黒い十人の女のキャスト・最終回までのあらすじネタバレ！バカリズム脚本ドラマ？

2016年に連続ドラマとして放送された『黒い十人の女』は、和田夏十脚本の映画『黒い十人の女』を原作としています。主人公が9人の女性と不倫をし、その妻や愛人たちが壮絶な戦いを繰り広げるというストーリー展開が大きな話題となり、キャスト陣の名演技も注目を集めました。

この記事ではドラマ『黒い十人の女』のキャストや各話あらすじ、作品情報や最終回のネタバレについてまとめています。

2016年放送のドラマ『黒い十人の女』は、バカリズムが脚本を担当しています。10股不倫という点は原作と同じですが、それ以外はオリジナルストーリーとなっており、出演キャスト達のコミカルな掛け合いやコントのような展開が楽しめます。

お笑い芸人として活躍してきたバカリズムは、2014年のドラマ『素敵な選TAXI』で初めて連続ドラマの脚本を手掛け、その後も単発ドラマや連続ドラマの脚本を数多く担当し、一躍人気脚本家となりました。

バカリズム脚本は、コミカルな中にも独特の辛辣な表現や視点があり、一度見始めると一気にバカリズムワールドにハマってしまう不思議な魅力にあふれています。単発ドラマ『かもしれない女優たち』で女性の内面や本心を鋭くコミカルに描いたバカリズムだけに、今作でも10人の女性たちの葛藤や戦いをコミカルかつ大胆に描いています。

『黒い十人の女』で主人公の風松吉役を務めたのは、船越栄一郎です。1961年に公開された映画『黒い十人の女』では父の船越英二が風役を演じていたということもあり、本人が切望して今作の風役に挑みました。船越栄一郎は、これまでサスペンスドラマや2時間ドラマで主演を数多く務めてきました。そのためサスペンスドラマ、2時間ドラマの「帝王」と呼ばれています。

風の働く東西テレビで受付嬢をやっている神田久未。演じたのは成海璃子です。児童劇団に入ることによって役者活動をスタートさせた成海璃子は、2005年にドラマ『瑠璃の島』で初主演をし、2007年には『神童』で映画初主演を果たしました。その後も数多くのドラマや映画で活躍し、2019年には映画『愛唄-約束のナクヒト‐』が公開予定となっています。

ドラマ『黒い十人の女』で愛人たちの間でリーダー的存在の佳代。佳代役を担当したキャストは水野美紀です。水野美紀は、オーディションがきっかけで芸能界デビューのチャンスを掴み、1997年のドラマ『踊る大走査線』で全国的な人気を得ます。その後は主演ドラマも増え、2005年には個人事務所を設立、2007年には『プロペラ犬』という演劇ユニットを設立しています。

佳代の次に愛人歴が長い美羽。そんな美羽役のキャストを努めるのは佐藤仁美です。バラエティ番組やトーク番組でも活躍している女優・佐藤仁美が芸能活動をスタートさせたのは、オーディションがきっかけでした。数々の連続ドラマで主人公の友人やライバル役を演じて注目を集め、NHK連続テレビ小説の常連となるほどの名バイプレイヤーとなります。

風が手掛けるドラマに出演する女優の相場志乃役を担当したのはトリンドル玲奈。オーストリア出身のトリンドル玲奈は、日本人の母とオーストリア人の父を持ち、2009年にモデル・タレントとしてデビューします。バラエティ番組で注目を集め、女優としては2012年の『黒の女教師』でドラマ初出演を果たしました。2019年にはドラマ『パーフェクト・クライム』で主演を務めています。

ドラマ『淡い三人の男』の脚本を手掛ける皐山夏希に扮したのはMEGUMIです。グラビアアイドルとして人気を博していたMEGUMIは、2004年頃から女優業も始め、連続ドラマに多数出演するようになります。プライベートでは2008年にバンド・Dragon Ashの降谷建志と結婚し、翌年には男児を設けました。

