犬神家の一族2018のネタバレあらすじとキャスト!原作や1976年版との違いは?

2018年のクリスマスに放送された犬神家の一族2018では、金田一耕助役は、主演のキャストの加藤シゲアキで27代目にもなるそうです。昭和の時代から何度も放送され、あらすじもネタバレしているのに長年愛されています。犬神家の一族を石坂浩二の金田一映画である1976年版、原作の内容との違いを確認します。犬神家の一族2018のストーリーのあらすじ・ネタバレから結末まで、キャストの魅力を含め、ツイッターでの感想などをまとめます。

犬神家の一族2018のネタバレあらすじとキャスト!原作や1976年版との違いは?のイメージ

目次

  1. 犬神家の一族2018とは?
  2. 犬神家の一族2018のあらすじネタバレ
  3. 犬神家の一族2018の結末あらすじネタバレ
  4. 犬神家の一族2018のキャスト
  5. 犬神家の一族2018と原作との違い
  6. 犬神家の一族2018と1976年版との違い
  7. 犬神家の一族2018に関する感想や評価は?
  8. 犬神家の一族2018のあらすじまとめ

犬神家の一族2018とは?

犬神家の一族2018の作品情報

2018年、最後の天皇誕生日の振り替え休日であるクリスマスイブに、フジテレビからのクリスマスプレゼントとして、企画されたドラマです。その為か、従来の「犬神家の一族」よりもおどろおどろしい部分が削除された、ピュアな「犬神家の一族2018」になったと言われています。

犬神家の一族2018の原作

犬神家の一族2018は、横溝正史の原作の小説という点は1976年の映画とは変わりませんが、結末に至るまでのあらすじに少し手直しがあります。「平成最後の犬神家の一族と言う時代にあわせた表現の制約を多くの人が感じる」と、視聴後感想にありました。原作の「犬神家の一族」は、1950年1月号~1951年5月号にわたり雑誌「キング」に連載されました。

殺人事件を扱う推理サスペンスとして、「殺人に一つひとつ意味を付与して欲しい」と言う編集の意向をくんで、殺される3人が犬神家の一族の宝である「斧、琴、菊(よき、こと、きく)」という言葉に象徴される殺人の仕方で殺されます。1976年当時の好景気の時代は、予算をふんだんに使い、その映像美は、市川崑の作品の中でもトップクラスと称賛されました。

犬神家の一族2018キャスト相関図①

「犬神家の一族2018の」キャスト相関図です。今回キャストの中で、ホテルの女中美代を演じたキャストの平祐奈さんと、橘の部下多田を演じた薮宏太さんは、シークレットゲストだったようで、なかなか発表されませんでした。特に平祐奈さんが演じた役は坂口良子さん、深田恭子さんとアイドル的な人気のあるキャストが、これまで演じてきました。

さらに、橘警部の部下の多田という原作にないオリジナルキャラクターが出てきます。多田を演じたのは、加藤シゲアキさんのジャニーズ事務所の後輩であり、Hey! Say! JUMPの薮宏太さんがキャストになっています。平成最後の犬神家の一族2018に、平成の名前が付いたグループからの、原作にはないオリジナルなキャストが出る事も話題になりました。

相関図の中で、青沼静馬が、シークレット扱いのキャストになっているのですが、これはネタバレするとあるキャストと顔がそっくりと言う理由の人物なのです。その事で、犬神家の一族という原作はさらに深い謎になっているということで、演技力のある重要なキャストが使われています。

犬神家の一族2018キャスト相関図②

このキャストの相関図では、梅子の夫幸吉がシークレットになっていますが、幸吉のキャストは、板尾創路さんが演じています。芸人としても有名ですが、フジテレビでは、「救急救命24時」や「グッドドクター」でどちらもその演技は評価されているキャストです。

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犬神家の一族2018のあらすじネタバレ

あらすじネタバレ:犬神佐兵衛が死亡

昭和22年、まだ第2次世界大戦の爪痕が残る時代が舞台です。那須湖畔の本宅で一代で犬神財閥を築き、その遺産は莫大なものになるだろうと言われている犬神佐兵衛(里見浩太朗)が、家族の見守る中、その生涯を終えます。犬神家の顧問弁護士・古館恭三(小野武彦)は、親族の前で、生前犬神佐兵衛から遺言書を預かっていたことを伝えます。

