2018年09月29日公開
2018年09月29日更新
半分、青い。にくらもちふさこ作品が登場!秋風羽織(豊川悦司)のモデル?
NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」で、永野芽郁さんの演じる主人公・楡野鈴愛が漫画家のアシスタントとして豊川悦司さん演じる漫画家・秋風羽織の元で働きます。半分、青い。の秋風羽織は実在する少女漫画家である、くらもちふさこさんがモデルとなっており、作品もくらもちふさこさんの実際の漫画が使用されています。この記事ではくらもちふさこさんご自身のことや漫画作品に迫っていきます。
目次
半分、青い。にくらもちふさこ作品の漫画が登場!秋風羽織のモデルなのか調査!
2018年4月2日から放送されている「半分、青い。」には豊川悦司さん演じる秋風羽織(あきかぜはおり)という漫画家が出てきます。秋風羽織の作品は、実在の漫画家であるくらもちふさこさんの実際の作品を使用しているとあり、大きな話題となりました。くらもちふさこさんの作品を使用するということは、秋風羽織のモデルはくらもちふさこさんなのか?くらもちふさこさんとは一体どんな人物なのか?それぞれ調査しました!
半分、青い。とは?
今回紹介する半分、青い。とはNHK連続テレビ小説第98作目の作品です。2018年4月2日から9月29日まで放送される予定となっています。脚本を北川悦子さん、主題歌を人気歌手である星野源さんが担当したことでも話題になりました。
主題歌を担当した星野源さんは、物語のあらすじを聞き「アイデア」という曲名を決めたそうです。星野さんは「すずめのように、生活の中に現れる“影”に対して、アイデアをもって乗り越えていこう、さらっと織り込んで生きていこう、というコンセプトで歌詞を書いていきました。やはり、朝ドラは生活の一部になるような番組だと思うので、主題歌でも生活を応援したい気持ちがありましたね。」と語っています。
岐阜に住む主人公のすずめと幼馴染の律、そして同じく幼馴染のぶっちゃー、菜生と高校生まで地元で過ごします。すずめは小学3年の時にムンプス難聴になり、片耳が聞こえなくなりますが、独特の感覚を楽しみながら成長します。高校卒業後、東京へと上京しますが仕事、恋愛など波乱万丈な人生を送るすずめと、律の関係がどうなるのか?など続きが気になると話題のドラマです。
楡野鈴愛(にれのすずめ)/永野芽郁(ながのめい)
半分、青い。の主人公・すずめを演じるのは永野芽郁さんです。1999年9月24日生まれ、東京都出身。女優だけではなく、雑誌「Seventeen」のモデルとしても活躍されています。映画「俺物語!!」のヒロイン大和 凛子役、映画「ひるなかの流星」の主人公・与謝野すずめ役やUQ mobileのCMにも深田恭子さん、多部未華子さんと姉妹役で出演し、話題となっています。
すずめが弟役の草太(上村海成)と喧嘩をするシーンでは大変わんぱくな姉を演じたり、半分、青い。の作中で涙するシーンでは、周りのキャストからその泣きの演技を高く評価されるなど、演技にも定評があります。
萩尾律/佐藤健
半分、青い。ですずめの幼馴染・律を演じるのは佐藤健さんです。1989年3月21日生まれ、埼玉県出身。「仮面ライダー電王」の野上良太郎役、映画「るろうに剣心」の主人公・緋村剣心役、「天皇の料理番」に秋山篤蔵役で主演を務める若手実力派俳優です。天皇の料理番で料理人を演じた際、料理のシーンに代役を使わず自身でみじん切りなどをしていたそうです。
また、今回の半分、青い。に出演する若手キャストには演技のアドバイスを積極的に行うなどしながら、多くのドラマや映画で培ってきた演技力をたっぷりと発揮しています。すずめの幼馴染として、すずめが何をしたいか、自分の夢は一体何なのか、という気づきを与えるキーパーソンの役柄です。
秋風羽織(あきかぜはおり)/豊川悦司
半分、青い。で人気少女漫画家・秋風羽織を演じるのは豊川悦司さんです。1962年3月18日、大阪府出身。「愛していると言ってくれ」の榊晃次役、「青い鳥」の柴田理森役、映画「20世紀少年」のオッチョ(落合長治)役などを演じるベテラン俳優です。
1995年放送の連続ドラマ「愛していると言ってくれ」では「半分、青い。」のすずめと同じ耳の不自由な役柄を演じ、最高視聴率28.1%を記録する大ヒットドラマとなりました。豊川悦司さん本人も、秋風羽織のキャラクターを、クールでホットだと表現しています。半分、青い。のキャストたちも漫画というものを楽しみながら演技していたようです。
半分、青い。にくらもちふさこの漫画作品が登場!