志乃のヘアメイクを担当している水川夢役は、平山あやが担当しています。デビュー当時は本名の表記の平山綾で活動していましたが、2003年に現在の表記に改名しました。2005年にドラマ『はるか17』で初主演を務め、その後も数々のドラマや映画で活躍します。2015年に公開された『いしゃ先生』で映画初主演を果たしました。

宝塚歌劇団出身で、トップ娘役であった白羽ゆり。『黒い十人の女』では、風との不倫が発覚し、離婚に追い込まれてしまう卯野真衣役を務めています。宝塚歌劇団退団後、2009年頃からドラマに出演し始め、2010年には『大奥』で初めて映画に出演しました。2015年放送の『ド根性ガエル』でよしこ先生を演じ注目を集めました。

若手女優・志乃のマネージャーである沙英を演じたちすんは、2005年に出演したNHK連続テレビ小説『風のハルカ』で注目を集め、その後も数々のドラマや映画で活躍します。2018年には長塚圭史が主宰する劇団阿佐ヶ谷スパイダースに入団、更なる活躍が期待されます。

久未とは親友同士であり、アロママッサージ店に勤務する文坂彩乃。彩乃役を演じた佐野ひなこは、高校時代から読者モデルを務め、2013年にグラビアデビューします。2014年頃からテレビドラマにも出演するようになり2015年の『デスノート』での弥海砂 役で大きな注目と話題を集めました。2018年には『深夜のダメ恋図鑑』で連続ドラマ初主演を果たしています。

風の妻であり夫に複数の愛人がいることを知っている睦。風睦のキャストは若村真由美です。『無名塾』で演技について学んだ後に1987年の連続テレビ小説『はっさい先生』でヒロインに抜擢され、一躍注目を集めた若村真由美。

その後は多数のテレビドラマに出演する人気女優となりますが、2003年の結婚後は活動をセーブし、夫・小野兼弘の死去後は再び精力的に活動しています。

神田久未は、半年ほど前から自分が受付嬢をしているテレビ局のプロデューサー・風と不倫をしていました。親友の彩乃と穂香には相談していますが、風との関係を続けるべきか悩んでいます。ある日、久未の元にある女性から連絡があり、久未はその人と会うことになりました。

風の妻が、二人の関係を知り連絡してきたに違いないと考えた久未は、必死で謝りますが、佳代は自分は妻ではなく同じ愛人の一人だと、耳を疑うようなことを言い出したのです。

愕然とした久未は、ペーパーナプキンで佳代に対する暴言を書いて渡し、しばらく二人は筆談でやりあいますが、佳代がグラスの水を掛けると久未は逆上し、自分が頼んだカフェラテを佳代の顔に掛けました。

その修羅場にもう一人の女性の姿が。彼女は弥上美羽で、同じく風の愛人の一人です。佳代とは以前からの知り合いらしく、美羽が店に現れるなり、二人は口論となりました。二人の口論はヒートアップし、佳代の暴言に我慢ができなくなった美羽は、佳代が頼んでいたカフェラテを彼女に勢いよく掛けました。かわいそうに、佳代は1日に２杯のカフェラテを浴びることとなったのです。

親友の彩乃にカフェラテ事件の事を話すと同乗した彼女は久未のために合コンを開いてくれました。合コンに参加していた男性陣の中に気になる人を見つけた久未は、もう不倫なんかやめて幸せな恋をしようと誓います。一方、同じ店では佳代と久未が飲んでいました。先日、風が担当するドラマのオーディションを受けた佳代。彼女は舞台女優で、今回のドラマ出演に掛けているため大変な意気込みを持って挑みました。

しかし彼女の芝居は全く相手にされず、そのことを言いにくそうにしていた美羽も、酔いが回るうちに辛らつな発言が増え、ついにはカルアミルクを佳代の顔に掛けてしまいます。

同じ店には、他にも風が担当するドラマの出演者である相場志乃と、最近いい雰囲気になっている男性ディレクターの浦上が来ていました。彼女の事も風の愛人だと疑っている美羽は、志乃の恋愛事情を利用して、風の愛人の座から蹴落とそうと考えます。