遺言書があることに驚く犬神家の一族。遺言書は。松子(黒木瞳)の一人息子・スケキヨ(賀来賢人)がビルマの戦場から復員次第、犬神家の一族の前で、公開すると弁護士の古舘はいい渡します。

あらすじネタバレ:金田一耕助現る

遺言書があることが公開されてから数か月後、金田一耕助(加藤シゲアキ)は那須湖畔にやってきました。古館法律事務所の弁護士の若林から「犬神家の一族の中で血みどろの争いが起こるかもしれないので、未然に防いでほしい」と言う内容の手紙を受け取り、やってきたのです。那須ホテルを宿泊地場所にした金田一は、湖畔のほとりから、犬神家の大豪邸を見ていました。

すると、ボートが沈みかかっています。乗っている女性を助けようと金田一が湖に入り助けに向かいますが、溺れます。女性も金田一も女性の下男の猿蔵(大倉孝二)に助け出されます。その女性は、亡くなった犬神家の当主だった佐兵衛が溺愛していた犬神家の養女である珠世(高梨臨)でした。ボートに穴が開くようにあらかじめ、仕掛けられていたのです。さらに話を聞くと珠世が狙われたのはこれで3度目だったと言います。

ホテルに戻った金田一を待ち受けていたのは、ホテルの女中の美代(平祐奈)のとんでもない悲鳴です。金田一が走っていくと、そこには、今回の犬神家の一族の争いを防いでほしいという手紙をよこした若林が死んでいました。見るからに怪しい風体のよそ者の金田一は、那須警察署署長・橘(生瀬勝久)に犯人扱いされてしまいます。

橘の部下・多田(藪宏太)が運良く金田一が探偵で、いろいろな事件を解決していた事を知っていたので、容疑から外れました。鑑識の結果、若林は吸っていた煙草に毒が仕組まれていた事がわかります。若林は犬神家の財産を狙ってやってきたと警察に疑われ、さらに若林は犬神家の養女珠世が、好きだったと金田一は、聞かされます。

あらすじネタバレ:マスクの男

金田一の依頼主若林は亡くなってしまいましたが、弁護士の古舘の依頼により、スケキヨが戻った事での遺言書の公開に金田一は、立ち会うことになりました。犬神家の一族全員が並ぶ中、マスクの男が座っています。彼がスケキヨだというのですが、スケキヨはビルマの戦場で顔にひどい怪我をして、みんなの前に顔を出せないというのです。

スケキヨを疑う犬神家の一族の非難の言葉により、スケキヨは、その顔を一族の前にさらします。マスクの下の焼けただれた顔に悲鳴が上がります。松子は、「お国のために戦って、こんな状態になったのに、あなたたちは冷たい」と息子をかばいます。

あらすじネタバレ:遺言書

松子の犬神家の一族への非難の言葉で、そのマスクの男がスケキヨであると、確認できたわけではない状況でしたが、遺言書は、公開されることになりました。その内容は、犬神家の一族みんなを驚かせ、さらには、怒りに震わせるものでした。

犬神家の相続権、三種の家宝「よき(斧)・こと(琴)・きく(菊)」は次の条件のもと野々宮珠世に譲るものとする。但し珠世はその配偶者をスケキヨ、スケタケ、スケトモの中から選ぶ事。もし珠代が結婚せず他の配偶者を選ぶときは相続権を失う。 三人が結婚を希望しない、あるいは死亡する場合は、珠世は何人と結婚するを自由とする。

そして、珠世が相続権を失う場合は、財産は五分の一に分けられるのですが、そこに思いもよらぬ名前がでてきたのです。「青沼静馬」犬神佐兵衛の4人目の愛人菊乃の息子に五分の二を相続させるというのです。更には珠世、スケキヨ・スケタケ・スケトモすべてが死んだ時、静馬がすべてを相続とあり、みんなが死亡したり、行方不明の時は、犬神奉公会に前納するとありました。

あらすじネタバレ:野々宮珠世と青沼静馬とは

非情な遺言書ではありましたが、もう取り消すわけにはいきません、怒りまくる犬神家の一族の屋敷をあとにした金田一は、古舘弁護士に青沼静馬と、珠世が優遇される理由を聞きました。

