ダークナイト・ライジングのあらすじとラストを考察!評価や名言も紹介

新しいバットマン像を提示した「ダークナイト」の続編、「ダークナイト・ライジング」。今回は「ダークナイト・ライジング」のあらすじと衝撃的なラストまでを考察していきます。さらに「ダークナイト・ライジング」の評価やメディアでの取り扱われ方や、「ダークナイト・ライジング」の名言もご紹介します。アメコミを代表する映画シリーズにまで発展したバッドマンは果たして今回はどのような物語を紡ぎ出すのでしょうか。

ダークナイト・ライジングのあらすじとラストを考察!評価や名言も紹介のイメージ

目次

  1. ダークナイト・ライジングを解説!あらすじやラストをまとめて紹介
  2. ダークナイト・ライジングとは?
  3. ダークナイト・ライジングのあらすじを解説!
  4. ダークナイト・ライジングのラストを徹底考察!
  5. ダークナイト・ライジングのキャスト一覧
  6. ダークナイト・ライジングの名言
  7. ダークナイト・ライジングを見た人の評価は?
  8. ダークナイト・ライジングについてまとめてみた

ダークナイト・ライジングを解説!あらすじやラストをまとめて紹介

今回は新しいバッドマン像を提示した名作・ダークナイトの続編、ダークナイト・ライジングの内容を解説していきます。あらすじから、衝撃的なラスト、魅力的なキャラクターとキャスト、ヒーローたちの名言集、さらにメディアでの取り扱われ方や評価まで、まとめてご紹介致します。

ダークナイト・ライジングとは?

ダークナイト・ライジングをご紹介を致します。クリストファー・ノーラン監督版「バットマン」は一体どのように産まれたのか。その原作から歴史まで紐解くことで、ダークナイト・ライジングをより深く知ることが出来るでしょう。

ダークナイト・ライジングはDCコミックスのアメリカン・コミックス『バットマン』を原作にした実写映画

ダークナイト・ライジングはもともと、アメリカン・コミック(通称アメコミ)の二大出版社の一つ、DCコミックスが出版している漫画作品「バットマン」を元にした実写映画作品になります。あえて日本の漫画に例えれば最近映画化された「るろうに剣心」が似ているかもしれません。出版社も集英社であり「週刊少年ジャンプ」と少年誌として非常に有名ですから、似ている部分もあるかもしれません。

ダークナイト・ライジングの構成

「ダークナイト・ライジング」は「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」と続く「ダークナイト・トリロジー」の第三作目であり最終章として構成されています。トリロジーとは三部作という意味で劇・小説・オペラを説明する時に使われる言葉です。三つに分かれていながらも、同じ主題を持った作品群を指します。つまり「ダークナイト・トリロジー」とは「ダークナイト」という主題を持った一種の変奏曲ということになります。

ダークナイト・ライジングは実写版バットマンの7作目にあたる

さらに、バットマンの実写映画化作品としては累計して第7作品目になります。そのため「ダークナイト」シリーズ自体がティム・バートンが1989年に実写映画化した「バットマン」から連綿と連なる現代的なリアリティを持ったバットマン像をいかに発展させるか、又させてきたか、がテーマになっていることが分かります。

ダークナイト・ライジングの監督はクリストファー・ノーラン

「ダークナイト・ライジング」の脚本を手掛けたのは、「ダークナイト・トリロジー」シリーズの監督を務めたクリストファー・ノーランになります。ノーランによると「ダークナイト・ライジング」の脚本の構想には1859年に出版されたチャールズ・ディケンズの長編小説「二都物語」が元になっているそうです。

ダークナイト・ライジングは古典的バットマンコミックスから影響を受けている

さらに「Batman:Kingtfall」「Batman:The Dark Knight Returns」「Batman:No man's Land」等の古典的なバットマンを原作にしたコミックス群からもインスピレーションを得たそうです。これらのバットマン・シリーズは1980年代から1990年代までに発表された作品であり、ティム・バートンが「バットマン」を撮影した前に発表されたものが殆どです。

ダークナイト・ライジングの脚本はチャールズ・ディケンズの二都物語の影響がある

また「二都物語」はロンドンとパリを舞台に、フランス革命を背景にしたダニーとカートンという2人の青年と無罪でありながら、囚われの身となってしまったルーシーによる三角関係と悲恋をテーマにしています。「二都物語」は罪を代わりに被り断頭台の餌食になってしまうことにより、現代における真実のありかたを問うた小説です。「責任」や「罪を被る」と言うことが「ダークナイト・ライジング」の大きなテーマになっています。

ダークナイト・ライジングのあらすじを解説!

