嘘の戦争のキャスト・あらすじを紹介！登場人物の相関図もネタバレ【草彅剛】

「嘘の戦争」は前作「銭の戦争」に引き続き好評で、主演の草彅剛さんは、第92回「ザテレビジョンドラマアカデミー賞」と第7回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」でそれぞれ主演男優賞を受賞しています。

「嘘の戦争」が放送されたフジテレビ系「火曜21時ドラマ」枠の制作局は、骨太ドラマで定評のある関西テレビ（通称・カンテレ）制作です。「火曜21時ドラマ」（通称・火9ドラマ）枠で放送された「嘘の戦争」は、2017年1月10日〜3月14日まで毎週火曜21時に放送された全10話の連続テレビドラマです。

復讐を心に秘めたダークヒーローのキャストは草彅剛さんで、敵側のキャストは藤木直人さん・市村正親さんとなっています。物語のキーパーソンとなるキャストに安田顕さん、草彅剛さんの詐欺師仲間となるキャストはマギーさん・菊池風磨さんです。浩一の恩師となるキャストは、前作「銭の戦争」にも出演していた故・大杉漣さんです。

男性キャストで占められている「嘘の戦争」ですが、数少ない女優陣で草彅剛さんの相棒となるキャストは水原希子さん、草彅剛さんの正体を知らずに惹かれてしまうことになるキャストは山本美月さんです。草彅剛さんを巡って、二人の女優が演じる心模様も密かな見どころとなっています。主要キャストそれぞれ頭文字には、一ノ瀬浩二の頭文字「一」のように数字が入っているというこだわりがあるようです。

詐欺師・一ノ瀬浩一は、30年前の千葉陽一だった少年時代に家族を殺害されています。犯人の顔を見ていたのですが、全く相手にされず嘘つき呼ばわりされます。一ノ瀬浩一と名を変え、海外に渡りタイで詐欺師をしていた浩一は、家族を殺害した犯人と遭遇したのを契機に復讐のため日本に帰国します。

浩一は家族を殺害した犯人に関わりのある二科家に接近するために、ハーバード卒の経営コンサルタントという肩書を偽ります。浩一は華麗なる詐欺師のテクニックを駆使しながら、家族を殺害した犯人に関わりのある人物を社会的に抹殺しながら真相に近づいていきます。

二科興三の次男・二科隆は、ニシナコーポレーション社長を務める切れ者ですが家族を大切にしています。妹・楓に近づく浩一に真っ先に不信感を抱いた隆は、一の正体を探ろうとしますが、天才詐欺師の浩一にうまく躱されてしまいます。父・興三から社長を引き継いだ隆は、30年前の千葉一家族殺害事件の全容を知っており、生き残った息子が浩一ではないかと疑念を抱いています。

浩一と一緒にタイに来た日本人を詐欺のカモにしている相棒・十倉ハルカは、タイ渡航時に浩一に金をだまし取られた過去を契機に浩一に弟子入りし現在に至っています。ハルカは浩一の復讐のサポート役として、日本に呼び寄せられます。二科家に近づく足掛かりを作るため、楓と交際する浩一に嫉妬のような感情を抱いてしまいます。

ユウジの甥で詐欺師見習い中の八尋カズキは、何を考えているのかわからない今時の若者で、浩一に窘められることも多々あるようです。しかし、急速な進化を遂げているサイバー社会に適応したPCの扱いに長けており、陰ながら浩一のサポートをしています。

詐欺師・浩一の師匠・百田ユウジは、面倒見は良いが根っからの詐欺師であるため、報酬と引き換えに浩一の復讐に協力的です。次第に復讐にのめり込んでいく浩一への危機感を抱くようになり、報酬面でも不満を持つようになります。ユウジは詐欺師としてシビアでありつつも、本心は浩一の身を案じているようです。

ニシナコーポレーション会長・二科興三の秘書を務める七尾伸二は、一般的に認知されている秘書とは一線を画します。二科家の裏事情を十分に理解している七尾は、人脈やコネを駆使し興三を支えます。七尾は興三にとってフィクサーのような存在と言えます。

医師を辞め養護施設を経営している浩一の恩師・三瓶守は、医師時代の同僚・浩一の父から30年前のOL殺害事件に疑問がある証拠を託されています。浩一の家族が殺害され怖気づいた守は証拠を隠滅し、無理やり嘘をつかされた浩一を見捨ててしまいます。しかし、守は罪滅ぼしのために養護施設にいる浩一を励まし続けます。その一方で守は、妻子に愛想をつかれ別れることとなります。

