ウォーキングデッドのアーロン役俳優・ ロス・マーカンドの経歴は？他出演作も紹介

大ヒット海外ドラマ「ウォーキングデッド」。一度はそのタイトルを耳にした方も多いのではないでしょうか？その人気は衰えを知らず、2010年の放送開始から8年たつ現在も継続中です。

ウォーキングデッドはストーリーもさることながら、登場人物も魅力にあふれています。そんな魅力あるキャラクターを演じている俳優さんはどのような人物なのでしょうか？今回の記事では、ウォーキングデッド「アーロン」役を演じる「ロス・マーカンド」さんについて注目。そのプロフィール、経歴、出演作などについてご紹介していきます。

ウォーキングデットとは、アメリカの漫画「ウォーキングデッド」を原作としたアメリカのテレビドラマです。2010年から現在も続いており、シーズン8まで放送されている世界中で爆発的な人気を博しています。「TWD」と略されたりもします。舞台はアメリカ合衆国。世界中がゾンビ（ウォーカー）で溢れており、その中で懸命に生き抜く人々を描いています。

主人公達はゾンビのことをウォーカーと呼んでいます。ウォーカーは生きている人間に襲い掛かり、喰らいつきます。そして、噛まれた人間は脳が無事な場合、高熱を出し、その後ウォーカーとなり、生ける屍へと成り果ててしまうのです。一度ウォーカーとなった人を元に戻す手立ては、今のところありません。

ウォーカーは脳を破壊されない限り動き続け、人々はグループをつくり集団で立ち向かいます。ウォーカーとの戦いだけでなく、他グループや同じグループの中でも争いが起きたりと、様々な人間模様も描かれ、そこもまた作品の魅力に1つになっています。

ウォーキングデッドの主人公「リック」は保安官の職についており、町の平和を日々守っていました。そんなある日、リックは同僚であり親友でもある「シェーン」とパトロールをしている最中、逃走犯によって銃弾を受け重症を負ってしまいます。

目が覚めるとそこは病室でした。ですが、院内は荒廃しており、外には無数の死体が横たわっています。そして上半身だけで動く屍を目撃します。リックは生存者である黒人の親子に保護され、現状を聞き驚愕します。町はゾンビ（彼らはウォーカーと呼ぶ）が溢れかえり、生きている人間はリックと親子以外見当たりません。

「安全な避難所がアトランタにある」という情報を得たリックは、自身の妻子を探すため集った仲間とともにそこへ向かいます。途中、妻子とも無事再会を果たし、アトランタへとたどり着きますが、そこに救いの手はなく、孤独な研究者が1人いるのみでした。リック達は再び安全な場所を求め、旅をつづけることになるのでした。

アーロンは「ウォーキングデッド・シーズン5」から登場しており「アレクサンドリア共同体」というところにおいて、生存者を探し、新しい住人をスカウトを任務としています。主人公達のことも、戦力として受け入れたいとの理由でスカウトしますが、なかなかアーロンを信用できない主人公達ですが、アーロンの誠実さと粘り強さが通じ、無事スカウトを成功させました。

生き残るための能力だけでなく、人当たりがよく、ユーモアに溢れ、常に周りの気持ちを楽にしようと考えています。落ち込んでいる仲間を慰め、動揺する住民を落ち着かせたりと主人公・リックを影ながら支えます。時にそれを疎ましく感じる人々もいますが、アーロンはそんな人々にも物事をポジティブにとらえてみて欲しいと願っているのです。

戦闘力も高く、危険な場所へも必要とあらば己をかえりみず協力をするなど、勇敢な心の持ち主でもあります。趣味として、各州のナンバープレートや写真、行った先での品を思い出として集めをしています。

アーロンは同性愛者であり、エリックという恋人がいます。2人はウォーカーが出現するより前に出会い強い絆で結ばれています。アーロンはエリックをとても大切に思っており、エリックに危険が及ぶと、彼を守ることを最優先に考え行動をとります。