高校3年の夏休み、律がすずめに秋風羽織の漫画作品を貸すことがきっかけで、すずめは初めて漫画を描くことになります。秋風羽織のトークショーにて自分の原稿を見せ、弟子入りの誘いを受け上京します。この秋風羽織名義の漫画作品が実在するくらもちふさこさんの漫画だったため、強い反響がありました。ここでは使用された作品を紹介します。
いつもポケットにショパン
くらもちふさこさんの、いつもポケットにショパンは1980年~1981年まで別冊マーガレットにて連載されていた漫画です。くらもちふさこさんご自身が高校生までピアノを習っていたそうですが、ピアノの先生に「あなたはショパンを演奏するのに向いていない」と言われたこと、しかしショパンへの憧れが強かったことからこの題名が付けられたそうです。
幼馴染の麻子と季晋(りしん)は共に同じピアノ教室へと通い遊ぶ仲のいい2人でしたが、ある日季晋がドイツへ引っ越してしまい離れ離れになってしまいます。高校生になったころ帰国した季晋と再会しますが、お互いの母親同士の因縁などで昔の様な態度を取ってくれないことから、麻子はピアノを辞めようかと思いますが教師によりコンクールの奏者に抜擢され練習を重ねていきます。
麻子と季晋は毎コンに出場することになり、練習を重ねます。そんな折、麻子の父のことや母の自分を案じる姿を見、苦手意識のあった母と和解します。過度な練習で腱鞘炎になった季晋はそれでも大会に出場しようとしますが、麻子から演奏直前に過去の真相を聞かされ、まるで呪縛から解き放たれたかのように素晴らしい演奏を見せました。そして麻子と季晋の仲も修復し終わる物語です。
いつもポケットにショパンは、律が最初にすずめに貸してくれた漫画です。今まで父・宇太郎の影響で、「マグマ大使」や「あしたのジョー」など、少年漫画を普段読んできたすずめなので、いつもポケットにショパンのような少女漫画は、とても新鮮だったのではないでしょうか?
東京のカサノバ
くらもちふさこさんの、東京のカサノバは1983年~1984年まで別冊マーガレットにて連載されていた漫画です。3人兄弟の末っ子である多美子はすぐ上の兄・暁(小さい兄ちゃんの意でちーちゃん)のことが好きなのですが、この2人は実の兄弟ではないのです。多美子の母が女優の羽生かおりのマネージャーをしていた頃に、その女優が若くして産んだ子供が暁だったのです。
ちーちゃんは様々な女性と関係を持つ遊び人のような男性ですが、紫という女性といい雰囲気になります。しかし、紫とちーちゃんは異母兄弟の関係だということがわかり、政治的な力を持つ紫の父がちーちゃんを手元に置こうと画策しますが、それを断り多美子と一緒に過ごすことを決意し、ハッピーエンドで終わります。
終盤でちーちゃんと実母の羽生かおりが偶然再会するシーンがありますが、お互いに親子だと確信した上でのセリフのやり取りが泣けるとの感想がありました。兄妹の禁断の恋がテーマの漫画です。
律は「いつもポケットにショパン」を読み終わると別のタイトルの漫画を1つづつ貸してくれますが、これは受験勉強などで忙しい友達に会えず寂しい思いをしているすずめのために、毎日5分でも会えるようにと律が機転を利かせたのではないかと言われています。すずめはこの律の気遣いで、漫画家になるという自分の夢を見つけることになります。
アンコールが3回
くらもちふさこさんの、アンコールが3回は1985年~1986年まで別冊マーガレットにて連載されていた漫画です。敏腕マネージャーの不破はある日タクシーにたまたま乗り合わせた二藤ようこをスカウトするのですが、ようこの勘違いで結婚することになります。
少女漫画の冒頭から結婚してしまうなんてこの後のストーリーが面白くないんじゃないか?と思う方が多いかもしれません。しかし、勘違いから始まった2人の関係が話が進んでいくにつれ、本当にお互いに恋をするようになっていき、ようこが女性として生きるのか?歌手として生きるのか?を葛藤し、紆余曲折していくストーリー展開がくらもちふさこ作品らしく大変面白い漫画です。
80年代の歌手と言えば松田聖子さんや中森明菜さんが有名ですが、昭和の時代から現代まで「アイドルは恋愛禁止」と暗黙のルールがあるのは変わらないんだな、という感想もありました。タイトルである「アンコールが3回」とは、「通常アンコールは2回だけど、3回目もアンコールされるような歌手になろう」という不破の言葉からきているそうです。こちらの作品も人気が高く、好きで今でも漫画本を持っている方が多いようです。
視聴者の反応はどうだった?
