Nのためにのキャストと役どころまとめ！ネタバレあらすじや感想は？

「Nのために」は1999年の放火事件、2004年のセレブ夫妻殺人事件、2014年の現在と3つの時間軸が交互に描かれており、登場人物の人間関係が見どころの一つです。この記事では、「Nのために」のキャストの紹介と共に各話のあらすじやネタバレ、感想をまとめています。

「Nのために」の主な登場人物には、名前のイニシャルにNが入っています。このNが重要なキーワードになっており、ストーリーに深く関わっています。登場人物は多くはありませんが、一人一人の過去や隠された秘密が魅力的で話題になりました。ここでは「Nのために」のキャストについて詳しく紹介していきます。

主人公の杉下希美を演じたのは榮倉奈々さんです。杉下希美は瀬戸内海の小島、青景島の出身で、1999年に起きた放火事件を目撃しています。高校卒業と同時に大学進学のため上京し野バラ荘に入居、2004年に高級マンションで起きたセレブ夫妻殺人事件にも居合わせました。不幸な家庭環境にも負けず夢だった建築関係の仕事に就きますが、胃がんに冒され余命を宣告されています。

榮倉奈々さんは1988年2月12日生まれ、鹿児島県出身です。2002年にスカウトされ芸能界入りし、SEVENTEENの専属モデルとして活躍しました。2008年にはNHK朝の連続テレビ小説「瞳」のヒロインを演じています。出演作には「プロポーズ大作戦」「メイちゃんの執事」「東京タラレバ娘」「僕らは奇跡でできている」などがあります。

成瀬慎司を演じたのは窪田正孝さんです。成瀬は希美の同級生で青景島出身、実家は料亭でしたが放火で焼失しています。奨学金をもらい東京の大学に進学したものの、中退してレストランの厨房で働きます。2004年のセレブ夫妻殺人事件にも居合わせていました。その後、青景島に帰りレストランをオープンさせました。

窪田正孝さんは1988年8月6日生まれ、神奈川県出身です。オーデションを受け事務所に所属した後、2006年に俳優デビューをしています。出演作には「平清盛」「花子とアン」「最高の離婚」「デスノート」「僕たちがやりました」「アンナチュラル」「ヒモメン」などがあります。

安藤望を演じたのは賀来賢人さんです。安藤は野バラ荘の住人で希美と同じ大学に通っていました。大学卒業後は三羽商事に入社。セレブ夫妻殺人事件に居合わせた一人です。事件後は海外へ転勤となり、10年後に帰国して希美にプロポーズします。

賀来賢人さんは1989年7月日生まれ、東京都出身です。「Nのために」での共演がきっかけで、2016年に榮倉奈々と結婚しました。女優の賀来千香子は叔母にあたります。出演作には「花子とアン」「花燃ゆ」「スーパーサラリーマン左江内氏」「愛してたって、秘密はある。」「今日から俺は！！」などがあります。

西崎真人を演じたのは小出恵介さんです。西崎は野バラ荘の住人で作家志望、大学を留年中です。幼い頃に虐待を受けた経験から、似た境遇の野口奈央子に強く惹かれていき、2004年に殺人事件の犯人として逮捕されました。出所後は野バラ荘に戻り再出発のため仕事を探し始めます。

小出恵介さんは1984年2月20日生まれ、東京都出身です。出演作に「パッチギ！」「のだめカンタービレ」「ROOKIES」「JIN-仁-」などがあり、人気俳優として活躍していましたが、2017年6月の不祥事により芸能活動を休止しています。

高野茂を演じたのは三浦友和さんです。高野は青景島で駐在として働く警察官でしたが、島で起きた放火事件がきっかけでセレブ夫妻殺人事件にたどり着き、定年退職後に上京して事件を調べます。希美、成瀬とは島にいた頃からの知り合いで、二人を気にかけています。

野口奈央子を演じたのは小西真奈美さんです。奈央子は三羽商事の重役の娘で、同じく三羽商事勤務のエリート社員、野口貴弘の妻です。裕福な生活を送る奈央子は一見幸せそうですが、夫の野口から暴力を受けていました。西崎と出会い助けを求め逃げ出す計画を立てた2004年、計画に失敗し夫と共に命を落とします。

野口貴弘を演じたのは徳井義実さんです。野口は有名商社の三羽商事勤務で実家にも資産があり、外面は非の打ちどころのないエリートです。しかし、家庭では妻の奈央子に暴力をふるい監禁している歪んだ一面を持っており、西崎達が計画したパーティーでの奈央子救出作戦で殺害されることになります。

