シグナル・韓国ドラマのあらすじとキャストまとめ！日本リメイク版との違いは？

海外で人気のあったドラマをリメイクするのは、日本から韓国、韓国から日本と色々あります。同じフジテレビで2018年放送のドラマ、グッドドクターも日本版と韓国版では、いろいろな違いがありました。

放送できる時間の量が違うので、日本版では放送できなかった、エピソード単独のキャストは出てきませんが、シグナルの主要キャストについては、おおむね同じ役柄のキャストが出ています。恋愛要素を深掘りしてキャストに親近感を持たせるのは、韓国版の方がいいという意見もあります。

韓国版のあらすじを事件ごとに、日本版シグナルとの違いも事件ごとにチェックしていきながら、演じたキャストについても触れていきます。

韓国版ドラマの「シグナル」も実はアメリカ映画「オーロラの彼方へ」をヒントに作られたのではないかと言われています。「オーロラの彼方へ」は、SFファンタジー路線の中に連続殺人事件があり、それを解決していくうちに、過去が変わったことで、現代が大きく変わる所など、似ているところや過去と現在をつなぐ無線を利用など共通点も多いです。

これについては、特に韓国版ドラマ「シグナル」の現場の方からはなにも発表がされていないので、確実にというわけではないと言われています。坂口健太郎が初主演作になった日本版ドラマ「シグナル」は韓国版ドラマ「シグナル」のリメイクです。

「20年後の世界は悪い奴がちゃんと罰を受けているか？」主人公に無線の向こうの過去の刑事が聞いたこの言葉、「悪い事をしたら、権力で握りつぶされる事無く、罪を償う世の中になって欲しい」その重い韓国版シグナルからの思いが、「オーロラの彼方へ」とは大きく違うという意見もあります。

日本版シグナルは、韓国版ドラマ「シグナル」の「悪い奴が裁かれる正しい国」の願いをしっかりと受け継いで、制作されているという意見もあります。タイムスリップで、事件が解決して不幸になる人も出てくるこの作品、心にしみる作品という評価も高いので、そこも注意しながら見ていきます。

「シグナルの主人公を演じるキャストは韓国版でイ・ジェフン。日本版ドラマキャストは坂口健太郎が演じています。幼い頃に兄が女子高生レイプ事件の主犯であるという事件が起き、刑期を終えて戻ってきた後に自殺したという事件がありました。事件が起きた時点で世間の非難から逃れるために主人公は家族からはなされます。

こういう過去を背負って生きてきた少年時代があるから、表情に影を落とす演技を要求されるキャストが当てはめられました。韓国版では、ほとんど笑うシーンがなかったイ・ジェフンですが、「シグナル」を紹介する動画では笑顔をたっぷり見せてくれています。

対して日本版ドラマのキャストである坂口健太郎は、朝のドラマ「とと姉ちゃん」の優しいイメージが一番定着しているとも言われていて、影のある役もぴったりはまるんだと話題になりました。さらに、イ・ジェハンと割と見た目もイメージが近いので、元々「シグナル」を好きな人からも割と違和感なく受け入れられていたようです。

どちらの俳優も兄への想いと、オムライスが絡むシーンでの演技は、泣けると評判でした。主演は違和感なく受けれられていたようです。

主人公のパク・ヘヨンに比べて、日本版ドラマ・韓国版ドラマで見た目の違いが大きかったキャストは、イ・ジェハンです。韓国版ドラマのチョ・ジヌンが、少年漫画に出てきそうな仕事には厳しいけど気は優しくて力持ちな感じのイメージなのに対して、日本版ドラマの北村一輝の大山剛志は、どこか影のある秘密がありそうなイメージでちょっと違うと言われていました。

また日本版ドラマのスヒョンを演じた吉瀬美智子と北村一輝はフジテレビの人気ドラマ「昼顔」で不倫相手として出てくるので、韓国版のような爽やかな恋愛をしているように見えないという先入観からの意見もありました。

