銀魂の洛陽決戦篇の結末と感想は？あらすじ・ストーリーのネタバレまとめ

銀魂の洛陽決戦篇は週刊少年ジャンプにて連載され、単行本62巻～66巻に収録されています。銀魂の長編の中ではとても長く、その前の「さらば真選組篇」では全27訓で半年ほどの連載に対し、「洛陽決戦篇」は全44訓と一年近く連載して、今まで銀魂の長編の中では最長記録です。しかし、直後に銀魂最終章「銀ノ魂篇」が始まり、記録は抜かれています。銀魂「洛陽決戦篇」のアニメは2017年1月に放映されています。

銀魂の「洛陽決戦篇」は神楽の母、江華と星海坊主の過去、神楽達家族の過去、「さらば真選組」で登場した虚の正体や、虚と朧の関係など、様々な伏線が回収されています。銀魂「洛陽決戦篇」の結末では神楽の家族関係、攘夷四天王、朧との因縁などに決着がつきます。銀魂「洛陽決戦篇」の舞台は神楽の故郷「洛陽」です。銀魂「洛陽決戦篇」のストーリーネタバレと結末、感想をまとめました。

銀魂の長編「さらば真選組篇」で徳川将軍喜々に喧嘩を売った銀時達は桂の庇護のもと銀魂に登場する地下都市アキバに潜伏していました。そこに依頼を持ち込んだ信女から虚、天道衆の正体を明かします。宇宙海賊春雨と星海坊主によって第7師団は壊滅状態、星海坊主と戦った神威は戦闘の最中、行方不明になったと聞いた神楽はもう一度父や兄と家族に還る為、万事屋に「休暇届」を出し、また子達と共に「洛陽」へ向かいます。

万事屋に置かれた神楽の「休暇届」を見た銀時、新八、定春は信女からの依頼を受け、同じく「休暇届」を出し、桂、坂本と共に宇宙へ向かいます。高杉と行動を共にしていた万斉は昏睡状態の彼を助けようとしたものの、高杉を見失い、坂本に保護されます。万斉の案内で、鬼兵隊の緊急集合場所である神楽の故郷、捨てられた星「洛陽」へ向かいました。

洛陽には生き延びた第7師団と星海坊主が来ていました。春雨元老院は虚の手により皆殺しにされ、春雨の実験は虚が握っています。春雨は逃げ延びた高杉を殺す為に洛陽に全軍を投入し、銀時、桂、坂本はそれぞれの師団長と激闘を繰り広げます。意識のない高杉は爆発によって地上に落下してしまいます。しかし、洛陽に来ていた神威が高杉を救出し、危機的状況にいた万斉を助け出します。

高杉と合流した鬼兵隊は奈落と朧を相手に戦います。その場に銀時も到着し、銀時、高杉、桂、坂本の4人がそろいました。背中合わせに立っている全員の姿は壮観です。攘夷四天王好きの方々は銀魂の原作でも、洛陽決戦篇のアニメでも興奮したでしょう。その後も坂本に三人で唾を吐きかけて怒鳴り合うというコメディーも見られました。厳しい戦闘の最中ですが、4人のやりとりに笑ってしまう人も多くいたでしょう。

銀時達4人は圧倒的な力で奈落を倒していきます。4人の姿に奮起した鬼兵隊、攘夷志士、快援隊も続きます。高杉達が敵を引き付けている間に、銀時、新八、定春は坂本達の計らいで、洛陽にいる神楽を助ける為に戦線離脱します。神威と星海坊主の手により、春雨の戦艦、部隊は次々に壊滅させられていきます。星海坊主の前に現れた第一師団団長は神威の手により殺され、星海坊主と神威が再会しました。

遂に神威と星海坊主の戦闘が始まります。壮絶な死闘を繰り広げる星海坊主と神威に阿伏兎は「こんなことをしている場合じゃない」と言いますが、お互いしか見えていない二人の耳には届きません。相手の命をとりにいく本気の戦いは激しさを増し、誰にも止められない宇宙最強の親子喧嘩に割って入ったのは娘であり、妹の神楽でした。神楽は二人に「還ろう、ただの家族に」と静かに告げました。

春雨の軍勢と戦いながら、神楽の行方を必死に探す銀時と新八。星海坊主は神威を止めるだけでなく、春雨から守るために戦っている、と推測する新八ですが、神威はもう止まらないと銀時は言います。春雨は撤退を始めていますが、神威達を放っておくとも思えないという銀時は厳しい表情で「嫌な予感がする」と呟きました。一方、今ならまだ還れるという神楽に対し、神威は手遅れだと神楽を攻撃しました。

