ドラマNのためにのあらすじをネタバレ!結末や原作との違いも紹介

ドラマ「Nのために」のあらすじを結末までネタバレで紹介します。ドラマ「Nのために」は、殺人事件から始まるミステリードラマですが、男女の切ない愛や家族の問題など、複雑に絡む人間模様を描いています。このドラマ「Nのために」の原作は、湊かなえの小説「Nのために」です。ドラマ版と原作小説の内容に違う点がいくつかあるということで、ドラマのネタバレあらすじと、原作との違いについて見ていきます。

ドラマNのためにのあらすじをネタバレ!結末や原作との違いも紹介のイメージ

目次

  1. ドラマNのためにとは?
  2. ドラマNのためにのあらすじをネタバレ!
  3. ドラマNのためにの結末
  4. ドラマNのためにの原作と違う部分
  5. ドラマNのためにのキャスト
  6. ドラマNのためにの夏恵が声が出ない理由を考察
  7. Nのためにに関する感想や評価
  8. ドラマNのためにのあらすじやキャストまとめ

ドラマNのためにとは?

Nのためにのドラマ作品情報

「Nのために」とは、2014年の10月から12月まで、TBS系の「金曜ドラマ」枠で放送されたミステリードラマです。高層マンションで起きた殺人事件から始まるドラマ「Nのために」は、殺人事件の目撃者である男女4人の過去が明らかになるにつれて、事件の真相が見えてきます。また、このドラマはミステリードラマであると共に、男女の切ない愛憎が描かれた恋愛ドラマでもあります。

ドラマ「Nのために」は、湊かなえによる同名小説が原作ですが、ドラマの内容と原作小説には違う点があります。ここでは、ドラマのあらすじを結末までネタバレで紹介し、原作小説とドラマの違いについても見ていきます。ドラマ「Nのために」の主人公を演じるのは榮倉奈々で、その他主要キャストは窪田正孝、賀来賢人、チュートリアルの徳井義実などです。

Nのためにの制作スタッフ

湊かなえによる小説が原作のドラマ「Nのために」の制作スタッフを紹介すると、プロデューサーは新井順子、演出担当は塚原あゆ子、山本剛義、阿南昭宏の3名です。脚本担当は奥寺佐渡子、音楽担当は横山克となっています。

Nのためにの原作者は湊かなえ

ドラマ「Nのために」の原作者・湊かなえは、広島県出身の小説家です。27歳で結婚、出産を経て執筆活動を始めました。2007年に「創作ラジオドラマ大賞」を獲得し、同年に発表した小説「聖職者」で新人賞を獲得し、本格的に小説家としてデビューしました。そして代表作と言われる小説「告白」で、2009年の「本屋大賞」を獲得しました。

2010年に発表された小説「夜行観覧車」は、今回のドラマ「Nのために」と同じTBS系の「金曜ドラマ」枠で2013年に放送されました。湊かなえの主な小説を紹介すると、2008年の「告白」、2009年の「少女」、「贖罪」、2010年の「往復書簡」、2011年の「花の鎖」、2012年の「白ゆき姫殺人事件」、2013年の「高校入試」、2015年の「リバース」、2016年の「ポイズンドーター・ホーリーマザー」などがあります。

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ドラマNのためにのあらすじをネタバレ!

湊かなえ原作によるドラマ「Nのために」のあらすじを結末までネタバレで紹介していきます。高層マンションの48階、エリート商社マンの家で起きた殺人事件を軸に、6人の男女の複雑な人間模様が描かれたドラマです。それでは、湊かなえ原作のドラマ「Nのために」のあらすじを結末までネタバレで見ていきます。

あらすじ①通報

タワーマンション「スカイローズガーデン」の一室で、夫婦の遺体が発見されました。通報を受け、警察が駆けつけると、その部屋には20代と思われる4人の男女がいました。遺体はこの部屋に住む野口貴弘、奈央子夫妻だと判明。野口貴弘は後頭部から出血、奈央子は包丁が腹部に刺さった状態で死んでいました。貴弘はエリート商社マン、奈央子は貴弘が勤める商社・M商事の重役令嬢です。