アーロンはゲイであることをカミングアウトしており、子供の頃、それを知った母親から男らしくなると言われている食べ物（玉ねぎ、アップルソース、サーモンパティ）を無理やり食べさせられていました。このことがトラウマとなってしまい、未だにこれらの食品を食べることができずにいます。

大学を卒業後、ワシントンにて政治家になりますが、自身の実力を活かしきれないと感じたアーロンは、NGOに参加。危険な環境の中、リベリアの人々に食料や物資を救援する任務を務めました。その活動の最中、エリックという男性と出会い、後に恋人関係となります。2人は周囲の偏見により心無い態度に耐えながらも、ワシントンで生活を始めます。

ですが、まもなく「ウォーカー」が出現し、アーロンとエリックは軍の命令によりアレクサンドリアの安全地帯へ避難しました。そこで、過去の経歴や危険な場所でも行動できる能力を認められ、新しい住人をスカウトしてくるという任務を与えられることになりました。

アレクサンドリアに多くの人々を導き、助けてきたアーロンですが、ゲイということ受け入れられない人々もいます。そのことに疎外感を感じ、周りとは少し距離を置く一面もあります。

ウォーキングデッドの中で勇敢さと優しさを併せもつアーロン。演じている俳優はどのような人なのでしょうか？その人物像・経歴に注目いたします。

「ウォーキングデッド」で「アーロン」役を演じているのは、ロス・マーカンドさん（1981年8月22日生まれ・37歳）という方で、アメリカの俳優です、2006年から俳優活動を始め、さまざまな映画、テレビドラマに出演しています。

９歳で教会で行われた演劇で小さな役を演じたり、ボーイスカウトのキャンプファイヤーで有名人のモノマネを披露するなど、昔から演じるということに興味を持っていたようです。コロラド大学卒業後はロサンゼルスに移り、ショートフィルム、映画、テレビの企画などで注目され、経歴を重ねます。

ウォーキングデッドでは当初はゲストとして出演しており、シーズン6からメインキャストとなりました。アメリカのテレビガイドのインタビューにて「オーディションを受けたときは、キャラクターの性格や情報は知らされていたけれど、ハッキリどの役を演じるかは教えてもらえなかったんだ。合格し、アーロン役だと知り、大喜びをしたよ」語っています。

アーロン役を演じるにあたって、製作総指揮のスコット・M・キンプルさんから「原作コミックのアーロンのイメージに固執せず、自分なりのアーロン像をつくれ」とアドバイスを受けました。「原作・ウォーキングデッドのファンを満足させるにはどうしたら良いか？」と悩んでいたロス・マーカンドさんは、彼の言葉に救われたといいます。そして、自分が思い描くアーロンを演じることが出来たのです。

2015年12月、ハリウッド・コレクターズ・コンベンション№8には日本へ来日しました。その際、ウォーキングデッドの大ファンだという日本の人気アイドル元AKB48の大島優子さんや小嶋陽菜さんとも記念撮影をしています。

「ウォーキングデッドで、同性愛者を代表するような役を演じてくれて嬉しい」と、ファンからよく言われることが多いそうです。ウォーキングデッドは、世代に関係なく家族で見ている人が多く、アーロンを見て同性愛者への理解が深めることが出来るので、周囲にカミングアウトできやすい雰囲気がつくられていると好評価を得ています。

モノマネを自身の特技としているロス・マーカンドさん。ハリソン・フォードさん、ブラットピットさん、アル・パチーノさんなど沢山レパートリーをお持ちだそうです。ウォーキングデットの番外編番組「トーキングデッド」にてモノマネを披露されているのですが、相当似ていると評判です。そのレパートリーは50種類以上もあるといいます。

その得意のモノマネを活かし、ロス・マーカンドさんはアニメ版「フィニアスとファーブ」の「ハン・ソロ（ハリソン・フォード）」役を獲得し、見事声優を務めたのです。

ウォーキングデッド・アーロン役で一躍有名俳優となったロス・マーカンドさん。ウォーキングデッド以外にはどのような作品に出演しているのでしょうか？続いては、他出演作品の経歴にせまります。

