているDVDには予告動画やメイキングなどの特典が収録されているので是非チェックしてみてください。

映画ロープ戦場の生命線に関する感想・評価では軽い雰囲気の中戦争の残酷な現実を見事に表現しているといった感想・評価が多数寄せられていました。映画ロープ戦場の生命線はジョーク溢れる明るい雰囲気の映画なのですが、その中で戦争の悲惨な現実を知ることが出来るブラック・コメディ作品となっています。

映画ロープ戦場の生命線に関する感想・評価では非常に面白かったという感想・評価も多く寄せられていました。映画ロープ戦場の生命線はロープを探し求める中で多くの理不尽と出会い、戦争の愚かさなどと遭遇するといった物語が描かれた作品となっており、様々な方向から楽しめる作品となっています。このことからロープ戦場の生命線は普通の戦争映画に飽きた方にぴったりの作品といえるでしょう。

映画ロープ戦場の生命線に関する感想・評価では1本のロープから見事に物語が制作されているといった感想・評価も多く見受けられました。映画ロープ戦場の生命線は上述のあらすじを見ると分かる通り1本のロープを探し求める物語となっており、このロープから予想外な物語が展開していきます。ロープから次々と物語が展開していく様子は映画を観る鑑賞者を結末まで飽きさせることがありません。

本記事では映画ロープ戦場の生命線について物語のあらすじやキャスト、感想・評価などをまとめてネタバレ紹介させて頂きました。映画ロープ戦場の生命線はたった1本のロープから戦争の悲惨さや人間の愚かさを見事に表現した映画作品となっており、世界中の映画界から賞賛されています。戦争の悲惨さや愚かさなどがしっかりと描かれた映画が好きな方は是非一度映画ロープ戦場の生命線をチェックしてみてください。