積木くずしの本人・穂積由香里や著者などを調査!ドラマや映画作品も比較紹介

『積木くずし』(つみきくずし)は、1982年に桐原書店から出版された俳優穂積隆信本人の娘由香里が非行に走ったとき、家族と友人たちの力で立ち直らせてた実話です。著者が俳優で、当時社会問題化していた青少年の非行という内容だったのと、そのセンセーショナルな話が大きな話題となり、日本国内で300万部の大ベストセラーとなりました。ドラマ化や映画化もされ、どちらも大ヒットを記録しました。その後5冊の積木くずしの続編も出版され、その後の歩みも反響を呼びました。

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目次

  1. 積木くずしの著者や穂積由香里について知りたい!
  2. 積木くずしとは?
  3. 積木くずしの著者である穂積隆信について
  4. 積木くずしのドラマや映画作品を比較
  5. 積木くずしの著者や穂積由香里についてまとめ

積木くずしの著者や穂積由香里について知りたい!

積木くずしの著者は、俳優の穂積隆信です。ひめゆりの塔でデビューし、役者の道を進み、名の知れた俳優となります。ここでは由香里のプロフィールを紹介しましょう。
 由香里のプロフィール

  • 1967年12月16日生まれ
  • 出身地 静岡県
  • 没年月日 2003年8月13日(35歳)
  • 活動 女優 タレント

小さいころから体が弱く、芸能人を親に持ったということか妬まれいじめにあったことから、非行に走ります。突然の外泊、シンナー吸引、暴走族と遊びまわる、などとても普通じゃ考えられないような行いですが、親の愛情と自分がどう行動しないといけないかを考えるようになって、立ち直ったかに見えますが、その後も度重なる補導、薬物所持等で逮捕されています。また、両親の離婚後アメリカに留学し、そこで知り合った邦人と結婚しますが、まもなく離婚します。

女優も挑戦しましたがぱっとせず、ナイトクラブを経営するも失敗し、父親の元に戻り介護の仕事に取り組み始めまようでしたが、35歳の若さで自宅で心不全で亡くなりました。壮絶で悲しい人生でした。もともと強くない体だったので、若いときのむりがたたったのでしょうか。映画やドラマでは少しずつ設定をかえてある上、積木くずしのシリーズではほとんど娘の視点にたったものがないので、実際のところは想像の枠をでないです。

積木くずしとは?

積木くずしとは、著名な俳優である穂積隆信が突然非行に走った娘由香里としっかり向き合って葛藤しながらも立ち直って行く話しです。娘の由香里はもともと腎臓が悪いという持病があり、体も弱かったようです。父親が芸能人で、夫婦もどちらかというと不仲で、もともと持病のせいで赤毛だったこともあり、いじめにあったため非行に走ります。その後家族の努力で立ち直りますが、その後両親が離婚し、由香里本人も薬物所持などで逮捕を繰り返しました。

1980年代に最初高部知子が由香里役でドラマ化され、最終回の視聴率が45.3%という驚異的な数字を出しました。その後映画化され、主演は渡辺典子、主題歌に親交の深かった島倉千代子本人が担当しました。続いて舞台化もされました。続編も作られましたが、由香里本人の薬物所持逮捕により放送は白紙となりました。

由香里死語、穂積隆信著書の積木くずしシリーズ最終章の”由香里の死 そして愛 積木くずし終章”が出版され、それもふまえて”積木くずし新装~あの家族、その後の悲劇~”と言うタイトルでドラマ化されました。そしてその後日談を”積木くずし終章”として穂積隆信が書き綴り、最後のドラマ化となりました。いずれも著書は実話で実写化された作品は”実話をベースにしたフィクション”として扱われて、設定名前等は著書とは違うものとなっています。

積木くずしの著者である穂積隆信について

積木くずしの主人公である娘の由香里、そしてその内容をご紹介してきましたが、その著者である穂積隆信本人はどのような人物だったのでしょうか。

穂積隆信プロフィール

  • 本名    鈴木 隆信(1960年代に親戚と養子縁組)
  • 生年月日  1931年7月20日
  • 没年月日  2018年10月19日(87歳)
  • 出生地  静岡県
  • 身長   172cm
  • 活動  俳優・声優

若いころより脇役として映画で活動、テレビドラマにも進出し、悪役などで活躍しました。その後洋画の吹き替えで声優としても活動していました。そして由香里との家庭内での葛藤の記録をまとめたノンフィクション『積木くずし』シリーズ3部作(『積木くずし〜親と子の200日戦争』『続・積木くずし』『積木くずし崩壊 そして…』)の執筆したことから、教育関係の講座や講演に次々出演するようになりました。