殺害現場にいたのは、女子大生の杉下希美、フレンチレストランで働く成瀬慎司、貴弘と同じM商事勤務で、貴弘の部下の安藤望、小説家志望の西崎真人という4人の男女です。安藤と西崎は希美と同じアパートの住人です。希美と安藤は石垣島でのスキューバダイビング・ツアーで、野口貴弘・奈央子夫妻と出会いました。そして偶然安藤がM商事に就職し、貴弘の部下になりました。

このような経緯で野口夫妻と親しくなった希美と安藤は、夫妻と食事を共にしたり、将棋をしたりするようになりました。貴弘は安藤との対戦で、勝敗に対して異常な執着を見せていました。事件当日も、安藤は将棋をするため野口家を訪ねたのでした。フレンチレストランで働く成瀬慎司は、奈央子を励ますため希美が依頼した料理を届けにきたのでした。

西崎真人は希美と同じアパートです。希美が不在と知らず訪ねてきた野口奈央子を、希美が帰ってくるまで、西崎が自分の部屋で待たせてあげたことがきっかけで二人は親しくなりました。小説家志望の西崎の小説を読んだ奈央子は感動し、やがて二人は不倫関係に。西崎は、奈央子が夫・貴弘からDVを受けていることに心を痛めています。ある日、とうとう貴弘に二人の不倫が知られてしまい、奈央子は部屋に監禁されました。

奈央子が監禁されたことを知った西崎は、花の配達を装って奈央子を救出に行きました。このような理由で、男女4人は殺害現場に居合わせたのですが、その中で奈央子の不倫相手の西崎真人が「自分が殺害した」と言ったので、即座に逮捕されました。裁判で西崎は懲役10年の刑が確定しました。

2014年、野口夫妻殺害事件から10年が経ちました。元警察官の高野茂は裁判に疑問を抱いていました。その理由は、4人の男女の証言に食い違いが見られ、肝心の西崎の証言と現場検証の内容にも違いが認められるからでした。自白だけで有罪となった裁判に対する不信感を持った高野は、この事件の発端は、青景島で15年前に起きた、ある事件だと考えました。事件の真相を求め、調査を開始する高野でした。

あらすじ②事件現場での供述内容

ここで、殺害現場にいた西崎真人、杉下希美、安藤望、成瀬慎司が事件の日の事を語った内容について、ネタバレで見ていきます。事件のあった日、野口家ではパーティーが開かれ、杉下希美と安藤望が招かれました。貴弘は、将棋で安藤に勝つためのコツを、希美に教えてもらおうとパーティーに呼んだのでした。そのため、希美は安藤よりも先に野口家に到着していました。

希美と高校の同級生だという成瀬慎司はフレンチレストランで働いています。成瀬は、パーティーが開かれる野口家に料理を届けに来ました。そして、不倫関係の奈央子が夫に監禁されているのを知った西崎真人は、花の配達を装い、野口家を訪ねました。しかし、貴弘は西崎だと見抜き、西崎に暴行します。騒ぎに気づき止めに入った奈央子を、貴弘が包丁で刺したのでした。その直後、西崎が貴弘を鈍器で殴りつけ、殺害しました。

そして、西崎真人は自分が殺したと自白。裁判で懲役10年が確定し、服役しました。ここまで、ドラマ「Nのために」の軸となる野口夫妻殺害事件について、ネタバレあらすじで見てきましたが、実はこの事件には隠された真相がありました。ここからは、野口夫妻殺害事件の真相を、ネタバレあらすじで見ていきます。

あらすじ③計画

杉下希美と安藤望が野口夫妻と出会ったのは偶然ではなく、実は希美と安藤による「計画」の一つだったのでした。その「計画」とは何か?について、ネタバレあらすじで見ていきます。

