ブラック・ミラー「シロクマ」のあらすじをネタバレ！衝撃のラストも解説

『ブラック・ミラー』はNetflixの人気ドラマシリーズです。2020年までにシーズン5まで配信されており、その他にもスペシャル版やインタラクティブ映画も配信されています。この記事で紹介する「シロクマ」はシーズン2のストーリーです。それぞれのストーリーは1話完結型で社会風刺的な描写があるのが特徴的です。

『ブラック・ミラー』のシーズン2は2013年にイギリスのチャンネル4で放送されました。製作総指揮はチャーリー・ブルッカーとアナベル・ジョーンズです。元々シーズン1・シーズン2・スペシャル版はチャンネル4で放送されていましたが、その後Netflixが買い取ってそれ以降はNetflixで配信されるようになりました。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」はビクトリアという女性がある部屋で目を覚ますところから始まります。ここでは『ブラック・ミラー』の「シロクマ」のあらすじのネタバレや解説をまとめています。目を覚ましたビクトリアは自分の顔も名前もここがどこなのかさえも分からない記憶喪失の状態でした。腕には包帯が巻かれてあり、テレビには謎の記号が映し出されています。

そして足元には大量の薬がばらまかれていました。何が起こっているのか分からない状況で混乱するビクトリアは、水を飲んで落ち着こうとしました。部屋のカレンダーには10月となっており、そばにあった写真立てには自分と親しげな男性が写っています。その写真立ての隙間には小さい女の子の写真が挟まっていました。ビクトリアは写真を取り、部屋に置かれていた上着を着て外へ出ます。

そして自分が何者なのか助けを求めるために、近所の住民に話しかけました。しかし住民はスマホをこちらに向けるだけで何もしてくれません。それどころか一言も喋らないのです。するとそこに一台の青い車が停車します。中からは赤いスーツを着てテレビに写っていた記号と同じ記号が描かれた覆面を着用した男が出てきます。その男は銃でビクトリアを攻撃しました。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」にはビクトリアの仲間になる女性が登場します。ここでは女性との合流シーンのあらすじのネタバレや解説をまとめています。ビクトリアが逃げていると、女性の慌てたような声がしました。女性はガソリンスタンドのコンビニの中にいる男性に早く戻るようにと叫んでいました。ビクトリアがその女性に助けを求めると、覆面男は銃を撃ってきます。

女性がガソリンを入れていた車はパンクしてしまい、ビクトリアは女性と共にコンビニの中に逃げこみました。コンビニの扉を塞いでもガラスが割られてしまうのは時間の問題です。そこで女性は消化器を使って裏口のロックを壊すから、その間に覆面男を抑えておいて欲しいと男性に指示しました。そしてビクトリアには男性の補佐をするように言います。

女性とビクトリアはなんとか裏口から逃げる事ができましたが、男性は殺されてしまいました。ビクトリアは女性に記憶がないことを話し、女の子の写真を取り出します。その女の子はビクトリアの子なのかと聞かれますがその記憶も曖昧でした。かすかに憶えていたのは、男性が運転する車に女の子と一緒に乗っている記憶だけです。

自分の足元に薬があったと言うと、おそらく自殺に失敗して薬の副作用で記憶を失くしたんだろうと女性は言います。女性はある時画面に奇妙な記号が現れ、その記号を見た人々がおかしくなったと説明します。しかし一部の人はビクトリアのように正気を保っていました。おかしくなった人々は正気を保った人が追われたり殺される姿をスマホで撮影し、それを配信して襲ってくる連中に居場所を伝えていました。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」にはもうひとり正気を保った男性が登場します。ここではその男性の正体についてあらすじのネタバレや解説をまとめています。女性は人々をおかしくさせる記号を配信しているホワイトベアという場所へと向かうと言います。その道中で二人は再び襲撃者に襲われてしまいますが、そこに一台の車が通りかかりました。

車のドアが開き「早く乗れ!」と運転席の男性が言います。ビクトリアは乗るのを嫌がりましたが、このままでは襲われてしまうので女性が無理矢理乗せます。ビクトリアは男性のことをどこかで見たことがあると言いましたが、男性はビクトリアのことを知らないようです。女性はとりあえずホワイトベアに向かってほしいとたのみましたが、男性はホワイトベアは危険だから安全な圏外の森に行くと言いました。

森にたどり着くと男性は突然銃を持ってビクトリアと女性を脅しました。ビクトリアは男性が取り出した覆面を目隠しとして被せられます。この男性の正体は最初にビクトリアを襲ってきた覆面男だったのです。覆面男は死体が吊り下げられているところにビクトリアを縛り付けます。女性は覆面男が携帯で話している隙に逃げてしまいました。

そしてビクトリアが拷問されそうになった瞬間、女性は銃を持って戻ってきました。覆面男は女性に射殺されて死亡してしまいます。急いで二人は森を抜けて本来の目的であるホワイトベアを目指します。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」ではいよいよ物語が結末に向かいます。ここではホワイトベアにたどり着いた二人がどうなってしまったのか、あらすじのネタバレや解説をまとめています。二人はホワイトベアという施設に到着しましたが、ビクトリアは嫌な予感がすると言ってホワイトベアに入りたがりませんでした。しかしこのままでは状況を打開することができないので、無理矢理車から降ろされます。

