監獄のお姫さまの視聴率を最終回まで各話紹介！あらすじ・ラストをネタバレ

「監獄のお姫さま」は小泉今日子主演で様々な人生を歩んできて、刑務所に収監された女たちが無実の罪で刑務所に入った女性の無実を晴らそうとする復讐劇です。「監獄のお姫さま」は時間軸がクライマックスシーンから始まる少し混乱する作りになっています。その為初回を見て辞めてしまう視聴者も多くいました。視聴率は伸びないドラマでした。

「監獄のお姫さま」は通称プリズンプリンセスを略し「プリプリ」が公式の略称です。「監獄のお姫さま」の放送時期は2017年10月17日～12月19日の火曜ドラマ枠のTBS系列の冬ドラマとして放送されました。平均視聴率は伸びませんでしたが、ネットでの話題は大きなものでした。特に最終回は嵐の松本潤がカメオ出演したこともありツイッターのトレンドになる程でした。

「監獄のお姫さま」の脚本は宮藤官九郎（くどうかんくろう）です。1970年7月19日宮城県生まれの脚本家であり俳優・音楽家・イラストレーターの顔を持っています。さらに「グループ魂」というロックバンドでは紅白に出場経験もあります。「池袋ウエストゲートパーク」「タイガードラゴン」「木更津キャッツアイ」などのドラマで話題になり人気脚本家となります。

宮藤官九郎の脚本作品には常連の俳優が多く、主人公の小泉今日子は「あまちゃん」で起用、満島ひかりは「ごめんね青春」で起用。坂井真紀・森下愛子は宮藤官九郎脚本の常連です。夏帆はこの作品のあと大河ドラマ「いだてん」でも新しい夏帆を引き出されています。宮藤官九郎は俳優としても満島ひかりと「カルテット」で共演しています。

「監獄のお姫さま」の平均視聴率は7.1％。近年ドラマの平均視聴率は下がる傾向があります。各家庭に録画機能があることや、各テレビ局で1週間程度のドラマのWebでの無料視聴をしていることから平均視聴率が落ちていると言います。そのため最終回であっても低い視聴率となる事もあります。

「監獄のお姫さま」の1話の視聴率は9.6％。1話は2017年のクリスマスのシーンから始まりEDOミルク（元江戸川乳業）の4代目社長板橋吾郎（伊勢谷友介）の息子を馬場カヨ（小泉今日子）始め複数のオバサンたちが誘拐計画を立てているところから始まります。一度は関係ない子供を間違えて誘拐など、コミカルなシーンも盛り込まれます。目的の勇介の誘拐に無事成功した馬場カヨたち。

実はこのEDOミルクの社長の息子誘拐事件の裏には別の目的があることが、見えてくるところまでが1話のあらすじです。有名人でイケメン社長はテレビのバラエティに出るシーンがあり「サンジャポ」の協力シーンもありました。このドラマでは、主人公たちをオバサン扱いし、馬場カヨに恋する長谷川もオバサン愛を熱弁します。

「監獄のお姫さま」の2話の視聴率は9.6％。2話はこの物語の発端となる2011年に戻り、馬場カヨ（小泉今日子）が浮気夫を刺してしまった経緯が描かれます。優秀な銀行員で優秀な妻・母であった馬場カヨになにがあったのか。刑務所の雑居房の中ではいろいろな諍いが起こります。その中で馬場カヨは憧れていた財テクのプロ千夏（菅野美穂）と出会います。

元々言いたいことを言う馬場カヨと千夏は言い争いになって二人は競技で決着をつけることになります。そこに看守のふたば（満島ひかり）も加わりハチャメチャな運動会のような戦いになりますが、それをきっかけに馬場カヨと千夏は和解します。

「監獄のお姫さま」の3話の視聴率は6.5％。3話では馬場カヨ（小泉今日子）たちが板橋吾郎の息子を誘拐した原因の「爆笑ヨーグルト姫事件」で逮捕されたしのぶ（夏帆）が登場します。この事件が「爆笑ヨーグルト姫事件」と呼ばれることになったのは事件当時、流されたしのぶの映像でした。けれど会ってみるとしのぶはおとなしい、まぬけなだけの女性でした。

千夏（菅野美穂）は「しのぶが吾郎からマインドコントロールされていると」言い出します。「しのぶが犯人ではない」その仮説で話し合う馬場カヨたち。馬場カヨはしのぶの様子から、しのぶが妊娠していることに気が付きます。この妊娠こそがしのぶが罪をかぶった原因だったのです。