はじめこそ、前の出演作のイメージで見られてしまいましたが、物語の伏線がどんどん回収されて、話の本筋が見えてくる頃には、北村一輝の演技に引き込まれる、チョ・ジヌンとは見た目はちがうけど、「悪をなんとかしたい」という熱量が伝わってくるという意見も多かったです。

韓国版ドラマキャストのスヒョンを演じたキム・ヘスは、役柄以外の写真を見るとしっとりとした綺麗な女優なのですが、ドラマ「シグナル」の中のキム・ヘスは、きりっとしたシャープさと、過去の刑事になりたての初々しい可愛さが人気になっていました。

日本版ドラマでスヒョン役に当たるキャスト桜井美咲を演じた吉瀬美智子も女優としての顔はキム・ヘスと近いものがあります。見た目やシャープな演技の部分では、スヒョンとして違和感はありませんでした。ただ刑事になりたての可愛さは、キム・ヘス程若い頃との違いが出なかったという意見もありました。

ヘヨン、スヒョンと未解決チームに抜擢（本人は嫌がっていましたが）された人探しの名人であるケチョルは韓国版キャストはキム・ウォネが演じました。元鑑識官のホンギと漫才のようなやり取りをします。日本版では、お笑い芸人の木村祐一がケチョルに該当する山田勉を演じます。

風貌の違いがありますが、面白い言動を出来るという点では、悪くない配役という意見も多かったです。日本版では、公式サイトで、チェーンストーリーがあって、山田と小島のサイドストーリーが描かれました。韓国版に比べて放送時間の短い日本版シグナル。サイドストーリーで補填で、役がより面白く伝わります。

がさつだけど行動力があって外に飛び出していくようなケチョルに対して、現場でじっくり証拠を調べるチョン・ホンギの韓国版キャストを演じたのは、イ・ユジュンです。ホンギはエスプレッソが好きでコーヒー通な上品なタイプですが、未解決班に来て、性格の違いのあるケチョルとは楽しいコンビでした。

日本版シグナルでは、小島信也という役名で、演じたのは、池田鉄洋です。フジテレビの人気医療ドラマ医龍で肩までの長い髪の医者を演じたり、シグナルの直前では、米津玄師の主題歌「レモン」を生んだドラマアンナチュラルのタブロイド誌の敵か味方かわからない編集者を演じていました。

芸歴も長いので、品のあるホンギと同じように品を感じる真面目ながら、どこかおかしさのある演技で暗くなりがちな「シグナル」のホッとする場面を提供してくれました。

ジェハンがいた時代には、インジュ事件でジェハンと同じ事件を追う立場として出会い、ヘヨンたちの時代には係長として、見守りながらも、ボムジュに弱みを握られ敵対視する立場に立たなければならない存在になってしまった哀しい存在。

韓国版キャストでは、アン・チスを演じたのはチョン・ヘギュン、どこか悲しみを心に携えた演技がアン・チスにあっていました。日本版では、甲本雅裕が演じました。悪役な部分がありながら、最後まで悪役になり切れない岩田一夫もまた、甲本雅裕が哀しく違和感なく演じられてたという感想もあります。

自分の出世の為に犯人を隠匿して、罪のないものに罪を着せるようなそんなひどい人物。けれどこのドラマのテーマである「本当の悪い奴が罰せられる世界になってほしい」という想い。自分の手を汚さずに命令する政治家が「自分は一点の曇りもなく」というシーンは、本当の悪は隠れて見えないというダーク社会も感じさせてくれる人物です。

韓国版キャストでは、チャン・ヒョンソンが演じました。憎らしいと思うほどに、ほくそ笑んだ顔は、とてもいい演技でした。最後に本当に悪い奴にトカゲのしっぽ切りで、ボムジュも追い詰められているシーンも哀れに演じていました。日本版では、渡部篤郎が演じました。

