2018年09月20日公開
2018年09月20日更新
相棒の衣笠副総監・大杉連の代役は杉本哲太!甲斐峯秋との関係や今後を考察
人気ドラマ相棒の副総監役が大杉漣さんから杉本哲太さんへと変更されました。相棒において同じ役を他の俳優が演じるというのは極めて異例のことです。この記事ではその役どころである衣笠という人物、副総監という役職についてわかりやすくまとめ、以前演じていた大杉漣さん、新たに演じている杉本哲太さんについてや、相棒内での衣笠副総監と甲斐峯秋の関係や今後についてもまとめています。
目次
相棒の衣笠副総監・大杉連の代役は杉本哲太!甲斐峯秋との関係や今後を考察
2018年2月21日、惜しまれつつも俳優の大杉漣さんが亡くなられました。ドラマ相棒でも重要な役どころである衣笠副総監を演じていた大杉漣さん、そのために代役として白羽の矢が立ったのが杉本哲太さんです。
相棒という同じ作品の同じ役を違う俳優が代役として引き継ぐという前代未聞の自体になったわけですが、この記事ではドラマ相棒での衣笠副総監という人物について、大杉漣さんと代役の杉本哲太さんという人物について、ドラマ相棒での衣笠副総監と甲斐峯秋の関係や今後についてまとめていきます。
相棒とは
テレビ朝日と東映のタッグで制作され2000年から放送されているドラマ、それが相棒です。今では国民的ドラマとして日本中で愛され、日本ドラマ史でも屈指の長寿シリーズとなっています。相棒というタイトルにもなっているとうり主人公の杉下右京の相棒役がシリーズを通して変わっていくのも特徴の一つです。
初代相棒亀山薫を演じたのは寺脇康文さん、二代目相棒となる神戸尊を演じたのは及川光博さん、三代目相棒となる甲斐享を演じたのは成宮寛貴さん、そして現在の四代目相棒となる相棒冠城亘を演じているのは反町隆史さんです。歴代の相棒がスペシャルドラマや映画で登場するのも相棒の魅力の一つになっています。
また、長いシリーズだからこそ存在する名脇役や準レギュラーも相棒の魅力と人気の秘密の一つです。伊丹憲一に芹沢慶二、米沢守に陣川公平。そしてもちろん衣笠副総監や甲斐峯秋といった多くの人気登場人物が織りなす人間ドラマがドラマ相棒に深みと面白さを与えています。
相棒の衣笠副総監とはどんな人物?キャストの大杉漣も紹介!
相棒に登場する警視庁副総監衣笠藤治
相棒は単なる刑事ドラマにとどまらず様々な物語が描かれており、警察上層部の権力闘争もその一つです。
時に力技とも思える豪腕、非合法な手段をも駆使する上層部、しかしそこに善と悪という分かりやすい構図は無く、理想に燃えるがゆえに権力闘争に身を投じることも少なくありません。そして衣笠藤治もそんな人物の一人です。衣笠藤治が初登場したのは相棒season15第一話のこと。警視庁副総監で階級は警視監、1959年10月2日生まれ。妻と娘との3人家族、しかし家族仲は良くないです。
相棒season15では娘が事件に巻き込まれたり、相棒season16では過去に衣笠が関わった事件に関係して家に脅迫状が届くなど気苦労が絶えない一面も持っています。特命係のことを疎ましく思っていて、青木年男の父とは竹馬の友の仲。サイバーセキュリティ課の設立に寄与するなどの功績を持ちます。
副総監衣笠藤治の娘、里奈
副総監衣笠藤治の娘である里奈が初登場したのは相棒season15の11話〈アンタッチャブル〉です。殺人事件の唯一の目撃者であり、父親である衣笠藤治との関係に葛藤を持つ多感な年頃な少女が物語の鍵を握りました。二度目の登場は相棒season16の12話〈暗数〉です。暴漢に襲われる衣笠、そこには過去のカルト集団一斉検挙や脅迫事件の影もあり、捜査に乗り出す特命係を里奈が助ける場面も見られます。
相棒で副総監衣笠の娘の里奈を演じるのは桜田ひより
相棒で副総監衣笠の娘である里奈役で出演中の桜田ひよりさんは2002年12月19日生まれ、千葉県出身です。幼少期よりモデルより活躍、当時は本名である成田ひよりという名前でクレジットされており、所属していた事務所はクラージュキッズです。14歳の時には女優を目指すために研音に移籍、今後の飛躍が期待される若手女優の一人です。
相棒で副総監衣笠の妻である祥子を演じているのは筒井真理子
出典: https://eiga.com
相棒で副総監衣笠の妻である祥子が登場したのは相棒season16第12話です。4年前に届いた脅迫状に体調を崩し療養先に滞在中という設定。演じるのは筒井真理子さん、鴻上尚史さんの主催する劇団第三舞台を支える演技派女優です。2016年に公開された映画淵に立つではヨコハマ映画祭や毎日映画コンクールで主演女優賞に輝いています。
大杉漣プロフィール
大杉漣さんは1951年9月27日生まれの俳優、出身地は徳島県です。享年は66歳、2018年2月21日に亡くなられました。前日はドラマバイプレイヤーズの撮影でその後に松重豊さんや田口トモロヲさんらと食事に行き、ホテルに帰った後に腹痛を訴え松重豊さんらに付き添われ搬送、やがて容態が悪化し帰らぬ人となりました。
