北のカナリアたちの評価がひどい?映画のあらすじや感想をネタバレ解説

「北のカナリアたち」は2012年制作の映画です。日本アカデミー賞では12部門にノミネートをした作品なのですが、その「北のカナリアたち」の評価が原作との違いから、ひどいとファンが炎上?!根強いファンを持つ原作者の湊かなえさんの作品だけにその評価は割れている作品です。一体どんな評価だったのか、合わせて、「北のカナリアたち」のあらすじ、感想やネタバレ解説をしていきます。

北のカナリアたちの評価がひどい?映画のあらすじや感想をネタバレ解説のイメージ

目次

  1. 北のカナリアたちの評価がひどい?その真相に迫る!
  2. 北のカナリアたちのキャストを紹介!
  3. 北のカナリアたちの映画あらすじをネタバレ!
  4. 北のカナリアたちの原作と映画の違いとは?
  5. 北のカナリアたちの映画評価はひどい?感想を紹介!
  6. 北のカナリアたちの映画評価まとめ!

北のカナリアたちの評価がひどい?その真相に迫る!

「北のカナリアたち」は2012年制作の映画です。イヤミスの女王と呼ばれる湊かなえさん原作の短編集『往復書簡』に所収された「二十年後の宿題」を原案としている作品です。数々の受賞歴がある作品にも関わらず一部のファンから、評価はひどいと言われている「北のカナリアたち」。果たしてその感想は一体どんなものだったのでしょうか。

原作者の湊かなえさんはイヤミスの女王として多くのファンがいます。根強いファンが多いだけに期待された作品だったのですが、原作の改変部分や要らぬ展開など一部ファンから反感を買う事態に陥る事に。原作から映画への設定や脚本の改変が失敗だった模様です。

一部のファンの見解では、仲村トオルさん演じる警察官の存在が物語をややこしくし過ぎてしまい、反感を買う設定だったと言われています。確かに、主演である吉永小百合さんの仕掛けが肝であるこの「北のカナリアたち」の展開を妨げるものだったように感じる部分でもありました。要するに脚本の出来にイマイチと感じた人が多数いたのでしょう。

北のカナリアたちのキャストを紹介!

ひどいと感想を集めつつも数々の賞を受賞した「北のカナリアたち」に出演しているキャストの一部を紹介していきます。吉永小百合さんなど大きな存在がある中で、周りを囲む若手俳優たちも実力派と呼ばれる面々が集う「北のカナリアたち」。ネタバレも含みますが彼らが演じた役を中心に紹介します。

川島はる:吉永小百合

川島はるを演じるのは吉永小百合さん。「北のカナリアたち」で出演作品は116本目を数える大女優さんです。北の零年(2005年)、北の桜守(2018年)と北海道を舞台にした主演作品を連ねて北の3部作と呼ばれます。本作、「北のカナリアたち」では元教師の図書館員の役所で、寒い北の大地にも負けず素晴らしい演技を披露。本作での美魔女っぷりも一見の価値あり!

鈴木信人:森山未來 

川島はるが受け持つ6人の生徒の中のひとりで、今作のあらすじを考えると重要なキーマンでもある鈴木信人。吃音(どもり)と言う難しい設定でありながらも、感動を呼ぶ演技を見事に披露したのは森山未來さんです。当時氷点下20度の中の撮影で凍傷にもなりかけたと言う逸話は本人にとっては苦い思い出となっているようです。

戸田(旧姓・酒井)真奈美:満島ひかり

まさしく北の大地らしい情景の中、吉永小百合さんとのふたりきりの演技は圧巻でした。サロベツ湿原での情景の中での会話劇は非常に美しく、同時にひどい寒さの北海道を感じさせる導入章のひとつとして重要な立ち位置を演じた満島ひかりさん。彼女は吉永小百合さんとの撮影を楽しんだ模様でした。

生島直樹:勝地涼 

20年間思い続けた罪悪感を抱え、胸に秘めた想いがある中に先生と再会を果たすと言う役どころを演じた勝地涼さん。当初、吉永小百合さんと言う大きな存在に緊張していたようです。

