クィアアイがNetflixで人気！あらすじや登場人物・吹き替え声優は？

Netflixオリジナルシリーズ「クィアアイ」が注目を集めています。クィアアイは各業界で活躍する"クィア(異性愛者ではない人、心と体の性が同一ではない人)"の5人が、人生にお悩みを抱える依頼者を変身させる番組。元々は2003年から2007年までアメリカで放送されていたシリーズでしたが、Netflixでキャストを一新してリブートされました。

クィアアイと従来の改造番組のひときわ異なる点は、依頼者の生まれ持った個性を活かし、その人らしさを引き出す改造をすること。クィアアイのプロフェッショナル五人は「ファブ5」と呼ばれています。五人は外見を変えるだけでなく、依頼者の内面から変化させていきます。

依頼者を決して否定せず、優しくポジティブに奮い立たせる五人。そんな姿にネット上では「気分が明るくなる」「自己肯定感が上がる」など勇気づけられる声が寄せられています。また、クィアアイの依頼者は中年男性やトランスジェンダー男性、レズビアンの女性など、老若男女さまざまな生き方の人が登場します。型にはまらない多様性がクィアアイの魅力です。

クィアアイは2019年4月現在でシーズン3までが配信されており、今後は日本を舞台にしたシーズン4の配信が決定しています。本記事では、そんなクィアアイのあらすじや、登場人物キャスト紹介、声優についての評判や名言などをご紹介します。是非最後までご覧ください。

クィアアイの予告編映像をご紹介します。予告編はNetflixだけでなくYoutubeにもアップされています。ファブ5のメンバーと依頼者たちが紹介されています。「僕らは"寛容"よりも"受容"を目指す」という言葉は、クィアへの「寛容さ」を目指していた元シリーズを超え、クィアがより社会に理解され「受け入れられて」いく事を目指しているのでしょう。

「クィアアイ」シーズン1は2018年2月にNetflixで配信されました。シーズン1は、ずっと同じ服装をしている中年男性、人と距離をとってしまうアプリクリエイター、6人の子を持つ敬虔なクリスチャン、祖母の古めかしい家に住む若者、実家暮らしのコメディアン、責任感溢れる消防士などが登場。自分に自信のない彼らでしたが、ファブ5の手により華麗に変身を遂げました。

特筆すべきは、警官コーリーが登場する第三回。あらすじは、仮想パーティー好きの警官を、家族の自慢になるような大人の男性に変身させるというもの。

出だしからカラモの運転する車がパトカーに止められ、緊張が走ります。アメリカでは白人警官による黒人射殺事件がたびたび起きています。今回の舞台である南部は特に差別の強い地域。実態はコーリーを推薦した友人によるドッキリでしたが、カラモは翌日、不快に感じたことをコーリーに伝えます。

二人は警官と黒人の緊張関係について語り合いました。コーリーは互いの歩み寄りが大切だと答え、カラモは安堵の表情を見せました。最終日、コーリーは涙ぐみながらカラモに「君との会話が今回一番心に残った出来事だ」と語りました。

第四回では、義母にゲイであることを打ち明けていない黒人男性アンソニーが登場。ファブ5が変身と同時に告白を後押ししました。アンソニーの話を聞いた義母は、彼を受け入れ固く抱きしめます。恋人の男性も紹介し、まさに「新しい人生」のスタート。シーズン1屈指の感動的な回となりました。

シーズン2は2018年6月にNetflixで配信開始。無精なバーテンダー、大学を中退したことを親に話していないゲーマーの男性、18歳の歌手、小さな町の最年少市長など、シーズン1以上に多様な分野の依頼人が登場。ファブ5が涙を見せる場面が多く、依頼人を変化させるだけでなく、五人も彼らから影響を受けるシーズンとなりました。

第一話は、信仰深いクリスチャンのタミーが登場。キリスト教は同性愛に厳格なため緊張するファブ5。ボビーは幼少期にゲイを拒絶され、二度と教会には立ち入らないと誓っていました。しかし、タミーはファブ5を温かく招き入れます。彼女は息子がゲイであることから、偏見を改めていました。タミーの深い愛に、ラストはアントニも号泣の印象深い回となりました。

