2018年08月03日公開
2018年08月03日更新
ゲームオブスローンズの地図をイラストで解説!あらすじや登場人物も紹介
これから『ゲームオブスローンズ』を見始める人のために、あらすじや世界設定を地図と一緒に解説します。多くの登場人物が登場し、重厚な群像劇を見せる『ゲームオブスローンズ』。しかし、あまりの複雑さから、「あらすじや登場人物が頭に入ってこない」という声も多く聞かれます。そこで、この記事では、『ゲームオブスローンズ』の世界が一望できる地図を頼りに、各勢力が置かれた状況や、主要な登場人物の立ち位置を解説しました。
目次
ゲームオブスローンズの地図を解説!あらすじや登場人物も紹介!
『ゲームオブスローンズ』は多くの登場人物が入り乱れる複雑なあらすじのドラマです。そのため、一見しただけでは理解するのが難しいと言われます。そこで、公式サイトの地図を参照して、複雑な構成のあらすじを勢力ごとに整理して解説しました。これから『ゲームオブスローンズ』を見始める人にオススメの解説記事となっています。
ゲームオブスローンズとは?地図とあらすじを解説!
『ゲームオブスローンズ』の舞台である「ふたつの大陸」と、主要な登場人物の多くが所属する「七王国の各勢力」を解説します。ふたつの大陸とは、上記の地図の左側にある大陸「ウェスタロス」と、地図の右側に見える大陸「エッソス」です。ウェスタロスの南側には七王国と呼ばれる地域があります。七王国の玉座の争いが、『ゲームオブスローンズ』のひとつの重要な軸になっています。
ゲームオブスローンズは二つの大陸が舞台!
『ゲームオブスローンズ』はふたつの大陸が舞台になっていることを理解しておくのは重要です。地図にあるように、西の大陸が「ウェスタロス」。そして東の大陸が「エッソス」です。ふたつの大陸の間の海域は「狭い海(ナローシー)」と呼ばれています。ナローシーは狭いと言われているとはいえ、数百マイル(1マイルはおよそ1.6キロメートル)あります。また、冬は渡航が困難です。
西の大陸「ウェスタロス」
地図にあるように、ウェスタロスには七王国に連なる各家によって統治されています。七王国という呼称は、かつてウェスタロスに7つの独立国家が存在したことに由来しています。ばらばらだった7つの王国を統一したのがターガリエン家です。ウェスタロス統一後も七王国の呼称は残り、ウェスタロス南方の地域を指す言葉として使われています。
『ゲームオブスローンズ』の多くの登場人物はウェスタロスを舞台に行動します。あらすじの開始時点では、七王国を長年治めてきたターガリエン家の統治が終わり、新たな王としてロバート・バラシオンが玉座にいます。その玉座を巡って諸侯たちが対立するあらすじが『ゲームオブスローンズ』の見どころです。そのため、諸侯たちの関係を知っておくとあらすじがわかりやすくなります。
もうひとつの重要なあらすじに、ホワイト・ウォーカーとの戦いがあります。ホワイト・ウォーカーとは、ウェスタロスの北に住む不死の種族です。数千年前にウェスタロスの人間たちの脅威となったホワイト・ウォーカー。当時の人々は北の地へ追い返し、その再来に備えて「壁」と呼ばれる魔法障壁を作りました。その「壁」が七王国の北端にあります。ジョン・スノウを中心とした「壁」でのあらすじも重要な話の軸です。
東の大陸「エッソス」
エッソスは東の大きな大陸です。ウェスタロスよりも大きな大陸ですが、人口密度はウェスタロスよりも高くありません。エッソスを舞台に活動するのはターガリエン家の生き残りであるデナーリスです。玉座を奪われたターガリエン家の血を引く者として、エッソスで再起を図るデナーリスを中心に据えたあらすじが展開されます。ちなみに、ターガリエン家はエッソスのヴァリリアという土地由来の家系です。
ウェスタロスの登場人物に比べるとエッソスの登場人物の関係は複雑ではありません。基本的にはデナーリスの動向を把握できていればあらすじが理解できるからです。ただし、ウェスタロスでの勢力の変化から、ナローシーを渡ってエッソスに移動する人物もいるので、完全に独立したあらすじというわけではありません。
七王国諸侯の勢力図を解説!
