2020年09月25日公開
2020年09月25日更新
ブラック・ミラー「待つ男」のあらすじとラストをネタバレ!感想やキャストは?
『ブラック・ミラー』はNetflixの人気ドラマシリーズで、2019年にはシーズン5が配信されました。シーズン5には「待つ男」というストーリーがあります。このストーリーは一人のタクシー運転手がある企業に務める男を人質に取るところから始まります。ここでは『ブラック・ミラー』の「待つ男」のあらすじやラストシーンの考察などを紹介しています。また「待つ男」を視聴した方の感想もまとめています。
目次
ブラック・ミラー シーズン5(Netflixドラマ)とは?
ブラック・ミラーシリーズの概要
『ブラック・ミラー』とは2011年からイギリスで放送されていたテレビシリーズです。シーズン3からはNetflixがドラマを買い取り、それ以降はNetflixで配信されるようになりました。2020年までにシリーズ5まで配信されています。『ブラック・ミラー』は批評家からの評価が高く、ストーリーによってはエミー賞の作品賞や脚本賞など様々な賞を受賞しています。
ブラック・ミラー シーズン5の概要
『ブラック・ミラー』のシーズン5は2019年にNetflixで配信されました。シーズン5は全3話で、「待つ男」はシーズン5のエピソード2です。原案・製作総指揮はこれまでのシリーズと同じくチャーリー・ブルッカーが担当しています。
ブラック・ミラー「待つ男」のあらすじネタバレ
あらすじネタバレ①交渉
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」は、主人公・クリストファーがスミザリンというIT企業のビルの前でタクシーを停めているところから始まります。ここでは「待つ男」の冒頭のあらすじを紹介します。クリストファーは乗り込んできた女性に、スミザリンで働いているのかと聞きました。女性は否定し、きっとここで働いている人は優秀に違いないとクリストファーの雑談に付き合います。
女性を送り届けたクリストファーは、その後グループカウンセリングに参加しました。グループカウンセリングではヘイリーという女性が娘が自殺した理由をずっと探しているという話をしていました。ヘイリーの娘は誰にも理由を明かさずに亡くなったのです。ヘイリーはカウンセリングの後、クリストファーを誘います。二人で夜を明かしていると、アラームが鳴りました。
ヘイリーは娘が使っていたSNSのパスワードが分からず、思いついたパスワードを毎日3回試していました。そのSNSは3回間違えると24時間凍結状態になってしまうのです。ヘンリーは毎日こんなことを繰り返しているのだと言いました。その翌日、いつものようにクリストファーはタクシーをスミザリンの前に停めていました。するとジェイデンという男性が乗ってきました。
クリストファーがスミザリンで働いているのかと聞くと、ジェイデンはそうだと答えました。クリストファーはいつもの道は事故でふさがってるから田舎道を通らなければならないと説明して了承を得ます。ジェイデンは携帯に夢中でほとんど外は見ていませんでした。クリストファーは人が寄り付かないトンネルで車を停めます。ここでようやくジェイデンは異常に気づきます。
クリストファーはジェイデンに銃を突きつけ、スミザリンのCEOのビリーに話をさせろと要求しました。しかしジェイデンはただのインターンでビリーに連絡できるような権限はありませんでした。そこでクリストファーはジェイデンの上司のハンナに電話をかけるように言います。ハンナは最初こそジョークだと思いましたが、ジェイデンの怯える声とクリストファーの要求を聞いてすぐに上に報告しました。
上層部はアメリカの本社に連絡してビリーに連絡するべきか会議を行います。しかしこんなことでビリーを呼べないとためらい、スミザリンの上層部は独自に犯人を調べ上げて警察と協力することにします。しかし交渉人による交渉も失敗してしまい、ビリーを呼んだほうが良いのではないかと社員たちも不安に思うようになります。
実はアメリカ本社がCEOのビリーを呼び出せないのには理由がありました。ビリーは10日間の瞑想に入っており、連絡がつかない場所にいるのです。ビリーは定期的に社会から隔離された状態で過ごす時間を作っていました。今日で6日目なのであと4日は戻ってきません。ただ最高執行責任者であるペネロピは唯一ビリーのいる場所を知っていました。
あらすじネタバレ②クリストファーの目的
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」の主人公・クリストファーの目的は当初全く分かりませんでした。しかし物語が進むにつれてクリストファーの目的が明らかになっていきます。ここではクリストファーの目的についてストーリーのあらすじをまとめています。クリストファーは以前スミザリンのSNSに登録していたことがありました。そこでスミザリンの社員達はクリストファーの情報をSNSから調べます。