「監獄のお姫さま」の4話の視聴率は7.8％。4話ではしのぶ（夏帆）の妊娠を馬場カヨ（小泉今日子）が問題にならないようにふたば（満島ひかり）に相談しようとします。それが上手くいかない様子がコミカルに描かれているうちにしのぶの妊娠がバレるというストーリーでした。

「監獄のお姫さま」の5話の視聴率は8.0％。刑務所の中で勇介と名付けた男の子を出産したしのぶ（夏帆）。刑務所の規則で子供が1歳半までは刑務所内で育てることが出来ます。生まれたばかりの勇介に夢中になる馬場カヨ（小泉今日子）たち。それが「母親ごっこ」であっても女囚たちは心穏やかに時を過ごします。1年半はあっという間に過ぎました。

しのぶ（夏帆）は「吾郎には渡したくない」という希望を出し、しのぶの親に引き取ってもらう予定でした。でもそれはしのぶの目の前で裏切られ吾郎に連れ去られる勇介。勇介を吾郎から守るために罪をかぶったしのぶの思い。囚人のオバサンたちは復讐を決意します。

「監獄のお姫さま」の6話の視聴率は7.9％。勇介が吾郎に連れ去られ、しのぶ（夏帆）はもちろん馬場カヨ（小泉今日子）たちも落ち込んでいました。そんな時に吾郎が極秘入籍していて実は子供までいたというニュースが報じられました。その子供はもちろん勇介です。6話は勇介を失った悲しみとしのぶを思いやるオバサン女囚たち。

「監獄のお姫さま」の7話の視聴率は5.5％。7話ではまた1話の2017年に戻ります。この誘拐計画によっておびき寄せ捕まえた吾郎（伊勢谷友介）。けれどこの場所が警察にばれます。裏切り者は誰かという話になります。有名人同士でオトナの関係だった千夏と吾郎。なぜか看守という立場を捨てて協力してくれたわかば。そして洋子（坂井真紀）の過去も語られます。

「監獄のお姫さま」の8話の視聴率は6.6％。8話では2015年に戻ります。馬場カヨ（小泉今日子）が吾郎への復讐ノートを書いていたことが看守ふたば（満島ひかり）にばれます。刑務所で美容師の資格も取り、面会に来るカヨの事件の担当検事と恋仲になった馬場カヨ。千夏（菅野美穂）ヤクザの姉御明美（森下愛子）が保釈される中、しのぶに寄り添う馬場カヨ。

「監獄のお姫さま」の9話の視聴率は8.2％。馬場カヨ（小泉今日子）の復讐ノートからしのぶ（夏帆）の事情を知ったわかばは、しのぶの母親に連絡を取ります。吾郎に内緒でしのぶに勇介を会わせたいと思ったのです。けれど当日やってきて、しのぶと面会したのは吾郎でした。吾郎のしのぶに対する話しぶりから、わかばは吾郎からのパワハラをしのぶが受けていることを理解します。

「監獄のお姫さま」の最終回の視聴率は7.1％。宮藤官九郎の物語の中にちりばめた伏線が回収されていきます。

「爆笑ヨーグルト姫事件」を改めて調べていた馬場カヨ（小泉今日子）の恋人長谷川（塚本高史）が沖縄で証拠を探しに行きます。爆笑ヨーグルト姫事件と言われたしのぶの動画から、しのぶの方からも撮影されていることに気が付きます。

しのぶの方から写した吾郎の画像には吾郎のヘルメットにもカメラがあることが分かりました。今度は吾郎側の録画をチェックするととんでもない真実が写っていました。

真実が分かったと、長谷川から動画と一緒に馬場カヨにメールが来ます。仲間になっているわかば・千夏・明美・洋子に共有します。そこに吾郎を助けに警察が来て、馬場カヨたちは捕まります。

捕まった馬場カヨたちは、長谷川の持ってきた証拠が裁判で明らかにされます。「爆笑ヨーグルト姫事件」はしのぶがプリンスという外国人に吾郎の「昔の恋人を殺してくれ」と殺人を依頼したことで裁かれました。その動画には「プリンスに殺人を依頼したのは吾郎」という交渉のシーンが映っていました。

無事に吾郎は捕まります。しのぶは勇介を大切に育ててくれている吾郎の妻晴海（乙葉）と勇介を真ん中に3人で歩き出します。明美・洋子はそれぞれの新しい道へ。タレントとしても活躍する千夏はこの事件を本にすると言います。馬場カヨは、長谷川と結婚するのかは、まだわかりません。それぞれの未来を予感させてドラマは終わります。