ここからは少し、半分、青い。にくらもちふさこさんの漫画がでてきたシーンを見たファンたちの感想を紹介していきます。
またくらもちふさこのまんが読みたくなるな〜 #半分青い
— めぐ (@meguuuxxx) September 25, 2018
Twitterで検索してみると、「また読みたくなった」や「懐かしい!この漫画持っていた!」など、くらもちふさこさんの人気がわかるツイートが多く見受けられました。実際に半分、青い。を見ているファンたちが、くらもちふさこさんの作品を楽しんできた世代であることがわかります。
ああー、今週で #半分青い 終わっちゃうの嫌だ〜〜😭
— 聖こりん (@holy1angel) September 25, 2018
見た事のあるこれまでの #朝ドラ の中で一番好き❗️ 一番面白いって思った❤️ 私自身、少女時代に漫画家を目指してた事あって、よく漫画を描いてたし #くらもちふさこ 先生のファンだったし、とてもドキドキ💓しながら見てた。大人の少女漫画✨
くらもちふさこさんの漫画は時代を超えても愛される漫画なのが、少しTwitterを見ただけで伝わってきます。大人の少女漫画と言われるように、今は大人になってしまい少女漫画を読まなくなった人でも、楽しめる作品のようです。
くらもちふさことはどんな人物?
ではここで、漫画家くらもちふさこさんとはどんな人物なのか?紹介します。くらもちふさこさんは1955年5月14日生まれ、東京都渋谷区出身です。「ガラスの仮面」で知られる美内すずえさんのアシスタントを務めていたこともありました。お父様が元日本製紙の会長で、妹の倉持知子さんは「ぶ~け」にて「青になれ!」などを連載していた人気漫画家です。
「メガネちゃんのひとりごと」が1972年の別マまんがスクール金賞を受賞し、そのまま「別冊マーガレット」に掲載され、くらもちふさこさんは漫画家としてデビューします。1996年には「天然コケッコー」が第20回講談社漫画賞を受賞し、2017年には「花に染む」が第21回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しました。「天然コケッコー」は2008年に映画化もされています。
いくえみ綾とは仲良し?
くらもちふさこさんについて調べると必ずと言っていいほど同じ少女漫画家のいくえみ綾さんの名前が出てきます。いくえみ綾さんは大ヒットしたドラマ「あなたのことはそれほど」の作者で、そのほかにも「潔く柔く」や「プリンシパル」など映画化されている漫画もある大御所の漫画家です。
くらもちふさこさんの方がいくえみ綾さんの先輩にあたり、いくえみ綾さんの担当編集とくらもちふさこさんの担当編集が同じ方だったことから親交を深めたそうです。いくえみ綾さんのペンネームは、くらもちふさこさんの作品である『小さな炎』の綾瀬郁から「いく」「綾(漢字)」を、『白いアイドル』の笑から「えみ」を、『糸のきらめき』の良から「りょう」から取ったそうです。
くらもちふさこの現在
くらもちふさこさんは現在、手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した「花に染む」以降、漫画を描かれてはいないようです。ですがココハナにて「とことこクエスト」というエッセイを書かれているそうです。ご結婚されているとの情報はありませんでしたので、現在独身です。ブログなどをなさっている様子もありませんが、くらもちふさこさんのファンサイトが存在しておりましたので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか?
半分、青い。の秋風羽織のモデルはくらもちふさこ
半分、青い。にくらもちふさこさんの作品が出てきたことを紹介しましたが、くらもちふさこさん同様人気少女漫画家である秋風羽織のモデルはくらもちふさこさんなのか?調査しましたので紹介します。
半分、青い。の秋風羽織とは?
半分、青い。の秋風羽織とは、豊川悦司さんが演じる物語中の1989年で作品累計5000万部越えの超売れっ子少女漫画家です。「羽織」という名前から女性の漫画家だと思われていましたが、本名は美濃権太(みのごんた)と言い実は男性だったという個性的な役どころです。
名古屋でのトークショー開催時、すずめは秋風羽織に五平餅を差し入れます。五平餅を気に入りすずめを楽屋へ呼び入れた際に、彼女の漫画の原稿を見せられ、基本など何も出来ていない素人の出来栄えながら、才能を見出し弟子へと誘うことになったのです。五平餅食べたさで弟子へと誘い、メシアシと言われるように雑用ばかりさせられていましたが、様々なことがありすずめは秋風羽織に認められます。
後にすずめは漫画家としてデビューし連載を抱える身になりますが、スランプが原因で漫画家を辞めてしまいます。その際、秋風羽織はすずめや他の弟子に対し「私の人生を豊かにした」と語ったそうです。初登場時はサングラスにロン毛、黒い服装でいかにも怪しげな中年男性でしたが、弟子思いの優しい漫画家でした。
半分、青い。の秋風羽織のモデルはくらもちふさこ?