築70年超の古アパート「野バラ荘」に、希美と安藤、西崎真人が住んでました。3人が親しくなったきっかけは、台風でアパートが床下浸水した事でした。「野バラ荘」周辺の土地開発計画のため、不動産業者から売却を迫られるという事態になりました。大家の野原にとって生きがいである「野バラ荘」を手放すことは耐え難いことでした。希美と西崎がそんな野原の想いを知り、野バラ荘を救うため、ある「計画」を立てました。

土地開発計画の中に、野口喜一郎という資産家が所有する「みどりビル」も、売却を迫られていることを知った希美と西崎は、野口が売却に応じなければ、土地開発計画を断念せざるを得なくなるだろうと考えました。希美たちは、野口の息子・貴弘の趣味が将棋だということと、貴弘が珊瑚の環境保全ボランティアで石垣島へ行くことを知りました。希美は貴弘に近づくため、スキューバーダイビングの資格を取得しました。

希美と安藤望は、自分たちも珊瑚保全のボランティアに参加するため石垣島を訪れました。希美はスキューバーダイビングで貴弘・奈央子夫妻と話すことに成功し、安藤は、貴弘が勤める会社から内定をもらったことや、将棋の話題で貴弘と親しくなりました。石垣島から帰ってからも野口夫妻との交流を続けた希美たち。頃合いを見て、希美が「みどりビル」の売却について貴弘に話を聴きました。

すると「みどりビル」は、バブル期に父・野口喜一郎が相場の何十倍という高値で購入したということで、その時の購入金額でなければ売らないと考えていることが判明。希美たちは、野口家が「みどりビル」を売らなければ、開発計画も進められないと思い、安心しました。しかし、希美たちは野口家と関わったことで、先に紹介した野口夫妻殺害事件に巻き込まれることになります。ここからは、殺害に至る経緯をネタバレで見ていきます。

あらすじ④殺害までの経緯

貴弘と同じM商事に就職した安藤望は貴弘の部下となり、ますます親密になりました。共通の趣味である将棋をするため、安藤が野口家を訪れることも多くなりました。将棋は安藤の方が強く、負けず嫌いの貴弘は、安藤に勝つためのコツを、こっそり希美に教えてもらっていました。ある日、貴弘の妻・奈央子が希美に会うため野バラ荘にやって来ました。不在だった希美の代わりに応対したのが西崎真人でした。

幼い頃、母親からDVを受けていた西崎と、夫・貴弘からDVを受けている奈央子は意気投合し、次第に惹かれ合い、不倫関係になっていきました。二人の関係は貴弘にも知られてしまい、怒った貴弘は玄関のドアの外側にチェーンをつけて奈央子を監禁しました。奈央子と連絡が取れなくなった西崎は、希美に不倫を打ち明け、奈央子を救出する相談をしますが、希美は断ります。希美は同窓会のため瀬戸内海にある「青景島」へ帰りました。

そこで再会したのが、同級生の成瀬慎司でした。成瀬は東京のフレンチレストランで働いています。青景島から帰ってきた希美は、一度は断った奈央子救出に協力することにしました。成瀬が勤めるフレンチレストランは、野口夫妻にとって思い出の店だと知っている希美は、成瀬にも強力を頼みました。そして希美は貴弘に、このレストランの出張サービスを勧めます。希美の提案を喜んで受け入れた貴弘は、パーティーを計画します。

貴弘と外出した奈央子が、隙を見て公衆電話から西崎に電話をしました。奈央子は西崎に、花屋を装って野口家に来て、自分を救い出して欲しいと言いました。希美はこの計画を安藤には伝えていません。それは、会社での安藤の立場が悪くなり、出世の妨げになると判断したからです。

あらすじ⑤真相

野口家のパーティーの日、安藤よりも早く野口家に着いた希美は、安藤に勝つ方法を貴弘に教えています。希美と西崎が立てた計画は、希美が貴弘と書斎で将棋をしている間に、西崎が奈央子を救い出すというものでした。花屋に扮した西崎がマンションのエレベーターに乗り込むと、予定よりも早く来た安藤が乗り込んできました。内心動揺する西崎ですが、安藤がマンションのラウンジへ行ったので安心しました。