同時に警察もクリストファーの犯罪履歴を調べていました。クリストファーは犯罪を犯したことがなく、むしろ交通事故の被害者でした。その交通事故の被害者はクリストファーの他にもう一人おり、そちらは死亡していました。警察は死亡者について調べていませんでしたが、スミザリン側はSNSの情報から事故で亡くなったのはクリストファーの婚約者であることを突き止めました。
その頃、クリストファーは車内でジェイデンと話をしていました。クリストファーは婚約者のことを思い出して悲しみ、「今日が最後の日」と呟き続けます。一方でスミザリン側はようやくビリーと連絡がつきます。ビリーは犯人の男と話をすると言いましたが、ペネロピは100万ドルを要求されたらどうするつもりだと言います。そんなペネロピにビリーは「金の話しばかりするな」と怒鳴りました。
FBIも電話に出た瞬間に人質は殺される可能性が高いと言いましたが、ビリーはその予感はしないと否定します。その時、盗聴していた車内の会話が聞こえていきます。不安がるジェイデンにクリストファーは銃が模造品であると話しました。これを聞いた警察はすぐに突入しようとしましたが、実はクリストファーが持っている銃は本物ですぐに銃を撃って威嚇しました。
ビリーは犯人と話したいと言いますが、ペネロピとFBIになかなか連絡先を教えてもらえません。そこでビリーは側にいた社員にパソコンを持ってこさせ、自分で番号を調べてクリストファーに電話をかけました。クリストファーはただ自分の話を聞くようにと要求し、少しずつその目的を話します。クリストファーと婚約者のタムジンはスミザリンのSNSのヘビーユーザーだったと言います。
3年前、二人は病気の母を見舞いに行きました。その帰り、彼女は寝てしまいクリストファーは退屈していました。その時たまたまSNSのコメントの通知が来たので、ついSNSの通知に目を通してしまいます。一瞬前から目をそらしただけでしたが、その瞬間に二人の乗っていた車は横から来た車と衝突事故を起こしてしまいました。亡くなったのは婚約者と相手の運転手でした。
事故は相手が飲酒していた事が分かったので相手の責任になりました。クリストファーはそれから友人や両親、そして彼女の母親にも慰められました。そのたびにクリストファーは罪悪感に押しつぶされそうになっていました。なぜならクリストファーが一瞬携帯を見たことが事故の本当の原因だったからです。クリストファーは自分が婚約者を殺してしまった罪をビリーに告白しました。
そしてスミザリンが中毒性のあるシステムを目指し、目が離せなくなるような仕組みにしているのだろうと問いかけます。そのことに対してうなずくビリーに、クリストファーは「大成功だな、ユーザーからのフィードバックだ」と言いました。
ブラック・ミラー「待つ男」のラストネタバレ
「待つ男」のラストネタバレ
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」の主人公・クリストファーの目的が分かり、いよいよ物語はラストシーンを迎えます。ここでは「待つ男」のラストシーンのあらすじをまとめています。クリストファーの話を聞いたビリーはそんなつもりでSNSを作ったわけではなかったと言います。ビリーはそのSNSの創設者ではありますが、作った本人の理想とは全く別物となっていたのです。
周りの人に中毒するように改良しろと言われ、今ではコカインやカジノのようになってしまったと言いました。そして人を中毒にさせるような部署まであるのだと話します。自分が始めた企業なのに自分にはその権限はもうなく、会社の顔でしかないと言います。しかしクリストファーはそんなことはどうでもいいと言い、人質は開放して自分は消えると言いました。
その言葉を聞いたビリーはクリストファーの自殺を止めようと、自分に出来ることがあれば言ってほしいと言いました。クリストファーは最後にペルソナの社長にコンタクトが取れるか聞きました。そしてジェイデンを人質から開放します。ジェイデンはクリストファーに同情し、自殺をやめるようにいいました。なぜならジェイデンは親戚が自殺をして苦しんだ経験があったからです。
ジェイデンは警察に何も酷いことはされなかったと話すと言いますが、クリストファーはもう生きていたくないと泣きます。ジェイデンはクリストファーを止めるために銃を奪おうとしました。しかしそれを見た警官はもみ合っていると勘違いして発砲許可を与えてしまいます。その頃、ヘイリーはペルソナ社から娘のSNSのパスワードを入手し、それをパソコンに入力してエンターを押したところで物語は終了します。
ラストシーンの意味
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」のラストシーンでは、アラームに気づいて携帯を開く人々が映されていました。これはクリストファーがSNSの危険性を語っても、もう対処しきれないほどに人間はSNSに依存しているということを表したかったのではないかといわれています。ラストシーンに登場する人は皆歩いていたり、スポーツをしていたり、信号待ちをしていたりと何かをしている最中に携帯を触っていました。
