ハムレットのあらすじを解説!物語の結末や登場人物・名言も紹介【シェイクスピア】

イングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピアの有名な悲劇ハムレット。ハムレットには、一度は聞いたことがあるような有名な名言や、個性的で感情移入出来る登場人物も登場しています。ここでは、歴史に残る名作映画ハムレットの、あらすじを簡単に解説していきます。映画ハムレットの簡単なあらすじと物語の悲しい結末、ハムレットの登場人物の情報、ハムレットに登場している名言など、様々な情報をまとめていきます。

ハムレットのあらすじを解説!物語の結末や登場人物・名言も紹介【シェイクスピア】のイメージ

目次

  1. ハムレットとは?
  2. ハムレットのあらすじ解説
  3. ハムレットの登場人物紹介
  4. ハムレットの名言と考察
  5. ハムレットの相関図紹介
  6. ハムレットに関する感想や評価
  7. ハムレットのあらすじ解説や登場人物まとめ

ハムレットとは?

ハムレットの映画情報

有名な悲劇であるハムレットは、過去幾度も映画化されています。ハムレットの物語は様々な国でも描かされており、日本では黒澤明監督の「悪い奴ほどよく眠る」という映画が、ハムレットの物語を下地にしている事で有名です。また、中国映画の「女帝」では、中国王朝に舞台を置き換え、人気女優チャン・ツィーが主演で制作されました。その他にも、1948年、1964年、1990年、2000年と幾度も映画化されています。

ハムレットの原作者

ハムレットの原作者は、ウィリアム・シェイクスピアです。ウィリアム・シェイクスピアは、1564年にイングランドで生まれた劇作家です。詩人としての顔を持つウィリアム・シェイクスピアは、ルネサンス演劇を代表する有名な作家です。細かい人間観察の末に描かれた、繊細な心情の描写などが有名で、元も優れた英文学の作家としても評価されています。また、非常に膨大な作品を残していることでも知られています。

ウィリアム・シェイクスピアの有名な作品としては、ハムレット以外にもロミオとジュリエット、リア王、マクベスなどがあり、これらは4代悲劇と評されています。他の傑作にはヴェニスの商人、ジュリアス・シーザー、夏の夜の夢などもあります。ハムレットの原作者、ウィリアム・シェイクスピアは、誰もが彼の作品を知っていると言える歴史に名を残してる劇作家です。

ハムレットのあらすじ解説

あらすじ解説:国王の急死

悲劇ハムレットのあらすじを簡単に解説します。ハムレットの舞台は、デンマークのエルシノアです。デンマーク王はある日、毒蛇にかまれて急遽してしまいます。国王が急死してしまったデンマーク王室。その後、王位は前デンマーク王の弟、クローディアスが継ぐ事となりました。クローディアスは、前王の妻で王妃のガートルードと結婚します。

あらすじ解説:王子ハムレット

前デンマーク王と王妃ガートルードの間には、二人の息子の王子ハムレットがいました。新たに王となったクローディアスは、王子ハムレットに対し、自身を父として忠誠を誓うように求めてきました。しかし、王子ハムレットは母親ガートルードが、父の死後1か月で再婚してしまったことに深く傷ついていました。心が沈んだ状態のハムレット。

あらすじ解説:身分の違い

そんな王子ハムレットは、侍従長のポローニアスの娘、オフィーリアに恋心を持っていました。オフィーリアもまたハムレットのことを愛していましたが、父ポローニアスは身分違いの二人の恋を反対しているのでした。

あらすじ解説:父親の亡霊

そんな頃、ハムレットの親友ホレイショーは、ハムレットの父で前国王の亡霊が城壁に現れるのだといううわさを聞きつけます。噂の真偽を確かめるため、部下を連れて城壁を確認に向かったホレイショー。部下共に確かに亡霊の存在を確認したホレイショーは、王子ハムレットに報告するのでした。その後、ハムレットはホレイショーと共に父の亡霊に会いに行きました。

亡霊が紛れもなく父親であることを確信したハムレット。亡霊はハムレットと二人きりになった時、ハムレットに自分は弟のクローディアスに毒殺されたのだと真実を伝えました。そして、亡霊はガートルードに決して危害を加えないように伝えて姿を消すのでした。ハムレットはクローディアスへの復讐を胸に誓ったのでした。

あらすじ解説:狂気を装う

その頃、オフィーリアの父ポローニアスは、ハムレットがオフィーリアに当てた恋文を読みました。恋文を読んだポローニアスは、クローディアスとガートルードにハムレットが狂気の末に起こした行動なのだと報告しました。その様子を陰で盗み見ていたハムレット。あえて狂気を装うことにします。ポローニアスは探りを入れるため、娘オフィーリアをハムレットの元へ遣わします。

狂気を装うハムレットは、あえてオフィーリアを無下に扱ってしまいます。そうとは知らないオフィーリアは、深い悲しみに襲われ、泣き崩れてしまいます。城には旅役者の一座が訪れ、ハムレットは彼らを歓迎します。旅役者たちの演目に、男が毒殺される演目を追加するように指示するハムレット。この演目を鑑賞したクローディアスは激しく動揺し、そんな様子を見たハムレットは、父を毒殺したのはクローディアスだと確信します。