二科興三の長女・二科楓は、二人の兄である晃と隆の対立に嫌気が差し家を出て医師となっています。パーティー会場で浩一を介抱した楓は、浩一の正体を知らないまま惹かれていきます。束の間の幸せな日々の後、浩一の正体を知ってしまった楓はショックを受けますが、同時に二科家に纏わる暗い過去も知ってしまいます。浩一の悲しい過去を知った楓は、父・興三への浩一の復讐に一定の理解を示します。

二科興三の長男・二科晃は子会社社長を務めています。30年前のOL殺害事件の要因を招いてしまった晃は、父・興三の必死の揉み消しにより事なきを得ますが、OL殺害事件の真相やその後の悲劇を知らなかったようです。晃に好印象を抱いていた浩一は、家族殺害の真相を知ることとなり、晃は浩一の復讐の新たなターゲットとされます。

二科興三は極貧からのし上がり、裸一貫でニシナコーポレーションを巨大企業に成長させます。社長職を次男・隆に譲り、会長職に就いています。長男・晃が要因を招いてしまった30年前のOL殺害事件をもみ消した興三は、家族を殺害された浩一の復讐の本丸的な存在です。長女・楓の恋人として現れた浩一にただならぬ気配を感じ用心します。

30年前。両親と弟を殺害された少年・千葉陽一は犯人を目撃していたのですが、事件は父親による一家心中として処理されます。嘘つきのレッテルを張られた陽一は、一ノ瀬浩一としてタイのバンコクで詐欺師人生を送っています。ある日、真犯人らしい人物を見かけた浩一は、復讐を決意し日本に帰国します。相棒の十倉ハルカや詐欺師仲間の協力で、浩一は華麗な手口で復讐を進めていきます。

最初の復讐のターゲットを陥れた浩一は、家族を殺害された元凶に医療機器メーカー「ニシナコーポレーション」の会長・二科興三が関わっていると知ります。事件の真相に知るため浩一は、興三に近づくため正体を偽り長女・楓に恋人となります。次男・隆は浩一に疑惑を抱きますが、浩一は着々と復讐を進めていきます。

浩一の家族が殺害のネタバレは、30年前のOL殺人事件にリンクしていたという事がわかります。大学生だった二科家の長男・晃は、先輩に頼まれ若いOLを手引きしたのですが抵抗したOLは死亡します。手引きした晃は何も知らず、興三は事件を事故としてもみ消します。OLの死因が殺人だと気づいた浩一の父は、興三の指示により母と弟も巻き込み殺害されたというネタバレです。

とうとう浩一の正体を知ってしまった楓はショックを受けますが、浩一の心情を理解し最後の復讐に協力することになります。楓が拉致されたフェイク動画で興三は30年前の罪を告白し、二科家の闇の部分が世間に露見されることとなります。二科家を社会的に抹殺し復讐を完了させた浩一は、ラストではタイで詐欺師をしているというネタバレです。

人選模索中の詐欺師見習い・八尋カズキを演じる菊池風磨さんは、Sexy Zoneのメンバーで高学歴ジャニーズです。菊池風磨さんにとって20歳近く離れた大先輩・草彅剛さんや豪華キャストとの共演は、この上ない経験だったと言えるでしょう。浩一と対立したユウジはカズキと一緒に、ニシナコーポレーションの手術支援ロボットのデータをアメリカ企業に売却する意外なネタバレとなっており物語の後半を盛り上げます。

しかし、カズキがデータを偽物にすり替えて本物は浩一を通して隆に戻ります。浩一の復讐により失墜したニシナコーポレーションは、手術支援ロボットのデータで九死に一生を得るという粋なネタバレになっています。八尋カズキを演じる菊池風磨さんは、出番が少ないながらも重要な役どころを演じています。

草彅剛さん主演「銭の戦争」の原作となった韓国ドラマ「銭の戦争」は、日本でも人気の韓国人俳優パク・シニャンさん主演で、韓国では高視聴率を叩き出し社会現象となった大ヒットドラマです。韓国ドラマを原作とした「銭の戦争」と原作なしのオリジナルドラマ「嘘の戦争」には関連性はありませんが、この2作品はアプローチが異なるものの復讐をテーマにしている点は共通しています。

「嘘の戦争」の脚本は後藤法子さん、演出は三宅喜重さんです。後藤法子さんは前作「銭の戦争」の脚本も手がけており再登板となります。三宅喜重さんは、草彅剛さん主演の「銭の戦争」や「僕の」シリーズを演出しています。脚本も演出も主演の草彅剛さんとゆかりのある方で、申し分のない組み合わせと言えます。

なぜか草彅剛さんと共演した女優は、魅力がアップすると言われているようです。水原希子さんと山本美月さんは、モデルとしては人気があるものの女優としてはイマイチだったのですが、「嘘の戦争」で回を重ねるごとに好評を得て女優としての評価が上がったようです。