ここからはウェスタロスの七王国諸侯の勢力について解説していきます。まず、始めに断っておきたいのは、「七王国だから、7つの家系が主役」というわけではありません。あらすじに関わってくるのは七王国の直系の家系だけではないからです。
『ゲームオブスローンズ』には多くの家系が登場しますが、勢力図を理解するためには、「諸名家」と呼ばれる七王国の諸侯の家系と、諸名家に忠誠を誓う「旗主」たちの家系を区別する必要があります。七王国の玉座を狙う諸名家出身の登場人物もいれば、諸名家に成り代わって諸侯になろうとする旗主もいるからです。全ての家が玉座を目指しているわけではありません。
北部を支配するスターク家
スターク家は『ゲームオブスローンズ』の主要な登場人物が多く所属する名家です。地図の一番上、もっとも「壁」に近い北部を統治しています。ウィンターフェルを本拠地としており、標語は「冬来たる」です。「雪原の上の大狼(ダイアウルフ)」を紋章に掲げます。ボルトン家やモーモント家といった旗主が忠誠を誓っており、旗主との関係も詳しく描かれる名家です。
鉄諸島を支配するグレイジョイ家
グレイジョイ家はスターク家との関係が深い名家です。地図では一番西にある、鉄諸島を領地としています。パイクを本拠地としており、標語は「われら種を播かず」です。「黒の背景に金のクラーケン」を紋章に掲げます。『ゲームオブスローンズ』シーズン1開始の8年前にロバート・バラシオンに反乱を起こしました。反乱が失敗したため、シオン・グレイジョイがスターク家の人質となっています。
アリンの谷間を支配するアリン家
アリン家もスターク家と関係が深い名家です。ウェスタロス大陸の東側に位置するアリンの谷間を領地としています。双子城を本拠地としており、標語は「高きこと誉の如く」です。「青地に白い飛翔するハヤブサと三日月」を紋章に掲げます。『ゲームオブスローンズ』の冒頭で、「王の手」としてロバート王に仕えたアリン家当主ジョン・アリンが不可解な死を迎えます。アリンの死が、七王国の波乱のきっかけとなりました。
ウェスターランドを支配するラニスター家
ラニスター家は諸名家の中でもスターク家と同様に特に重要な名家と言えます。ウェスタロスの西部ウェスターランドを領地としています。キャスタリーロックを本拠地とし、標語は「聞け、わが咆哮を!」です。「真紅の地に黄金の獅子」を紋章に掲げます。七王国で最も豊かな家系であり、ラニスター家の血を引く者は金髪、という特徴があります。標語ではありませんが「ラニスターは借りを返す」という名言をよく口にします。
河間平野を支配するタイレル家
タイレル家はウェスタロスの南西の河間平野(リーチ)と呼ばれる地域を領地としています。ラニスター家の本拠地キャスタリーロックよりも南側にあるハイガーデンを本拠地とし、標語は「我ら強大たるべし」です。「緑地に咲く黄金のバラ」を紋章に掲げます。美しいバラには棘があるように、知略に長けた女性を輩出する家系です。
現王ロバートを輩出したバラシオン家
バラシオン家は現王ロバート・バラシオンが生まれた家系です。ターガリエン家に反乱を起こしたロバートは玉座を奪い、キングズランディングを支配しています。反乱後はロバートの弟レンリーが元々の領地である南部のストームランドを支配するようになりました。標語は「氏神は復讐の女神」です。「金色の地に王冠をかぶった黒い牡鹿」を紋章に掲げます。諸名家の中では最も歴史が浅い家系です。
ドーンを支配するマーテル家
マーテル家は他の諸名家とは違った文化背景を持つ名家です。ウェスタロスの最南端にあたるドーン半島を領地としています。サンスピア宮を本拠地とし、標語は「折れぬ、まげぬ、まつろわぬ」です。「黄金の槍に貫かれた真紅の太陽」を紋章に掲げます。ターガリエン家と婚姻関係を結んでおり、ロバート王の反乱時にはターガリエン家に加勢していました。
リヴァーランドを支配するタリー家
タリー家はウェスタロス大陸中央に位置するリヴァーランドを領地としています。リヴァーランを本拠地とし、標語は「家族、責任、名誉」です。「赤と青のさざ波に銀色の跳ねる鱒」を紋章に掲げます。タリー家の娘ふたりはそれぞれスターク家(キャトリン)とアリン家(ライサ)に嫁いでいます。
七王国を統一したターガリエン家
ターガリエン家はウェスタロス大陸にあった7つの独立した国を統一した家系です。他の諸名家より格上の家系として300年ほどウェスタロスを統治していました。もともとはドラゴンストーンとキングスランディングを本拠地としいましたが、ロバートの反乱以降はエッソス大陸へと亡命しています。標語は「炎と血」です。「三頸のドラゴン」を紋章に掲げます。ドラゴンの血を引く家系とされています。
これだけは押さえておきたいゲームオブスローンズの登場人物を紹介!