既婚者で結婚したのは1982年のこと。できちゃった結婚で奥さんの名前は弘美さんです。子供には写真家の大杉隼平さん、パティシエの大杉そらさんがいます。また動物好きとしても知られ犬や猫といったペットとの溺愛エピソードを様々な番組で披露しています。
デビューまで
1951年に徳島県で生まれた大杉漣さん、父親は教育者で38歳に小松私立小松市島中学校抜擢されています。四人兄弟の末っ子で大杉漣さんも高校までを徳島県で過ごしますが大学は明治大学に進学、その後に中退しています。
明治大学在学中に蜷川幸雄さんや寺山修司さんといった当時大人気だった演劇に親しみ、太田省吾さんの劇団員募集に応募し研究生に、22歳で俳優デビューします。その時の役は客Aという役名の無いもの。1978年に出演した小町風伝は岸田戯曲賞を受賞しています。
ブレイクと北野武監督
1980年に新東宝のピンク映画で映画俳優デビュー、次々と出演し高い評価を得ますが1988年からは舞台俳優に専念、しかし所属劇団の転形劇場が解散し再び映画会への進出を目指します。40歳頃までは望む役に出会えず、Vシネマに多く出演し収入を確保する時代が続いていました。
そんな大杉漣さんの転機となったのが北野武さんです。1993年に公開された映画ソナチネのオーディションに合格した大杉漣さん、台本にセリフの無い端役での出演となります。しかし、その現場で北野武さんの要望に答えアドリブで演じたところ高い評価を得て劇中での役の扱いが大きくなります。これが転機となり以降人気俳優の仲間入りを果たします。
相棒への衣笠副総監での出演は2016年から
出典: http://amass.jp
ドラマ相棒に大杉漣さんが衣笠副総監役で出演したのは2016年の相棒season15第1話からです。そして2018年の相棒season16第13話まで演じました。本来であれば出演するはずであった相棒season16最終話、惜しくもこの世を去られたために代役の大杉漣さんへと引き継がれました。
相棒の衣笠副総監の代役は杉本哲太に!
杉本哲太のプロフィール
杉本哲太さんは1965年7月21日生まれ、神奈川県茅ヶ崎市出身で本名は杉坂哲太。左利き。身長は180cm。所属事務所はシス・カンパニー。堤真一さんやキムラ緑子さんも所属する芸能事務所です。神奈川県立藤沢工業高校(現・神奈川県立藤沢工科高等学校)中退。
有名な不良だった地元時代
杉本哲太さんは中学時代には有名な不良で暴走族にも入り、高校入学後も学校に通うことはほとんどありませんでした。それを証言するのは中居正広さん。中居正広さんは神奈川県藤沢市出身で地元が近く、当時有名だった杉本哲太さんのことをとにかく怖かったと話しているのです。
芸能界入りのきっかけは喧嘩
芸能界入りしていなければ捕まっていた言われる杉本哲太さんに転機が訪れたのは16歳の時。横浜駅西口のダイヤモンド地下街で不良に絡まれ喧嘩していた時に、喧嘩を止めようと割って入ったのが杉本哲太さんが大ファンだった横浜銀蝿の嵐ヨシユキさんです。横浜銀蝿の仲間募集の告知を知っていた杉本哲太さんは喧嘩も忘れアプローチ、これが芸能界入りのきっかけです。
ロックバンド紅麗威甦でデビュー
1981年に横浜銀蝿ファミリーのロックバンド紅麗威甦のボーカルとしてデビュー。当時の杉本哲太さんがリーゼントヘアに左手には包帯を巻いてるというルックスで人気者になりました。なおこのバンド紅麗威甦は2006年に一度だけの再結成ライブを敢行しています。
杉本哲太の俳優デビュー
杉本哲太さんが俳優デビューしたのは、バンドデビューと同じ1981年です。TBS系列で毎週水曜日に放送されていた連続ドラマ『茜さんのお弁当』に、杉本哲太さんと同じく横浜銀蝿の弟分としてデビューした嶋大輔さんらと出演しました。このドラマの主演は八千草薫さんで、所ジョージさんや柳葉敏郎さんも出演しています。
日本アカデミー賞新人賞を獲得
杉本哲太さんの俳優としての評価を一躍夜に知らしめたのが、1983年に公開された映画白蛇抄です。トレードマークだったリーゼントヘアを丸刈りにして坊主で挑んだこの作品、それまでの不良のイメージから一転した純朴な人物を演じ高い評価を得ました。結果、翌年の日本アカデミー賞で新人賞を受賞します。
杉本哲太の結婚相手は神津はづき
気になる杉本哲太さんの結婚ですが、1992年に結婚しています。お相手は神津はづきさんです。馴れ初めは、杉本哲太さんがドラマで共演した岩崎良美さんを食事に誘ったところ、2人で合うことを躊躇した岩崎良美さんが友達だった神津はづきさんと誘ったことから。のちに杉本哲太さんは神津はづきさんとの間に三人の子供をもうけます。
神津はづきのプロフィール
神津はづきさんは1962年8月31日生まれ、出身地は東京です。父親は作曲家の神津善行さん、母親は女優の中村メイコさん、姉は作家でエッセイストの神津カンナさん、弟は画家の神津善之介さんという芸能一家かつ芸術一家です。神津はづきさん自身も映像作品や舞台で女優として活躍するかたわら、エッセイストやラジオDJなどマルチな才能を発揮しています。
杉本哲太に前科がある?
