2018年11月09日公開
2018年11月09日更新
モンテ・クリスト伯の主題歌・挿入歌を調査!青木カレンの歌の歌詞の意味は?
2018年春に放送された日本ドラマ、モンテ・クリスト伯。今回はその主題歌と挿入歌について注目してみました。主題歌を歌うのは俳優ほか、アーティストや映画監督などマルチな才能で活躍するディーン・フジオカで、このドラマの主人公でもあります。挿入歌を歌うのは実力派ジャズシンガーの青木カレン。今回は日本ドラマのモンテ・クリスト伯のドラマ本編にも触れながら、ドラマを盛り上げてくれた2曲についてアーティスト情報や歌詞の意味などをご紹介していきます。
目次
モンテ・クリスト伯の主題歌や挿入歌が気になる!
今回ご紹介する2つの曲は2018年の春に放送されたドラマ「モンテ・クリスト伯」の主題歌と挿入歌です。主題歌のタイトルは「echo」で、この曲を歌うのはドラマモンテ・クリスト伯で主人公を務め、俳優にアーティストにとマルチな才能で活躍するディーン・フジオカです。心の嘆きをテーマとした1曲となっており、世間で良く知られる爽やかなイメージから一転、いつもとは少し違うダークな彼の姿が垣間見えます。
もう1曲、ドラマモンテ・クリスト伯の挿入歌は、力強く透明感のある声が特徴的な青木カレンの「SET A FIRE」です。復讐に身を落とした、モンテ・クリスト伯の主人公である暖の心情を歌った一曲となっており、ディーン・フジオカが歌う「echo」と共に音楽でドラマを盛り上げています。
暗く哀しくも美しい復讐劇をテーマとしたモンテ・クリスト伯の主題歌と挿入歌。どちらもドラマ本編の雰囲気に合っていると評判で、ファンからは「かっこいい!」「モンテ・クリスト伯のドラマにぴったり」という声が上がっています。今回ご紹介の曲はどちらも英語の歌詞ですので、一部歌詞を抜粋して紹介すると共に、その和訳にも触れて歌詞に込められた思いや意味もご紹介していきます。
モンテ・クリスト伯のドラマについて
モンテ・クリスト伯はフランスの小説家アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」、日本では「巌窟王」として知られる小説が原作を原作としたドラマです。モンテ・クリスト伯の主人公はとある漁師町で暮らす男、柴門暖。
幸せ生活なを送っていた彼が、テロリストの一員である、という濡れ衣を着せられたことで地獄の苦しみを味わうこととなります。そして、窮地から脱した暖が自分を苦しめた人たちに復讐をする、という物語となっています。
モンテ・クリスト伯の冒頭は暖と彼の婚約者の結婚が決まったという幸せなシーンから始まります。しかし、そんな幸せは長く続かず、ある日彼の乗った漁船が遭難。船長のバラジが亡くなります。船長のバラジにはテロリストの一員である、という疑いがかけられていたのですが、暖はそのことを知らないままバラジから謎の手紙を託されていました。
その手紙には警察官である入間という男の父、貞吉がテロリストに資金を横流ししていたという事実が書かれていました。それを知った入間は、父の身代わりとして暖に罪を着せることに。こうして、暖は無実の罪を着せられ、ラデル共和国という遠い異国の地で拷問を受ける羽目になりました。
暖は牢屋の中でかつてラデル共和国の大統領であった、ファリア真海という男と出会います。そして牢屋に掴まっている間に自分の身の上に何が起こったのかを知り、自分を苦しめた人たちに復讐することを誓います。もう先が長くないファリア真海は暖に莫大な資産を隠した金庫の場所を教え「復讐に使ってもいい」という言葉を残して息を引き取ります。
暖はファリアの遺体が海に捨てられる際、遺体を入れる布袋に入って牢屋を脱出。ファリアの残した4兆にもなる金を手に入れ、新しい自分として生まれ変わります。そして、何年かぶりに町に戻り、自分を苦しめた人たちへの復讐を始めるのでした。
モンテ・クリスト伯の主題歌を紹介!