パーティーに招かれていない西崎を不審に思った安藤は、屋上のラウンジへ行かず、野口家がある48階に降りてきました。西崎と希美が自分に黙って何かをするかもしれないと思った安藤は、野口家の玄関の前に立ち、なぜかドアの外側のチェーンを掛けてしまいます。この時西崎は部屋に入っていました。西崎は計画通りに奈央子に近づきますが、奈央子は拒みます。

奈央子は西崎に、希美を夫から引き離し、二度と野口家に近づかないようにして欲しいと言いました。奈央子は、希美が夫に好意を持っていると思い込んでいます。また、希美と西崎が恋人同士だとも思い込んでおり、西崎に電話で連れ出してと言ったのは希美のことだったのでした。奈央子が西崎に近づいたのは、希美を夫から引き離すのに利用できるからなのでした。

貴弘が書斎から出てきました。貴弘は西崎が奈央子の不倫相手だと、希美から聞いたのでした。希美は、安藤が貴弘に負けると、海外の僻地へ行かされると貴弘に聞きました。安藤のために何をすればいいかを考えた希美。貴弘に、奈央子の不倫相手が来ているとささやくだけで、貴弘は飛び出していくだろうと考えたのでした。

西崎に飛びかかり、殴りつける貴弘。西崎は逃れようと玄関のドアを開けようとしますが、外からチェーンがかかっています。西崎はなんとか貴弘の手を逃れ、部屋の中へ行き、包丁を手に取ります。しかし貴弘に包丁を取られます。希美が花瓶を割って貴弘の気を西崎からそらそうとしますが、失敗。次の瞬間、奈央子が貴弘を鈍器で殴打、貴弘を殺してしまいました。

貴弘を希美に奪われたくないという想いが、奈央子をここまで追い詰めたのでした。貴弘を殺害した奈央子は「貴弘は私だけのもの、ここから出ていって」と叫びました。希美と西崎が部屋から出ようとしますが、チェーンが掛かっているため外へ出ることができません。すると奈央子が自分の腹部に包丁を突き刺しました。野口家殺害事件の犯人は西崎ではなく、貴弘を奈央子が殺害し、奈央子は自殺をしたというのが真相でした。

あらすじ⑥青景島での事件

元警察官の高野茂は、ドラマだけのオリジナルの登場人物です。この高野は、野口夫妻殺害事件の発端となる事件が、15年前の青景島での事件だと考えています。瀬戸内海にある「青景島」での事件について、ネタバレで見ていきます。

杉下希美と成瀬慎司は、青景島で生まれました。成瀬の親は老舗の料亭「さざなみ」を営んでいましたが、不況のため売却することになり、成瀬は東京の大学へ行くのをあきらめようとします。一方、杉下希美の家庭も問題を抱えていました。希美は両親と弟・洋介の4人家族でした。しかし、父親は愛人を家に入れるため、妻と希美、洋介を追い出しました。希美は父親を憎み、家が火事にでもなればいいよに、などと思うようになります。

希美がそんな事を想像していると、成瀬の実家である料亭「さざなみ」が火事になりました。「さざなみ」は売却されており、成瀬たち家族はアパートに引っ越したばかりでした。希美が現場に駆け付けると成瀬慎司が、燃える家の前に立ち尽くしていました。希美は、この火事は成瀬慎司が放火したものと思い込んでしまい、警察に成瀬と一緒にいたと偽証しました。

希美は、奨学金の申し込み用紙を成瀬に渡すため会っていたと嘘を言ったのですが、それを聞いた成瀬は、何故希美がそのような嘘を言うのか分かりませんでした。成瀬慎司の家に放火した犯人は、慎司の父・周平です。火事と聞いて駆けつけた高野夏恵(高野茂の妻)は、息子(慎司)のために自分が死んで保険金を残してやるのだという周平の言葉に心を動かされ、周平の犯行の証拠を消す作業をしました。

