2018年05月28日公開
2018年05月28日更新
コウノドリのピアノ演奏は綾野剛本人?練習方法と演奏曲名まとめ
コウノドリは、綾野剛さん演じる鴻鳥サクラ(こうのどりさくら)が、産婦人科医として様々な患者や赤ちゃんと向き合う物語です。サクラにはもう一つの顔があり、それはピアノ奏者「BABY」としての一面です。日々の出来事や感情を、綾野剛さん演じるサクラがピアノで昇華していく姿には、当初注目が集まりました。果たして、綾野剛さんご本人が本当にピアノを演奏していたのでしょうか?だとすればその練習方法はどのようなものだったのでしょうか。コウノドリで演奏していた曲名と合わせて、まとめていきましょう。
目次
ドラマコウノドリでピアノを演奏する綾野剛さん
ドラマコウノドリは、綾野剛さん演じる産婦人科医、鴻鳥サクラの日々を綴った物語です。鴻鳥サクラには、産婦人科医の他に、もう一つの顔があります。それは、ピアニスト「BABY」としての一面です。作中ではピアノライブや、同僚に向けたものなど、綾野剛さんがピアノ演奏をするシーンが数多くあります。実際に、綾野剛さんご本人がピアノ演奏をしているのでしょうか?作中のピアノ曲名とともに、探っていきましょう。
コウノドリとは?
コウノドリの原作は漫画
コウノドリは、鈴ノ木ユウさん原作の漫画作品です。講談社「モーニング」にて現在も連載されており、単行本は22巻まで発売されています。さらに2016年には、第40回講談社漫画賞の一般部門を受賞されています。累計発行部数は380万部を超え、2度のドラマ化もあり、今とても注目度の高い作品です。産婦人科のリアリティある描写に、ドラマ化は大きな話題となりました。
コウノドリの主人公鴻鳥サクラには、モデルになられた実在のドクターがおられます。りんくう総合医療センターの泉州広域母子医療センター長である、荻田和秀産婦人科医です。作者の鈴ノ木ゆうさんは、奥様が出産をされる際、立ち会ったことで「出産」に深い感動を覚え、このことを伝えなければと思われたそうです。そこで当時、大阪大学病院で奥様の担当医であった荻田医師をモデルに、コウノドリを描かれたそうです。
コウノドリのあらすじ
主人公鴻鳥サクラは、生まれてすぐに母親を亡くし、児童養護施設で過ごすこととなります。施設ではピアノの演奏を習い、成長した彼は、産婦人科医と謎のピアニスト「BABY」として活動します。「BABY」の素性は明かされておらず、いつも盛況なライブのお客さんも、彼が産婦人科医だということを知りません。なので、ライブ中に緊急のコールがかかれば、その場を頓挫してしまうこともしばしばあります。
鴻鳥サクラの務める聖ペルソナ総合医療センターには、日々様々な状態で様々な事情を抱えた患者が来院します。幸せなお産を迎える家族、望まない出産と向き合う妊婦、事故により奥さんを失い生まれたての我が子と遺されてしまう父親、赤ちゃんを無事に迎えることができなかった夫婦など、そのケースは様々です。産婦人科医を中心としたスタッフは、その全ての人々に寄り添い、出産という奇跡を間近で体験する日々を送るのです。
コウノドリで鴻鳥サクラ役を演じる綾野剛さん
ドラマコウノドリで、鴻鳥サクラ役を演じるのは、今最も多忙を極める俳優さんの一人である、綾野剛さんです。綾野さんは、「憑依型俳優」や「カメレオン型俳優」と評されるほど、様々な役柄を演じ分ける役者さんです。そんな綾野さんの俳優としてのデビューは、「仮面ライダー555」の怪人役と意外な配役です。その後、多くのキャリアを積まれ、2016年には第40回日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞されました。
特徴的な顔つきながらも、整った容姿で多くの女性ファンを獲得している綾野さんですが、ご本人は自身が「イケメン」と評されることに違和感があるそうです。この発言からも綾野さんの人柄が見て取れますが、とても謙虚で、サービス精神に溢れた俳優さんだとの評価があります。友人からも、「分け隔てなく穏やか」、「瞬発力はあるが、普段は天然」などと評されています。綾野さんご本人は、自身は臆病だと分析しているようです。
そんな綾野さんの代表作の一つが、連続ドラマ単独初主演となった、コウノドリといえるでしょう。その他に、連続テレビ小説「カーネーション」や大河ドラマ「八重の桜」、テレビドラマの「空飛ぶ広報室」や「最高の離婚」、映画では「シャニダールの花」や「怒り」などの作品に出演されています。現在は、主演ドラマ「ハゲタカ」が放送予定のほか、NTTドコモのCMなどで、綾野さんを拝見することができます。
コウノドリのその他の素敵なキャスト
ドラマコウノドリには、綾野剛さん以外にも、たくさんの素敵なキャストが登場しています。鴻鳥サクラと同じ産婦人科医であったり、助産師、看護師、小児科医など、数多くの役柄に、魅力的な俳優さんが配役されています。そちらも少し、紹介していきましょう。
星野源さん演じる産婦人科医「四宮春樹」
ミュージシャンの星野源さん扮する「四宮春樹」は、鴻鳥サクラと同期の産婦人科医で、サクラとは理想の違うライバルでありながらも、良き理解者であり信頼を置ける間柄です。互いの理想とするドクター像が正反対のため、衝突する描写が多くあります。しかしそれは決して心からいがみ合っているわけではなく、互いを高め合う糧となっています。ある出来事を境に、笑顔をあまり見せない冷徹で厳しいドクターになってしまいました。