安藤結花:宮﨑あおい 

今作、「北のカナリアたち」で重要な役所となった宮﨑あおいさん。悲惨な事故の原因となった闇を抱えつつ先生と再会をするシーンは序盤では息を飲むシーンの一つかもしれません。吉永小百合さんとのシーンは、監督から『目を見ないでお芝居してほしい』と言われたらしく、目を見て共有したい気持ちとの葛藤があったのだとか。

藤本七重:小池栄子

藤本七重は造船所勤務で、自身の幸せの拠り所を愛に見出し葛藤を胸に抱えると言う役でした。小池栄子さんは、影のある演技で普段のキャラクターとはギャップがあるところでした。それでも、吉永小百合さんとの共演は、夢のようだったらしく撮影終了後には、サユリストになったのだそうです。

松田勇:松田龍平

警察官の松田勇を演じた松田龍平さん。いじめっ子だった子供時代を持つ役所の彼は、この役のために体重を増やしたのだとか。表情がきつめになる印象の松田龍平さんは、「北のカナリアたち」では優しい印象のある役柄でした。

川島行夫:柴田恭兵

川島はるの旦那さんとなる、行夫役を演じる柴田恭平さん。脳腫瘍を患い余命わずかと言う役所。様々な葛藤を抱える「北のカナリアたち」のキャスト達のなかで命に直面している問題を描かれています。

阿部英輔:仲村トオル

ある意味「北のカナリアたち」がひどいと評価を受けた原因の一つと言えるのが、この仲村トオルさんの役だったと言えます。以下ネタバレになりますが原作には無い、川島はるとの不倫が要らぬ展開だったと感想を述べる人たちが多数いた模様。それでも、一部ファンからはあぶ刑事コンビが観れたと、喜ぶ人もいたのだとか。

北のカナリアたちの映画あらすじをネタバレ!

本項目では「北のカナリアたち」のあらすじをネタバレを含み詳しく紹介します。

「北のカナリアたち」あらすじネタバレその1

東京で図書館司書として生活する川島はる(吉永小百合)は丁度定年退職をした所でした。そこに事件の知らせが届きます。はるはかつて北海道の離島の分校で6人の生徒を受け持つ教師をしていたのでした。その時の生徒の一人、鈴木信人(森山未來)がとある事件の重要参考人だったのです。かつての教え子の鈴木信人を勤務先の社長殺害容疑で追っている事、信人の部屋にはるの連絡先が残されていた事を告げます。

彼女は鈴木信人がなぜ自分の連絡先を知っていたのか探るため、信人を除く5人の生徒たち、真奈美(満島ひかり)、直樹(勝地涼)、裕花(宮崎あおい)、七重(小池栄子)、勇(松田龍平)との再会を心に決め、北へ向かいます。

「北のカナリアたち」あらすじその2

20年前、川島はるは夫の行夫と北海道の離島に渡り、分校の教師として、教え子6人に合唱の練習をさせます。発表会の前に独唱を担当する結花の声が緊張で出なくなるのです。はると行夫と教え子たちが、緊張をほぐすために浜辺でバーベキューをしていた時、結花が海に落ちてしまいます。結花はなんとか助かりますが、代わりに行夫が波にさらわれてしまうのです。そしてはるは逃げるように島を出たのでした。

そして、20年後はるは北海道に渡り、教え子1人1人に会いに行きます。真奈美は20年前の楽しかった思い出を語ります。生徒の一人、信人は吃音症(どもり)と軽い知的障害がありました。その為よくいじめられていたのですが、はるは信人の歌の才能を見出し、生徒たちに合唱を教えるのでした。

バーベキューで結花に「私が独唱してあげる」と言ったために、結花が「私が死ねばよかったと思ってるんでしょ」と言い、海に飛び込んでしまうのです。結花を助けるために行夫も海に飛び込みその結果、亡くなったので行夫の死は自分のせいだと思っていました。

「北のカナリアたち」あらすじその3

直樹は当時、父親が結花の母親のスナックに入り浸っていて、その事を結花に八つ当たりして喧嘩になっていたと語ります。バーベキューの日、直樹は結花に謝ろうと試みますが避けられ、その直後に結花が海に落ちたため直樹も行夫が亡くなったのは自分のせいだと思っていました。ですが、謝ろうと決意できたのは行夫のおかげだとも語っていました。