夏恵は、夫が警察官という立場にありながら、犯人をかばい、証拠隠滅を図ったのでした。それから15年が経ち、夏恵は火事の真相を書いた手紙を書き残し、警察に出頭しました。夫の高野茂は、ずっと成瀬慎司を疑っていたことを、慎司に謝罪しました。ここから、ドラマ「Nのために」の結末になります。野口夫妻の事件から10年後が描かれた結末をネタバレで見ていきます。

ドラマNのためにの結末

結末の流れ

ここまで、湊かなえ原作によるドラマ「Nのために」の冒頭で起きた野口夫妻殺害事件の真相や15年前、杉下希美と成瀬慎司の身に起きた青景島の事件を、ネタバレで見てきました。ドラマの結末は、野口夫妻の死から10年後が描かれています。10年後、野口夫妻殺害の犯人として刑務所に服役した西崎真人が出所。杉下希美の身の上にも思わぬことが起きます。それでは、ドラマ「Nのために」の結末を、ネタバレで紹介します。

真犯人は野口奈央子

野口夫妻殺害事件は、野口貴弘の妻・奈央子が夫を殺害し、自殺をしたというのが真相でした。犯人として服役した西崎真人は出所し、野バラ荘に帰りました。杉下希美は胃がんを発症していることが判明、余命が長くないことを宣告されています。希美の病気を知った西崎は、安藤と成瀬に伝えました。希美を好きな安藤と成瀬は、それぞれが希美に想いを告白します。

希美は、安藤の気持ちを受け取ることはできないと伝え、故郷に帰りました。そこには成瀬慎司もいて、二人が抱き合うところでドラマは結末を迎えます。

ドラマNのためにの原作と違う部分

ここまで、ドラマ「Nのために」のあらすじを結末までネタバレで見てきました。ドラマの内容は、湊かなえによる原作小説とは違う部分があります。ここでは、原作小説とドラマの違いについて、ネタバレで見ていきます。

違う部分①高野夫妻の存在

湊かなえの原作小説とドラマの違う部分一つ目は「高野夫妻の存在」です。高野夫妻はドラマだけのオリジナルキャラクターで、原作では登場しません。原作では現在の出来事と過去の出来事が交互に次々と現れ、一読しただけでは内容を把握しにくいと言われています。しかし、ドラマでは高野夫妻の存在によって警察視点で物語が展開し、内容を掴みやすくなっていると言われています。

違う部分②恋愛部分

湊かなえの原作小説とドラマの違う部分二つ目は「恋愛部分」です。原作では、希美に成瀬が想いを寄せていると書いてありますが、希美が成瀬のことをどう思っているのかは、結末まで何も書いてありません。また、希美と安藤の関係についても、友達以上の関係にあるとは思えないほど実にさっぱりしたものとして描かれています。

一方、ドラマ「Nのために」では、イケメン俳優と言われる窪田正孝と賀来賢人が、それぞれ成瀬役と安藤役をキャスティングしており、成瀬と安藤の両方が希美を好きだということがはっきりと分かります。このように、原作小説とドラマでは恋愛部分にもそれぞれ違いがあり、ドラマでは恋愛部分を強めに描いていることが分かります。

違う部分③結末の違い

湊かなえの原作小説とドラマの違う部分三つ目は「結末」です。原作では、青景島の「さざなみ」の放火犯は特定されていません。しかし、ドラマでは高野夫妻の登場で、放火犯は成瀬慎司の父親・周平で、それをかばったのが高野夏恵だったとしています。しかし、その事情を知らない希美は、放火犯を成瀬慎司だと思い込み、最後まで慎司を守る決意を語っています。

ドラマでは放火事件の時効が2015年の9月で、それは希美の余命と同じとしています。希美は時効が過ぎるまで生きて、成瀬を守ろうとする決意をしたのでした。

違う部分④映像ならではの魅力

湊かなえの原作小説とドラマの違う部分四つ目は「映像ならではの魅力」です。原作小説を映像化したことによる魅力は、景色の美しさだけではありません。ドラマでは、シーンによってスローで表現したり、登場人物が瞬きする瞬間にシャッター音が鳴ったりと、映像化することによって、湊かなえの原作小説の世界観がより一層魅力的に描かれていると言われています。