犬神佐兵衛は、佐兵衛が17の時に無一文で、那須の地にやってきました。行く所も食べるものもない佐兵衛の世話をしたのが、当時那須神社の神主だった野々宮大弐氏と妻の晴世でした。珠世は、その夫妻の孫にあたり、珠世の両親が亡くなった時に、佐兵衛は、珠世を養女にしたのです。珠世のお付の猿蔵は、引き取られる前からの珠世の世話係だったため、一緒に犬神家に来ました。

遺言書公開の場にいなかった青沼静馬は、佐兵衛が50を過ぎた頃、工場で働く若い女工菊乃をみて恋に落ちました。これまでの愛人に産ませた松子竹子梅子の母親は、自分の血筋を残すためのものでしたが、菊乃は違いました。そして菊乃は男の子を産んだのです。それが青沼静馬です。初めての息子である静馬こそ犬神家の正統な後継者であると、犬神家の家宝である「斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)」を静馬に授けました。

ところがしばらくして、菊乃は幼い静馬を連れて町から忽然と消えてしまったのです。静馬に贈られた「斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)」は元々珠世の生まれた那須神社に神器としておまつりされていました。当時の神主の大弐が1文無しから佐兵衛が事業に成功したことを喜んで、贈ってくれたものでした。「よいことをきく」と言う意味のある三種の神器です。

あらすじネタバレ:那須神社の奉納手形

翌日金田一は、古舘と一緒に那須神社に行きました。そこに奉納されているスケキヨの手形を確認するために。すると、スケタケとスケトモが先に来ていました。スケキヨは戦地に赴く前に手形を奉納していたのです。スケタケたちは、これにはスケキヨの指紋がしっかりとわかります。あのスケキヨだと言うマスクの男の指紋とこの奉納手形を比べれば、本物かニセモノかの確認ができると二人は言うのです。

一方犬神の家でも珠世が、懐中時計を使って、いつも直してくれたスケキヨかどうかを試そうとしていました。けれど手渡した懐中時計をスケキヨは珠世に黙って返してきます。スケタケ・スケトモは、松子にスケキヨの手形を取るように迫りますが、松子は「本当だったらこの家の党首であるスケキヨを疑うなんて」と拒否し、その場から去っていきます。

あらすじネタバレ:犠牲者・菊

指紋騒動の翌朝、金田一は古館に呼ばれ菊の庭に行くと、菊人形の首の一つがスケタケの生首になっていたのです。残酷な光景に腰を抜かす金田一。竹子は取り乱しスケタケの生首を抱きしめて嘆きます。梅子は「これは呪いだ」と言っているのを金田一は聞き逃しませんでした。菊の季節にはいつも菊人形を仕上げる猿蔵、第一発見者も猿蔵でした。

展望台には、大量の血が流れた後があり、ここが殺害現場であり、ここでスケタケの体から首を切り離したと、金田一には推理しました。首以外の体は、ボートに乗せて湖に捨てたような痕跡も残っています。さらに金田一は現場で、珠世のブローチを拾い、珠世にこのブローチをどこで無くしたのかを聞きます。

あらすじネタバレ:スケキヨの謎

珠世もまた、本当にスケキヨかどうか調べたくて懐中時計に残った指紋でスケタケに調べてもらおうと、懐中時計を持ってスケタケに所に行ったのです。その時、スケタケは自分が珠世の結婚相手になる既成事実を作ろうとして、珠世に襲い掛かります。猿蔵の助けがあり珠世は、無事でした。

そんな時、スケキヨが自分から、手形を取ると言い出しました。その手形を警察に回し確認してもらうことになりました。同じ時期に「珠世の部屋を復員兵の格好をした男が荒らした」と通報がありました。警察では見つかったスケタケの死因は心臓を背中から刺されたことがわかりました。金田一は何故かそこに懐中時計がなかったか橘に聞きます。

懐中時計はなかったことと、マスクの男の手形とスケキヨの手形が一致したと連絡があり、松子は不安だったのか、ホッとした顔を見せた後、「これで皆さん異存はないですね」と言って部屋に戻ります。