妹の神楽に容赦なく攻撃する神威、地面に倒れた神楽を殺そうとしますが、これまでの激闘で強く成長した神楽は反撃し、「お前は強くなってなんかいない！」と怒鳴りつけました。星海坊主をおいて、神威と神楽は兄妹喧嘩を始めてしまいます。神楽は神威に訴えかけながら戦い、殴り合いを続ける子供たちに、「やめてくれ！」と叫んだ星海坊主が二人の元へ駆け寄ります。

しかし、その時、春雨の戦艦が現れ、虚が立っていました。銀時の「嫌な予感」は命中し、神楽達の元へ虚がやってきます。虚は神威を殺そうとしますが、庇った星海坊主が義手を切り落とされてしまいました。戦艦からの砲撃で岩が崩れ、神楽と神威は落下してしまいます。その場に残ったのは虚と星海坊主だけです。虚は星海坊主とはこうなる運命だとわかっていたと告げます。最強生物同士の戦いが始まりました。

星海坊主と虚の戦いは、虚が優勢です。虚の圧倒的な強さに星海坊主の遺伝子が負けを認めていますが、星海坊主は家族を守るという強い思いで戦いを続けます。虚の体が再生されているのを見て、星海坊主は過去に命がけで口説き落とした女性を思い出しました。夜兎の母星「徨安」で星海坊主はとても強く、美しい女性に出会います。三日間オロチを鎮める女性の隣で三日間星海坊主は口説き続けました。

三日間戦い続け、「江華」と名乗った女性に会う為、星海坊主は定期的に徨安へ立ち寄ります。江華は徨安の過酷な環境に適応できた奇特な一族の末裔であり、最後の一人だと言いました。ある日、星海坊主が徨安を訪れると、江華は姿を消していました。12日間、江華を探しましたが、見つかりませんでしたが、オロチが静かに見つめる方角へ向かうと江華がいました。寂しさを思い出した江華は星海坊主と共に徨安を出ます。

徨安を出た江華は星海坊主の家族となり、神威を産んでいました。最強の男を尻に敷き、江華は神楽を出産します。幸せいっぱいの家族でしたが、出産後、江華は吐血し、弱っていきます。江華は徨安のアルタナを食らう限り死なない不死者ですが、徨安を離れてしまうとアルタナの加護を受けられなくなり、寿命を縮めてしまいます。神楽を出産した時点で、体は既に限界を迎え始めていたのです。

子供の神威は神楽をおんぶしながら母の悪口を言う連中と喧嘩をしていました。この頃の神威は星海坊主と普通に会話をしており、関係は良好です。神威は父の「強くなれ」という言葉を受け止め、強くなろうとします。子供達を大切にしている江華ですが、自身の病で床に伏している時間が多く、幼い神楽の面倒を神威にさせてしまい、負担をかけている事を心苦しくも思っていました。

江華の病の原因を作ったのは、父親であると偶然知ってしまった神威は愕然とします。神威はどうして連れ出したのと星海坊主に聞きますが、星海坊主はたとえ知っていても同じ道を選ぶと神威に告げます。母親を苦しめていたのは自分達家族だとわかり、洛陽に来ていた阿伏兎に強くなるために戦いを挑み、第七師団団長鳳仙が割り込み、毎日鳳仙に戦いを仕掛けに行き、負けています。

神威は江華を徨安に戻そうと、鳳仙に頼みます。神威が江華を連れて行こうとすると、星海坊主が帰ってきます。母を救うには家族である事をやめるしかないと思い詰めた神威は父に戦いを挑みますが、殺されかけてしまいます。母を救えず、父に負けた神威は強くなるしかないと家を出ていきました。時間は現在に戻り、神威は母にそっくりの神楽にその顔を見せないでくれと痛めつけて去ろうとします。

虚と戦う星海坊主は彼と戦うには星は狭すぎるという初めての感覚に陥りながら、戦うことをやめ、虚に刃で体を貫かれます。貫かれた星海坊主は虚の心臓に自分の腕を突き刺します。江華の命を延命する為、徨安でアルタナの結晶石を探していました。その結晶石を虚の心臓に押し付け、心臓ごと潰してしまいます。別の世界のアルタナは「ガソリン車に軽油をぶちまけるようなもの、廃車決定」と星海坊主は言います。

虚は倒れ、勝利したかに見えましたが、虚は切り離された腕に全アルタナを注ぎこんでいた為、体を再生する事に成功しました。もう片方の腕も切られ、腹を切り裂かれました。しかし、虚もアルタナ切れで再生しきれず、星海坊主にとどめを刺すことなく、撤退します。倒れたまま動かない星海坊主の元に神威がやってきます。父にとどめを刺そうとする神威から庇う阿伏兎、そして神威を止めるように木刀が突き刺さります。