「ダークナイト・ライジング」のあらすじです。ラストのどんでん返しまで含めて「ダークナイト」の方が評価は高いですが、「ダークナイト・ライジング」自体反「ダークナイト」という物語構造をしています。そこであらすじから、「ダークナイト・ライジング」のストーリーを追っていきます。

ハービー・デントの死から8年

あらすじです。「ダークナイト・ライジング」の舞台は、前作で地方検事であるハービー・デントの死後、8年後から始まります。ハービー・デントは実はトゥー・フェイスという犯罪者であったのですが、ゴッサム・シティ警察はデント法を適用させることで、ほぼ全ての組織犯罪を根絶やしにして撲滅することが出来ました。

バットマンの活動を引退

あらすじです。その一方で、バットマンに扮して、ゴッサム・シティの不正と戦ってきた超富豪のブルース・ウェインは、ハービー・デントの犯した罪を被り、バットマンとしての活動を引退してしまい、自らが経営するウェイン産業の職務からも遠のいていました。そこにブルース・ウェインの会社の役員であるジョン・ダゲットが乗っ取りを企みます。

ブルース・ウェインの破産

あらすじです。ジョン・ダゲットは傭兵を用意していたため、結局、市警を全滅にして、市警本部長ジム・ゴードンもダゲットの傭兵に捉えられてしまいます。ここでハービー・デントが行った殺人の罪を、実はバットマンが被っているという事実を記されているスピーチ原稿を奪われてしまいます。さらにブルース・ウェインの指紋を入手したベインはゴッサム証券取引所を襲撃すると共に、指紋を利用して、ブルース・ウェインを事実上の破産へと追い込みます。

ミランダ・テイトがウェイン産業を引き継ぐ

あらすじです。ウェイン産業は核融合炉さえも扱う巨大企業です。自分の指紋の悪用を恐れたブルース・ウェインは会長職をミランダ・テイトに引き継がせることで、問題を解決します。ここに「ダークナイト・ライジング」のテーマの一つ、「責任」と「罪を被ること」に繋がる解決方法が提示されています。ダゲットによる会社の乗っ取りは失敗しましたが、実はダゲットは傭兵として雇っていたベインに利用されていただけでした。

ゴッサム・シティはベインに支配される

あらすじです。ラーズ・アル・グールからゴッサム・シティの破壊の使命を受け継いだベインはブルース・ウィルスを地下牢獄「奈落」に幽閉して、さらにパヴェル博士を脅迫、核融合を起こさせ、中性子爆弾を製造させます。ベインはあらゆる犯罪を犯しながらもハービー・デントの例を持ち出して、自らの罪さえゴッサム・シティの市長に着せて、大衆の面前で処刑をしてしまいます。

バットマンたちの逆襲が開始する

あらすじです。さらにベインはハービー・デントの罪も暴露することで、ゴッサム・シティをスラム化を成功します。奈落に幽閉されていたブルース・ウィルスは脱出に成功して、セリーナ、ゴードン、ブレイクらと共にゴッサム・シティに仕掛けられた中性子爆弾の爆発を阻止する為に行動を始めます。

ミランダ・テイトの正体はラーズ・アル・グールの遺児、タリア・アル・グールだった

バットマンはベインを追い詰めることに成功しますが、自分の会社を譲ったミランダにわき腹を刺されてしまいます。実は彼女の正体こそ、ラーズ・アル・グールの遺児、タリア・アル・グールであり今回の犯罪の首謀者だったのです。

ラストにバットマンはゴッサム・シティを助けるために命をかえた

タリアは、中性子爆弾を稼動させようとする、バットマンの仲間はそれを阻止する、と二転三転とした後、中性子爆弾を持ったタリアの乗っていた車両もクラッシュしてしまいますが、中性子爆弾の爆発の作動は止められません。そこでバットマンがバットでゴッサム・シティから離れた海上で爆弾を爆発させることで、町の危機を救ったのです。

ラストからさらにブルースウェインの生存と新たなバットマンの誕生へ

ラストには一見、バットマンとブルース・ウィルスは亡くなったかと思いきや、密かに生存していました。さらにセリーナと結婚していて、執事のアルフレッド・ペニーワースとイタリアのフィレンツェで再開しています。そうして警察を辞めたブレイクがバットケイプを発見します。はたしてブレイクは新たなバットマンになるのでしょうか。

ダークナイト・ライジングのラストを徹底考察!