杉下晋を演じたのは光石研さんです。晋は希美の父で青景島在住です。建設会社社長で家族思いな父親でしたが、ある日突然愛人を連れて帰宅し、妻と子供達を家から追い出してしまいます。晋の裏切りにより、希美の人生は大きく変わることになりました。

杉下早苗を演じたのは山本未來さんです。早苗は杉下晋の妻で希美の母です。晋が愛人と暮らすため家を追い出され後も夫の愛が戻ることを信じ、社長夫人だった頃と同じような贅沢を続けていました。やがて心を病んで希美を苦しめますが、希美が上京後は仕事を始め再婚し新たな人生を歩みます。

高野夏恵を演じたのは原日出子さんです。夏恵は青景島の駐在員の高野の妻で、さざなみ放火事件では炎の中に飛び込み店主を救出しました。その救出の際に夏恵は放火犯を知ってしまいますが、夫の高野に打ち明けることが出来ず、その影響で声が出なくなります。夫に嘘をついている罪悪感に苦しみながらも常に夫を気遣う良き妻です。

「Nのために」は、1999年に青景島で起きた放火事件、2004年に東京で起きたセレブ夫妻の殺害事件、2014年の現在、という3つの時間の出来事が中心になっています。ここでは、第1話から第9話までのあらすじとネタバレを紹介していきます。

2004年、東京のマンションでセレブ夫妻の殺害事件が起こります。その場に居合わせたのは、杉下希美、成瀬慎司、安藤望、西崎真人の四人。その中で西崎が犯行を自供し逮捕されます。西崎は犯行の動機を、妻と不倫関係にあり痴情のもつれで殺害に及んだと話しており、10年間服役していました。刑務所から出所した西崎を待っていたのは元警官の高野茂です。高野は西崎は誰かをかばっているのではないか、真犯人は別にいるのではないかと疑っています。

1999年、セレブ夫妻殺害事件の15年前の青景島に舞台は移ります。青景島は瀬戸内海の小さな島で、高野はそこで駐在員として交番に勤務していました。島で暮らす高校生の希美と成瀬は同級生です。希美は建設会社社長の父、母、弟の四人家族で、何不自由のない生活を送っていましたが、ある日、父の杉下晋が愛人を連れて帰宅したことから家庭が崩壊していきます。

父は愛人と暮らすため希美たち3人を家から追い出し、希美たちは島のはずれの古い一軒家に引越しさせられます。これまで裕福な社長一家として暮らしていた家族の事件は島で噂の的になり、希美は学校でも距離を置かれ孤立していきます。母の杉下早苗は社長夫人だった生活が忘れられず贅沢を続け、3人は食料も買えないほど経済的に困窮していました。

希美は家族のため父の愛人に土下座をしてその日の食事を分けてもらう毎日です。そんな希美を密かに支えていたのは同級生の成瀬です。希美と成瀬は共通の趣味の将棋を通じて親交を深め、お互いの夢を語り合う仲になっていきます。

希美は島を出て東京の大学に行くため新聞配達のバイトを始めます。弟が寮のある高校に進学したため母と二人暮らしになりましたが、母は心を病んでおり、買い物依存が止まらず希美を苦しめていました。

成瀬の実家の料亭さざなみは経営状態が芳しくなく売却の話しが出ており、成瀬の両親は喧嘩が絶えず離婚します。希美は母との生活で追い詰められていき、成瀬に「元の生活に戻れないなら全て無くしてしまいたい」と思いを打ち開け、父が愛人と暮らす家に火をつけようと油を撒きますが、成瀬に止められ未遂に終わります。

そんな中、成瀬の実家の料亭さざなみが火事に見舞われます。駐在の高野が不在だったため、高野の妻の夏恵が燃え盛る炎に飛び込み成瀬の父で店主の周平を助け出しますが、夏恵は事件のショックから声が出なくなってしまいます。駆け付けた高野が、燃えるさざなみを見つめる希美と成瀬を見つけ事情を聞くと、希美は二人で一緒にいたと嘘をつきます。さざなみは放火と判明し、高野は二人が何かを隠していると推測していました。

2014年現在、高野はセレブ夫妻殺害事件に希美と成瀬が関わっていることを知り、事情を聞くため関係者とコンタクトを取っていました。希美の勤める建築デザイン会社を訪ねると、希美は既に辞職しており、上司も退職の理由がわからないと不思議そうです。海外勤務から帰国した安藤望は、逮捕された西崎を影で援助していました。あの事件の時、みんなそれぞれ大切なNがいた。自分にとってのNは杉下希美だった、と安藤は高野に告白します。