吉田羊さん演じる助産師「小松留美子」
吉田羊さんの演じる「小松留美子」は、助産師としてチームをサポートしてくれる強い味方です。笑顔の素敵な彼女は、ムードメイカーとして務めながらも、誰よりも患者に寄り添おうと努力を惜しみません。ドクターよりも患者により近い存在として、自身の在り方を常に模索しています。サクラと四宮の研修医時代の先生として、彼らの良きお手本となっていました。サクラが「BABY」であることを知っている一人でもあります。
松岡茉優さん演じる産婦人科医「下屋加江」
松岡茉優さん演じる「下屋加江」は、後期研修医1年目として配属された産婦人科医です。研修医らしく、勢いがありフレッシュな役どころですが、頭でっかちになり、自身の技術が伴っていかないところにフラストレーションを感じています。鴻鳥サクラを尊敬しており、彼のようになりたいと憧れつつ、今自分にできることは何であるかを日々考え続けています。手も口も同時に出るような、行動力のあるタイプです。
コウノドリで鴻鳥サクラが演奏するピアノ
コウノドリ鴻鳥サクラのもう一つの顔はピアノ演奏者
出典: https://pixls.jp
コウノドリの主人公である産婦人科医鴻鳥サクラのもう一つの顔は、ジャズピアニストです。夜になるとライブハウスへ赴き、正体がばれないようにウィッグをつけ、ピアノライブへ出演します。それは日々の出来事や感傷を、自らピアノの音色で表現しているような時間です。どのシーンも難しいピアノを滑らかに、時には激しく弾きこなしている姿が見られ、当初は演奏しているのは綾野さんご本人なのか?と憶測が飛び交いました。
コウノドリのピアノ監修はピアニストの清塚信也さん
コウノドリで鴻鳥サクラが演奏するピアノ楽曲は、全て清塚信也さんが監修されています。清塚さんは東京都出身のピアニストで、演奏活動以外にも作曲や俳優さんとして近年活躍されています。5歳の頃から始められたピアノは、ロシアのモスクワ音楽院留学を経て、国際ピアノコンクールなど、様々なコンテストで入賞されるほどの腕前です。吹き替え演奏や、ゲームのサウンドトラック、編曲など、幅広く意欲的に活動されています。
キャストとしても出演する清塚信也さん
そんな清塚さんは、俳優さんとしても活動しておられ、コウノドリでもキャストとして出演されています。鴻鳥サクラの幼馴染で、ピアノライブを開催しているライブハウスのマネージャー・滝賢太郎役です。ナチュラルな雰囲気でライブハウスに佇む姿を、ドラマでは拝見することができます。コウノドリの他にも、映画「神童」、「さよならドビュッシー」や「ポプラの秋」などに出演されています。
コウノドリで流れる素敵なピアノ曲
ではここで、清塚さんが監修されたコウノドリ劇中のピアノ曲を、曲名とともに紹介していきましょう。ドラマの物語に合わせたアレンジが多いことも、今作のピアノ曲の特徴です。
コウノドリの主なピアノ曲は2つ
コウノドリの鴻鳥サクラが演奏するピアノ曲は、主に2つの楽曲が多く演奏されています。その曲名は、「Baby, God Bless You」と、「For Tomorrow」です。「Baby, God Bless You」は第1シーズンのメインテーマ、「For Tomorrow」は第2シーズンのメインテーマとなっています。どちらも非常に楽曲のレベルが高く、かなりのピアノ演奏スキルが要されます。
「Baby, God Bless You」
「Baby, God Bless You」は、コウノドリの第1シーズンから第2シーズンに渡って何度も演奏され、その度に物語に多彩な色を添えてきました。曲名は「赤ちゃんに神の祝福を」という意味で、作曲された清塚さんは、「生まれてきた命への祝福を込めた曲」であると話しています。
「For Tmorrow」
「For Tomorrow」は、第2シーズンのメインテーマとして、清塚さんが綾野さんと考えて作曲されました。曲名は「明日のために」という意味で、「明日だけじゃなくて未来へ」という意味合いがあるそうです。この曲を聴けば、背中を押されるような、歩き出したくなる気分になってほしいなという思いが込められています。「この2年間でサクラさん=BABYがどのように成長したのか」、ということをお二人で考えられたそうです。
コウノドリのピアノ曲の多彩なアレンジ
コウノドリのメインテーマには、その各話に合わせ曲名を変えた様々なアレンジがあります。「Baby, God Bless You」には、「birth」、「requiem」、「smiling」、「butterfly」、「little flower」、「holy night」、「pleasure」、「papillion」、「throb」があります。「For Tomorrow」には、「reunion」、「decision」、「growth」、「prayer」、「bless you」、「daybreak」、「未来へ」があります。
コウノドリその他の名曲
コウノドリで流れるその他の名曲の曲名も、少し紹介していきます。記念すべき第一回でサクラが弾いていた曲名は「Minor Heart」です。第4話では小松さんのために「Brightness」を演奏します。第8話では、いつもとは違い少しシリアスな曲調の「Maze, Blaze&Raze」を披露しています。第2シーズンに入り、小松さんが好きだと言ってサクラが披露した楽曲は、「candle」という曲名です。
コウノドリでピアノ演奏をしているのは?
