2019年03月14日公開
2019年03月14日更新
イル・ポスティーノのキャストは?感動のあらすじや感想をネタバレ紹介
1994年に公開されたイギリス映画「イル・ポスティーノ」をご存知だろうか。詩人と郵便配達員の育む友情が描かれている作品なのだが、なんとも言えない2人の優しい温度感に魅了される人が続出した映画だ。今回の記事ではそんなイル・ポスティーノの映画のあらすじから結末までのネタバレを全て公開していく。また、イル・ポスティーノの映画に出演しているキャスト紹介や、実際に映画を見た人の感想も合わせて紹介していくので、気になる人はぜひご覧あれ。
目次
イル・ポスティーノとは?
イル・ポスティーノの映画作品情報
イル・ポスティーノという映画は、1994年に公開されている。チリで逮捕状が出たため、イタリアに亡命してきた詩人と、亡命先の小さな島でひっそりと暮らしている郵便配達員の男との友情が描かれた作品だ。実際に撮影をされたのはプローチダ島という島で、現在も映画などに出て来る居酒屋も経営している。また、主人公に抜擢されたマッシモ・トロイージの遺作でもある。
イル・ポスティーノの映画監督
イル・ポスティーノの監督に選ばれたのは、1946年生まれのイギリスの映画監督であるマイケル・ラドフォードだ。彼は、「10ミニッツ・オールダー イデアの森 」や「ヴェニスの商人」などの映画も手がけている。映画監督になる前は、教師をしていたことでも有名な人物だ。
イル・ポスティーノの登場人物・キャスト
マリオ・ルオッポロ/マッシモ・トロイージ
イル・ポスティーノの主人公はマリオ・ルオッポロだ。彼は気弱で自信のない人物なのだが、ある日詩人のパブロに出会ったことで、どんどん人生が変わっていく。そんな主人公のマリオ・ルオッポロのキャストに選ばれたのは、マッシモ・トロイージだ。マッシモはイタリアの舞台や映画で活躍していた俳優でもあり監督だ。彼は実は病気を患っていたが、手術よりもイル・ポスティーノの映画に出演することを選び、その後死去している。
パブロ・ネルーダ/フィリップ・ノワレ
イル・ポスティーノの2人目の主人公は、パブロ・ネルーダだ。彼は、詩人として活躍するチリ出身の有名人。しかし彼は共産党を支援していたことで、逮捕状がでておりイタリアに亡命してきたのだ。彼はマリオという人物と出会い、友情を育んでいく。そんなパブロ・ネルーダのキャストに選ばれたのは、フィリップ・ノワレだ。彼はフランスを代表する俳優で、出演作品はなんと100本を超えるとも言われている。2006年に他界した。
ベアトリーチェ・ルッソ/マリア・グラツィア・クチノッタ
イル・ポスティーノのヒロインはベアトリーチェ・ルッソという人物。彼女はマリオに恋をされてアプローチをされるが最初は全く興味を持たない。しかし、詩を送ってもらったりする内に、どんどんマリオに惹かれていくのだ。そんなヒロインキャストに選ばれたのは、マリア・グラツィア・クチノッタだ。彼女はイタリアの女優でもあり、映画プロデューサーとしても活躍している。
イル・ポスティーノの映画あらすじをネタバレ
あらすじネタバレ:憧れ
まだ見たことがない人の為に、イル・ポスティーノのあらすじをネタバレ含めて公開していく。主人公のマリオは、とある小さな島に住んでいた。マリオの父親は漁師をしているのだが、マリオは漁師にはなりたくないと思っており、父親にもそのことを話していた。マリオは気弱で自分の思いをうまく表現できない不器用な男。ある日、マリオは映画館で有名な詩人であり共産党メンバーであるパブロがこの島に亡命してくることを知る。