主題歌はモンテ・クリスト伯の主役も演じたディーン・フジオカの「echo」
モンテ・クリスト伯の主題歌は主人公、暖を演じたディーン・フジオカが歌う「echo」です。ロンドンで盛り上がりを見せる、最先端の音楽ジャンルWaveサウンドを取り入れた1曲となっており、今まで彼が作り上げてきた音楽とは少し違った顔を見せています。
Waveサウンドとは、2000年代後半にロンドンで生まれた新しいジャンルで、まだまだその知名度は低ですがロンドンを中心に注目を集めているジャンルです。WaveはVaporwaveをベースにDubstep、Trap、Grimなどをミックスさせたものが基本で、クールな印象の中に甘美なメロディが入り込むのが特徴です。
ディーン・フジオカが歌う「echo」はメロディの部分では静かなピアノの中に、ディーンの低くもの悲し気でどこか色気の漂う声が入ります。そして、サビの部分からは何かを叫び訴えるような曲調へと変化。この曲を実際に聞いたファンからは「かっこいい!」「美しい!」「絶望感が凄い!」などの感想が寄せられました。
主題歌を歌うディーン・フジオカのミュージシャンとしての顔
ディーン・フジオカといえば、日本では2015年のNHKの朝ドラ「朝が来た」で大ブレイクした俳優として有名ですが、それ以前からアジアでは有名な俳優でした。そのほかにも音楽家としての顔も持つディーン。彼は母親がピアノの先生をやっていた影響で子供の頃から音楽に興味を持っていたのですが、当時は何故かピアノを弾くことは嫌いだったのだそうです。
最初はピアノを弾いていましたがその内にギターへと転向。音楽もクラシックからヘヴィメタやロックを聴く様になり、高校時代にはバンドを組んだこともありました。2008年にフリーランスとしてインドネシアのジャカルタを訪れ、そこでDJ SUMOに出会い音楽活動を開始。ギター以外にドラムの演奏やボイスパーカッションも出来るそうです。
2016年には、2008年~2013年までインドネシアのジャカルタで活動した5年間の集大成とも言えるアルバム「Cycle」を日本で発売。作詞作曲を自ら手掛け、収録曲のPVの監督も自身で務めています。その後も音楽活動は続き、2016年秋にはアニメ「ユーリ!!! on ICE」のオープニングテーマも担当しました。
歌に込められた想い
この歌は心の嘆きがテーマとなっており、歌詞にはモンテ・クリスト伯の主人公、暖の裏切りの中で絶望の淵に立たされ復讐に身を染めることになってしまった自分への嘆き、運命は何故自分を生かしたのか、という心の叫びが盛り込まれています。ここからは、気になる歌詞について一部抜粋してご紹介していきます。
Tell me why why so why can I not forgive myself
Inside my head I keep hearing echo
Tell me why why so why can I not forget my past
Inside my head I keep hearing echo
モンテ・クリスト伯の主人公、暖に併せて一人称を「俺」としてこちらの歌詞を和訳していくと「教えてくれ、何故俺は自分のことを許せないんだ。頭の中ではずっとエコーが聞こえてくる。教えてくれよ、どうして俺は自分の過去を忘れられないんだ。頭の中ではずっとエコーが聞こえてくる」となります。復讐を決意しながらも、過去を忘れられず苦しんでいる様子が良く分かります。
この曲を作った時、ディーンはスイスに渡航しており、そこでヨーロッパで起きた宗教戦争の話に触れる内に想像力を掻き立てられたと言います。信仰心故に壁にぶつかった際の苦しみや葛藤など、答えの出ない心の叫びを歌詞で表現。それが「絶望の嘆き」としてモンテ・クリスト伯の主人公である暖の心情を表す歌詞となりました。
モンテ・クリスト伯の挿入歌を紹介!青木カレンの歌の歌詞の意味とは?