ピアニスト清塚信也さんが監修されている、コウノドリの楽曲。いずれも楽曲レベルが高く、楽譜を見れば上級者のレベルであることが一目で分かるものばかりです。では、劇中のピアノ演奏は全て清塚さんが吹き替え演奏をされているのでしょうか?はたまた、綾野剛さんご本人が、演奏されているのでしょうか?
綾野剛さんご本人がピアノを演奏している!
コウノドリの鴻鳥サクラが演奏しているピアノは、実際にも、綾野剛さんご本人がほとんど演奏されています。劇中でも、綾野さんの指先がピアノの鍵盤を叩くシーンが、何度か見られます。綾野さんは、過去にバンドを組んでいた時期があり、今でもギターは演奏されることがあるそうです。ですが、プロフィールにピアノの経歴はありません。一体どのようにして、綾野さんご本人がピアノ演奏をされているのでしょうか?
綾野剛さんはピアノ経験ゼロだった!
出典: https://mdpr.jp
後にコウノドリに関する清塚さんのお話で、綾野さんはピアノの経験は全くないゼロからのスタートだった、というお話があります。「ドのはどこですか?」、という状態からのスタートだったそうです。しかし前述したようにギターの経験がおありでリズム感がよく、運動神経が良かったこともあり、教えるのはそれほど苦労されなかったそうです。こんなところにも、綾野剛さんの持ち前のセンスの良さが光っています。
コウノドリ綾野剛さんの壮絶なピアノ練習
撮影開始前に自宅にピアノを購入!
ピアノ経験ゼロからのスタートの綾野さんでしたが、コウノドリの出演が決まってから、自宅にピアノを購入したそうです。清塚さんとマンツーマンでの練習ももちろんですが、「弾きたい時に弾かないと全く意味がない」と本人自ら購入されたそうです。いくら売れっ子の俳優さんとはいえ、ピアノは高価なだけでなく場所も取りますから、購入となると戸惑いそうなものですが、ストイックな綾野さんだからこそ可能なことです。
撮影の合間もピアノを置いてとにかく練習!
画像では、指の動きだけで練習をしている綾野さんですが、なんとコウノドリの撮影現場の控室にも、ピアノを置いて練習されていたそうです。撮影の合間に少しでも時間があると、ピアノに向き合われていたとのことです。清塚さんとのレッスンも夜中まで続くこともしばしばだったそうです。撮影時には指がボロボロになるほどの練習量をこなされていたようで、共演者の方も驚いておられました。
コウノドリでピアノのもたらす効果
コウノドリの物語には、「命についてのすべてのこと~ボクらは毎日、奇跡のすぐそばにいる」というサブタイトルがあります。コウノドリは、決して当たり前ではない幸せがどれだけの奇跡の上に成り立っているか、ということを教えてくれるドラマです。心の痛むシーンは何度も訪れ、涙を流すシーンも多いです。そんな感情を優しく汲み取って、患者と視聴者に寄り添うのが、コウノドリでのピアノの存在となっています。
コウノドリのシナリオはピアノが支えている
コウノドリのピアノ演奏は、鴻鳥サクラ役である綾野剛さんご本人が演奏されていました。今回は、その練習方法や曲名などを紹介してきましたが、いかがでしたか?綾野さんのストイックな姿勢が高評価を得て、今の多忙な状況を作っていることでしょう。ドラマに沿ったピアノ曲も、曲名とアレンジを加えて、コウノドリに多彩な表情を与えてくれています。今一度、コウノドリとそのピアノ曲を楽しんでみてはいかがでしょうか。