第二話の主役は、恋人との結婚を望む映画好きのウィリアム。カラモが映画仕立てのプロポーズを提案し、ただの上映会を装ってサプライズをしかけます。映画はファブ5も感涙の出来となり、恋人はもちろん結婚を承諾。その後、二人の挙式の様子をウィリアムがSNSにアップしています。

第五話は、性別適合手術を受けたトランスジェンダーの男性スカイラーが登場。タンはトランスジェンダー男性に偏見を持っていた自分に気付き、先入観を壊してくれた彼に感謝します。彼は過去に免許証の性別欄を変更しようとして、職員にひどい対応をされていました。カラモが付き添い、性別欄を「男性」に書き換えることに成功しました。

クィアアイの登場人物一人目は、料理指導担当のアントニ。本名はアントニ・ポロウスキ。1984年3月14日生まれ。職業は料理人です。カナダ、モントリオール出身。ポーランド人の母とベルギー出身の父との間に生まれ、ポーランド語・英語・フランス語の3か国語が話せます。

カナダの大学で心理学を専攻し、その後、経済学を学ぶためニューヨークに進出。同時に演技に目覚め、映画やTVシリーズに出演していました。その頃、生活費を賄うためにレストランで働き始め、最終的に自分の店を持ちました。料理はほぼ独学ですが、クィアアイ本編では栄養バランスが良く美味しいレシピを披露しています。自身のお祖母さんの料理テクニックに深く影響を受けていると語っています。

クィアアイの登場人物二人目はボビー。インテリアコーディネート担当のデザイナーです。本名はボビー・バーク。1981年8月25日生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身。幼少の頃からインテリアデザインに関心を持っていました。

リフォーム用品店の倉庫作業や、インテリア会社での寝具の販売などを経験したあと、2006年に自身の通販サイト「Bobby Berk Home」を設立しました。軽い気持ちで始めたサイトは大ヒット。マイアミ、アトランタ、ロサンゼルスに開業した店舗も大成功し、一流デザイナーの仲間入りを果たしました。

そんな「新進気鋭の成功者」というイメージのボビーですが、実は波乱万丈の苦労人。ゲイであることを理由に15歳で義理の両親から勘当され(彼は養子でした)、路上生活を送ったこともあります。その経験から、苦しみを抱える依頼者に寄り添い、その人らしさを大切にしたインテリアを生み出します。

クィアアイの登場人物三人目は、カルチャーを担当カラモ。本名はカラモ・ブラウン。1980年11月2日生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身。ジャマイカとキューバの家系に生まれました。職業はメディア司会者、作家です。フロリダのA&M大学を卒業後、生活に困窮する人々を支援するソーシャルワーカーの仕事を10年間務めました。

2005年にMTVのリアリティ番組「リアルワールド：フィラデルフィア」でデビューし、ゲイの黒人男性として注目を集めました。経済的不安からうつ病に苦しんだり、唯一関係を持った女性との間に子どもが生まれていたことを突然知らされるなど、その人生は決して平坦ではありませんでした。

現在は息子とその異父兄弟を家族に迎え入れ、二人の父となっています。クィアアイでは依頼者の悩みを詳しく分析し、突破へと導くコーチ的役割を務めています。

クィアアイの登場人物四人目はジョナサン。彼はヘアカットやメイクアップなどの美容を担当しています。本名はジョナサン・ヴァンネス。1987年3月28日生まれ。アメリカ合衆国イリノイ州クインシー出身。ジョナサンの一族は地元でテレビや新聞などのメディアを制作する大企業で、裕福に育ちました。高校では学校初の男性チアリーダーを務めました。

アリゾナ大学に入学しましたが、美容師の道を進むため退学。アヴェダの美容専門学校を卒業後、高級住宅街アッパーサイドにある「サリー・ハーシュバーガー」で働きながら修行を積みました。友達と独立後、ロサンゼルスに自身の美容室をオープン。

その後、大人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をハイテンションで解説する動画「ゲイ・オブ・スローンズ」を趣味で制作。この動画は話題を呼び、一気に米国中で知名度を上げました。フィギュアスケートが大好き。いつも明るい振舞いで、場を和ませるムードメイカー的存在です。

クィアアイの登場人物五人目はタン。ファッションコーディネートを担当しています。本名はタン・フランス。1983年4月20日生まれ。イギリス、サウス・ヨークシャー州ドンカスター出身。イスラム教徒でパキスタン人の両親に育てられました。

