東京ヴァンパイアホテルのキャスト一覧！あらすじもネタバレ解説

ドラマ「東京ヴァンパイアホテル」。園子温監督の初のドラマシリーズになります。本作は2017年6月16日よりAmazonプライムにて9話一挙配信されています。「東京ヴァンパイアホテル」は、人類滅亡と地球破壊を目論むヴァンパイアと人間たちの戦いが描かれているドラマになります。ここでは、ドラマに出演してるキャストやネタバレあらすじ、見どころを紹介していきます。

舞台となるのは2021年の新宿で、東京オリンピック直後の東京です。22歳の誕生日を迎えるマナミを狙う謎の吸血鬼から、Kはマナミを救おうとする。吸血鬼から狙われるマナミとそれを阻止しようとするK。彼女たちは何者なのか？2021年の新宿を舞台にして、ド派手なアクションとともに幕を開けます。

過去、ヴァンパイア族を地下に追いやったコルビン族はこのホテルを用いた恐るべき計画を進めていました。それは、人間の若い男女を大勢集め、世界が終わることを告げ、強力なシェルターでもあるこのホテルの中で生き延びることを選択させ食料を生涯確保するという計画です。人類とヴァンパイア族、コルビン族の戦いが始まります。

マナミの誕生日を居酒屋でお祝いしていたところに、突如登場したギガ。ギガはマナミ以外を惨殺しますが現れた追手に殺されてしまいました。ギガが殺した相手から奪ったカードをマナミに託すしましたが、パニックになったまなみは、その場から逃げ出すことに必死になっていました。その時に出会うのがKと名乗るヴァンパイアです。何も信じられないマナミは、Kからも当然のように逃げ出します。

Kはマナミが逃げ込む交番の警官やマナミの彼氏がコルビン族だと暴き殺害します。恐怖によりKの元から逃げるマナミ。執拗に追いかけるKは躊躇なく人を殺しマナミを連れて行こうとします。それでも逃げるマナミを助けたのがコルビン族を名乗る山田でした。山田とKが戦闘しますが、山田が勝利します。山田は「お前も生き延びてみろ。このクソみたいな人間の世界で」と言い放ちます。
 

1999年9時9分9秒に日本で生まれた3人の子に地下に追放されていたドラキュラ族が血を飲ませ、その成長を待っていました。その子供たち二人の話から始まります。J（のちのマナミ）は9歳の頃母親が出て行ってしまいますが、その後夫は再婚します。 Mは1ヶ月100万円、生涯2億円という契約の元仮面夫婦の下で育てられます。Mが母親に噛みついたことが原因で、母親はドラキュラ族にさらわれ、Mには違う母親がやってきます。

その後Mは飼い猫の太郎をかみ殺すなどして、高校生に成長していきます。彼氏ができて母親に紹介するという場面で、唐突に腹痛で倒れ吐血してしまいます。その時にJ（マナミ）と会いますが、何も通じ合えないままに終わります。「小さいころから何かおかしいと思っていた」と、自分自身のおかしさに気づいていたMは、最後にあの子（マナミ）と会いたいと願いましたが、それもかなわずに路上で息絶えてしまいます。

先程のシーンから変わって、過去のKとノアがトランシルヴァニアで、昔ヴァンパイアが経営していたと言われるホテルでコルビン族の少女に出会います。その日はドラキュラ族を退治した日であり、お祭りが行われる日で、ホテルは締め切られコルビン族に捕まってしまいます。その後山田と女帝のもとに連れられていき、ノアはコルビン族に、Kは日本人という理由でドラキュラ族に血を吸われてしまうのでした。

人間を顧客とするホテルレクイエム。そこに男性10万円、女性15万円、カップル成立で100万円というコルビン族のイベントに人間が招待されます。その中にKとその仲間ジルとドレもいます。ホテルに戻った山田は、山田内閣総理大臣の演説を見て怒りを露わにします。そこへ、ノアがマナミを連れてきます。まだ誕生日を迎えていないマナミだったが、女帝はその血を飲み体力が回復していきます。