挿入歌にしてモンテ・クリスト伯のメインテーマとなった青木カレンの「SET A FIRE」
モンテ・クリスト伯の挿入歌「SET A FIRE」を歌うのはジャズシンガーの青木カレンです。ディーン・フジオカが歌う「echo」が主題歌として紹介されますが、オープニングとエンディングに流れるのはこちらの曲で、実はこちらがモンテ・クリスト伯のメインテーマとなっています。特にサビで流れる「SET A FIRE」の部分が印象的で、ここ部分が特に耳に残ったという視聴者も。
タイトルの「SET A FIRE」は「炎を灯して」という意味で復讐の炎に身を焦がす暖と一致したタイトルとなっており、歌詞にも復讐に苦しみ葛藤する様が表現されます。メロディでは静かな楽曲の中に青木カレンの張りと透明感のある声が響きます。
「SET A FIRE」は2018年5月30日に発売された「モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-」のサウンドトラックの中に収録されています。ドラマで使用された曲と共に楽しむことが出来ますので、ドラマの雰囲気にも浸りたいという方にオススメです。
ジャズシンガー、青木カレンとは
青木カレンはジャズシンガーとして活躍するほか、ジャズ音楽番組のメインキャストやラジオのナビゲーターとしても活躍する人物です。幼少期をアメリカで過ごした青木は、4歳からバイオリンを始めるなど幼い頃から音楽に触れる生活をしていました。その後はタイやイギリスと日本を行き来しながら音楽活動をしており、高校の時にバンドのデモテープがJ-Waveに取り上げられ、ある番組のオープニングに起用されました。
大学時代にはカメラアシスタントをしており、その時に自主制作していた映像に「アヴェマリア」のアカペラを入れたところ、それが葉加瀬太郎の耳に留まり、ユニットを組んだこともあるなど学生時代からその実力を発揮。これらの経緯を経て2000年にレコード会社「ウェブクウ」よりメジャーデビューしました。
そして2003年にジャズを耳にし、突如心奪われた青木。その日の内に自力でフリーセッションに参加し、その場でスカウトされました。そこからはジャズシンガーとしての腕を磨き、2006年に1stアルバム「TOKYO Jz TRIPPIN’」をリリース。その後も楽曲を作り続け、2011年には映画「アンダルシア」で挿入歌を歌いました。
2012年のドラマ「結婚しない」の挿入歌を担当したのを始め、2013年公開の映画ガリレオ「真夏の方程式」の挿入歌、2014年フジテレビ系の木曜劇場枠で放送された「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」のメインテーマを歌うなど、お茶の間でもメジャーな存在に。2016年にアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」でオープニングテーマを担当したことでも有名です。
青木カレンの歌う挿入歌「SET A FIRE」の歌詞の意味とは?
タイトルは「炎を灯して」で、この曲では震えるほどの美しい復讐劇を表現しています。裏切られたという気持ちから来る怒り、切なさ、理不尽さなど復讐に燃える心を表現すると共に、それでも愛を信じる暖の気持ちも表現しています。
彼女が歌うこの楽曲もディーン・フジオカが歌う「echo」と同じく全て英語の歌詞となっており、それを訳していくと、孤独な世界で生きる悲しみ、復讐に囚われた心の苦しみなどが表現されていることがわかります。ここからは一部分のみですが、歌詞を抜粋して歌詞と和訳を順にご紹介していきます。
Where did I what did I do wrong For long when I how when I go wrong Where did I what did I do wrong For long when I how when I live this lonely world
こちらの歌詞をそのまま訳していくと「私はどこで間違ったことをしたのか、この時はいつまで続くのか、私はどこで間違ったことをしたのか、私はこの孤独な世界をいつまで、どうやって生きていけばいいのか」といった感じになります。この文章から、どうしてこんなことになってしまった、この苦しみはいつまで続くのか、と復讐に身を焦がしながらも、その中で苦しみ孤独に生きる暖の様子が表現されていることがよくわかります。
ここから後に続く歌詞には「俺を信じてくれ 一緒に踊ってくれ」と懇願するようなメッセージや「炎を消してくれ」と復讐に苦しむメッセージも登場します。怒り、理不尽さ、切なさといったマイナスの表現だけではなく愛する気持ちも込められたこの歌詞。ファンからは「哀しくて心の刺さった」「ドラマでこの歌が流れて試みだされた」との声も上がりました。
モンテ・クリスト伯のドラマ主題歌や挿入歌まとめ!
日本のドラマ、モンテ・クリスト伯を盛り上げた2曲、ディーン・フジオカの歌う主題歌「echo」、そして青木カレンが歌う「SET A FIRE」いかがだったでしょうか?この曲を聴いた視聴者からは「非常に美しい」「哀しくて心に刺さる」という声が上がっているのですが、ディーン・フジオカや青木カレンを元から知っていたファンは勿論、初めて聴いたファンの中にもハっとさせられた人も多数いたようです。
今回、ご紹介しました歌詞は歌の中のほんの一部。全体を通して聴いて聞いてみたい人はYouTubeなどで視聴を試すことなども出来ますので、試してみてはいかがでしょうか。既に放送が終了したモンテ・クリスト伯ですがTwitterのアカウントはまだそのまま残っており、そちらに主題歌の情報も掲載されていますのでドラマの情報を振り返りつつ見て頂くのもオススメです。
また、青木カレンも自身でTwitter及びFacebookを使っているのですが、今回ご紹介した「SET A FIRE」について、彼女自身が訳した和訳が掲載されています。歌詞や曲を知って興味を持たれた方はそちらも覗いてみてはどうでしょうか。