渡部篤郎もいい役や悪役も演じる俳優でこの役は本当はどっちなんだろうという意見もありましたが、役にハマっていたという意見もありました。

シグナル韓国版のネタバレ・あらすじを事件ごとに書いていきます。韓国版シグナルは2015年に放送されたため、このドラマ上の現在は2015年になります。日本と韓国の時効廃止の時期も違いがあります。日本は2010年4月27日この日までに時効成立していない殺人事件の時効はなくなりました。韓国は2015年に廃止になりました。

雨の日、同級生が雨の中残されていました、小学生のヘヨンはボロボロの自分の傘に入れることもできなくて、走って帰ろうとした時、派手な女が同級生の女の子を連れて行く所を見ました。そしてその女の子が誘拐され、殺されるという事件が起きました。

ニュースでは、犯人は男の名前を報道していましたが、ヘヨンの見たのは、女です。警察にその違いを言っても誰も相手にしてくれません。その時にすれ違うヘヨンとジェハン。女の子の母親が必死に目撃者探しをしますが、事件は未解決になってしまいます。

15年経ってヘヨンはプロファイリングの刑事になっていました。プロファイリングを芸能人のスキャンダル探しに使っていた事をスヒョンたちの班にとがめられるヘヨンでしたが、勉強のためにやっているのであって、報酬はもらってないと言います。

ある日、ヘヨンは警察のごみ置き場から自分を呼び止めるような声を聞きます。そこには古びた無線機が、あり無線機から聞こえてきたのは、廃病院の通風孔に首つり遺体があり、15年前少女誘拐事件の犯人とされたスの物ではないかと言います。

遺体は既に白骨化していましたが、ヘヨンがそこに行くとそれは確かにスのものでした。そしてスが犯人とされた指紋の指が医療従事者が切ったようにきれいに切り取られていました。このことから、ヘヨンは、犯人はこの病院の医療関係者の女と予想をたて、時効を前に記者会見しているボムジュの前で犯人はわかっていると発表します。

テレビを見た人達からたくさんの情報が寄せられその中で有力な情報がありました。犯人が自ら電話をし、同僚が怪しいと旅に出いる同僚の名前を言って事件をかく乱させたのです。その同僚が犯人ではないと分かった時、残りの時間はわずか、時効成立を目の前で見ようと警察前に犯人の女はいました。

自己顕示欲の強い犯人は近くにいるヘヨンの読み通り、女を捕まえますが、のらりくらりとした返答で時間を延ばし、ついに時効になってしまいます。数分間遅れでホンギが、スと犯人の女が一緒にいた証拠を見つけました。女は犯人に仕立てた男を殺したのは日付が違いました。ほんの数分日付が変わる深夜0時過ぎでした。

少女の事件は時効が成立してしまいましたが、スの殺人についてはあと20時間以上の時効までの時間があり、その女はスの事件で逮捕されました。自分の娘の罪は問えなかった母親の悲しみが世論を動かし、2015年殺人における時効制度が廃止され、スヒョン・ホンギ・ケチョルそしてヘヨンは未解決班で未解決事件を扱うことになりました。

次のジェハンからの電話は、前のジェハンとは違い、虫の息のジェハンでした「諦めないでください、過去は必ず変わります」と言った後銃声がして、ジェハンからの通信は途絶えました。

2000年に起きた誘拐事件をジェハンの無線とヘヨンの無線が繋がったのはは2015年でした。二人の生きる時間が違いがあると、二人は気が付いていないまま、次の事件の電話をヘヨンが受け取った時のジェハンは1987年にいました。連続女性殺人事件を捜査するジェハン。

未解決班として、ヘヨンたちが捜査していたので、まだ2人目の被害者を探していたジェハンに2人目の殺害現場、3人目の殺害現場を教えます。言われた場所に遺体があって驚くジェハン、未来からの電話とはまだ納得がいっていなかったのですが、3人目の場所をパトロールすると3人目を助けることが出来ました。