半分、青い。で豊川悦司さん演じる秋風羽織のモデルは実在する漫画家であるくらもちふさこさんか?という噂が出ていますが、作者名だけ変更し、表紙やタイトルをそのまま使っていることからも、秋風羽織のモデルはくらもちふさこさんであることは明白です。当時くらもちふさこさんの作品を読んでいた方や、今も好きで愛読している方はすぐに分かったようです。
くらもちふさこの代表作を紹介!
これまでくらもちふさこさんのことや、半分、青い。の秋風羽織のモデルについてまとめてきましたが、ここからはドラマに出た漫画以外のくらもちふさこさんの代表作を紹介します!半分、青い。効果で紙面は売り切れ続出しているそうなので、くらもちふさこさんの漫画が気になる方は早めに注文した方がよさそうです。
おしゃべり階段
おしゃべり階段は別冊マーガレットにて連載されていた漫画です。天然パーマの髪の毛がコンプレックスの主人公・森本加南(もりもとかな)と同級生の中山手線(なかやまてせん)との淡い恋模様を描きながら中学~高校を過ごすストーリーです。学生時代、周りにあったようなリアルな出来事の描写に、大人になってから読み返すと当時を思い出す方が多かったそうです。
天然コケッコー
天然コケッコーは、1994年~2000年にコーラスで連載されており、第20回講談社漫画賞を受賞しました。地方の田舎の村に住む主人公・そよと、東京から転校してきた大沢との恋愛を描いた漫画です。
2007年には映画化されており、主人公の右田そよ役を夏帆さん、大沢広海役を岡田将生さんが演じています。夏帆さんはこの映画で初主演を務め、日本アカデミー賞や報知映画賞など多数の賞を受賞しました。夏帆さんは他にも映画「砂時計」や「オトメン(乙男)」でも主演を務めています。岡田将生さんは映画「宇宙兄弟」や大河ドラマ「平清盛」に出演するなど幅広い活躍を見せてくれる俳優です。
花に染む
花に染むは、コーラスにて2010年~2011年まで第1部が連載していました。後続誌のCocohanaにて2013年~2016年まで新章として連載し、現在は完結しています。花に染むはCocohanaにて連載されていた「駅から5分」のスピンオフ作品で、不定期連載されていた「駅から5分」を一時休載して花に染むの連載を進めていました。
主人公は畳屋の娘の宗我部花乃(そがべかの)。花乃が小学6年生の頃、家の隣に建つ比々羅木神社の次男・圓城陽大(えんじょうはると)の流鏑馬姿に心を奪われ、弓道を始めます。ある日、比々羅木神社が火事になり陽大の兄・陽向(ひなた)と両親が亡くなってしまいます。
従姉妹の圓城雛(えんじょうすう)との関係や、陽人に一目ぼれする水野楼良(みずのろうら)の登場で、花乃と陽大の関係がどうなっていくのか?気になる漫画です。恋愛漫画ではあるのですが、陽大や雛の心理描写が巧く隠されていたり、比々羅木神社の不審火事件が未解決なのでミステリー要素を含むシリアスな雰囲気の作品となっています。
半分、青い。に漫画作品が出たくらもちふさこは秋風羽織のモデル!今後もドラマを楽しもう!
半分、青い。の秋風羽織の漫画作品が出ましたが、それは実在する漫画家のくらもちふさこさんの作品であることがわかりました。これまで紹介した内容を見ても秋風羽織のモデルはくらもちふさこさんで間違いないでしょう。
主人公のすずめと同じように学生時代くらもちふさこさんの漫画にはまり、登場キャラクターに夢を見ていた方達が大人になった今、半分、青い。を視聴して懐かしく思い、再び当時連載していた漫画が注目を集めているようです。くらもちふさこさんはそれ程までに影響力のある、実力派な漫画家です。
半分、青い。は2018年9月29日で最終回を迎えますが、NHKの朝ドラは最終回を迎えた後に総集編を放送しますので、まだ見たことのない方はぜひご覧になってください。作中のくらもちふさこさんの作品が登場するシーンにも、ぜひ注目してみましょう。