ドラマNのためにのキャスト

キャスト①杉下希美/榮倉奈々

ドラマ「Nのために」で主人公・杉下希美を演じた榮倉奈々は、1988年生まれ、鹿児島県出身です。主な主演作は、2006年のドラマ「ダンドリ。~Dance☆Drill~」、2008年のNHK朝ドラ「瞳」、2009年のドラマ「メイちゃんの執事」、映画「余命1ヶ月の花嫁」、2011年の映画「アントキノイノチ」、2013年の映画「図書館戦争シリーズ」、2018年の映画「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」などです。

キャスト②成瀬慎司/窪田正孝

ドラマ「Nのために」で成瀬慎司を演じた窪田正孝は、1988年生まれ、神奈川県出身です。主な出演作は、2006年のドラマ「チェケラッチョ!! in TOKYO」で主演、2010年の映画「ガチバン」シリーズで主演、2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」、2015年のドラマ「デスノート」で主演、2016年のドラマ「MARS〜ただ、君を愛してる〜」で主演、2017年の映画「東京喰種トーキョーグール」で主演、などです。

キャスト③西崎真人/小出恵介

ドラマ「Nのために」で西崎真人を演じた小出恵介は、1984年生まれ、東京都出身です。主な出演作は、2005年のドラマ「ごくせん 第2シリーズ」、2008年の映画「僕の彼女はサイボーグ」で主演、2009年のドラマ「JIN-仁-」、映画「風が強く吹いている」で主演、2012年のドラマ「ストロベリーナイト」、2015年のドラマ「それでも僕は君が好き」で主演、2016年の映画「十字架」で主演、2017年の映画「ハルチカ」などです。

キャスト④安藤望/賀来賢人

ドラマ「Nのために」で安藤望を演じた賀来賢人は、1989年生まれ、東京都出身です。主な出演作は、2009年の映画「銀色の雨」で主演、2011年のドラマ「アスコーマーチ〜明日香工業高校物語〜」、2012年のドラマ「クローバー」で主演、2016年の映画「森山中教習所」で主演、2017年の映画「斉木楠雄のΨ難」、2018年のドラマ「今日から俺は‼」で主演、2019年のドラマ「アフロ田中」で主演、などです。

キャスト⑤野口貴弘/徳井義実

ドラマ「Nのために」で野口貴弘を演じた徳井義実は、1975年生まれ、京都府出身です。お笑いタレント・チュートリアルのメンバーです。俳優としての主な出演作は、2006年のドラマ「アンナさんのおまめ」、2008年のドラマ「無理な恋愛」、2016年のドラマ「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」、2017年のドラマ「セシルのもくろみ」などです。

キャスト⑥野口奈央子/小西真奈美

ドラマ「Nのために」で野口奈央子を演じた小西真奈美は、1978年生まれ、鹿児島県出身です。主な出演作は、2006年の映画「UDON」で主演、2008年のドラマ「小児救命」で主演、2009年の映画「のんちゃんのり弁」で主演、2010年の映画「行きずりの街」、ドラマ「マークスの山」、2012年の映画「スープ〜生まれ変わりの物語〜」、2018年のNHK朝ドラ「半分、青い」、映画「ミッドナイト・バス」などです。

キャスト⑦高野茂/三浦友和

ドラマ「Nのために」で高野茂を演じた三浦友和は、1952年生まれ、山梨県出身です。主な出演作は、1974年の映画「伊豆の踊子」、1975年のドラマ「赤いシリーズ」、2005年の映画「ALWAYS三丁目の夕日」シリーズ、2008年のドラマ「流星の絆」、2009年の映画「沈まぬ太陽」、2010年の映画「アウトレイジ」、2017年のドラマ「就活家族〜きっと、うまくいく〜」で主演、2018年の映画「羊と鋼の森」などです。