『ゲームオブスローンズ』には非常に多くの登場人物が登場します。ここではそんな多くの登場人物の中から、これから『ゲームオブスローンズ』を見始める人向けに、「これだけは押さえておきたい!」という登場人物をピックアップして解説します。
先に、諸名家の領地や背景を、地図とともに簡単に解説しました。その中でも『ゲームオブスローンズ』シーズン1のあらすじで重要になってくるのは「スターク家」「ラニスター家」「バラシオン家」そして「ターガリエン家」の4つです。他にも重要な登場人物はいますが、この記事では上に挙げた4つの家系に属する登場人物を中心に解説していきます。
ゲームオブスローンズのスターク家の登場人物を紹介!
明確な主人公を持たない『ゲームオブスローンズ』ですが、スターク家の関係者にはあらすじの主人公格になる登場人物が多くいます。そのため、「まずはスターク家の登場人物を把握することが重要」とよく言われます。
エダード
エダード・スタークは『ゲームオブスローンズ』シーズン1の時点でのスターク家の当主です。真面目で忠義真に厚い性格をしており、家族から信頼されている登場人物です。旗主たちをまとめ上げていますが、中にはエダードのことをよく思っていない旗主もいます。ロバート王とは反乱を起こす前から友人であり、シーズン1では新たな「王の手」として、ロバートがエダードを招くところからあらすじが始まります。
キャトリン
キャトリン・スタークはエダードの妻です。前述のようにタリー家の出身です。夫や子供のことを心から愛しており、子供のためならば大胆な行動力を見せることもあります。しかし、エダードの落とし子であるジョン・スノウとの関係はよくありません。妹のライサはアリン家に嫁ぎ、連絡手段はあります。しかし、好かれているわけではありません。
ロブ
ロブ・スタークはスターク家の長男です。エダードに似て真面目な性格をしています。兄弟たちのことを大事に思っています。また血は繋がっていないですが、兄弟同然に育ったジョン・スノウやシオン・グレイジョイとも親しく接します。特にシオンとは親友です。王都へ招かれたエダードに変わってウィンターフェルを治めることになります。
サンサ
サンサ・スタークはスターク家の長女です。女の子らしく裁縫が得意で、身に着けるものや立ち振る舞いもレディとしての教育を受けています。正反対の性格をしているアリアとは馬が合いません。『ゲームオブスローンズ』の冒頭で、サンサはロバートの息子ジョフリーと婚約することになり、これを喜びます。
アリア
アリア・スタークはスターク家の次女です。サンサとは違ってレディとしての嗜みを身に着けることよりも、弓や剣の稽古を好むお転婆な性格です。『ゲームオブスローンズ』シーズン1では、エダードやサンサと共に王都キングズランディングへ行きます。
ブラン
ブラン・スタークはスターク家の次男です。好奇心旺盛で活発な少年ですが、弓矢は上手くできません。そんな様子を姉のアリアにからかわれます。ブランの下には三男のリコン・スタークもいます。
ジョン・スノウ
ジョン・スノウはエダードがキャトリン以外の女性との間に作った子供だとされています。ロブとは同い年の青年です。「スノウ」は北部で生まれた私生児に付けられる名字です。スターク家の兄弟たちとは本当の兄弟のように過ごしてきました。しかし、キャトリンからは疎まれており、ジョンも自分の生まれを気にしています。ジョン・スノウはスターク家を離れて「壁」でホワイト・ウォーカーと戦う道を選びます。
シオン・グレイジョイ
シオン・グレイジョイはグレイジョイ家の青年です。先述のように、グレイジョイ家が反乱に失敗したことで、スターク家に預けられました。ジョン・スノウ同様、スターク家の兄弟とは本当の家族のように接してきました。ジョン・スノウとは共通する部分もありますが、シオンは軽薄な性格をしています。ロブとは親友で、ウィンターフェルを任されたロブを助けます。
ゲームオブスローンズのラニスター家の登場人物を紹介!