あらすじネタバレ:犠牲者・琴

スケタケが犬神家の一族の財産を自分のものにしようと珠世を襲おうとしたように、スケトモも犬神家の一族の財産狙いで、珠世のことを薬で眠らせ、珠世を自分のものにしようとします。そこへ和服の男が現れ、スケトモを廃屋にあった椅子に縛り付けて、珠世はまたも危機を逃れます。自分の部屋で目覚めた珠世はのそばには「スケトモは失敗した、珠世の純潔は守られた」と手紙がありました。

次の朝、戻ってこないスケトモを母親の梅子が探しています。廃屋の椅子に縛られていたはずのスケトモは首に琴の糸が巻き付き、木ににぶら下げられていました。梅子はそれを見て狂ってしまったように「呪い、呪いで全員殺される」と泣き叫びます。

あらすじネタバレ:金田一耕助の推理

金田一耕助は、今回の殺人が、犬神家の一族の家宝である三種の神器「斧・琴・菊」に関連した殺され方をしていると推理します。しかし死因はスケタケは、胸を刺された後に、首を切られて菊人形に。スケトモは首を絞められていますが、それは琴の糸ではなく、手で絞められた後首に琴の糸を巻き付けられて死んでいます。

捜査がはじまり、猿蔵は、スケトモは少なくとも夕方までは生きていたと証言します。猿蔵に匿名の電話があり、「珠世が廃屋で倒れているから助けてほしい」といわれて廃屋に行くと、珠世が倒れていて、珠世は助けたが、スケトモは放置して屋敷に戻ったと言います。

金田一は、「この廃屋に誰か数日住んでいたような、様子がありますが、何か知らないですか」と珠世に確認します。珠世は、目が覚めた時に胸の上にあった手紙に心あたりがありましたが、それは言い出せませんでした。次に松子にアリバイを聞くと松子は、「昨日は夕方5時から、先生について琴の稽古をしていた」と言います。それは、琴の先生・宮川香琴(梶芽衣子)が証言しました。

あらすじネタバレ:姉妹の因縁

アリバイ確認と共に、金田一は松子に「梅子の言う呪いとはなにか」と聞きます。そこに、竹子・梅子が、やって来て「あんたがあんなことをしたから」と言って松子を激しく非難します。松子は知らないふりをしますが、竹子が「あれは30年前のこと」と言って30年前の悲劇を話し始めます。

佐兵衛にとって初めての男の子、犬神家の一族の後を継ぐのは菊乃の産んだ静馬だと言って、佐兵衛が三種の神器を与えた事を許せない3姉妹です。3人で雪の降る夜、菊乃の所に行き、菊乃を集団リンチのような目にあわせたうえ、赤ん坊の静馬の足にやけどまで負わせたのです。そして三種の神器を取り返し、帰ろうとした時、菊乃は「許さない、一生呪ってやる」と、3人に呪いの言葉を叫んだのです。

むごい3姉妹の仕打ちに金田一は言葉を失いますが、松子は一人残ったスケキヨと珠世の結婚について珠世に話しかけますが、珠世は「お断りします」と部屋を出て行き、スケキヨも部屋を出ます。スケキヨを追い話しかける松子にスケキヨは吸わないはずのタバコを吸い、不気味に笑いだします。

あらすじネタバレ:湖の死体・斧(ヨキ)

次の日の朝、湖に死体があると言われ、金田一は、湖まで走ります。湖から逆さまに突き出した足、警察がその死体を引き上げると、死体の顔は、焼けただれていたことから、警察はそれをスケキヨだと断定します。死因は頭を殴られての撲殺です。斧はつかわれていません。逆さまになった半分のスケキヨ、「ヨキ ケス」ここに斧(よき)があると金田一は言います。

翌朝、仮面の男を殴ったトンカチが見つかり、橘警部は、猿蔵を犯人扱いしますが、金田一はそれを否定し「顔の焼けただれた男の指紋は、スケキヨの奉納された指紋と一致にしなかったでしょう」と、橘警部に話しかけます。橘警部は、「金田一の言う通りだ」といいます。金田一は「真実を知っている人の所へ急ぎましょう」と犬神家へと駆け付けます。