あらすじ解説:ポローニアスの殺害

クローディアスへの復讐を誓ったハムレットは、クローディアスを暗殺するために物陰に隠れて待ち伏せをします。クローディアスがやってきたと思いこんだハムレットは、誤ってポローニアスを殺してしまうのでした。

ハムレットはガートルードの事を激しく責めますが、そこに父の亡霊が現れ、ガートルードを許すように諭します。目に見えない何かと会話をするハムレットの様子を見たガートルードは、確かに息子が狂ってしまったのだと嘆きました。

あらすじ解説:クローディアスの企み

クローディアスはハムレットを親交のあるイングランド王の所へ行かせようとします。しかし、裏ではイングランド王にハムレットの暗殺を頼んでいたのでした。イングランドへ向かう船に乗りこんだハムレット。しかし、船は航海の途中で海賊に襲われてしまいます。捕虜となったハムレットは、ホレイショーに救いを求める手紙を出しました。

あらすじ解説:オフィーリアの死

オフィーリアは、愛するハムレットに無下に扱われ、ハムレットの心が変わってしまったのだと思いこみます。また、父ポローニアスの突然の死にも嘆き悲しみ、精神を病んでしまいます。心を病んだオフィーリアは、川に身を投げて自殺してしまいます。ポローニアスの息子でオフィーリアの兄レアティーズは、フランスから舞い戻ってきます。父と妹を失ったレアティーズは、ハムレットへの復讐を誓うのでした。

あらすじ解説:剣術の試合

クローディアスは国へと戻ってきたハムレットを抹殺しようと画策します。ハムレットを恨んでいるレアティーズに、ハムレットと剣術試合をするように命令します。剣にはあらかじめ毒を塗っておき、ハムレットに飲ませるために、毒入りの酒も用意しておきました。勝負を受ける事にしたハムレットは、クローディアスとガートルードの見守る中、レアティーズとの試合に臨みました。

ハムレットとレアティーズの試合は、序盤はハムレットが優位で展開します。ハムレットのペースで進む剣術試合でしたが、クローディアスがハムレットに渡した酒に毒が入っていると見抜いたガートルードは酒を飲み干してしまいます。息子を守るために酒を飲みほしたガートルードは絶命してしまいました。ハムレットとレアティーズはお互いに剣で重傷を負ってしまいます。

あらすじ解説:ハムレットの死

死にゆくレアティーズから、全ての陰謀を聞いたハムレット。ハムレットの全身にも毒が回っていましたが、ハムレットはクローディアスに襲い掛かり、討ち取ることに成功しました。ハムレットはホレイショーに事の顛末を後世まで語り継いでほしいと言い残し、息を引き取るのでした。ホレイショーは偉大な王になったであろうハムレットの生涯を称えるのでした。

ハムレットの登場人物紹介

登場人物:ハムレット

名作悲劇ハムレットの登場人物を簡単にご紹介します。ハムレットの主人公で王子のハムレットは、デンマーク王を父親に持ちます。しかし、父が急死してしまい、すぐに叔父であるクローディアスと再婚した母親ガートルードに対して絶望し、父を殺害したクローディアスに対しては復讐心を燃やすことになります。

ハムレットは美しい青年で頭脳も明晰であると描かれており、人望が厚い人物です。親友のホレイショー等数多くの友人もいて、国民からの人気も高い王子として描かれています。

登場人物:クローディアス

ハムレットに登場するクローディアスは、主人公ハムレットの叔父にあたる人物です。ハムレットの父で前の国王の弟であり、王妃ガートルードの二番目の夫となります。狡猾な性格の人物ですが、最初はハムレットに好意的な態度を示していました。しかし、ガートルードと再婚したクローディアスを良く思わないハムレットの素行に手を焼くにつれ、ハムレットを邪魔だと思うようになります。

ハムレットの抹殺まで企てるようになったクローディアス。ハムレットの父で自身の兄を毒殺したと言われていますが、ハムレットの劇中でクローディアスが前国王を殺害した根拠は、亡霊の独白だけです。そのため、読者や映画を視聴した人の中には、クローディアスは兄を殺していないと考えている人もいます。

登場人物:オフィーリア

ハムレットの登場人物で、ハムレットが想いを寄せている女性がオフィーリアです。従臣であるポローニアスの娘であり、ハムレットとは身分違いの恋であると、父から反対を受ける事になります。狂人のふりをするハムレットに対し、心を痛めて苦悩しています。物語の後半で、父の死やハムレットの態度の変化が原因で死亡してしまうとされています。

登場人物:ローゼンクランツ

ハムレットの登場人物で、ローゼンクランツは有名な人物です。ローゼンクランツはクローディアスの命令で、ハムレットの狂気の原因を探ろうとします。「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」という作品も作られており、ローゼンクランツの知名度の高さが分かります。