銀時、新八、定春が間一髪のタイミングで現れます。何しに来たという神威に「あいつの為に動くのに血も理由も必要ねえ」と言い切りました。星海坊主を倒すことに固執する神威に、銀時は倒れた星海坊主に頭突きを食らわす事で最強の座を引き継いだと言います。最強は他人に踏み散らかされるようなその程度のものと挑発し、殴りかかってきた神威に反撃を開始します。

銀時は神威を助けたいという神楽の為に戦っています。神威の強さは圧倒的で銀時を追い詰めます。神威の強さに挫けず、何度も反撃する銀時ですが、夜兎と地球人では肉体的な強さにハンデがあり、神威を追い詰めるものの、足がもつれて転んでしまう銀時。その隙を見逃さず、銀時を殴り、とどめを刺そうとしますが、銀時を守るように神楽が立っていました。

神威の一瞬の躊躇いを見逃さず、立ち上がった銀時が神威に渾身の一撃を与えます。吹っ飛んだ神威はその一撃で理性が吹っ飛び、夜兎の血に飲み込まれてしまいました。神威に殴り掛かられた神楽を銀時が咄嗟に守ります。体の怪我などお構いなしに暴れまわる神威に阿伏兎が割って入ってきました。しかし、暴走状態の神威の強さに阿伏兎は為す術がなく、殺されそうになった所を神楽と新八が助けにいきます。

圧倒的な強さの神威に銀時、神楽、新八の三人がかりで攻撃し、神楽のボディーブローが神威に炸裂し、神威のボディーブローも神楽に打ち込まれました。同時に吹っ飛んだ二人ですが、神威の理性が戻りました。お互いに拳を振り上げ、殴りかかりますが、神威は限界を迎え、神楽の方へ倒れこみます。弱っていく母を見守る事が出来ず逃げた神威と、母を最期まで傍で見届けていた神楽の心の強さに神威は負けました。

神威は神楽の膝の上で意識を失いました。漸く、神威は家族の元へ帰ってきたのです。一方、高杉は松陽の部下、朧と戦っていました。朧は奴隷として売られましたが、奉公先を奈落が襲撃し、倒れていた朧に松陽は自分の血を分けます。朧は松陽に忠を尽くすと決めました。ある時、朧は松陽に学び舎を作ってはどうかと提案します。自分を一番弟子にしてほしいとも言いました。

松陽は奈落を抜け、失踪します。失踪した理由は朧を学び舎の一番弟子にする為でした。松下村塾で一番弟子にするから弟弟子を引っ張るのだと朧に言いました。しかし、奈落からの追手が迫り、数の多さに逃げきれないと踏んだ朧は松陽を逃がす為に一芝居打って、奈落の目を自分に向けます。松陽は自分を犠牲にする朧に悲しみを覚えながらその場を去りました。串刺しにされても松陽の血で朧の傷は治ります。

再び奈落に拾われた朧は松陽の志を守るため、奈落に力を注ぎます。しかし、松下村塾で弟子達と笑いあう姿を見て嫉妬に駆られてしまいます。松陽は牢にいれられ、迎えに来た奈落に遺言を頼みます。奈落の一人は朧で、松陽は銀時達に会わせてくれた朧に感謝し、出来る事なら銀時達と一番弟子を会わせたかったと言いました。回想は終わり、高杉に斬られた朧は血を噴き出して地面に倒れました。

朧は高杉に「虚とは何か」を話します。回想が終了し、高杉からの伝言で武市が虚について説明しました。奈落先代首領虚は朧と出会い、吉田松陽となり、朧によって吉田松陽を終えました。奈落に燃やされた松陽は虚となって甦ります。天照院の研究者が奈落の血を調べるとアルタナの変異体で不死者であることがわかりました。虚は不死性を周囲から恐れられ、迫害を受けていました。

虚は永劫に続く苦しみから逃れる為、無数の人格を生み出します。虚は殺戮を繰り返していると捕らえられ、暗殺の道具として奈落になりました。その後500年間、虚は殺戮を続けていました。しかし、無数の人格の中に己を変えようとする人格も生まれていて、それが「吉田松陽」でした。松陽は無数の人格を抑え込み、抗い続けていました。しかし、松陽の人格は殺され、全てを終わらせる為に「虚」が生まれました。