犬神家の一族2018の結末あらすじネタバレ

結末あらすじネタバレ:本物スケキヨ現る

珠世の部屋には、謎の復員兵がいました。そして彼の顔を隠したマフラーを取ると、スケキヨの顔が現れました。実は出征前からスケキヨを愛していた珠世は「会いたかった」と言ってスケキヨに抱きつきますが、スケキヨは告白文を書いた手紙を珠世に渡し「お別れを言いに来ました。珠世さんさようなら」と言って出て行きます。

スケキヨの様子から、彼が死ぬ気であることを察した珠世は、金田一や警察に「スケキヨを助けてほしい」と叫びます。金田一たちは、必死でスケキヨを追いかけると、スケキヨは持っていた拳銃で自分の頭を撃ち抜こうとしていました。間一髪のところで、警察官に取り押さえられて、スケキヨの自殺は止められました。

結末あらすじネタバレ:殺人事件の真相

スケキヨが書いた「我が告白」と言う手紙には、すべての事件は自分が犯人だと書かれていました。橘警部は、これで事件解決だと言いますが、金田一は、「いえ、謎解きはこれからです」と謎解きを始めます。

金田一耕助は、犬神家の一族を集めて事件の真相を話し始めました。最初に犬神佐兵衛が、こんな遺言状を残した理由です。佐兵衛は、無一文の自分を助けてくれた那須神社の野々宮夫妻にとても恩を感じていました。その中で野々宮の妻の晴世に、男として特別な思いを寄せていましたが、大恩人の妻に手を出すことなどできません。晴世と言う愛する人がいたから、妻をめとることはなく、愛人に子供を産ませたのです。

佐兵衛も50になった頃、自分の娘たちと年の変わらない菊乃が現れました。晴世と同じ故郷の出身の菊乃は、晴世と似た話し方をします。晴世の面影がいつの間にか、菊乃に重なり、菊乃を心から愛しました。そして、今までの愛人が産んでくれなかった男の子を産んでくれた菊乃の息子に有利な遺言を残したのです。金田一はそんな佐兵衛を「実に人間らしい」と言いますが、松子はそれに異を唱えます。

松子は「犬神佐兵衛という男の欲望のせいで、散々苦しめられてきた」と金田一の言葉に反論します。すると金田一は、「会ってほしい人がいます」と言って、本物のスケキヨを松子の前に呼び出します。目の前に現れた息子に涙を流して喜ぶ松子です。「そうすると、あの湖の遺体はだれのものだ?」と橘警部と古舘弁護士は金田一に聞くと、「あれは青沼静馬です」と答えました。

結末あらすじネタバレ:スケキヨの口から語られる真実

スケキヨは、静かに青沼静馬とのことを話し始めます。戦争の終わりごろ、日本軍は大本営の嘘によって、「まだ頑張れば勝てる」といわれ、多くの若者が、異国の地で食べるものも食べられず、まともな武器もなくその命を散らしていきました。ビルマで出会ったスケキヨと、静馬は、隣の部隊でしたが、お互いがそっくりだったことに驚きます。

毎日出動するたびに、命の危険と隣り合わせの戦争の現場、スケキヨは自身の未熟さから、自分の部隊が倒され仲間を失いました。静馬のいる部隊も壊滅状態で、スケキヨは静馬も死んだと思い日本に戻りました。犬神家の一族の遺産相続問題は、新聞に載るほどの話題になっていて、そこで、スケキヨは、誰かが自分に成りすましていることを知ります。

復員兵として、顔を隠しながら、犬神家にもどり、犬神家の一族の様子をそっと見守っていました。すると、珠世を狙い卑怯なやり方で自分のものにしようとしたスケタケとスケトモをみて、殺してしまったこと、同様に自分のふりをした静馬も殺してしまったと告白します。

結末あらすじネタバレ:真犯人は誰?