キャスト⑧高野夏恵/原日出子

ドラマ「Nのために」で高野夏恵を演じた原日出子は、1959年生まれ、東京都出身です。主な出演作は、1981年のNHK朝ドラ「本日も晴天なり」で主演、1996年のドラマ「若葉のころ」、映画「Shall WE ダンス」、2018年のドラマ「越路吹雪物語」、2018年のドラマ「隣の家族は青く見える」、2019年のNHK朝ドラ「なつぞら」などです。

ドラマNのためにの夏恵が声が出ない理由を考察

湊かなえによる小説が原作のドラマ「Nのために」のあらすじを結末までネタバレで紹介し、原作とドラマの違いについても見てきました。その中で、ドラマだけのオリジナルキャラクターである元警察官高野茂の妻・夏恵が声が出なくなった理由について、ネタバレで見ていきます。

考察①夏恵の症状の原因

15年前の料亭「さざなみ」の火事が、夏恵の症状の原因となりました。警察官の高野茂の妻・夏恵は、「さざなみ」が火事と知って駆けつけました。成瀬慎司の父・周平が火をつけたと気づいた夏恵ですが、自分が死ぬことで息子・慎司に保険金を残すのだという周平の言葉に感銘を受け、夏恵は周平を先に外へ出してから、夏恵は、ライターオイルの缶についている周平の指紋を拭き取ったり、そのオイル缶を外に捨てたりしました。

夏恵は、周平の犯行を示す証拠を消す作業をしたのでした。夫が警察官という立場にありながら罪を犯してしまった夏恵。自分が真実を話せば成瀬周平が逮捕され、息子の慎司が傷つく、また、警察官の夫の立場も悪くなることを考えた夏恵は、真実を自分の胸の中だけに納めておくことにしました。そのことが大いにストレスとなり、言葉が話せなくなるという症状となったのでした。

考察②声が出せるようになった理由

長い間の精神的な負担が大きく、言葉が話せなくなった夏恵ですが、夫が定年を迎えたことによって、すべてを打ち明ける決意をします。手紙に真実を書いた夏恵は、警察に向かいました。これまで抱えていた罪の意識、ストレスがすべて解消されたことで、夏恵は再び声を取り戻しました。

Nのためにに関する感想や評価

ドラマ「Nのために」は、原作者の湊かなえさんの小説をドラマ化した作品の中で、一番だという感想です。湊かなえさんの初期の作品が面白いというコメントですが、主人公を演じる榮倉奈々さんをはじめ、主要キャストを演じる俳優の方たち、物語の構成や表現など、初回から結末まですべて良かったということです。

ドラマ「Nのために」は、主人公を演じた榮倉奈々さん、主要キャストの窪田正孝さんたちが出演し、また、地方ロケ(小豆島や高松など)もあり、面白いミステリードラマだという感想です。

ドラマ「Nのために」は、初回から結末まで面白さだけでなく、切なさ、哀しみ、怒りなど、感情を揺さぶられる要素がたくさんあるという感想です。登場人物たちそれぞれの根底に、お互いを想う愛を感じることができるドラマだということです。

ドラマNのためにのあらすじやキャストまとめ

いかがでしたか?湊かなえ原作のドラマ「Nのために」のあらすじを、結末までネタバレで紹介しました。殺人事件から始まったドラマ「Nのために」は、事件の真相を追うミステリードラマですが、男女4人がお互いを想い合う、切なく哀しい物語でした。ドラマの内容が、湊かなえによる原作小説と違う点があるということで、その違いについても見てきました。

原作には登場しない元警察官・高野の存在がドラマの展開をより分かりやすくしていること、恋愛要素を強めに描いているなど原作とは違う面白さがあったと言われています。ミステリードラマとして描きながら、実は恋愛ドラマのような男女の切ない愛を描いているドラマ「Nのために」を、どうぞお楽しみください。

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