元AKB48大島優子さんや木村文乃さんも「銭の戦争」で、女優として新たな魅力を発揮しています。どうやら業界内では、いろんな女優が草彅剛さんと共演したがっているとも言われているようです。作品ごとに違う顔を見せる草彅剛さんの感性に、共演した女優も知らず知らずに影響されていくのでしょうか？

音楽業界では楽曲の売り上げを目的として、CMソングやテレビドラマ・映画の主題歌としてタイアップすることがよくあります。「嘘の戦争」は、その法則に反して主題歌なしというドラマです。主題歌なしドラマの代表格としては、「半沢直樹」「孤独のグルメ」「HERO」などがあります。

主題歌ありのドラマは予算がないので、主題歌とタイアップして予算を回収するという大人の事情があるようです。ゴールデンタイム枠で放送されるドラマは、潤沢な予算が投入されるので主題歌なしの場合は多いようです。お金の心配がないゴールデンタイムで放送された「嘘の戦争」は、主題歌なしでもドラマが制作できるのです。

主題歌がない「嘘の戦争」では、スリリングなドラマにマッチした迫力のあるサントラが視聴者を惹きつけます。「嘘の戦争」のサントラは、音楽業界では大物枠となる林ゆうきさん（「BOSS」「リーガル・ハイ」）と橘麻美さん（「あなたの番です」「ハイキュー！！」）が担当しており、ドラマの内容は知らなくてもタイトルは知っているという方も多いかもしれません。

前作「銭の戦争」でSMAPが歌う主題歌「華麗なる逆襲」は、ドラマの内容にマッチしており評判が良かったようです。第2弾「嘘の戦争」の主題歌もSMAPという可能性もありましたが、2016年8月に解散発表をしたSMAPは同年12月に解散しているので、2017年1月のドラマ「嘘の戦争」の主題歌の可能性は無くなってしまいました。一時期、主題歌は草彅剛さんのソロになるなど様々な噂が錯綜していたようです。

昨今、映画やテレビドラマでは、漫画・小説や海外のドラマを原作にしたものが主流となっています。前作「銭の戦争」は韓国テレビドラマの原作となっていますが、「嘘の戦争」は漫画や小説を原作にしたものではなく完全オリジナルドラマとなっています。

原作モノのドラマ化は昔からありますが、昨今はドラマの視聴率が芳しくなく、注目度が高い原作モノのドラマ化である程度の成功を収めたいという大人の事情があるようです。「嘘の戦争」は、原作モノのドラマ化が主流となった現在のドラマ業界に反旗を翻す野心的なドラマと言えます。

「嘘の戦争」は、ジャニーズの後輩・山下智久さん主演「クロサギ」に似ていると言われています。「クロサギ」は詐欺師たちが騙し騙されるスリリングなドラマに対し、「嘘の戦争」は天才詐欺師の主人公が、詐欺師のテクニック駆使し復讐の標的を社会的に抹殺していくドラマです。内容は別物ですが、詐欺師たちのクールな生きざまが似ているかもしれません。

ロケ地は、タイのバンコクから始まり関東付近となっています。1話で登場したバンコクのホテルは五つ星の最高級ホテルです。同じく1話で登場した日本のホテルは、「ホテルニューオータニ幕張」の「シェルプール」です。草彅剛さん扮する浩一が、このプールに落ちるのですが撮影時は真冬だったそうです。

好評だった「嘘の戦争」を見逃してしまった方は、「嘘の戦争」の放送局であるフジテレビが運営するフジテレビオンデマンド（略称：FOD）で視聴するというセカンドチャンスがあるのですが、2019年夏時点では取り扱っていないようです。残念ながら、他の動画配信サービスでも取り扱っていないようです。今現在「嘘の戦争」の視聴には、DVDまたはブルーレイのレンタル・購入しかないようです。

「嘘の戦争」の一ノ瀬浩一のカッコよさは、優しさを秘めた不器用なアウトローではないでしょうか。復讐を完了した浩一は二科家をさりげなくフォローし、飛ぶ鳥跡を濁さず的なネタバレになっているので草彅剛さんのカッコよさが倍増しています。

「銭の戦争」が2015年、「嘘の戦争」が2017年なので、2年おきだと勝手に理解して2019年に第3弾を期待しているのですが、どうやら2019年内は無理そうです。でも、第3弾があると期待しています。

サントラと言えば、世代を超え世紀を超えた「ルパン三世のテーマ」を連想します。主題歌よりサントラだけの方が、どっぷりとドラマにハマってられます。「嘘の戦争」のサントラも聞いただけで、ドラマに誘われるインパクトがあります。

原作なしのオリジナルドラマ「嘘の戦争」のキャスト・女優・あらすじついてまとめできましたがいかがだったでしょうか？視聴率面ではトップ独走ではなかったようですが、記憶に残るドラマだといえるでしょう。