ダークナイト・ライジングのラストを彩る様々な謎を徹底的に考察をしていきます。何故ブルース・ウェインはラストに爆発に巻き込まれた後、死んだふりをして姿を消したのか?最後にバットマン自身を消すことで、ダークナイト・ライジングは象徴として新たなバットマン≒ダークナイト像をネガとポジを反転させてライジング化させました。以下に詳しく考察をしていきます。

ブルースが死んだふりをした理由とは?

ブルース・ウェインが何故、死んだふりをしていたのでしょうか。理由の一つに、ハービー・デントの存在があります。ハービー・デントの意志を継ぐべく、デント法を執行することで、ゴッサム・シティから犯罪を駆除することが出来ました。つまりゴッサム・シティを守るために、正義のために正義の検事、ハービー・デントの意思を継いてデント法が誕生した、という物語が必要だったのです。

バットマンはゴッサム・シティにとって恐怖と正義のシンボルである

そうして、バットマンでありブルース・ウェインも自分の物語の最後として、命を懸けてゴッサム・シティを守ったというバットマンが生き残るための物語を必要としたのです。バットマンという物語が残れば、ゴッサム・シティを守る守護神が象徴として存在することが出来ます。つまりブルース・ウェインが死んだ物語があるからこそ、バットマンが新たに活躍をすることが出来るのです。

ロビン(ブレイク)も新たなバットマンの役割を担う

実際に、警察を辞めたブレイクがバットケイプを発見することで、彼が「バットマン」シリーズのロビン、つまりバットマン神話の跡を継ぐ存在として機能する可能性を私たちに提示しています。ティム・バートンの描いた「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」ではロビンはあくまでバットマンの相棒の立ち位置でしたが、クリストファー・ノーランの描いた「バットマン・トリロジー」ではロビンもバットマンなのです。

アメコミの作り方と映画の作り方の共通項

バットマンやスーパーマンの物語の特徴は時代を反映している所であり、キャラクターに変化はなくとも、ストーリーに大きな変化があるところです。つまりバットマンやスーパーマンたちはあくまで作家の思想を反映させるキャラクターになるのです。また漫画の作り方自体、一人の作家によって成り立っている日本の漫画の作り方と反して、工房的にキャラクターやストーリー自体に歴史や学問が存在します。

ダークナイト・ライジングのバットマンは一個の苦悩する個人の象徴だった

個人の自由を尊ぶアメリカでありながら、歴史や学門や思想を反映しているのが、アメコミの特徴であり、そこには工房の思想が存在します。バットマンというキャラクターがティム・バートンによって実在するキャラクターとして肉付けされ、クリストファー・ノーランによって、正義と悪の狭間で苦しむ二面性を持つ人間であることが表現されました。ノーランのバットマンは戦い続ける超人ではなく単なる一個の人間なのです。

ダークナイト・ライジングのキャスト一覧

ダークナイト・ライジングのキャストです。主人公バットマンを演じるクリスチャン・ベールからキャットウーマンを演じることで新境地を開いたアン・ハサウェイまでご紹介いたします。

バットマン(ブルース・ウェイン)役のクリスチャン・ベール

クリスチャン・ベールは1974年生まれの英国俳優です。スピルバーグ監督の「太陽の帝国」にオーディションに参加した4000人の中から主役に選ばれ13歳にして映画デビューをしているいわゆる天才少年でした。その後彼の名前が新たに知られるようになったのは「ベルベッドゴールドマイン」や「アメリカン・サイコ」等によります。「アメリカン・ハッスル」では頭髪を抜き、肥満体になるまでの凄まじい役作りを披露しました。

ロビン(ジョン・ブレイク)役のジョゼフ・ゴードン=レヴィット

ジョゼフ・ゴードン=レヴィットは1981年生まれの米国俳優です。「リバー・ランズ・スルー・イット」で映画デビューを果たします。2009年に公開された「(500)日のサマー」によってゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされています。「フィフティ/フィフティ」で深刻な状況をユーモアを持って演じられる才能を持った稀有な俳優です。

アルフレッド・ペニーワース役のマイケル・ケイン

マイケル・ケインは1933年生まれの英国俳優です。「探偵スルース」や「アルフィー」等で幾度もアカデミー賞主演賞にノミネートされていますが、実際は「ハンナとその妹」と「サイダー・ハウス・ルール」で助演賞を受賞しているのみでした。また作品を選ばずに出演をしているため、「沈黙の要塞」や「オースティン・パワーズ ゴールドメンバー」等失敗作・怪作にも出演をしています。2000年にはナイトの叙され、Sirの称号を受けています。