まさにかつてのクリストファーのような人たちばかりでした。そしてラストのエンディングでは「Can’t Take My Eyes Off You」という曲が流れました。日本語で「あなたから目が離せない」という意味を持つこの曲がクリストファーやSNSに依存している人々を表していました。
ブラック・ミラー「待つ男」の謎をネタバレ考察
ネタバレ考察①クリストファーは死んだ
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」のラストではクリストファーが死亡するシーンは描かれませんでした。しかしラストのエンディングの警察官の安堵した表情からすると、クリストファーは死亡したと考えられています。ジェイデンはクリストファーの自殺を止めようとしたのにもかかわらず、自分を助けようとした警官に殺されてしまうという悲しいラストとなっています。
ネタバレ考察②メガネを外し目を瞑るビリー
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」のエンディングのラストでビリーが瞑想するシーンがあります。このシーンは冒頭でクリストファーが瞑想するシーンと似ています。クリストファーは瞑想から目覚めて携帯を利用するシーンから物語は始まりましたが、ラストシーンでは逆に全ての幕をおろすかのようにビリーが目を閉じます。
このラストシーンはビリーがスミザリンをやめることを意味していると考察されています。ただビリーがスミザリンを辞めたとしてもSNSが閉鎖されるわけではないので、今後もクリストファーのようにSNSで事故を起こすことになる人が出てくるかもしれません。
ネタバレ考察③自殺した女の子のSNS
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」では、最後にヘイリーに娘のSNSのパスワードを教えるようにとクリストファーが連絡しました。やっと娘のSNSを見ることができたヘイリーでしたが、特にその後について描かれていないということはSNSでは何も情報が得られなかったのではないかと考えられています。
ブラック・ミラー「待つ男」のキャスト一覧
アンドリュー・スコット
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」で主人公のクリストファー・マイケル・ギルハニー役を演じたのはアンドリュー・スコットです。アンドリュー・スコットは1976年10月21日生まれのアイルランドの俳優です。英国アカデミー賞ではテレビ部門最優秀助演男優賞、英国インディペンデント映画賞では最優秀助演男優賞など多くの賞を取っているベテラン俳優です。
アンドリュー・スコットの出演作品には『007スペクター』のマックス・デンビー役、『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』のアディソン・ベネット役、『1917命をかけた伝令』のレスリー中尉役、『ぼくたちのチーム』のシェリー役、『マイ ビューティフル ガーデン』のヴァーノン役などがあります。
ダムソン・イドリス
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」で人質となってしまったジェイデン・トムミンズ役を演じたのはダムソン・イドリスです。ダムソン・イドリスは1991年9月2日生まれのイギリスの俳優・プロデューサーです。活動範囲は幅広く、イギリスだけでなロサンゼルスでも活動しています。FXのテレビドラマシリーズの主役に抜擢された時にはアメリカの発音を練習しており、徹底した役作りをする俳優として知られています。
ダムソン・イドリスの出演作品には『City of Tiny Lights』のハキム役、『トレイン・ミッション』のデニス捜査官役、『The Twilight Zone』のドリアン・ハリソン役、『Doctors』のクリスピン・ノースコート役、『Snowfall』のフランクリン・セイント役などがあります。
アマンダ・ドリュー
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」で自殺した娘の母、ヘイリー・ブラックウッド役を演じたのはアマンダ・ドリューです。アマンダ・ドリューは1964年12月21日生まれのイギリスの女優です。主にドラマや舞台で活動しており、シリアスからコメディまでこなす実力派女優です。『ブラック・ミラー』にはゲスト出演していました。
アマンダ・ドリューの出演作品には、『EastEnders』のメイ・ライト役、『Criminal: UK』の弁護士役、『Trust』のベリンダ役などがあります。
トファー・グレイス