そのニュースでは、パブロが女性にモテモテであることを紹介されており、マリオはそんな彼に憧れを抱くようになる。漁師以外の仕事を探していたマリオは、郵便配達員の職員募集チラシを発見して応募する。その仕事内容は、なんとマリオが憧れを抱くパブロの家に郵便物を届けるというものだった。安い給料ではあるものの、マリオはパブロに会えることが楽しみで、仕事を受けることを決める。マリオは胸高らかに仕事に出かける。
パブロには美しい妻がおり、またファンレターも女性からばかりだったことで、どんどんパブロへの憧れは強くなっていく。マリオは村の人たちにパブロと友人になったと言ってしまい、なんとかそれを証明する為にサインをもらおうとしてみたり、毎日話しかけてみたりするが、パブロにとっては単なる郵便配達員でしかなかった。しかしある時マリオはパブロの書いた詩の意味がわからないと、質問をぶつけるのだった。
そこからパブロはマリオと話をするようになり、またマリオはパブロのような詩人になりたいと思うようになる。詩人になる方法を教えてほしいとマリオに言われたパブロは、何も考えず入江まで歩いてみろなどアドバイスをするが、マリオは一向に詩が書けなかった。しかし、海辺でパブロの詩を聞いたマリオはジョジョに詩のことを理解していくようになる。成長していく姿を見て、パブロはマリオと様々な話をするようになっていく。
あらすじネタバレ:一目惚れ
マリオは、島にある居酒屋の店主の娘であるベアトリーチェという美しい女性に一目惚れしてしまう。奥手で気弱なマリオは、女性を口説く手段もわからず、パブロに助けを求めようとする。女性の心を動かすものは詩しかないと思ったマリオは、パブロにベアトリーチェに捧げる詩を書いてほしいとお願いする。しかしパブロは見たこともない女性の詩は書けないと断る。マリオは詩人はそんなものかと言ってしまい、パブロは怒ってしまう。
マリオはどうすることもできず、ベアトリーチェに対しての恋心がどんどん強くなっていく。そんな中、パブロの誕生日が訪れる。パブロの元に1本のテープが届き、祖国であるチリでパブロの詩を秘密出版してくれているというものだった。返事を録音する時に、パブロはマリオのことを「親友だ」と紹介し、マリオは上機嫌になっていた。島で一番美しいものは何か?というパブロの問いに、マリオはベアトリーチェと答えた。
パブロはマリオのベアトリーチェに対する気持ちが本物であると思い、協力してあげようと思うようになっていく。まずベアトリーチェのいる居酒屋に2人でいくことになった。パブロは居酒屋で、マリオと親友であるということがわかるように大事なノートを送り、またベアトリーチェに聞こえるように君も一流の詩人だと告げる。マリオはパブロに背中を押してもらったことをきっかけに、ベアトリーチェに詩を送って告白するのだった。
マリオの素直で美しい詩を聞いたベアトリーチェは思わず笑顔になっていく。ベアトリーチェの笑顔を見る度に嬉しくなっていくマリオは、パブロが妻に送った「はだか」という詩をそのまま自分の詩としてベアトリーチェに送る。しかしそのことがベアトリーチェの叔母に見つかってしまい、2人は体の関係があるのかと思い大激怒してしまう。叔母はパブロの元へ行き、その詩を渡して姪に近づかないように諭してほしいと説得される。
あらすじネタバレ:会えない日々
パブロはマリオに対して自分の詩を盗作したことに対して、ダメな事だと話す。しかしマリオは詩というものは必要な人が使うものだと言い、パブロはその言葉に関心するのだった。ベアトリーチェとマリオはなかなか会えない日々が続く。そんな中、ベアトリーチェは夜に家を抜け出してマリオの元へと会いに行く。そして2人は結ばれることになった。叔母も2人の関係を認めることとなり、マリオとベアトリーチェは結婚する事になる。