キャットウーマン(セリーナ・カイル)役のアン・ハサウェイ

アン・ハサウェイは1982年生まれの米国の俳優です。映画デビュー作「プリティ・プリンセス」が大ヒットを記録しましたが、女王のイメージの払しょくに苦しんだそうです。「ブロークバック・マウンテン」「プラダを着た悪魔」でアイドル女優から脱却、2012年の「レ・ミゼラブル」では吹き替え無しのミュージカルに挑戦し高い評価を受けます。キャットウーマン役ではセクシーなコスチュームを着てアクションもこなしました。

ジェームズ・”ジム”・ゴードン役のゲイリー・オールドマン

ゲイリー・オールドマンは1952年生まれの英国俳優です。1982年にセックス・ピストルズの伝記映画「シド・アンド・ナンシー」で主演のシド・ヴィシャスで映画デビューをしています。エキセントリックな役が多く「レオン」の悪徳警官役でブレイクを果たします。「ハンニバル」ではレクターの宿敵を演じています。2011年に出演した「裏切りのサーカス」ではアカデミー賞主演男優賞にノミネートされています。

ベイン役のトム・ハーディ

トム・ハーディは1977年生まれの英国俳優です。リドリー・スコット監督の「ブラックホーク・ダウン」で映画デビュー。クリストファー・ノーラン監督の「インセプション」「ダークナイト・ライジング」「ダンケルク」にも出演しています。「レヴェナント:甦りし者」ではアカデミー賞助男優賞にノミネートされるなど、現代で注目を浴びる俳優の一人です。

ダークナイト・ライジングの名言

ダークナイト・ライジングの名言を集めました。特別ではない傷ついた少年の為に戦うヒーローの姿を新たに構築したネガとポジを併せ持つ肉体を持ったバットマン≒ダークナイトの言葉から新たにダークナイト・ライジングの魅力を考えていきます。

「…誰でもヒーローになれる。特別なことをしなくても。傷ついた少年の肩に上着を掛けて、世界の終わりじゃないと励ませばいい」

ブルース・ウェインにとって、ヒーローとは自分の両親が殺害されたとき、助けてくれた警察官の言葉でした。ブルース・ウェインにとってのヒーローとは、本当に助けを求める存在を助けられる強さであり、善良さ自体が彼の英雄観であることが分かります。この言葉は虚無でしかなく、内実の無い言葉かもしれません。しかし励ましの言葉と相手を思いやる気持ちこそが、少年にとって特別な事であることを伝えている名言です。

ダークナイト・ライジングを見た人の評価は?

ベインのキャラクター造形がありえなかった

実際にダークナイト・ライジングを見た観客がSNSやTwitterにあげた感想から、ダークナイト・ライジングがどのような評価を世間から受けたのか、考察をしていきます。

ダークナイト・ライジングの評価の一つにベインのキャラクター造形があります。ベインのマスクは痛み止めの薬を投与するためにつけているのですが、自分の弱みを前面にだす悪役キャラクターなど前代未聞です。誰もがベインのキャラクター設定を知ったとき「ありえない」とツイッターなどで叫んだそうです。

登場するキャラクター全てが超人的過ぎた

さらなる評価に他にも折れた背骨を根性で治したり、トム・クルーズの「ミッション・インポッシブル」並みに登場するキャラクターが皆超人過ぎるという評価があります。バットマンはスーパーマンとは違って、一応人間であり、特別な能力は持っていません。一人の人間が金と化学と鍛錬を重ねた結果、超人になったのがバットマンなのです。だから「だれでもヒーローになれる。」という言葉に説得力を持たせることが出来るのです。

ダークナイト・ライジングはありえなさが魅力の映画だった

前作「ダークナイト」より評価は低いですが、ジョーカーの狂気に翻弄されるバットマンのリアリティと絶望感から、それを乗り越えるため、幾分超人的に神話的キャラクターとして描かざるを得なかったのかも知れないと考えられます。しかしゴッサム・シティとは何処に存在するのでしょうか。非実在の都市を存在させる魅力こそ映画を見る醍醐味の一つではありますけれども。

ダークナイト・ライジングについてまとめてみた

今回は「ダークナイト・ライジング」についてあらすじからラスト、キャストや名言、メディアの評価等まとめました。「ダークナイト・トリロジー」にふさわしいラストを飾った作品と言えるのは、やはり絶望感ではなく、希望を描こうとする意志が「ダークナイト・ライジング」から得られるからです。皆さんもぜひ「ダークナイト・ライジング」のみならず前作「ダークナイト」をご覧ください。新しいバットマンに出会えます。

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