スケキヨの告白を、金田一は静かに否定します。そして松子の方を向き「犯人は松子さんあなたですね」と、問いかけます。松子は、観念したようにすべてを話し始めます。松子は、すべての殺人事件が、自分の手によるものだと打ち明けます。自分の母も、松子自身も「佐兵衛に愛されたことはなかった。それでも、自分が愛したスケキヨに遺産がわたるなら」と、我慢して生きてきたと言います。

けれど、若林を買収して、見せてもらった遺言書をみたとき、松子の心の中の何かが壊れ、「遺産を継ぐ権利は珠世とスケキヨが結婚するか、珠世が死ぬしかない」珠世の周りで起こったおかしなことも、すべて松子の仕業だったと言います。珠世の事が好きな若林は、その事で、松子を疑ったため、松子は若林がいつも吸っている煙草に毒を盛り殺しました。

ビルマから戻ってきたスケキヨの顔が焼けただれていたことで、「出征前は仲の良かったスケキヨと珠世でも、このままでは、スケキヨが嫌われて、遺産はスケキヨにわたらなくなる」危機感を覚えた松子は、スケタケを殺し、スケトモも殺しました。けれど「斧・琴・菊」に見立てた殺人の後始末は、本物のスケキヨと静馬によるものでした。

復員兵の格好をして、犬神家に近付いていたスケキヨは、スケキヨとして振る舞っている静馬を呼び出し話をしていました。その場所から、松子がスケタケを殺したシーンを見てしまったのです。スケキヨは、静馬に脅され、女の仕業と思えない力業で、スケタケの首を切り落とし、菊人形に据えました。

この行為は、ばれないようにするためだけでなく、犬神家の一族に対する恨みもありました。犬神家の一族を恐怖の底に陥れるためでした。みんなが疑う手形に関しても、その時だけ、スケキヨに代わるように、静馬に命令されたためでした。入れ替わっている間、静馬は自分の指紋の付いた懐中時計を珠世の部屋で、探していました。

懐中時計は、松子が持っていたため、見つかりません。そして第2の殺人の前にスケトモから珠世を助けたのは、廃屋に身を潜めていたスケキヨでした。猿蔵に電話をしたのもスケキヨでした。こっそり潜んでいた廃屋ももう住めなくなり、スケキヨは、静馬にお金を借りて、犬神家と離れて生きる決意をします。

椅子に縛り上げてあった縄をほどいてあったことで、屋敷に戻ってきたスケトモを今度は、母親が絞め殺しているシーンを再び目にするスケキヨと静馬。松子はそのあとすぐに琴の稽古に戻りますが、盲目の琴の先生には、松子の琴の音が変わった事で、何かあったことを感じます。静馬に言われ、スケトモの体も琴の糸を使って吊るし上げるスケキヨと静馬です。

結末あらすじネタバレ:最後の殺人が発生

珠世にスケキヨとの結婚を断られた後、笑い出したスケキヨのシーン。そのシーンの後に、静馬は、自分が青沼静馬であり、母親から子守歌がわりに、松子たちが、自分たちに何をしたかを聞かされて育ったと、恨みをいいます。そしてスケキヨはもう死んでいないと言ったことに逆上した、松子は静馬を撲殺してしまいます。

自分の犯行をまるで見立て殺人のようにしていたのは、静馬だったと知り松子は、今度は猿蔵に最後の見立ての仕上げを「この殺人は、遺産を独り占めできる珠世が疑われる、珠世のためにやれ」と言って、「斧・琴・菊」の殺人を仕上げたのです。ニュースで、スケキヨを演じていた静馬も死んだと知り、スケキヨは戻ってきます。

スケキヨが戻ったのは、愚かであっても哀しい母を守るため、自分が罪をかぶるためでした。松子が顔にやけどを負って可哀そうな息子スケキヨのために、起こした今回の事件、「スケキヨがこの姿で戻って来ていたなら、事件は起こさなかった」と松子はいいます。

犬神佐兵衛の遺言は、青沼静馬とその母の菊乃を傷つけた3姉妹を苦しめる結果になり、復讐にもなってしまいました。スケキヨの罪は、青沼静馬に脅されやった死体損壊など、大した罪にはならないと聞いて、松子は、珠世にスケキヨが警察から戻るまで待っていてくれるか確認します。スケキヨを愛している珠世は、待つと言ってくれました。

それを確認した松子は、若林に吸わせた煙草と同様に、自分も煙草を吸って自分で自分の罪を償い自殺しました。この悲しい物語は、松子の死で結末を迎えましたが、スケキヨと珠世には、希望の持てる結末をにおわせる悲しいだけで終わらない結末になりました。