結花も海に落ちたのは、直樹に言われた言葉に全てが嫌になり自殺するふりをするつもりだった、自分のせいで行夫が死んだと後悔していました。そして「先生がバーベキューの時『男に会いに行っていた』と言いふらしたのは私の母」と告白。はるは、それは本当のことだと返答します。そして行夫が脳腫瘍で余命半年だった事、直樹が話したがっている事を伝えます。その後、直樹と結花は再会し、お互いの想いを伝え合います。

「北のカナリアたち」あらすじその4

七重は、東京で信人に会った時に、結婚すると幸せそうだった事、相手ははる先生にどこか似ているのだと話します。そして、当時は私も結花の代わりに独唱がしたかった事などを伝えます。バーベキューの時、はるが男(阿部)に会っているところを偶然見かけてしまい、その事実にショックを受け、言いふらしたこともです。しかし七重は友人の旦那と不倫をしていました。その経験から、はるの不倫も理解していたようでした。

はるの不倫相手となっていた男は、20年前ある事件で人質を殺され、心に傷を負い駐在所勤務となった警察官、阿部と言う男であった。はるは余命宣告されて自暴自棄になる行夫の力になれず、心に傷を負うのでした。互いの心の傷を埋め合うように阿部と不倫関係になったのでした。その噂は狭い島にも広まりましたが、行夫が亡くなった日に阿部が島を離れた為に別れていたのでした。

「北のカナリアたち」あらすじその5

勇は成人して駐在所勤務になっていましたが、重要参考人として手配された信人の捜索をします。当時の住処に行った所、近くにある小屋に人の気配を感じます。そして逃げる男は高い煙突の上に登ろうとしていました。それが信人だと言うことを察知し、声をかけるのでした。その声に信人は勇だと気が付き、気が緩み転落をしてしまうのでした。そして病院へ運ばれ頭を打って昏睡状態に陥るのでした。

はるは勇を訪ねに病院に行きます。勇ははるに、行夫が当時、勇の飼い犬に当たり散らすのを見て行夫が嫌いだったことを告げます。皆の前では気丈だった行夫も、耐えきれずに自暴自棄になっていたのです。また、不倫相手だった阿部の心の傷を知っており、はるが阿部に共通の思いを抱き、惹かれた事にも理解を示すのでした。

「北のカナリアたち」あらすじその6

眠っていた信人は気が付き全てを話しました。勤務先の社長の妻はDVを受けていて、それを気にかけていた信人と愛し合うようになり、離婚を決意しました。そして離婚後に結婚式を挙げよう、そして式にはる先生を呼ぼうと連絡先を手に入れていた事などを話しました。しかし、社長がふたりを探し当ててきた事で車に引かれて亡くなった事。その後、社長と信人がもみ合いになり、気付くと社長は死んでいた事、全てを話したのでした。

信人を移送する途中、分校に寄ります。勇が土下座して刑事に頼み込んだのでした。刑事は言います。「見なかった事にするから」と分校の教室へと送り出します。そこには残りの5人とはるが待っていました。信人は感情が昂り咆哮します。皆との再会を果たすのでした。6人で「歌を忘れたカナリア」を歌います。

信人ははるに20年前の宿題の答えを言います。「俺、生きていてもいいんだよね」と問い、はるはいいと答えます。阿部もはるに、同じ事を問い、「生きている」とだけが書かれた手紙を送ってきます。信人は実は、離島に行く前にはると電話で「分校で会おう」と言われていた事が分かりますが、刑事は春にしてやられたのでした。信人は最後に残り5人の生徒の合唱と、待っているとみんなからの言葉で見送られ、移送されていきました。

北のカナリアたちの原作と映画の違いとは?

「北のカナリアたち」が、ひどいと感想を集める原因となったのは、原作との違いからです。では、原作と映画の違いはどういった部分だったのでしょうか?原作のネタバレも含みますが紹介していきます。

まず最初に、原作との違いに関して。そもそもなのですが、これは湊かなえさんの原作である「往復書簡」の一編『二十年後の宿題』とは全く持って違う作品です。これは原案として扱っているもので、映画化とかそんな類の物でもありません。いわゆる、プロットを使って別の作品を作った。と言えるものです。ひどいと感想が集まった原因はそこなのです。

原作の二十年後の宿題のあらすじネタバレ解説!