成瀬は奨学金に受かり東京の大学へ進学が決まりますが、希美は奨学金を受けておらず、一緒に島を出ようと約束を交わしていた成瀬は素直に自分の進学を喜べません。希美は島を出て行ってほしくない母の早苗の妨害に遭っており、大学受験の願書も破き捨てられ自室に監禁されます。

希美は部屋の窓から脱出し、建設会社社長として仕事中の父の元へ走ります。島民が見守る中、父に土下座をして大学進学のためにお金を貸してほしいと頼み、父から進学費用を出してもらう了承を得ました。希美は無事に大学合格を果たし、念願の東京行きが決まります。先に旅立つ成瀬の船を走って追いかける希美に、成瀬は杉下、頑張れ、と何度も叫び、二人は島を離れそれぞれ東京で新しい生活をスタートさせます。

上京し野バラ荘という安アパートに入居した希美は、野バラ荘住人で同じ大学に通う安藤望、小説家志望の西崎真人と出会います。3人は意気投合し親密になっていきますが、野バラ荘がマンション建設のため売却を迫られていると知り、野バラ荘を救う計画を立てます。同じくマンション建設地に立つみどりビルのオーナー野口氏の息子、野口貴弘に近づき協力してもらえるよう、希美と安藤は野口が主催するサンゴを守るプロジェクトに参加を決めました。

希美は同窓会のために久しぶりに島に帰省し、島の港で働く母の姿を見つけますが、声をかけることなく遠くから見るだけでした。同窓会は成瀬の父が急に亡くなったことで中止になります。成瀬は東京に戻ってからも元気がなく、大学の友人にバイトを紹介されます。

野口夫妻に近づくためサンゴを守るプロジェクトで沖縄に来た希美と安藤は、ダイビング中にトラブルが起きパニックになった野口の妻、奈央子を助けたことで夫妻と親しくなります。

野口は安藤が内定をもらった三羽商事の営業課課長だということも判明しました。希美に想いを寄せていた安藤は、旅館で希美にキスをしますが、二人の関係は逆に不自然になってしまいます。東京に戻ると野口から自宅に招待され、交流を深めた希美は野口に手紙で野バラ荘売却の相談をして、野口ビルは売却しないと約束してもらえました。

成瀬が友人から紹介されたバイトは詐欺に関わる仕事で、成瀬は警察に逮捕されます。希美のアパートには母の早苗が訪ねて来ますが、希美は西崎のアドバイスもあり居留守を装い母とは会わず、母からも電話も無視し続けていました。後日、弟からの連絡で、母が再婚したことを知ります。希美のアパートには、野口の妻の奈央子も訪ねて来るようになります。

雨の中希美に会いに来た奈央子ですが、希美が不在だったため、隣の部屋の西崎の部屋で雨宿りをさせてもらいます。そこで西崎の小説を読み、西崎の体の火傷の跡に気づいた奈央子は、自分の体の傷を西崎に見せます。奈央子は夫の野口から、西崎は実母から虐待を受けていたのです。同じ境遇の西崎と奈央子は惹かれあうようになりますが、奈央子は浮気を疑われ、野口から携帯電話も奪われ家に閉じ込めれれてしまいます。

安藤は大学を卒業し野バラ荘を出ていくことになりました。希美が誘ったビル掃除のバイトで、安藤は窓拭きのゴンドラに希美を乗せ、希美はゴンドラからの美しい眺めに感動します。逮捕された成瀬を迎えに来たのは高野でした。成瀬はその後、大学を退学し調理のバイトを始めます。

2014年、希美に会いに来た高野に、希美は3年前に胃がんの手術をしたことを打ち明けます。余命宣告を受け、もってあと1年と医者から言われており、好きだった仕事を辞めたのも病気が理由でした。希美は病気のことを誰にも話しておらず、誰にも頼らず一人で生きていくと高野に告げます。

希美と安藤は野口から話したいことがあると言われ、奈央子が流産したことを告げられます。奈央子は流産のショックで精神的に不安定になっているため家で療養が必要だと野口は説明しますが、西崎は奈央子が監禁されていることを知り救出作戦を立てようとします。

希美は西崎と奈央子の関係を知り、不倫はいけないことだと言い争いになります。西崎は子供のころ母親を家事で亡くした原因が自分にあると思っており、母親を助けられなかった後悔を二度と繰り返したくない、奈央子は必ず助けたいと希美に救出作戦への協力を求めます。