その時に犯人ともみ合うジェハン、バス通りまで追い詰めますが、違う男を逮捕してしまいます。3人目が救出されて、ヘヨンがホワイトボードに書き出していた情報が目の前で文字が変化して変わります。

ヘヨンからの情報で動くジェハンは、他の捜査員から反省しろと言われて容疑者を閉じ込められる部屋に閉じ込められてしまいます。そして無線が繋がり、ヘヨンが告げた次の被害者の名前はジェハンが片思いしていた女性でした。すぐにでも駆けつけて彼女を助けたいジェハンですが、誰もいません。

必死で駆けつけた時には、間に合いませんでした。愛する女性を殺されてしまったジェハン、3人目を助けた時に追いかけた時に出て行ったバス、あのバスを疑って、調査し、バスの運転手の息子が浮上します。

ほぼ犯人として追い詰めた時、バスの運転手の息子はジェハンに追い詰められて自分からビルから落ち、歩けない体になってしまいます。捕まえたくても決定的な証拠がなく、犯人だと分かっているのに捕まえられないまま未解決として時が流れます。

未解決班がこの事件を調べ始めた時、バス会社にいた女性が殺されます。連続女性殺人事件と同じ縛り方であることから同一犯が疑われましたが、犯人はバスの運転手だった父親の仕業でした。父親は全ての事件を自分がやったと出頭しますが、新たに殺された女性の元から、息子が襲った時に抵抗したジェハンの好きだった女性に贈った護身用武器から息子のDNAが見つかり事件は解決しました。

未解決っだった連続女性殺人事件を解決したことで表彰される未解決班、そんな時にヘヨンが気になったのは、資産家への窃盗事件です。それに伴ってなのか、ジェハンは今は更生している窃盗犯オがこの事件の犯人だと言われ話を聞きに行きます。

ジェハンは、オが真面目に働いている事を知っていましたが、車を買って配達の仕事を始めたオに疑いを持ってしまいます。とりあえず、上層部がオを連れて来いというので連れて行って真実を明らかにすればいいとジェハンは連行します。が、親戚の家に行くはずだったオの娘ウンジがバス事故に巻き込まれたことで、大きな悲劇になります。

事故に合い流れ出すガソリンが引火する前に乗客の避難誘導に頑張る消防隊ですが、バスの椅子などに挟まれて動けない女子高生が二人。傍に父親シンが自分の娘を優先してほしいと頼み込み、その結果、ウンジは、爆発炎上自他バスの中で命を落とします。

2015年に出所したオは、シンに復讐するためにシンの娘を誘拐します。冷凍車に閉じ込めたという状況を作り冷凍車に爆発物を仕掛けます。けれどその冷凍車には娘はいなくて、助けようと冷凍車をこじ開けたスヒョンが爆発に巻き込まれて命を落とします。

真犯人を捕まえれば、歴史が変わって、スヒョンを助けられるのではないか、ヘヨンとジェハンは協力して真犯人である資産家の息子を捕まえます。釈放されるオでしたが、娘の仇と言って手抜き工事の会社の人を殺しまた捕まり牢獄の中で命を失います。

スヒョンは生き返り、当たり前のように未解決班で仕事をしていますが、死んだオの遺骨の引き取り手がなくて無縁墓地に埋葬されています。過去を変えることのむなしさを感じ始めるヘヨン。

「シグナル」日本リメイク版ではカットされた話になります。過去をやり直して、スヒョン（吉瀬美智子）が死なずに済んだ事件の中の青いダイヤモンドの行方にまつわる話が韓国版にはあります。

こちらも日本版「シグナル」にはないエピソードです。ジェハン（北村一輝）に出会ったばかりのスヒョン（吉瀬美智子）が、ジェハンに好かれたくて一生懸命な様子もあって、事件そのものは、悲惨な事件なのですが、スヒョンのいじらしさを感じる事件のエピソードです。