マリオは立会い人にパブロを選び、幸せな結婚式になった。またその日にパブロはチリでの逮捕命令が却下された連絡が入り、無事祖国に戻れるようになったと報告する。マリオは嬉しそうなパブロを見て、同じように嬉しいと思う気持ちもあるが、同時に悲しい気持ちにもなっていた。パブロがチリに戻る日に、最後の郵便を届けにいく。パブロはマリオとの別れを残念がっており、絶対に手紙を出してくれよと話す。
また、チリの情勢は変わりやすいので、すぐ島に戻ってくるかもしれないということで、家はこのまま残していくと話す。必要なものがあれば郵送で送ると話し、またマリオは自分が直接チリまで届けるよ、と伝え2人は笑顔でさよならすることになった。パブロは無事チリに戻ることができ、マリオはパブロと同じ共産党を支援しようと考えて、民主党を支持することはやめるなど、どんどん自分の考えを全面に出すようになっていった。
イル・ポスティーノの映画結末をネタバレ
結末ネタバレ:当選
イル・ポスティーノの結末になるが、島での選挙にてマリオの考えは虚しく、共産党ではなく民主党のコモジが当選する。コモジはいつも水を家まで供給できるようにすると約束するのだが、毎回当選するとその約束は破られてしまう。そんなひどい政治体制の反対運動にもマリオは積極的に参加していた。ある日、パブロがマリオたちが住む島にいた時のインタビュー記事を見つける。ドキドキしながらマリオは読み始める。
しかし、その記事にはマリオたちの事は一切乗っておらず、またマリオはパブロからの手紙も一度も届いていないことに寂しい思いをしていた。そんなある日、ついにパブロから一通の手紙が届いた。ワクワクしながら封を開け、みんなの前で読み始めるのだが、そこに書かれていた内容は、家に残されている荷物を送ってほしいというだけのもので、パブロではなく秘書が書いた業務的な内容だったのだ。
みんな、パブロは自分たちのことなんてすでに忘れていると話すが、マリオだけは信じたくない気持ちがあった。マリオはパブロが住んでいた家に行き、荷物を送ろうと荷造りを始める。そんな時、2人で一緒に録った、この島の素晴らしものを集めたテープを見つける。そしてマリオは、パブロは意味もなく荷物を置いていったのではなく、自分の為に色々と残していってくれたのだということに気づくのだった。
結末ネタバレ:5年後
イル・ポスティーノの結末では、5年という月日が経っていた。パブロはひょっこり島に遊びに来ることになる。マリオたちに会おうと居酒屋にいるのだが、そこには小さい子供がいた。その子供はマリオの子供だったのだが、マリオの姿はない。奥からベアトリーチェがやってくるが、パブロを見て驚いた様子を見せる。パブロはマリオはどこにいるのかと聞くが、実はマリオはすでにこの世を去ってしまっていたのだ。
マリオは共産党の集会に参加していたのだが、そこで起こった暴動に巻き込まれてしまい、マリオは命を落としてしまったのだ。ベアトリーチェはパブロ宛てに録音されていたマリオの肉声テーブを聞かせる。パブロは島でマリオと一緒に過ごした場所を歩きながら、懐かしい記憶を蘇らせる。パブロの目には涙が浮かんでおり、マリオの死についての悲しみを1人で感じているのだった。
イル・ポスティーノの映画で使われた曲・音楽
イル・ポスティーノの音楽が話題に
イル・ポスティーノの映画に使われている音楽は、有名なものも多い。また、サウンドトラックなどはアマゾンでも購入可能。一度聞いたら記憶に残る心地良いメロディになっており、海で楽しい話をしているようなウキウキ感も感じられるサウンドだ。今も色褪せることのない楽曲は、映画の様々なシーンが蘇ると人気が高い。
イル・ポスティーノに関する感想や評価は?