人生の早い段階から人種差別に遭遇しましたが、「喧嘩せずに対処すると決心した」と語っています。ドンカスター大学でファッションを学んだ後、ZARAなどの小売業で働きながら経験を積みました。2008年からアメリカで働き始め、2011年にイギリスに帰国後、自身の婦人服ブランド「Kingdom & State」を設立。

クィアアイ出演のきっかけは一緒に仕事したことがあるファッションブロガーの紹介でした。当初はTVに出演したことがなく無名だったため、選ばれたことに驚いたそうです。依頼者の好みやライフスタイルに合わせて、より洗練された服装にコーディネ―トする事を得意としています。

クィアアイはNetflixで日本語吹き替え版も配信されていますが、公式サイトでは声優が紹介されておらず不明となっています。ただし、本編でエンドクレジットを飛ばさず最後まで見続けると日本版吹き替え声優キャストが紹介されています。欧米を拠点に活動している日本人俳優の名前が多くありました。

クィア・アイの吹き替え声優に対し、ネット上では「棒読み」「感情を失っている」「テンションが低い」など低評価の意見が目立ちます。前述の通り、プロの吹き替え声優を起用していないことが原因と見られます。

ただし「シーズン3からは吹き替えが改善した」という声が寄せられ始めました。シーズン3の吹き替え声優クレジットには、古賀明さんなどプロ声優として活動されている人たちの名前が並んでいます。「吹き替えがひどい」という視聴者の感想を受け、Netflix側も対処に乗り出した可能性があります。

「外見を変えるのは限界があるけど、自信は努力すれば手に入るの」シーズン1第一話で依頼人トムにジョナサンがかけた言葉。トムは「見た目が良くなっても、ブサイクは直せないさ」と発言していました。しかし、誰よりも魅力的なのは、自分に自信がある人。そのためには自分に関心を持ち、手入れすることが重要です。努力する勇気をもらえるような言葉でした。

「弱さを見せるのは欠点ではない。強さだ」シーズン1第二話の依頼人ニールに向けたカラモの言葉。ニールは自分を守るため、人との間に距離を作っていました。人間誰しも、必ず弱さをもつもの。人に弱さを見せられるのは自信の表れであり、魅力にもなるとカラモは言います。自分の弱さを素直に見せることが信頼につながると気づかされる言葉です。

「君がどんな人間であろうと、他人には関係ない。君が幸せであればいいんだ」ファッション担当のタンが、シーズン1第四話でゲイの黒人男性アンソニーにかけた言葉。周囲の目を気にして、フェミニンな色やデザインを過剰に避けていたアンソニ―。「ゲイは体を強調する」という偏見から、せっかく鍛えた体を隠すような服を着ていました。

タンは「無理して保守的にならなくていい。ありのままの君でいい」と語りかけ、彼に似合う服をチョイス。「世間が作った型に自分をはめることはない」と、背中を押してくれる名言でした。

ここからはクィアアイの視聴者の感想をご紹介します。クィアアイには「元気になる」「エンパワメントされる」「観ていて幸せな気持ちになる」など、ポジティブな感想が多く寄せられました。決して攻撃的にならず依頼者を指導するファブ5に、癒される人たちが多々見られました。

クィアアイの感想で特に目立ったのが「自己肯定感が上がる」です。すべての人に「あなたにはあなたの魅力がある」「それを活かしてほしい」と語りかけるファブ5。社会の荒波の中で生きていると、どうしても自分を蔑んでしまいがち。しかし、特定の基準ではなく「個性」を活かすファブ5を見ているうちに、自信が湧いてくる人が多いようです。

本記事ではNetflixオリジナルシリーズ「クィアアイ」のあらすじネタバレや登場人物、名言、吹き替え声優の評判について解説しました。クィアアイは各分野プロフェッショナルのクィア五人が、お悩みをかかえる依頼者をポジティブに元気づけながら変身させる番組。ネット上では「元気になる」「自己肯定感が上がる」など絶賛の声が寄せられていました。

クィアアイは吹き替え声優に対する批判の声が多くありましたが、シーズン3ではプロの声優を起用するなど多少改善されていました。また、クィアアイは気分が上がる名言の宝庫でした。本記事を読まれてクィアアイに興味を持たれた方は、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。