ただ、家庭に留守の時間が増えたことと印税や講演の謝礼等が入ったことから、妻の美代子が男性とかけおちし、さらに悪徳会計士にだまされ多額の負債を抱えるようになりました。1993年に再婚して2人で暮らしていましたが、前妻の美代子は2001年に自殺、2003年には由香里も亡くなり、2010年には再婚した妻も脳梗塞で倒れ、隆信が介護することになります。その後も俳優や声優として活動を続けますが、1028年10月19日胆嚢がんのため死去されました。

積木くずしのドラマや映画作品を比較

積木くずし 親と子の二百日戦争

著書の出版の1年後の1983年から1984年にかけて、東宝によりテレビドラマ化されたのが初めてです。この時のキャスティングは

  • 香諸里(由香里) 高部 知子
  • 父親       前田 吟
  • 母親       小川 真由美
でした。

このときアイドルだった高部知子の迫真の演技もあいまって、大きな反響を呼びました。(最終回の視聴率は関東地区で45.3%)関西地区で34.6%子供が怖かったという記憶が残ったと言うのを聞きます。この作品はただただ非行した娘にふりまわされるのではなく、親は毅然とした態度で子供と対峙し、子ども自身にもどうするべきか考えさせることが大事だということを一番のテーマとしています。

ドラマのあらすじを紹介します。小さいころから病弱だった香諸里は内向的でおとなしい性格でしたが、病気のせいで赤くなった髪に他校の生徒から因縁をつけられ、負傷させられたことをきっかけに非行に走ります。不登校になり、転校するも家出・シンナー吸引・集団暴走行を繰り返します。カウンセリングを受けた後から、両親の態度が変わったことにより戸惑い家庭内暴力を起こしてしまいます。

そして窃盗事件で逮捕され、裁判を受けた後、香諸里自ら暴走族を脱退しようとし、暴力をふるわれるが父親に助けられ脱退して自宅に帰ります。それを経て少しずつ登校するようになり立ち直るかと思われましたが、ラストシーンで再び不登校となり、シンナーを再開したという文字が表記されます。まだまだ戦いは続いていくのです。

積木くずし 劇場版(映画)

ドラマのヒットを受けて、1983年の11月には東宝企画製作の映画版『積木くずし』が東宝系で公開されました。映画の主演はドラマのヒットを受けて高部知子が務める予定でしたが、自身の私生活がスクープされ降板、急遽渡辺典子が代役となりました。この時のキャスティングは

  • 由布子(由香里)  渡辺典子
  • 父親        藤田まこと
  • 母親        いしだあゆみ
でした。この作品はDVD化やブルーレイ化されていないので、残念ながらなかなか見ることはできないです。また、映画版のほうが迫力ある、怖いと言う感想が多かったです。

映画のあらすじを紹介します。2年生の夏頃、上級生の不良グループから病気が原因で赤くなった髪に対し「芸能人の娘だから特別だと思って染めたんだろう」と因縁を付けられ負傷させられますが、それを目撃した人から誤解され、また父親が仕事で不在がちで両親も不仲だったことからくる寂しさもあいまって、非行に走ります。

暴走族に加入し、深夜徘徊・シンナー吸引・家出・暴走行為・母の暴言・暴力など荒れた生活を送っていたため転校しますがそこでもなじめず、非行もエスカレートしていきます。手に負えなくなった両親はカウンセラーに相談し、今までとは違う態度で娘に接するようになり、暴走族を脱退して立ち直る兆しをみせるようになる、と言う話です。

積木くずし崩壊 そして…

実は1985年に仙道敦子主演で続編が製作される予定でしたが、由香里の薬物所持による逮捕があり、白紙になりました。この埋め合わせとして、”’85年家族あわせ”というドラマが作られました。その後この”積木くずし 崩壊 そして”が1995年にテレビ東京系で放送されました。あまりしられていない作品です。このときのキャストは

  •  ひかり( 由香里)  瀬能あづさ
  • 父親        高田純次
  • 母親        大谷直子
でした。父親&母親がカネに狂騒する中で、娘が再び非行に走るという原作者・穂積隆信さんによる自虐的、自戒的でもある苦悩とか後悔が描かれている作品になっています。また著者の穂積さん本人も端役で出演しています。

このドラマのあらすじを紹介します。子供のころから病弱で入退院を繰り返し周囲とあまりなじめず、父親不在や愛人問題、両親の不仲から不良仲間とつきあうようになりますが、その仲間の中にいた父親の元愛人の息子に嫌がらせをうけたり、非行に嫌気が差してきたところに、カウンセリングを受けた両親の態度の変化もあり、徐々に落ち着いてきます。