馬場カヨ（51歳）獄中で離婚が成立後は榎木カヨ。監獄に入ることになったのは、浮気した夫を刺してしまったため。それまでは家事も育児も銀行員としての仕事も完璧と言われた女性でした。銀行員としてカリスマ経済アナリストの勝田千夏（菅野美穂）の事を尊敬しています。千夏も脱税で収監されたことから千夏と同じ教養コースに行きたいと思っていました。

しかし若井ふたば（満島ひかり）から不真面目と思われ、洋裁工場に送られてしまいます。そこで洋子（坂井真紀）明美（森下愛子）と知り合います。あるきっかけで江戸川しのぶ（夏帆）が無実の罪で収監された事を知ります。出所後真実を暴くために仲間と真犯人に復讐計画を立てます。口癖は「冷静に」。

小泉今日子（こいずみきょうこ）は1966年2月4日[神奈川県厚木市出身。オーディション番組「スター誕生」で勝ち抜きます。1982年「私の16才」でデビューします。花の82年組と呼ばれデビュー当時は聖子ちゃんカットでしたが、髪を短くして出した「真っ赤な女の子」がヒット、当時フジテレビのアイドル枠のドラマで「あんみつ姫」を演じ人気を定着させました。

その後「学園天国」「なんてたってアイドル」「木枯らしに抱かれて」など現代でもカラオケで歌われるヒット曲があります。小泉今日子主演のドラマ主題歌「あなたに会えてよかった」は作詞も手掛けミリオンセラーも記録しました。私生活では俳優の永瀬正敏と1995年に結婚しましたが2004年に離婚しています。宮藤官九郎作品には朝ドラ「あまちゃん」に出演し挿入歌「潮騒のメモリー」もヒットさせました。

若井ふたばは32歳。「監獄のお姫さま」の主人公馬場カヨ（小泉今日子）たちが収監される「自立と再生の女子刑務所」の刑務官です。父も刑務官だったことから刑務所内の美容院で髪をカットしてもらうのが楽しみで父に会いに通っていました。美容師の資格もあることから、先生として指導することもありました。江戸川しのぶ（夏帆）の「爆笑ヨーグルト姫事件」は冤罪である事を知り、馬場カヨ達と行動を共にします。

満島ひかり（みつしまひかり）は1985年11月30日鹿児島県生まれ・沖縄育ちの女優です。沖縄アクターズスクール出身でFolder・Folder5で活躍し三浦大知などとユニットを組んでいました。解散後は女優を目指して勉強し園子温監督の映画「愛のむきだし」での体当たりの迫力ある演技が話題になりました。大きく名前が売れる事は無かった満島ひかりですが、業界では有名でした。

映画「悪人」テレビドラマ「モテキ」などで徐々に名前が知られるようになり「悪人」の演技では賞も受賞しました。朝ドラ「おひさま」で主人公の親友役を演じたことで名前が全国区に知られるようになりました。民放ドラマでの初主演の「Woman」その後宮藤官九郎の「ごめんね青春」ではコミカルな演技も見せました。

板橋吾郎（40歳）は父が江戸川乳業に勤めていた関係で、幼少期「えどっこヨーグルト」のCMキャラクターを演じたこともある男です。不況になり父親がリストラされたことから、いつかCMキャラクターのように江戸川乳業で社長になるという野望を持っていました。そこで目をつけたのが社長令嬢のしのぶでした。

伊勢谷友介（いせやゆうすけ）は1976年5月29日東京生まれの俳優ですが、美術家・実業家の顔も持っています。テーラーである自由人の父が何度目かの再婚をした時の子供で、兄の山本寛斎とは、30歳以上離れています。東京芸大に在学中からモデルとしてショーなどにも参加し、いくつかのドラマや映画に出てNHKの「白洲次郎」の主役に抜擢され一気に人気者になり「龍馬伝」「花燃ゆ」などの大河ドラマにも出演しました。

江戸川しのぶ（30歳）は江戸川乳業の一人娘で結婚相手の板橋吾郎の昔の恋人を沖縄で殺した罪で起訴され裁判も不利な条件の元懲役刑が決まりました。お腹には吾郎との間に出来た子供がいて、刑務所内で出産をしました。刑務所内で出産した子供とは1歳半まで一緒に刑務所内で暮らします。規則により物心の付くそれ以降は母親と引き離されます。

夏帆（かほ）は1991年6月30日東京生まれの女優でありモデルです。小学生の時にティーン向けのファッション誌「ピチレモン」（2003～2005）でモデルデビュー後、三井のリハウスガールに選ばれました。2007年に主演の「天然コケッコー」での演技が評価されいくつかの賞も受賞しました。2015年4人姉妹とその家族を描いた「海街diary」の姉妹の一人として出演。第68回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットを踏みました。