インターンネットなどでは杉本哲太さんに前科があるかのような情報が見受けられます。これは2005年7月に友人との飲み会に自転車で出向き、帰る際に酩酊した状態であったために他人の自転車に乗りその上職務質問に遭遇したことが元になっています。ただ、この時は書類送検されることは無く罰金刑となったので前科というのは完全にデマ情報です。
衣笠藤治で大杉漣の代役としての杉本哲太の評価
杉本哲太さんが大杉漣さんの代役として最初に衣笠藤治を演じたのは相棒season16の最終話です。人気作品での代役というものは難しいものですが、関係者は杉本哲太さんは大杉漣さんを指標とするべき存在としていることから快諾したと語ります。視聴者の評価も「大杉漣さんの面影を感じる」「大杉漣さんを意識した喋り方」「杉本哲太さんすごい」と代役として高い評価の声が多数上がっています。
相棒の衣笠副総監と甲斐峯秋の関係や今後は?
衣笠副総監と甲斐峯秋の現在の関係
衣笠副総監と甲斐峯秋の関係性を語る上で、その地位を理解する必要があります。衣笠藤治の階級は警視監、役職は警視庁副総監です。これは警視庁のトップである警視総監に次ぐもの、相当に高い位置にあると言えます。青木の警視庁への配属や冠城亘の報復人事の際に影響するなど劇中でも強大なものとして描かれます。
対して甲斐峯秋、階級は衣笠と同じく警視監です。役職は相棒season13までは警察庁次長であり、警察庁は警視庁をも監督することから時に警視総監よりも力を発揮することがあります。つまりは衣笠藤治にとっては目の上のたんこぶとも言うべき存在。また、息子である甲斐享の逮捕に伴い警察庁長官官房付きに降格されますが、これはあくまで一時的なものであり劇中でも以前と変わらぬ影響力が描かれています。
警視庁副総監と警察庁次長
続いて警視庁副総監と警察庁次長の先の役職について紹介します。警視総監が退任すると副総監が次の昇格人事で充てられる事が通常で、副総監や警視総監が警察庁長官へと進むことはありません。対して、警察庁長官が退任すると警察庁次長が昇格人事で充てられることが通常ですが、2018年の実際の例のように空いた警視総監のポストに警察庁次長が収まることがあります。つまり、衣笠はあらゆる面で甲斐峯秋が邪魔であると言えます。
衣笠副総監と特命係
基本的には権力や警視庁・警察庁上層部に嫌われている特命係ですが、衣笠副総監もまた相棒season15の11話で警視庁の負の遺産と危険視するに至ります。この遺産という言葉、小野田公顕ら前時代の権力者が作ったものであるからでしょう。また自身が次の時代を作るという権力欲も垣間見えます。
衣笠副総監と甲斐峯秋の今後は
当初、特命係を危険視していた衣笠藤治ですが相棒season16の1話で甲斐峯秋に特命係の指揮役を代診したり、相棒season16の2話で特命係の違法捜査の立件を見送らせたりと暗躍とも思える動きを見せます。結果的に甲斐峯秋は特命係の指揮監督役を請け負うことになります。このことで、特命係を爆弾として指揮監督の責任を負う甲斐峯秋の失脚、目障りを一掃する計画を立てている事が予想できます。
鍵を握るのは青木年男
今後の衣笠副総監と甲斐峯秋、特命係の関係の鍵を握るのが青木年男。特命係を目の敵にしているという利害の一致からこれまでも衣笠副総監に接触しています。相棒season17からは青木年男が特命係に配属ということで、衣笠副総監にすればスパイを潜り込ませたと言えます。しかし、青木年男が恨みを持ち嫌いなのは特命係だけに留まらず警察組織全体ですから、衣笠の予期せぬ大きな爆弾が爆発する可能性もあります。
相棒の衣笠副総監についてまとめ
今回の記事ではドラマ相棒の重要キャラクター衣笠副総監の紹介、さらに甲斐峯秋との関係性や今後の展開と共に、大杉漣さんから代役として引き継いだ杉本哲太さんについて紹介してきましたが如何だったでしょうか。いよいよ始まる相棒新シリーズでも重要登場人物となること必至の衣笠副総監、そして甲斐峯秋との関係に注目して楽しんで下さい!