犬神家の一族2018のキャスト

金田一耕助/加藤シゲアキ

犬神家の一族2018で、27代目の金田一耕助を演じたキャストの加藤シゲアキさんは、ジャニーズ事務所に書類を送り、入所しました。学業と両立して青山学院中学・高校・大学と卒業します。いくつかのドラマに出演した後、上戸彩が性同一障害の生徒を演じて話題になった金八先生第6シリーズの優等生として出演しました。その後、NEWSとしてデビュー。その後小説家としてもデビューし、その作品は映像化もされました。

犬神佐清(青沼静馬)/ 賀来賢人

犬神家の一族2018で、スケキヨを演じたキャストの賀来賢人さんは、賀来千香子さんの甥です。賀来千香子さんの家に行った事務所の人が部屋に飾ってあった賀来賢人さんの写真を見てスカウトしたのがデビューのきっかけです。2007年から映画主演や、大河ドラマに出演し、犬神家の一族2018で共演した高梨臨さんとは、朝ドラ「花子とアン」でも、恋人同士を演じました。

その後、数々の舞台を踏み俳優としての経験の中で福田雄一監督と出会い、コメディ俳優としても頭角を現してきました。一方で今回のようなシリアスな演技もでき、「Nのために」で共演した榮倉奈々さんと結婚し、現在1児の父でもあります。どんな役でもこなすので、カメレオン俳優としても有名です。

野々宮珠世/高梨臨

犬神家の一族2018でヒロインの珠世を演じた高梨臨さんは、アイドルを選出する番組からアイドルデビューの後に、女優のお仕事、モデルのお仕事と活躍してきました。カンヌ映画祭にも出演したこともある実力派女優として成長し、朝ドラ「花子とアン」で、全国的に知られるようになりました。

犬神松子/黒木瞳

犬神家の一族2018で、父親からの愛を受けることが出来ず悲しい行動に出てしまった松子のキャストは、黒木瞳さんが演じました。黒木瞳さんは、宝塚歌劇団の娘役を経て、女優デビューしました。デビューは映画作品で、その作品でヌードを披露し、話題になりました。その後小説が大ヒットし、社会現象にもなった「失楽園」で数々の賞を受賞し、その後も順調に女優を続けています。

犬神家の一族2018と原作との違い

原作との違い①小夜子が登場しない?

犬神家の一族の家系図をみると、竹子には、小夜子と言う娘もいましたが、今回のドラマでは、登場していません。物語の筋には大きく関係している人物ではありません。原作では遺言公開時、すべて正妻ではなく愛人に産ませた子、相続させるのは男のみというこの当時の男尊女卑と言った様相が浮かび上がりました。

原作との違い②スケトモの死に方

犬神家の一族の原作ではスケトモは、屋根の上で、上半身裸と言う状態で、殺されています。今回のドラマのような木に吊るされる結末という状態ではありませんでした。またスケトモは、小夜子と付き合っていましたが、珠世との結婚が遺産相続の条件とあり小夜子との諍いのシーンも小夜子がいないことで、出てきませんでした。

原作との違い③犬神佐兵衛の過去

犬神家の一族2018では、きれいな純愛を貫いたような過去に書き換えられていますが、犬神家の一族の原作では、佐兵衛は、野々宮神社の大弐と衆道の契り(男と男が性的に交わる関係)の相手をさせられ、その妻である晴世とも大弐公認の不倫の関係をもちます。産まれた祝子は、佐兵衛の娘であり、珠世は、孫にあたります。

犬神家の一族の原作では、こう言った呪われた血こそが、悲しい結末を招くあらすじであるとされています。

原作との違い④オリジナルキャラ

犬神家の一族2018は、俳優としてはいまひとつの加藤シゲアキを主役にごり押ししたと、陰口をたたかれてしまったドラマで、さらに原作にはない、ジャニーズの後輩である薮宏太さん演じる多田刑事をオリジナルなキャストとして起用しました。もちろん、ジャニーズファンにとってはうれしいサービスでした。

この多田刑事についてネタバレすると、あらすじには特に絡むこともなく、金田一を橘警部に紹介する役と言う立ち位置になっています。実際こういうバーター的な扱いは、多くのドラマに組み込まれていて、特に朝ドラや大河では、主演の事務所のキャストが多い事もあります。