『ゲームオブスローンズ』のラニスター家はスターク家と対立することになる名家です。しかし、完全な悪役というわけではありません。ラニスター家の登場人物があらすじの主人公格にもなります。そのため、スターク家一同と同じくらい重要な登場人物が集まっています。
タイウィン
タイウィン・ラニスターはラニスター家の当主です。策略に長けており、嫁入りさせたサーセイや、ラニスター家の資金力を利用して、王政に深く関与しています。サーセイやジェイミーのことは家族として大事に扱っていますが、ティリオンのことは冷遇しています。
サーセイ
サーセイ・ラニスターはラニスター家の長女であり、ロバート・バラシオンの妃です。現王の妃ですが、ロバートとの関係は冷え切っており、サーセイが本当に愛しているのは双子の弟であるジェイミーです。ジョフリーを始めとして3人の子供がいますが、それらは全てジェイミーとの間に出来た子供です。この秘密を守るために、サーセイはスターク家と対立していくことになります。
ジェイミー
ジェイミー・ラニスターはラニスター家の長男です。サーセイとは近親相姦の関係にあります。かつては狂王エイリス・ターガリエンに仕える「王の楯」でした。しかし、エイリスを殺害したことから「王殺し(キングスレイヤー)」の蔑称で呼ばれるようになります。タイウィンやサーセイと違って、弟のティリオンに敬意を持って接する優しさも持っています。
ティリオン
ティリオン・ラニスターはラニスター家の次男です。小人症であるティリオンは「小鬼(インプ)」と人からは馬鹿にされる登場人物です。しかし、高い知性と他人を思いやる優しさを有しており、『ゲームオブスローンズ』の中でも屈指の人気を誇る登場人物です。家柄を超えて、さまざまな登場人物と関わりを持つことから、重要度の高い登場人物です。
ゲームオブスローンズのバラシオン家の登場人物を紹介!
バラシオン家は『ゲームオブスローンズ』シーズン1開始時の正当な王家です。バラシオンの名前を冠するのはロバートとその弟ふたり、そしてジョフリーがいます。しかし、ジョフリーはバラシオンの血が流れていないため、正当な王位継承者を巡る争いが起こることになります。
ロバート
ロバート・バラシオンは『ゲームオブスローンズ』シーズン1開始の15年前に狂王エイリスから玉座を奪いました。若いころからエダードとは仲が良く、エダードの妹リアナを愛していました。しかし、リアナはレイガー・ターガリエンに誘拐されて死んでしまったと聞かされたため、ターガリエン家を激しく憎んでいます。サーセイとの間に子供はいませんが、落とし子にジェンドリーがいます。
ジョフリー
ジョフリー・バラシオンは第一王子です。実際にはバラシオンの血を引いていないため、正当な王位継承者ではありません。残虐で冷酷な性格をしており、その性根の悪さは叔父のティリオンから何度も咎められます。ロバートがスターク家との関係を深めるために、ジョフリーはサンサと婚約することになります。
スタニス
スタニス・バラシオンはロバートの弟です。かつてターガリエン家が支配していたドラゴンストーンの土地をロバートから治めるように言われています。しかし、ドラゴンストーンは豊かな土地ではなく、弟のレンリーがバラシオン家の領地を継いだため、スタニスは兄弟たちに恨みを持っています。シーズン2からの主要な登場人物です。
レンリー
レンリー・バラシオンはロバートとスタニスの弟です。バラシオン家の領地であるストームランドを治めています。また、王都の法務大臣としても任を与えられます。同性愛者です。タイレル家のマージョリーと婚約していますが、その兄ロラス・タイレルと関係を持っています。
ゲームオブスローンズのターガリエン家の登場人物を紹介!
ターガリエン家は諸名家とは違った立ち位置にある家系です。エッソスへと逃れたヴィセーリスとデナーリス兄妹が玉座に返り咲こうと行動します。ドラゴンの血を引いていることが重要になってくる家系です。
デナーリス
デナーリス・ターガリエンは狂王エイリスの末娘です。生まれて間もない頃に、ロバートの反乱が起きてエッソスへと渡りました。ターガリエン家復興のためにヴィセーリスに利用され、野蛮なドスラク人に嫁ぐことになります。『ゲームオブスローンズ』の主人公格のひとりであり、最重要人物のひとりです。
ヴィセーリス
ヴィセーリス・ターガリエンは狂王エイリスの息子であり、デナーリスの実の兄です。自分こそが玉座に座るべき存在だと考えており、バラシオン家から玉座を奪い返すためなら妹デナーリスさえ、道具のように扱おうとする野心家です。
ゲームオブスローンズを見る前に地図や主要な登場人物を知っておくとさらに楽しめる!
『ゲームオブスローンズ』のあらすじや登場人物を理解するため、地図や勢力を解説しましたがいかがでしたでしょうか?『ゲームオブスローンズ』は特定の主人公を持たない群像劇であるため、「事前に地図や主要な登場人物を知っておいたほうが楽しめる」と言われるドラマです。今回解説した内容が『ゲームオブスローンズ』を楽しむ手助けになれば幸いです。