大門洋子（47歳）は2.5次元俳優の追っかけでした。追っかけ費用を捻出するために複数の男性に結婚詐欺を働き逮捕されました。出所後はバーテンダーの資格は取りましたが。更生保護施設でベビーシッターをしたり、とび職についたり、ドラマのエキストラをしたりしています。

坂井真紀（さかいまき）は1970年5月17日東京生まれの女優です。1992年テレビドラマデビュー・歌手としてのデビューもしています。高視聴率の話題作「ずっとあなたが好きだった」や宮藤官九郎の高視聴率ドラマ「木更津キャッツアイ」にも出演しています。朝ドラ「ウエルかめ」にも出演。「ごめんね青春」では森下愛子・満島ひかりなど宮藤官九郎のドラマで今回のメンバーとも共演しています。

足立明美（59歳）は指定暴力団の組長の妻。夫の罪をかぶり薬物所持で逮捕されました。裁判所にいる間に組長である夫は若い女と再婚するために明美は離婚されてしまいます。出所するときに行く当てがないと思ったところに組合員が来て元夫のキトクを伝えます。すぐに駆け付け夫の最期を見届けます。元夫でしたが遺産は明美に残すとあり組は組合員に任せます。明美は悠々自適な生活を送ります。

森下愛子（もりしたあいこ）は1958年4月8日東京都生まれの女優です。高校在学中にモデルとしてデビューしました。映画には1977年任侠映画などで体当たりの演技をして評価をあげました。高視聴率テレビドラマ「木更津キャッツアイ」で宮藤官九郎のドラマの常連となり映画「真夜中の弥次さん喜多さん」（2005年）・映画版「木更津キャッツアイ」2005年・2006年の連作に出演しました。

勝田千夏（40歳）経済アナリストのカリスマで税理士資格も会計士の資格も持っています。銀行員時代の馬場カヨの憧れの人です。父親が事業に失敗して金銭面で苦労したことから、お金に対して厳しくなりました。所得隠しによる巨額の脱税で捕まりました。出所後もタレントとして活躍しています。

菅野美穂（かんのみほ）1977年8月22日神奈川県生まれの女優です。中学3年の時にテレビ朝日の桜っ子クラブでタレントとしてデビュー。その後1993年「ツインズ教師」の生徒役で女優としてデビューしました。男性が主役の朝ドラ「走らんか」でヒロイン役を演じました。朝ドラは「ちゅらさん」「べっぴんさん」「ひよっこ」など常連と言える程出ています。

民放では主演ドラマも多数あります。「君の手がささやいている」で高い評価を得ます。「働きマン」「曲げられない女」「ギルティ」「大奥」などコミカルな役もシリアスな役も悪役もこなせる女優です。映画版「大奥」で堺雅人さんと出会い結婚しました。

近年同じ局で撮影されているドラマの中で、視聴率を意識して他のドラマの出演者が出てくることがあります。「監獄のお姫さま」の最終回にもサプライズがありました。「監獄のお姫さま」は秋ドラマでした。TBSの冬ドラマ「99.9」に出演の松本潤が裁判所のシーンで写り込みツイッター上ではその書き込みで溢れました。

宮藤官九郎の作品は初回がわかりにくいと言われています。「監獄のお姫さま」も初回がクライマックスのクリスマスから始まっています。平均的なドラマの場合は順番に流れるので、人物の関係がわかりやすいです。でも宮藤官九郎のドラマはこの流れを壊している作品が多いです。大河ドラマ「いだてん」も初回は人物の関係が入り乱れてわからないという理由で平均視聴率も落ちてきました。

刑務所では出所後に収入を得るために、様々な技術を学ぶ機会があります。これはそう言うまじめなシーンなのですが、「監獄のお姫さま」は宮藤官九郎の脚本らしく面白いシーンが盛り込まれています。その為そのシーンに笑ってしまう小泉今日子と満島ひかりです。

朝ドラ「あまちゃん」でタッグを組んだ小泉今日子と宮藤官九郎が世に送り出した「監獄のお姫さま」は平均視聴率7.1％。「あまちゃん」の平均視聴率20.6％とははるかに離れた平均視聴率でした。それでも宮藤官九郎らしい笑いも涙もあり視聴した人たちの満足度は高いドラマでした。平均視聴率は低いですが、宮藤官九郎の世界が味わえる「監獄のお姫さま」ご覧になってはいかがでしょうか。