原作との違い⑥スケキヨの行動

犬神家の一族の原作では、スケキヨは山田三平と言う偽名を使って、宿屋に泊まっているのですが、今回の犬神家の一族2018では、そのシーンはカットされています。もう一つ大きな違いは、猿蔵は珠世を守ることに忠実ですが、犯罪には手を染めていません、静馬の死体を湖に沈める工作をしたのは松子の単独犯です。

犬神家の一族2018と1976年版との違い

犬神家の一族1976年版との違い①柏屋の主の証言

「犬神家の一族」原作および1976年映画版で登場した「柏屋」と言う旅館がドラマ版「犬神家の一族2018」ではありませんでした。スケキヨは、復員兵の姿で、柏屋に泊まるという設定がありました。「菊」の見立て殺人のスケタケの胴体が見つかるボートが、この柏屋の近くで見つかった事で、物語に見え隠れする「復員兵が犯人ではないか」というミスリードが省略されていました。

犬神家の一族1976年版との違い②ドラマでは回想シーンに?

1976年の映画「犬神家の一族」では、青沼菊乃の所に赴く3人が、まるで、復讐心に燃えて討ち入りする赤穂浪士のように描かれていました。そして映画の中で映像として見せるそのシーンの残酷な表現は、見たものの心に残り、菊乃が息子「青沼静馬」に子守歌がわりに聞かせるほどの恨みを持っていたということも理解できる作りでした。

「犬神家の一族2018」では、竹子が、切々と語るシーンになっていました。松子たち三姉妹の苦しい心は伝わりましたが、語るだけよりも、シーンを見せる方が生々しく印象に残るという感想も多かったです。

犬神家の一族2018に関する感想や評価は?

これまで映画・舞台・ドラマと何度も上映されている犬神家の一族ですが、結末は暗記するほど知っている人たちでも、また見てしまう魅力ある犬神家の一族の感想をツイッターに寄せられた意見から探って見ます。

全てか母親違いの姉妹と言う設定の3姉妹、物語の謎が解けると、今回の事件の結末以外にも、この3人が青沼静馬や母にしたことの恐ろしさに背筋が寒くなります。

過去のドラマで、恋人同士だった二人が、また違うドラマで、恋人同士を演じるのは楽しいです。「花子とアン」でも高梨臨さんはお嬢様、賀来賢人さんは、主人公の兄で戦争がはじまり、貧しい農家よりお金が稼げる軍人になりました。花子とアンは、犬神家の一族2018よりも少し時代が前ですが、時代物でも賀来賢人さんの演技・見た目のすばらしさを感じる人は多いようです。

エンタメ情報が充実しているフジテレビにめざましテレビで、紹介された時の映像です。歴代いろいろな俳優が演じてきた金田一耕助は加藤シゲアキさんで、27人目です。放送日がクリスマスということで「視聴者にいいクリスマスプレゼントになったと思ってもらえるように頑張る」と告げていたそうです。

犬神家の一族2018の結末を知った後、改めて原作を読み返し、悲惨な結末を生み出してしまった3姉妹でしたが、彼女達もまた愛に飢えた悲しい人他たちだったという感想です。佐兵衛の遺言には、珠世が幸せになるためのからくりもあり、犬神家の一族は、悲しい愛の物語だという説もあります。

犬神家の一族2018のあらすじまとめ

犬神家の一族は、サスペンス・ホラー作品なのですが、長く愛されている作品でもあるため、物語のキーを握るキャラクターのスケキヨは、はじめは恐れされていましたが、近年では、グッズにもなる程愛されています。このような作品をリメイクする事は、大変な冒険でもありました。金田一耕助が、加藤シゲアキで大丈夫かという視聴者の意見も多かったのは現実です。

見終わった人の感想は、賀来賢人の演技が話題になって終わる結末になりました。見終わった人の感想は、「犬神家の一族2018は、犬神佐兵衛を、ピュアな気持ちを持った人にしたい結末になっていた」という、従来のおどろおどろしい犬神家の一族とは違う結末の作品のような感想になっていたのも特徴です。様々なつくり手による「犬神家の一族」を見比べるのも興味深いです。

今回は犬神家の一族2018を紹介しましたがいかがだったでしょうか?この作品に興味がでましたら是非ご覧ください。

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