『ブラック・ミラー』シーズン5の「待つ男」でソーシャルメディア大手のCEOビリー・バウワー役を演じたのはトファー・グレイスです。トファー・グレイスは1978年7月12日生まれのアメリカ出身の俳優です。人気作品や話題の作品にメインの登場人物として出演することが多い俳優です。妻は女優のアシュリー・ヒンショウです。
トファー・グレイスの出演作品には『ザット'70sショー』のエリック・フォアマン役、『インターステラー』のゲティ役、『スパイダーマン3』のヴェノム役、『オーシャンズ11』の本人役、『グリフィン家のウエディングノート』のジャレド・グリフィン役、『イン・グッド・カンパニー』のカーター・デュリア役などがあります。
ブラック・ミラー「待つ男」に関する感想や評価
ブラックミラーの「待つ男」はSNS中毒の人が観たら寒気がする作品。恐ろしいほどに身近な悪夢。
— DIZ|uni (@DIZfilms) July 16, 2020
最後まで緊迫感あって面白いし、
ツイッター中毒の私のために作られたような…
”いいね”の通知で人生が一変する明日にも起こりそうな事件。
SNSよりも見つめるべき大切なモノを見失ってるすべてのひとへ。 pic.twitter.com/lMt5WyYojc
Netflixで『ブラック・ミラー』の「待つ男」を見た方の感想では、自分にも起こりうる内容だっただけに怖かったという感想もありました。あらすじでも紹介しましたが、クリストファーはSNSの通知を見る時に一瞬目をそらしただけで事故を起こしてしまいました。SNSのたった一通の通知で、誰でも人生が狂う可能性があることが描かれているので恐怖を感じる方が多いようです。
「待つ男」はNetflixで配信されている他の『ブラック・ミラー』のストーリーの中でも長いドラマで、クリストファーはほとんど車に立てこもっている状態でストーリーが進みます。そんな状態でも中だるみせずに最後まで緊迫感があって良かったと高評価されています。
ブラックミラー S5「待つ男」
— スズン (@DiNg_DiNg_0) August 5, 2019
SNS依存をテーマにした話
主人公を演じるアンスコの演技が凄すぎてもう何も言えないです。
そして、エンディングで流れるCan't Take My Eyes Off You
ラブソングの定番曲だが、スマホを手放せない現代人を皮肉っているのが良い
君に釘付けさ 君から目が離せない pic.twitter.com/yGYsLflI6z
Netflixで『ブラック・ミラー』の「待つ男」を視聴した方の感想では、あらすじでも紹介したラストシーンで流れる「Can’t Take My Eyes Off You」が皮肉になっているところが良かったという感想がありました。
また、主人公のクリストファー役を演じたアンドリュー・スコットの演技も感想では高評価されています。中には、アンドリュー・スコットが人々の心を掴むような演技をする俳優だとこのドラマを通して初めて知ったという感想もありました。
「ブラック・ミラー」S5完走。特に好きだったのは「待つ男」かな。
— sharikko (@sharikko) June 8, 2019
「フリーバッグ」に続いてアンスコやっぱ良い。 pic.twitter.com/op0H0AAOOW
Netflixで配信されている『ブラック・ミラー』のシーズン5の中でも特に「待つ男」は印象的で好きだったという感想もありました。SNSでは現代人全員に観て欲しい作品だと評価している方もいます。あらすじや考察でも紹介したように、最後にクリストファーは殺されてしまうような演出だったので後味は悪いという意見もあるのですが、それでもお気に入りの作品だという感想もありました。
ブラック・ミラーS5待つ男
— gilli (@gmillimg) June 9, 2019
君たちスマホってもうこんなこともできる怖ろしい時代だよ、今生きている人と関わらないでスマホばっかり見てんじゃないよというチャーリー・ブルッカーからの愛あるメッセージ
Netflixの『ブラック・ミラー』の「待つ男」は原案・製作総指揮を担当しているチャーリー・ブルッカーのメッセージ性が強い作品だと感じている方もいました。携帯やSNSで一生を台無しにしかねない恐ろしい時代になっているとこのドラマを観て実感したという感想もありました。
ブラック・ミラー「待つ男」まとめ
Netflixの人気ドラマ『ブラック・ミラー』の「待つ男」は主人公のクリストファーがSNS中毒によって婚約者を亡くしてしまい、それが原因で立てこもり事件を引き起こすというあらすじでした。視聴者の多くの方が自分にも起こりうるような事件を扱っているだけあり、怖いという感想を抱いているようです。
しかし全体的な評価は高く、シーズン5の中で一番良かったという感想もありました。実際のストーリーでは、あらすじでは書き切れなかったネット上のプライバシーの問題についても触れています。ぜひ一度『ブラック・ミラー』の「待つ男」を観てみてください。