地下にはレジャーランドがあり、月に一度の採血をすれば、ホテルの部屋での生活が保障される。そんな説明を受けるイベント参加者でしたが、突如、女帝が「今日、世界が終わる」と宣言。ホテルは守られ、参加者とコルビン族だけが生き残ると女帝は言います。山田によって世界中が破壊されて行く映像を見せられ、ホテルから出て帰ると言った男女はその場で殺され、参加者たちはただただうろたえることしかできませんでした。

イベント参加者は無理やり部屋に案内され、反抗しようとしますが、コルビン族はいくら倒しても直ぐに起き上がるので歯が立ちません。監視カメラを操作してマナミを連れ出したKは、かつての友人で、今はコルビン族となってしまったノアと密かに協力して、地下深くのドラキュラ一族のもとへ向かいます。ノアとともにコルビンの血でしか開かない隠し扉から地下のドラキュラ族の元へ向かいます。

ここで、マナミ生誕の秘密が明かされます。1999年、グランドクロスが起きた日の同じ時刻に生まれた3人の子どもの1人が、マナミだったのです。しかし、他の2人はいにしえの血が体の中で異常を来たし、苦しみながら死んだり、自殺したため、マナミだけが22歳まで生き残ったことを知ります。Kはマナミをここへ連れてくるために遣わされた使者だったということが明かされました。

無限の力を秘めた３人の子ども達の中で唯一、22歳まで成長したマナミがやって来るのを22年間待ち続けてきたドラキュラ一族は、マナミの血を吸うことで立ち上がります。地上の邪悪なコルビン族を倒すためにルーマニアへドラキュラ一族は向かい、マナミとKは再び東京ヴァンパイアホテルへ。ノアを置いていこうとするKに、ノアは秘めた想いを告げますが、Kは戦力にならないと置き去りにし、マナミとともに日本へ向かいます。

その頃、東京ヴァンパイアホテルでは、姫が死んで、山田が帝王となっていました。一方、ホテルに閉じ込められた人間の男女たちは、ここから脱出しようと一致団結してそれぞれ武器を持ち、戦略を練り、ヴァンパイアの本性を現したホテルの従業員たちを相手に戦いを開始します。そこに到着したKは弓でコルビン族の影に火を放ち、刀で次々と斬りつけていきます。

東京ヴァンパイアホテルから脱出しようとした人間を制圧した帝王の山田は、世界の終わりを信じない人々に、外の世界を垣間見せます。そこは灼熱の炎が果てしなく広がる東京がありました。従順になった人間に山田は、時間内にカップルを成立させてセックスするよう求めます。成立しない場合は死が待っていると告げると、手当たり次第に男と女は結びつくことに。山田ら吸血鬼コルビン族へ永遠に血を提供し続けるために。

Kとマナミは捕らえられてしまいますが、マナミは、エリザベート・バートリらに血を吸われたことで本来の血の力が覚醒を始めます。一方、Kはホテルの壁の裂け目に引きずり込まれてしまいます。そこはホテルの生活からドロップアウトした連中が押し込められた人間の生き地獄でした。その中でKは東京ヴァンパイアホテルの正体を知ることになります。

ついに反乱を起こした人間たちと、コルビン族の最後の戦いが幕を開けます。人間とヴァンパイアによる、刀と銃による激しい戦いが、ホテルの各所で繰り広げられていきます。山田は機関銃で人間どもを血祭りにあげ、覚醒して獣と化したマナミは、鋭く伸びた爪を武器にコルビン族の体を引き裂いていきます。やがてホテルの壁からも血が噴き出し、ホテルそのものである姫が苦しみ始めると、ホテルの姫を引き裂いてKが生還します。

鮮血で全身を染めたKは、刀を手にコルビン族を次々と倒し、極彩色のホテルを血の海へと変えていきます。そんな中、Kのもとにドラキュラ一族から意外な報せが届きます。Kとマナミ、Kとノアの愛憎、女帝とエリザベート・バートリの運命、山田の出生の秘密……すべては東京ヴァンパイアホテルで結末を迎えることになります。

マナミを吸血鬼から守り、コルビン族の滅亡をはかる女性です。とても強大な力を持っています。

夏帆さんは、12歳でティーンモデルとしてデビューし女優としても多くのキャリアを積んできています。本作で初めて本格アクションに挑戦します。夏帆さんは「こんな作品を作り上げてしまう園さんの頭の中は一体どうなってるのでしょうか。園さんには驚かされっぱなしです」とコメントしていました。今作以外にも「みんな！エスパーだよ！」で園子温とタッグを組んでいます。