そこには早くも二人の襲撃者が待ち構えており、ビクトリア達を殺そうとしました。女性は小型ののこぎりで傷つけられてしまいますが、ビクトリアは襲撃者の銃を奪いました。そして襲撃者に向けて引き金を引きますが、出てきたのは銃弾ではなくカラフルなテープでした。その瞬間、施設の壁が開きビクトリアがライトで照らされます。

状況が分かっていないビクトリアは椅子に座らせられたまま拘束されました。向かい側には大勢の観客が拍手しており、先程森の中で殺されたはずの覆面男が笑顔で登場します。襲撃者に襲われていた女性も無傷のようです。覆面男は混乱している女性に全てを説明しました。実はビクトリアと一緒に写っていた男性は元婚約者でした。しかし少女をなぶり殺した罪で刑務所に入っていました。

あの女の子は自分たちの子供ではなく、誘拐した子供だったのです。ビクトリアは元婚約者が少女を殺す様子をスマホで撮影していた人物でした。元婚約者は死刑になる前に自殺してしまったため、世論は元婚約者の罪をスマホでただ撮影していたビクトリアが背負うべきだと考えるようになります。つまり今までビクトリアが経験したことは、全て少女と同じ恐怖を与えるための演技だったのです。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」の終盤では全ての真相が明らかとなります。ここでは「シロクマ」の結末のあらすじのネタバレと解説をまとめています。全てを明かされたビクトリアは透明の乗り物に入れられて、大勢の人々から罵詈雑言を浴びせられます。そしてたどり着いたのは最初に目が覚めた部屋でした。

覆面男は女性の足元に薬をばらまき、記憶喪失になる装置をビクトリアの頭に取り付けます。ビクトリアは「殺してくれ」と嘆きます。ビクトリアは記憶を消されて再び同じ恐怖を繰り返すことになるのでした。結末後のエンディングではビクトリア以外の登場人物が、ビクトリアに罰を与えることをエンタメとして楽しんでいる様子が映されていました。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」でビクトリア役を演じたのはレノーラ・クリッチロウです。レノーラ・クリッチロウは1985年1月4日生まれのイギリスの女優です。イギリスの数多くの人気ドラマシリーズに出演していますが、日本ではレノーラ・クリッチロウの出演作品はほとんど放送されていません。

グラマーアワードでは「TV Actress of the Year」に選ばれており、シリアスからコメディまで演じ分ける実力派女優です。レノーラ・クリッチロウの出演作品には、『ドクター・フー』のチーン役、『A to Z』のステフィー・ベネット役、『Deception』のディナ・クラーク役、『Sugar Rush』のマリア・シュガー・スウィート役、『モービウス』のマリア・ルッソ役などがあります。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」でビクトリア達を騙した男性役を演じたのはマイケル・スマイリーです。マイケル・スマイリーは1963年生まれの北アイルランドのコメディアン・俳優です。マイケル・スマイリーはイギリスのドラマ・映画に多数出演しており、2011年にはインディペンデント映画賞で最優秀助演俳優賞を受賞しました。

マイケル・スマイリーの出演作品には、『荒涼館』のフィル・スクード役、『Kill List』のギャル役、『ドクター・フー』のモーガンブルー役、『刑事ジョン・ルーサー』のベニー・シルバー役、『スパイダー・キングダム』のフィル役、『死霊館のシスター』の祭司役、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のエヴァザン博士役などがあります。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」を視聴した方の感想には「胸糞悪い」「後味が悪い」といった感想が多数ありました。『ブラック・ミラー』は社会風刺的な描写があり、悪人を徹底して追い込むことが正義だと思っている人間達をわかりやすく表現していました。最初の展開からは予想もできない結末で怖かったという感想もありました。

『ブラック・ミラー』は現代のインターネット世界をそのまま現実に表したような作品だという感想もありました。匿名性が高いインターネットでも特定の人物を誹謗中傷する人達がいます。その特定の人物が悪人であれば何をしてもいいと考えているところが、「シロクマ」でビクトリアをいたぶっている人たちに似ているという感想もありました。

「シロクマ」は無視できない社会問題を描いた作品なので、問題となっている事件とあわせて考察や解説をしている方もいました。『ブラック・ミラー』のタイトルどおり、自分も「シロクマ」と同じような人間になっていないかと問いかけるような作品になっているともいわれています。

『ブラック・ミラー』の感想では、善悪にエンタメを持ち込んでしまうと「シロクマ」の人々と同じようになってしまうかもしれないと戒めになったという方もいました。「シロクマ」の結末を解説すると、ビクトリアにスマホを向けていた人々は罪人を私刑にすることが正しいと思い込んでいました。エンディングでは楽しそうなメイキング風に舞台の裏側が撮られていましたが、それもまた後味の悪いものでした。

『ブラック・ミラー』の感想の多くは、ようにネットなどの誹謗中傷やバッシングを楽しんでいる人への皮肉と捉えている方がたくさんいました。しかし、一部感想の中には現実の児童虐待や殺人事件を取り上げて、このような罪を犯した人にはこの作品を見てほしいと「シロクマ」を紹介している方もいました。罪を犯そうとする人や犯した人への抑止力になるとして「シロクマ」を紹介・解説している方もいました。

『ブラック・ミラー』の「シロクマ」は衝撃的な結末を迎えました。視聴者もこの結末は予測できなかったようで、様々な感想を寄せていました。感想の中には、現代の社会問題とあわせて考えている方もおり、現実でもありえるような題材だったところが怖いといわれています。『ブラック・ミラー』の「シロクマ」はNetflixで配信されているのでぜひ観てみてください。