母親から虐待を受けていた青年が、虐待のトラウマから母親と同じうつ状態の女性を次々に殺していきます。青年の働くコンビニで、沈んだ顔をして食事をしている事で女性たちは狙われます。犯人捜しでスヒョンも疲れてそのコンビニに立ち寄り、その青年に狙われ殺されかけます。

単独で調べているスヒョンが気になり、探しに来たジェハンによって救われますが、刑事として続けるかを迷います。ジェハンの説得により、少し強くなって警察に戻ります。

「シグナル」の本筋、ヘヨン（坂口健太郎）の兄を死に至らしめた事件です。そしてこの事件によって過去のジェハン（北村一輝）は亡くなってしまうのですが、ジェハンとヘヨン二人をつなぐ無線が奇跡を起こします。

インジュ市で女子高生が集団の高校生にレイプされたという事件が起こります。レイプの事実を隠して登校していた少女ですが、どこからかバレ、学校の屋上から飛び降りたことで事件が明るみになります。そしてその犯人にされたのが、ヘヨンの兄でした。

兄は勉強が苦手なその少女に勉強を教えたりと付き合いはありましたが、兄の直近の目標はいい大学に入って家族を裕福にしたいという夢があり、女の事のなど気にも留めませんでした。そんな時、ある議員の甥テジンが、少女にヘヨンの兄ソヌの悪口を言った時、少女が「あんたなんかよりソヌの方が優秀だ」と言った言葉に逆上しレイプしたのが事実でした。

テジンは自分の手下である生徒会の仲間を呼び、次々に少女に襲い掛からせました。そしてその事実が明るみなりそうになった時に、自分より出来のいいソヌに罪を擦り付けたのです。国会議員である伯父の力を借り、金の力、インジュ市の最大の産業であるインジュセメントの従業員の多いこの町では、その親を言いなりにして、子供達にも偽証させました。

その事件の指揮を執ったのが、ボムジュです。警察の仲間の弱みを握り、偽証させたり、テジンを守るためにありとあらゆる手を使います。すべては命令した国会議員を「一点の曇りもなく」見せるために。

少年院を退院したソヌが、真実をつかみかけた時、ボムジュはソヌを自殺に見せかけて殺してしまいます。ボムジュに命令されていたアン・チスはボムジュから白血病の娘の治療の為に国会議員からもらったお金を融通してもらっていました。

けれど娘が死んだとき、すべての真実を明らかにしようとしました。ソヌの弟であるヘヨンにすべてを話すと言って、ソヌが自殺して運び込まれた病院に呼び出します。しかしボムジュの手配した男によって殺されてしまうアン・チス。

ヘヨンとジェハンが出会う前、この事件を調べていたジェハンは、真実に近付きアン・チスに殺され、ある屋敷に埋められます。ヘヨンとスヒョンは、その屋敷からジェハンの遺体を発見し、鑑識の結果ジェハンと判明し葬儀をします。

けれど無線の繋がるジェハンはまだ生きています。ヘヨンはジェハンを思いもうこの事件から手を引いてほしいと泣いて頼みますが、ジェハンは捜査を続けます。

ヘヨンとスヒョンが二人の時に、ジェハンからの無線が繋がり、スヒョンは、過去の生きているジェハンと話をします。ジェハンが殺されること、その日、その場所そして15年ジェハンの戻るのを待っていたたことを伝えるスヒョン。

スヒョンから自分が死ぬ人場所を聞き、それでもインジュ市事件を解決しようとするジェハン。ヘヨンの兄ソヌが残した手掛かりを探し当て、それを裁判所に持って行きましたが、悪の手は裁判所にも回っていました。