成瀬のアルバイト先のレストランが野口夫妻のお気に入りの店だと知り、西崎は成瀬に奈央子救出作戦への協力を頼みます。成瀬は一度は依頼を断りますが、クリスマスイブにデリバリーの空きができたことを知り、野口宅へ料理のデリバリーを装い侵入する計画に手を貸すことにしました。奈央子は外出した隙に公衆電話から西崎に助けを求めますが、野口に見つかり家に連れ戻されます。

2014年、余命を宣告されている希美はがん患者の交流会に参加し、最期の時を過ごすホスピスを探していました。夏恵は相変わらず声が回復しないままでしたが、高野が帰宅すると夏恵の姿は見えず手紙が残されていました。手紙にはさざなみの放火事件の犯人が書かれていました。

放火事件の犯人は成瀬の父親でした。夏恵は警察官の妻でありながら犯人を隠していたことに苦しみ、手紙で高野に告白した後、島に戻っていました。成瀬は島でレストランをオープンさせるため準備を始め、島に希美と一緒に戻りたいと思っています。

2004年のクリスマスイブ、奈央子の救出作戦が開始されます。成瀬はレストランのデリバリー、西崎は花屋の宅配として野口夫妻のマンションに侵入する計画が立てられました。パーティーに招待されている希美は野口から将棋のアドバイスを求められており、安藤は遅れて到着することになっていました。野口は安藤に、勝負に負けたら僻地への赴任を受け入れるという勝負を持ちかけます。

パーティー当日、西崎は花屋の混雑で到着時間に遅れてしまいます。希美は時間稼ぎのために安藤の異動をかけた勝負は止めてほしいと野口に頼み、なんとか野口を部屋にとどめていました。やっと西崎が到着しましたが、奈央子は西崎に「希美を連れて出て行ってほしい」と予想外の依頼をします。奈央子は希美と野口の関係を疑っており、西崎に助けてほしいと頼んだのは希美を野口から離してほしいという意味で、野口から離れるつもりはないと西崎に告げます。

西崎は奈央子を説得し連れ出そうとしますが、野口に見つかってしまいます。野口は奈央子に対し逆上し、暴力を奮って追い詰めます。止めに入ったナイフを持った西崎と揉みあいになっている時、奈央子が燭台で野口の後頭部を殴り殺害します。

奈央子は野口を止められるのは自分だけだ、誰も触らないでと取り乱し、西崎に優しくしたのは自分達を助けてもらうためで好意はなかったと伝え、ナイフで自分を刺し自殺します。希美、成瀬、遅れて到着した安藤が茫然とする中、西崎は犯人は自分だと罪を被りました。

事件から10年後、希美は故郷にいる母を訪ね、自分の病気を打ち明けます。母の早苗は希美を優しく抱きしめ、母と娘のわだかまりは解けました。希美は実家の近くに帰ることを決意します。島に戻った希美は成瀬のレストランを訪ね、成瀬はただ一緒にいようと希美を抱きしめました。

「Nのために」の脚本、ストーリー、キャスト、編集含めドラマ全体を絶賛する感想が多く見られます。「Nのために」は現在と過去が交錯したストーリーのまとめ方が秀逸で、登場人物の心理描写、心に残る美しい映像など、見応えのあるドラマという感想が多数で、批判的な感想は少ないようです。

「Nのために」のキャストが素晴らしかったという感想も沢山寄せられています。「Nのために」の主要人物が恵まれない環境や苦しい過去から必死に抜け出そうとする姿に感動と共感が集まりました。また、榮倉奈々さんと賀来賢人さんはこの「Nのために」のドラマがきっかけで出会い結婚したため、キャストの繋がりの深さも注目されました。

主題歌、家入レオの「Silly」を始め、「Nのために」のドラマで流れる音楽に関する感想もありました。「Nのために」の感動的な場面で効果的に流れる音楽がより一層ドラマの世界を盛り上げていました。綺麗な景色と切ない「Nのために」の登場人物達の心情が音楽と上手く融合していたため、音楽が印象に残ったという感想も目立っています。

この記事では「Nのために」のキャスト、あらすじとネタバレ、感想を紹介しました。「Nのために」は放送後も度々話題になる作品です。榮倉奈々さん、窪田正孝さん、賀来賢人さんもそれぞれ活躍しており「Nのために」放送後のこれからの出演作にも注目です。