日本でも有名なドラマ「MADMEN/マッドメン」（2013年）のシーズン6にゲストとして出演しています。マッドメン以外では日本で公開になっているような有名作品に出ていないようでした。アメリカでは様々な作品に出演していますが、ゲスト出演だったり目立たない役がほとんどです。

ですが、モノマネが得意とあって多種多様な声をだせることから、声優としても活動しておりアニメ映画などでも活躍しています。「羊とオオカミ」というロシアのコンピューターアニメです。ロス・マーカンドさんは「ジコ」という名のキャラクターを演じました。2016年公開で批評家からも好評だったそうです。日本でも公開される日がくるのでしょうか？

ウォーキングデッドにて人気沸騰中のロス・マーカントさん。そんな彼は大ヒット映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」に出演しています。

出演することは、秘密保持契約があったため、なんと映画が公開されるまで誰にも言わなかったと話しています。ウォーキングデッドで共演し「インフィニティー・ウォー」にも出演するダナイ・グリラさんにでさえ秘密をつらぬき通したそうです。

ロス・マーカンドさんは、秘密にし続けたことに対し「とても大変だった。あんな大役を演じることが決まったのに誰にも言えないなんて」と語っています。ウォーキングデッドの出演が決まったときは約7ヶ月、今回のアベンジャーズでは約半年間秘密にして置かなければならなかったそうです。

今回演じた役は、キャプテン・アメリカの宿敵、ヨハン・シュミット/レッド・スカルです。レッド・スカルとは、映画「キャプテン・アメリカ・ザ・ファースト・アベンジャー（2011年公開）」にて、戦いの最中命を落としたかに見えました。ですが、レッド・スカルは生きており、かつて我が物にしようとしていたインフィニティ・ストーンを守護する役割を担っています。

これまではレッド・スカル役はヒューゴ・ウィーヴィングさんが演じていましたが今回ロス・マーカンドさんがその役を引き継ぐことになりました。

ヒューゴに敬意を表したいと、レッド・スカルで演じたヒューゴの声をマネを練習したそうです。苦労したと語っていましたが、持ち前の能力で１週間ほどで出来るようになったといいます。

デビュー当時からアメリカで注目され、着実に俳優としての実績、経歴を積み重ねているロス・マーカンドさん。日本ではまだ有名になって間もないですが「ウォーキングデッド」「アベンジャーズ」と大ヒット作に立てづづけに抜擢され、自身の経歴にどんどん華をそえています。

そんなロス・マーカンドさんが演じてみたいと願っているのがアメリカコミックの「ムーンナイト」です。「ムーンナイト」は元傭兵であり、心の病を患っている主人公・マーク・スペクターが犯罪組織に立ち向かうというストーリーです。

主人公・マーク・スペクターは精神的に不安定なキャラクターで「キャプテン・アメリカ」「ウルヴァリン」「スパイダーマン」のアベンジャーズヒーローは、ムーンナイトの頭の中にいる想像の存在と描かれており、映像化するには難しいといわれていました。

ですが、とうとう2018年4月、マーベル・スタジオのケヴィン・フィイギ社長から「今後映画化する候補に、ムーンナイトが入っている」と発表したのです。そして、映画「パシフィックリム：アップライジング」の監督・スティーヴン・S・デナイトさんも「ネットフリックス」でムーンナイトをドラマ化したいと明かしました。

ロス・マーカンドさんのムーンナイトへの想いは強く「彼のキャラクターは謎に溢れている。とてもクレイジーなスーパーヒーローさ。だからムーンナイトをぜひ演じたい。」と語っています。はたして願いは叶うのでしょうか？

現在はウォーキングデッドの収録で忙しいロス・マーカンドさん。ですが、その合間にもムーンナイトや他作品のオファーが舞い込んでいる可能性もあります。今後もさらなる活躍が期待できる俳優と言えるでしょう。大人気ハリウッド俳優の仲間入りを果たす日も、遠くはないかもしれません。