ボムジュに追われていたヘヨンと逃げるスヒョン、ボムジュの雇った男の銃口がスヒョンに向きます。しかしスヒョンをかばって倒れたのはヘヨンでした。ヘヨンが撃たれたので、戻っていくボムジュたち。スヒョンは救急車に乗り込み、ヘヨンを見守っています。

過去の世界では、追い詰められたジェハンがアン・チスに狙われていました。しかし死んだ場所、死んだ日があらかじめ知らされていたので、ジェハンを信頼する仲間たちの助けにより、ジェハンは助かります。

アン・チスの証言により、ボムジュの悪事が明るみに出て、ボムジュはどこかに逃げてしまいます。ジェハンは、ソヌの無実を父と母、そして小さなヘヨンに話します。スヒョンとも恋人同士になって付き合い始めます。

そんな時に、ボムジュの行方がわかり追いかけるジェハン、ボムジュを追っていたのはジェハンだけではありませんでした。ボムジュを追いかけていた大元の悪い奴によってボムジュは殺されます。

ヘヨンが目を覚ました時、すべては変わっていました。兄の無実がわかり、復縁した父と母と、ずっと暮らしていたことになっているヘヨンは、警察官になって、今は交番勤務です。ジェハンの事が知りたくて、未解決班に行くと誰もヘヨンの事を知りません。ケチョルもホンギも。

スヒョンは、長期休暇でどこかに出かけているとヘヨンに言うケチョル。連絡が取れなくなったら、ジェハンはどんな方法で自分に連絡をするか考えて、実家に戻ると、母から、ジェハンから大きくなったヘヨンに渡してほしいと頼まれた封筒があると渡されます。

封筒の消印のある海辺の街にいくと、その役所にスヒョンが居ました。スヒョンはヘヨンを覚えていてくれました。封筒の中には、政治家の悪事を示すフロッピーがありました。スヒョンのメールアドレスには、ジェハンから「くるな」とメッセージが。

今も何かと闘っているジェハンのいる封筒に描かれた病院を目指して車を走らせるヘヨンとスヒョンでドラマは終わります。ジェハンからの「病院にくるな」は、何かの合図（シグナル）だと信じて。

日本版と韓国版、大きな違いは、放送時間です。韓国と日本ドラマに使う予算の関係かとも言われていますが、日本が圧倒的に短いです。日本版シグナルは50分×10話　韓国版シグナルは100分×16話、ですからエピソードでカットされているものもあります。

韓国版シグナルと日本版シグナルで、キャストの境遇が違います。シグナルの主役であるヘヨンの家族構成ですが。日本版が母子家庭だったのに対して、韓国版は兄は母の連れ子、ヘヨンは再婚してできた母と父の子です。

事件ごとに韓国版と日本版の違いを見ていくと、初めの小学生誘拐事件ですが、韓国版シグナルが誘拐された女の子が同級生だったのに対して、日本版シグナルでは、ヘヨンが1年生くらい誘拐された女の子が4年生くらいです。そして女の子に傘をさしかけなかったのは、韓国版シグナルにはヘヨンの傘がボロボロの傘だったという理由がありました。

少女誘拐事件のあと、韓国版はそのままヘヨンは未解決班に入りますが、日本版はその後3年間ヘヨンは海外でプロファイリングを学んでから、未解決班に参加します。

連続女性殺害事件は、ジェハンの知り合いが殺されますが、日本版シグナルでは、更生した事件をおこした女の子が被害者でした。韓国版シグナルでは、ジェハンが片思いをしていた市役所勤務の女性が被害者になります。

ジェハンの知り合いの事件が事件を解決する物的証拠になる事は共通しています。でもその品物が違います。日本版シグナルでは、ある程度の仲の良さがあったので、みどりが買ってもらった髪飾りでした。韓国版シグナルでは、刑事として通り魔に気を付けてと言ってスタンガンを渡します。