ホテル「レクイエム」を仕切る、コルビン族の男吸血鬼。合コン大会を主催している重要人物です。

満島真之介さんは、本作で園子温組に初めて参戦します。姉は女優の満島ひかりさんで、園子温さんの映画「愛のむきだし」で一大ブレイクしています。山田役に抜擢された満島さんは「『園子温×ヴァンパイア』に興奮しないわけがない」と話し、「これまでのヴァンパイア作品の常識を振り切った園子温ワールド作品を楽しんでほしい」とコメントしていました。

吸血鬼から命を狙われる女性。特別な日に、予言された場所で生まれ、特別なパワーを持っています。

冨手麻妙（とみてあみ）さんは、元AKB48の研究生でしたが、現在は女優・タレントとして活躍しています。映画『新宿スワン』で念願だった園子温監督作出演となり、その後女優としての頭角を現します。今では園組の常連女優となり、2017年にはロマンポルノのリブート映画『アンチポルノ』で初主演を飾りました。

作中のホテルを仕切る権力を持ったコルビン族の女帝です。また、姫はホテルと一体化している吸血鬼です。

安達祐実さんは、今作では2役の怪役を演じきっています。子役として大成した印象が強い安達祐実さんですが、映画『花宵道中』で堂々のフルヌードを披露し子役のイメージを払拭しました。そんな安達祐実さんが本作で魅せる、奇怪な女帝に注目です。

エリザベス・バートリは、上記のように艶やかなドレスを着た、ホテルを仕切るコルビン族の女吸血鬼です。

神楽坂恵はさんは、園子温監督の妻として知られている、元グラビアアイドルです。映画「冷たい熱帯魚」、「恋の罪」での体当たりの演技が話題になりました。今作以外にも、映画「ヒミズ」「神の舌を持つ男」 TVドラマ「みんな！エスパーだよ！」で園子温監督と共演しています。

斎藤工さんは、は第1話にゲストキャストとして出演しています。ビジュアルは全身タトゥーが入った衝撃的なものです。かねてから園子温監督とヴァンパイアの世界について語り合っていたようで、園が作るヴァンパイアの世界にゾクゾクしながら演じたと語りました。

中川翔子さんは、斎藤工さんとともに第1話ゲストとして出演しています。今作では、中川さんが前から演じてみたかったという殺人鬼役に挑戦します。今まで見せたことがないという衝撃的な姿を観ることができます。

松井玲奈さんは、第2話に登場するゲストキャストで怪しい女役を演じています。SKE48卒業後、順調に女優活動を行っています。

規制の対象となりやすい表現である「エロ」や「グロ」「暴力」は何かと避けられがちですが、「東京ヴァンパイアホテル」は、地上波のような厳しい"放送規制"のない媒体であるAmazonプライム・ビデオで制作・配信されているドラマということで、非常に自由度が高い作品となっています。

全編を通して彩りが鮮やかで、色使いがとても秀逸なドラマになっています。かなり芸術よりのドラマ作品に仕上がっています。また、戦闘シーンが何かと多いドラマですが、アクションシーンがミュージカルかのようにリズムよく描かれています。思わず巻き戻してもう一度見てしまうような、テンポよく進むアクションシーンが随所に盛り込まれています。

「東京ヴァンパイアホテル」は、ルーマニアで撮影が行われた作品です。ルーマニアは小説の吸血鬼のモデルになったブラン城がある国。ルーマニアの現地の人にもあまり知られていない秘境でも撮影したそうで、古代洞窟など美しく妖しい大自然の風景が随所に登場しています。セットでは出せないリアルな雰囲気はぜひドラマを実際に見て、壮大さを楽しんでみてはいかがでしょうか。

回を追うごとに圧倒的に増していくスピード感と、解き明かされていく謎に、のめり込んでしまう作品です。また、このドラマのポイントとなる世界観や鮮やかなビジュアルは、他の同ジャンルのドラマの中では群を抜いています。園子温監督ドラマ「東京ヴァンパイアホテル」は、Amazonプライム独占見放題となります。園ワールドを存分に楽しめる本作、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。