では、原案となった「往復書簡」の一編『二十年後の宿題』とは一体どんな物語だったのでしょうか?ネタバレ含みザックリとですが、あらすじの紹介と共に解説していきます。

二十年後の宿題のあらすじ

定年退職を迎えた教師竹沢真智子が、かつての教え子である大場敦史へ手紙を送る。長年の教員生活の中で、6人だけどうしても気になる教え子がおり、自分は長期入院のため、大場に彼ら彼女らに会って今の様子を教えてほしいと頼みます。彼は快く引き受け先生のメモに書かれた順番どおりに6人に連絡を取り会い始めるのでした。そして、その6人が全員、小学校時代の「ある事件」に関わっている事を知るのでした。

その事件とは、竹沢先生が夫と6人の生徒を連れて落ち葉拾いに行ったときに、生徒の一人が川に落ちてしまい、それを助けようとした竹沢先生の夫が川に流されて亡くなった、というもの。その事件の葛藤と共に生徒6人の心情が語られます。この事件を軸に、6人それぞれと大場の会話が始まり、真実がさらされていくのです。

たったひとつの真実なのに、6人の受け止め方や生き方への影響がまるで異なっていることに驚く大場。そして最後の一人、6人目に会いに行った時、更なる驚きの真実が待っていたのでした。それは、6人目に会う女性はなんと、大場の婚約者だったのです。しかし、6人とのやり取りや実際に会っていく過程で大場は、自分の婚約者がその中の一人を好きなのではと混乱します。

その後、先生がなぜ6人に会うことを大場に頼んだのかが判明します。婚約者である彼女が、(過去の事故は自分のせいだと思っている)こんな私が結婚してよいのでしょうかと前もって先生に手紙を書いていたことが始まりだったのです。そして最後に差出人がない短い手紙で締めくくられます。「先生、おからだの具合はいかがですか?盆休みに彼女と二人で、先生のお見舞いに大阪まで行かせてもらいたいと思います。それでは、また。」

「北のカナリアたち」原作との違いネタバレ解説

どうでしょうか?ザックリとですがあらすじを載せてみましたが「北のカナリアたち」とは全然違う話です。実際には、当初「北のカナリアたち」の映画製作を行う際に作った脚本が、湊かなえさんの「往復書簡」の一編『二十年後の宿題』に一部すごい似ていたそうなのです。そこで急遽、連絡を取り許可をもらい原案として『二十年後の宿題』を使い製作された、というのが本当の経緯なのだとか。

北のカナリアたちの映画評価はひどい?感想を紹介!

「北のカナリアたち」を観た人たちの感想はどうだったのでしょうか?ひどいと評価を受ける「北のカナリアたち」は本当にひどいものだったのでしょうか?Twitterに集まった感想を紹介します。

「北のカナリアたち」最大の評価と言われている木村八大さん撮影の映像。綺麗な景色や情景は素晴らしいとの感想です。ただし、原作との違いだけではなく、物語の抑揚の無さにも触れています。ひどいと評価されている原因は脚本にもあるとも言えます。

カナリアという部分に焦点を置いてしっかりその意味を理解された方の感想です。良い場面をしっかり演じていた森山未來さんに感情移入された方も多かったようです。

この方の感想は、観て感動された様です。吉永小百合さんの素晴らしさを伺い知れるものになっています。

北のカナリアたちの映画評価まとめ!

映画「北のカナリアたち」のネタバレも含みあらすじなど解説しキャストたちの役所を紹介してきました。本来いろんな賞を受賞しているので悪い作品では無いでしょう。木村八大さん撮影の映像は非常に綺麗ですし、それだけでも十分、一見の価値は非常にある作品です。それだけに湊かなえさんという名前を出してしまった事が惜しいです。結果、それでひどいと感じる結果になってしまったのだと言われています。

出演者に関しても吉永小百合さんを筆頭に、素晴らしい主演者が軒を連ねます。原作と比べてしまうとどうしても感想は否定的になってしまうのですが、映画としては素晴らしい作品だとも受賞歴から言っても証明しております。ひどいという印象だけが先行してしまっている感は否めません。「北のカナリアたち」を観て、どう言った感想を抱きますか?あなたの評価は?未見の方は是非見てみてください。

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