虚は不死の力を餌に天道衆の深くまで入り込みましたが、アルタナを自在に操る権利だけは貰えませんでした。アルタナを管理する組織「アルタナ保全協会」には鍵を開閉するコードが掌に存在します。鍵なしに起動も停止も出来ません。鍵は天道衆の総意でのみ与えられ、一度与えられると引き剥がすことは不可能です。虚は天道衆内部の裏切り者から鍵の刻印がある腕を手に入れていたのです。

不死の血は不死の身体にいれなければ安定せず、苦しんでも体が朽ち果てるまで追われないと虚は言いました。鍵を差し出せば救うという条件で天道衆から裏切者が多く出たのです。奪われた鍵はアルタナを暴走させ、天道衆を許さないと門を任せられないと宇宙規模の戦争を引き起こす事が虚の狙いでした。朧は虚を倒せと銀時達に伝言しました。

高杉からの伝言を聞いた銀時達の元から武市が去ります。松陽はいつか虚に飲み込まれるとわかっていて、松下村塾の弟子達を育て、巨大な影に抗う希望を世に残したのではないかと桂は言いました。吉田松陽の抗いが銀時達を生み、仲間を生み出したのです。その頃、神楽は江華のお墓の前に立っていました。そこに星海坊主が現れ、地球に帰るのかと神楽に聞きました。

虚を倒す方法はあるから踏ん張れと言った星海坊主は江華のお墓に花を供えます。神楽と星海坊主の他にもう一輪花が置いてありました。江華の好きな花でした。神楽達は地球に戻る為に洛陽を出発します。銀魂大長編「洛陽決戦篇」はここで結末を迎え、銀魂最終章「銀ノ魂篇」へと続きます。

銀魂「洛陽決戦篇」のOPでは凝った描写があるという感想があります。。銀魂のOPでは当初、銀時、桂、坂本の3人が走るシーンがあり、高杉の姿はありませんでした。高杉が銀時達と合流してから銀魂「洛陽決戦篇」のOPでは高杉が加えられ、攘夷四天王の4人が走るシーンに変わります。銀魂のOPの凝った演出はとても凝っていて、途中から高杉が加えられたというのは高杉ファンの方から嬉しいという感想があがっています。

銀魂の中で今まで神楽や神威達に何があったのか、銀魂「洛陽決戦篇」まで詳細が明かされる事はありませんでした。今回の銀魂「洛陽決戦篇」では明かされなかった母、江華の事や神威が家を出るきっかけなど、様々な事がわかりました。神楽の家族の事を気にしていた銀魂ファンの方々は疑問が解けたという感想や、家族の過去に涙したという感想もあり、もう一度家族に還れた一家に感動したという感想も多くありました。

銀魂「洛陽決戦篇」のEDもOPに負けないぐらい素晴らしい出来です。銀魂のキャラクター達が普段とは違う服装で決めているのを見て心躍ったという感想を持つ銀魂ファンが数多くいました。銀魂の中では決して見る事の出来ない衣装を着ていますので、銀魂「洛陽決戦篇」のEDは一度見ておいた方がいいでしょう。同じく銀魂の原作ではもう見られない神楽一家のほっこりするワンシーンもありますので、神楽一家好きは必見です。

攘夷四天王の銀時、桂、坂本、高杉は一時的に共闘し、虚を倒すという目的の元、地球へ戻りました。銀魂「洛陽決戦篇」で四人の因縁に一応の決着がつき、同じ目的を持って戦うという結末を迎えました。神楽と神威と星海坊主の家族関係も神楽が二人を諦めなかった事で家族に還るという結末を迎えました。ただ、海賊として長く生きた神威は今更引き返せないと最強を求めて戦い続けることに決めました。

まだ家族に還る事は出来ない神威ですが、神楽の想いはしっかりと伝わり、銀魂ファンにはほっとする結末だったでしょう。朧と虚の関係が明かされ、虚とは何かという事もわかりました。一番弟子だった朧が松陽の笑顔を見て嫉妬に駆られてしまった描写は切なく、弟子達によって迎えた吉田松陽の結末は悲しいものでした。ですが、銀時達という希望がある事もわかり、銀魂の世界の未来に光が差したことでしょう。

銀魂がどんな結末を迎えるかまだわかりませんが、銀魂のみんなが笑って終わる事の出来る結末だと銀魂ファンの方は信じているでしょう。銀魂「洛陽決戦篇」は終わり、銀魂最終章「銀ノ魂篇」に続きます。銀時達の戦いはまだこれからです。虚を止められるのかどうか、地球を守れるのかどうか、銀魂のキャラクター達の生き様を見届けましょう。