その荒れていた時期のことを著書といた父親に反感を抱きまた不良仲間と付き合いだし、薬物に手を染め、逮捕されます。両親は著書のヒットによる印税と全国各地から講演に呼ばれた謝礼とで大金を手に入れます。それを狙って悪徳会計士が母親に近寄り離婚し、その後母親は男と一緒に詐欺を働き父親は多額の負債を抱えることになります。娘は母親についていきますが、このドラマの最後に父親に本音をぶつけて心をひらくようになるという話です。

積木くずしの真相~あの家族、その後の悲劇~

2004年に実質完結篇となった『由香里の死 そして愛 積木くずし終章』はそれまで書かれていなかった事実を明らかにして、これを基に出版から約1年後の2005年9月にフジテレビで放映されました。この時のキャストは

  • 朋美(由香里)  安達祐実
  • 父親     舘 ひろし
  • 母親     杉田かおる
でした。身長も低く、童顔だったことから 安達祐実の起用は賛否両論ありました。前編はいじめによって非行に走る娘と両親の戦いの日々、後半は積木くずしの大ブーム、娘の逮捕、両親の離婚、母の自殺、そして娘の死までの話です。

朋美は夫婦の不和による寂しさ、そして病気の影響で赤い髪に因縁をつけられ性的暴行を含む暴行を受け非行に走るが、両親と対峙して立ち直りの兆しをみせます。その頃父親は娘との戦いの日々を書いた本を出版、ドラマ化されたため好奇の目で見られることと、教育講演に飛び回る両親の不在により再び不良仲間とつきあうようになり、留学先で薬物に再び手を染め、帰国後逮捕され少年院に入ります。そのことにより両親は大バッシングを受け、家庭崩壊し離婚することになります。

娘は母親と一緒に暮らしだし、女優として活動しますがうまくいかず、母親のナイトクラブで働くようになりますが、その母親は男に騙され、財産を失い、父親もみな多額の負債を抱えることになりました。その中朋美は臓器提供が必要となり、母親から提供をうけました。その後母親は自殺し悲しみにくれながらも、朋美は再婚した父親のもとで一緒にくらし介護士の資格をとり、これからと言うときに突然亡くなってしまうという話です。

積木くずし 最終章

2012年には、穂積隆信が「積木くずし終章」の後日談を書き綴った『積木くずし 最終章』を出版し、同年ドラマ化されました。その時のキャストは

  • 灯(由香里) 成海璃子
  • 父親    中村雅俊
  • 母親    高島礼子
  • 再婚相手  石野真子
でした。由香里の母親の遺書に由香里の父親は自分ではないと言うことが書いてあったことから、今までのことをもう一度振り返るという内容です。また著者である穂積隆信本人もドラマに出演しています。

このドラマのあらすじを紹介します。これは著者本人の壮絶で悔恨に満ちた人生の話です。若い頃に旅館で灯の母親と強引に結婚した父親は、その後の家庭の不和から愛人を作ったりするが、灯の発病とともに縁を切り、家庭を顧みるようになります。灯はそういう両親を見て育ち、自身の病気のこともあり内向的な子になりますが、病気のせいで赤くなった髪に因縁をつけられ家庭での寂しさとあいまって非行に走るも、両親とカウンセラーのアドバイスで立ち直りかけます。

が、父親が灯の非行について著書を出版したことから周囲の好奇の目に耐え切れず、再び不良仲間と付き合うようになり、両親が著書のヒットにより講演活動に不在の日が増えたことにより、その間に薬物所持で逮捕されてしまいます。大バッシングを受け、多額の印税などを狙って母親が騙され離婚、灯りは芸能活動をするもうまくいかず、その後母親と灯はナイトクラブを経営するも失敗します。

父親は自分が著書を出版したことを後悔する日々を送りますが、再婚してつつましく生活するようなります。その頃灯は母親から臓器移植を受けますが、その後母親は自殺し遺書に灯の父親が他人かもしれないと言うことが書いてあり、衝撃を受けました。灯は父親とともに生活し介護士の資格を取得しますが、急死してしまいます。灯死後、再婚した妻も脳梗塞で倒れ、介護しながらも父親は友人と過去をめぐる旅に出かけ、改めて娘への愛情を認識する、と言う話です。

積木くずしの著者や穂積由香里についてまとめ

ここまでドラマ、映画含めて著者本人と娘由香里のプローフィール含めて書いてきました。由香里は内向的な性格だったのに非行に走り、薬物汚染、芸能界、両親の離婚、由香里本人の離婚、母親の自殺、など本当に波乱万丈な一生でした。また著者本人も順風満帆に俳優をしていたのに娘の非行著書の出版、娘の逮捕によるバッシング、離婚、多額の負債を抱え、さらに最後に娘の本当の父親だったのかもわからないと言う壮絶な人生でした。

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