この事件の終りに、ジェハンは泣きながらコメディ映画を見ます。そこは日韓共通しているのですが、ジェハンにスヒョンが恋をしている事をはっきり演出している韓国版シグナルでは、スヒョンが、ジェハンに運転を教えてもらったお礼として映画のチケットを渡すシーンがあります。

ジェハンとスヒョンの関係を周りも面白がってみているのですが、映画のチケットだけは、スヒョンの知らないこの事件を知っている同僚から、スヒョンは注意されます。

資産家窃盗事件は、相違点が細かくいろいろあります。日本版シグナルで平田満さんが演じたオという容疑者ですが、連行されるときにジェハンの車の中に手錠をつなぐところがあり、そこに繋がれています。娘の乗ったバスは、目の前で、道路が陥没し落ちてから数分後に爆発炎上します。

韓国版シグナルでは、バスの真後ろを走っていたジェハンの車は、ジェハンのハンドルさばきで危機一髪陥没した道路から落ちることが避けられましたが、ジェハンとオは、下に落ちたバスの爆発炎上を目の前で見ます。日本版はテレビを通じてでした。

事件解決後、オは韓国版では道路が崩落した原因の会社の人を殺し収監され、日本版は、自分の娘を優先させた父親を殺して収監されます。

インジュ市事件は、ヘヨンの兄が捕まるエピソードの証言者などの描写が時間が長く使える分、丁寧に描かれています。ジェハンがポムジュを犯人と確定する証拠探しもじっくりと描かれます。そしてジェハンは怪我をしてヘヨンの兄に会いに行けなかったエピソードは抜けていて、日本版ではヘヨンからの連絡がギリギリで間に合わなかったことになっています。

韓国版と日本版の違いを大まかに上げてみましたが、それでも最後のジェハンがいる場所に向かうヘヨンとスヒョンのシーンまでの流れに大きな違いはなく、描かれています。

シグナルの終りは、見ている人にその先を想像させる終わり方でした。日本も韓国も政治家の闇というのはなかなか、解決されません。日本の国会中継を見ていれば、あくどい事しても罪にならない政治家ばかりで嫌になるという意見もあります。

リアルに任せて、アンハッピーエンドにするのも、現実社会をみずにハッピーエンドにするのも迷った作者が、見ているものが描きたいラストを考えてほしいというメッセージではないかという意見もありました。だから、ラストが知りたくて韓国版を見てもダメという意見もありました。

最初に紹介したアメリカ版の映画に触れている人もいますが、過去と現在を無線を使って変える所は同じですが、根本的なテーマが違うので、アメリカ映画に答えはありません。

ラストがみている人に任せられる作品は、意外に多いので、あとは自分の好きなラストを考えるのがこのドラマの正解だという意見もあります。でもおおむね、見た人の感想は、面白かったという高評価が多いです。

オムライスのシーンは泣けたという意見も多いです。こっそりと店主にお金を多めに渡して、ひとりぼっちになったヘヨンにオムライスが食べられるようにするジェハンに泣いたという声も実況サイトでは多く聞かれ、日本版「シグナル」では、ジェハンのやさしさを三枝健人が知った時、流れたBTSの主題歌のフレーズ「君はひとりじゃない」で涙腺崩壊したという人もいました。

2015年に韓国でドラマ化された「シグナル」を日本版「シグナル」の違いを絡めながら、まとめてみました。日本版も韓国版も共通して、ラストに関する物足りなさを言う声はありますが、概ね面白かったと評価は高いです。

時間的なものや予算、葬儀のシーンは韓国と日本の違いから日本版では描かれなかったりと、ありますが、出来るだけ韓国版に忠実に描かれていたという評価も高いです。

これから韓国版で、ラストがどうなったか知りたいという人、明確な答えは韓国版にもありません。でも同じドラマのストーリーを見ること、ジェハンとスヒョンの恋愛部分をもう少し深く掘り下げていることから、日本版を見て韓国版を見たいと思った人には満足できる作りだと評判です。