イル・ポスティーノのあらすじの内容がとにかくよかったという感想は非常に多い。結末は悲しいものになっているのだが、素朴な人柄や飾りっ気のない人々の様子など、なんだか今見ると心が洗われるようだという感想も多い。また、友情や人間愛がしっかりと表現されているので、見てよかったという感想もあった。キャストの演技力も非常に高いので、昔の映画ではあるものの、今も楽しめる作品になっているようだ。
イル・ポスティーノのツイートへの反応ありがとうございます。早速観ました。長閑な漁村への郷愁は勿論、マリオの素朴な人柄や、パブロと島の人々の友情といった人間愛に満ち溢れた要素がブチャラティの心に響いたんじゃないかと思います。ブチャラティが愛するのも納得の映画です。
— まる子 (@wonderwall1984) March 10, 2019
イル・ポスティーノの映画を検索すると、ブチャラティという名前がよく出て来る。このブチャラティというのは、映画のキャストなどではなく、「ジョジョの奇妙な冒険」第5部「黄金の風」に登場するキャラクターのこと。このブチャラティという人物の好きな映画がイル・ポスティーノだったことで、漫画を見ている若者たちの間でもどんな映画なのかと話題になっていたようだ。結末の切なさもまた見所のひとつという感想も多い。
イル・ポスティーノ、あのブチャラティが好きな映画というのがしみじみ頷ける、美しく切ない物語でした。詩人役の方、どこかで見たようなと思ったらニューシネマパラダイスに出演していた方だった!
— りす (@RKayEpeIm1Ixx7r) March 8, 2019
イタリア語、全く知識ないけど、Buongiornoとarrivederciとventoだけ聴き取れた。ジョジョのおかげ😊
イル・ポスティーノの映画はあらすじから結末までの感想を一言で表すのは難しいという声も多い。優しさと懐かしさと切なさが程よく混ざりあった作品だと言われているが、とにかく深みのある作品だという感想も多い。結末では、なんとも言えない物悲しさがあるのだが、あらすじの中で育まれる友情の美しさも見事にキャスト人らが演じており、心温まる作品だったとう感想もあがっていた。
Louさんがおすすめされていたイル・ポスティーノ観ました。何とも素敵な映画で、最初から何処と無く感じる懐かしさに涙が溢れてしまった。波音と共に静かな切なさが残る最後だった。この感情を言葉に出来ないのが歯痒いけれど、それすらも深みがあって良かったなぁ〜。 pic.twitter.com/fjqJsN0yzZ
— 𝚑𝚒𝚛𝚘 (@hO7181) March 5, 2019
イル・ポスティーノは1994年に公開された映画なのだが、そのあらすじや結末が物悲しいけれど、非常に心地いいという感想も多かった。キャストたちが見せる素晴らしい演技ももちろん見所なのだが、撮影場所になっている街並みというのも、素朴な雰囲気を書き立てており魅了される人が多かったようだ。出演している主人公キャストが映画撮影後12時間後に本当に亡くなっているのだが、その点も含めて深みのある作品だ。
「イル・ポスティーノ」、亡命してイタリアの小さな島にやってきた詩人と郵便配達人の紡ぐ友情の話。純朴な青年が詩人と出逢って詩の魅力に惹かれてゆき、二人は仲良くなるがやがて別れが訪れる 数年後、島へ詩人が戻ってきたころには... 94年イタリア作、わたしの耳元で囁く潮騒がたいへん心地よい pic.twitter.com/Ci8eXpT3Sm
— Lou (@_louuol) March 5, 2019
イル・ポスティーノの映画が面白かったという感想は非常に多い。詩人と郵便配達員との友情を育むあらすじになっているのだが、終盤に少し切ない様子も描かれており、結末では非常に物悲しいストーリーになっている。派手なシーンはないものの、静かに浸れる映画だという感想も多い。年の違う人たちの友情、そして恋をして愛情を深めていく恋心、また家族としての家族愛もうまく表現されている映画だ。
イル・ポスティーノの映画ネタバレまとめ
イル・ポスティーノの映画についてのネタバレまとめはいかがだっただろうか。主人公キャスト「マッシモ・トロイージ」に関しては、映画の撮影後12時間でこの世を去るなど、映画界でもいろんな意味で特別な作品になっている。視聴者からもいい映画だったという感想が非常に多く、これからも歴史に残るイギリス映画だと言われているのも納得。まだ一度もイル・ポスティーノを見たことがない人も、この感動作をぜひ一度ご覧あれ。