登場人物:マーセラス

ハムレットの登場人物で、マーセラスとは、城壁に亡霊が現れたときに夜警をしていた男です。ハムレットの臣下であり、知人でもある人物です。

登場人物:レイアーディアス

ハムレットの登場人物で、レイアーディアスはオフィーリアの兄でハムレットの友人です。物語冒頭では、王子ハムレットと友好的な関係でした。しかし、父ポローニアスをハムレットに殺害され、妹のオフィーリアもハムレットが原因で死亡してしまいます。この事から、ハムレットに復讐を誓うことになります。

ハムレットの名言と考察

名言「貸せば金も・・・」

ここでは、いくつもあるハムレットの名言をいくつか簡単にご紹介します。また、簡単な考察もご紹介します。まず、「貸せば金も友も失い、借りれば倹約精神が鈍る」という名言があります。金は借りても貸してもいけない、一番大切なのは己に誠実である事という意味の名言です。

名言「もろきもの・・・」

ハムレットの名言で、「もろきもの、お前の名は女」というものがあります。または「弱き者よ、汝の名は女なり」とも訳されています。この名言は、ハムレットが母ガートルードに言ったものです。この名言はハムレットが作られた時代、男性中心の社会を表しているとも言われています。また、当時の社会では、義理の血縁との再婚はタブーとされていました。この名言には、ハムレットのガートルードに対する絶望がよく表れています。

名言「この世の・・・」

ハムレットの名言で、「この世の関節は外れてしまった」というものも有名です。この名言では、ハムレットは自分が王になる運命から外れてしまったと嘆いているのです。この名言は、漫画や映画などでも度々引用されています。

名言「天と地の・・・」

ハムレットが親友ホレイショーに言った名言が、「天と地のあいだには哲学などでは計り知れないことが山ほどあるんだ」というものです。ホレイショーに言っている事が支離滅裂だと言われた時、ハムレットが言い渡した言葉です。

名言「主観が・・・」

ハムレットの名言には、「主観が善悪を作るんだ」というものがあります。この前には、「そもそも客観的な善悪などない」とついています。デンマークは牢獄だと語るハムレット。反論された時に言った名言です。

名言「悪党がおれ・・・」

ハムレットの名言には、クローディアスを殺そうとしたときの、「悪党がおれの父を殺す。そのお返しに一人息子の俺がその悪党を天国へ送り込む」というものもあります。しかし、この時ハムレットはクローディアスを殺害を思いとどまり、剣を収めるのです。

名言「生きて・・・」

「生きてとどまるか、消えてなくなるか、それが問題だ」はハムレットの名言の中でも最も有名なセリフです。このセリフを日本語に訳すのはとても難しく、様々なセリフに翻訳されています。「復讐をするべきか、しないべきか」という意味にも訳されることがあります。とても有名なセリフで、様々な作品に引用されています。

考察:ハムレットの言葉「尼寺へ行け」

ハムレットがオフィーリアに言い放った言葉「尼寺へ行け」という名言もとても有名です。ハムレットはこのセリフを放つ場面は、オフィーリアがハムレットへの想いを諦める場面でもあります。このセリフにも様々な解釈があります。

考察:僧侶か売春婦の意味?

尼寺と日本的に訳されていますが、尼寺とは女子修道院ではないかと考察されています。当時の女子修道院は売春宿も兼ねていました。その為、オフィーリアに売春婦になれと言っているのではないかと考察されています。また、そのまま文字通り出家して僧侶になれという意味だとの考察もあります。

ハムレットの相関図紹介

物語序盤の相関図

ハムレットの相関図を簡単にご紹介します。まず、ハムレットの物語が始まる前の簡単な相関図は、デンマーク王と王妃ガートルードの間に一人息子の王子ハムレット。ハムレットはオフィーリアに恋しています。そんなオフィーリアは、宰相ポローニアスの娘、兄のレアティーズがいます。

変化していく相関図

その後、デンマーク王が急死し、デンマーク王の弟でハムレットからすれば叔父にあたるクローディアスが王位を継承します。クローディアスは王妃ガートルードと再婚します。クローディアスに復讐するために狂気を演じるハムレット。オフィーリアを無下に扱い、二人の恋も悲しい結末を迎えてしまいます。

ハムレットに関する感想や評価

ハムレットの感想では、ハムレットとオフィーリアの関係が切ないという感想が多いです。意図的に狂人を演じていたハムレットでしたが、最後まで信じ続けてくれたのがオフィーリアでした。オフィーリアもハムレットも死亡してしまい、とても悲しい最後となっています。

ハムレットの感想では、人間同士のすれ違いや軋轢が、大きな悲劇を招いてしまう筋書きが、悲しいとの感想もあります。しかし、丁寧に描かれた心情描写や、悲しい結末へ向かう展開など、ハムレットは傑作として称えられているのです。

ハムレットのあらすじ解説や登場人物まとめ

ここでは、悲劇映画ハムレットの簡単なあらすじをご紹介しました。また、ハムレットの登場人物の簡単な紹介や、ハムレットに対する感想、ハムレットに登場する名言などの情報も簡単のご紹介しています。ハムレットの簡単なあらすじや相関図を見て、映画ハムレットに興味が出たという人は、是非シェイクスピア名作ハムレットの物語や映画を鑑賞してみてください。

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