合コンでいい雰囲気になった久未はそのまま男性の家に。二人が熱いキスを交わしていると、そこには怒り狂っている女性が現れました。なんと彼は既婚者で久未はまたしても不倫の修羅場にでくわしてしまったのでした。

佳代は希望の役とは違うエキストラ的な役割でドラマ出演をすることになりました。同じドラマに出演するヒロイン役が相場志乃です。志乃もまた風の愛人でしたが、最近親しくなった浦上と真剣に付き合うべきか悩んでいて、そのことを仲の良いヘアメイクスタッフの夢に相談しました。

ところが、夢もまた風の愛人で、志乃は彼女から風との関係の悩みを聞かされてしまいます。一方、志乃の弱みを握った美羽は、久未を味方に付けて自分がいちばん愛人の中で有利になるようにと動き始めました。久未を呼び出して、風の妻に直談判しようとする美羽でしたが、当に妻の睦は、風の10股不倫のことは承知の上だったのです。

睦の冷静な態度に圧倒されてすごすごと帰ってきてしまった美羽は、カフェでお茶をしていた志乃と夢に合います。夢の前で、志乃の不倫の事実を告げる美羽。夢も志乃が風の愛人であることを知りましたが、それでも二人の友情は変わりませんでした。

風の担当するドラマの脚本は、最近人気急上昇中の脚本家・皐山夏希が担当しています。やはり彼女もまた風の愛人で、ドラマの企画は着々と進み、ついに同じ現場に風、佳代、夏希、美羽、志乃、夢が揃う日がやってきました。

前回までのあらすじネタバレでついに本妻の睦と顔合わせをし、波乱の展開の『黒い十人の女』の第4話。今回はさらに強烈な展開と女同士の戦いが繰り広げられます。

普段は「絞り汁」という劇団に所属している佳代は、久未や美羽たちを劇団の公演に誘いました。二人が観劇に訪れると、夏希と風も一緒に観劇に来ていました。終演後、佳代は夏希を食事に誘い佳代の事を苦手に感じていた夏希はしぶしぶ参加します。久未は美羽と食事をしていましたが、美羽は何を思ったのか、志乃を食事の席に呼び出そうと言い出しました。

偶然同じ店に佳代と夏希がやってきて、志乃や夢と合流しました。愛人たち全員と仲良くしたいと考えている佳代は一緒にごはん食べよう！と楽しそうに久未たちと一緒のテーブルに付き、愛人同士6人の奇妙な晩餐会が始まりました。

自己紹介をしながら食事を始めた6人でしたが、突然、佳代がここにいる全員が風の愛人であと3人、全部で9人と不倫しているという事を告げました。それを聞き夏希は愕然とします。仕事の立場を利用して自分を蹴落とそうとした美羽に志乃は怒り、それをたしなめる佳代に夏希がキレました。

佳代が本妻のような顔をして愛人たちを仕切っていることが我慢できない夏希は、佳代に対し暴言を吐きまくります。劇団と芝居の悪口を言われた佳代は怒って、夏希に水を掛けました。お返しとばかりに夏希は、なんと目の前のあんかけ焼きそばを佳代の頭に全て掛けたのです。

6人の愛人たちのとんでもない修羅場を経験して疲れた久未は、風との関係を終わりにすることを決めます。一方、美羽に志乃と風の不倫の事を告げられた浦上は、直接風に確かめることにしました。風の行動を非難し、志乃との関係を止めるように言いますが、結局は風に言いくるめられ言い負かされてしまいます。

佳代は、風の妻の睦の経営する店で二人で食事をしています。睦から9人全員の名前を聞いた佳代は何やら企んでいるようですが、全員と仲良くしたいから今度集まりたいと信じられないことを言いました。

決心が固まった久未は、ついに風に分かれを切り出します。しかしあっさりと受け入れられてしまうとなんだか物寂しい複雑な気持ちになり、結局風に言いくるめられてしまいます。心にぽっかりと穴が開いたような久未は、彩乃を呼び出して飲もうと考えましたが先約があると断られ、結局一人で飲むことにしました。

何気なく入った店には、偶然佳代の姿が。彼女はまだ会ったことのない愛人を呼び出したところだと言います。一緒に食事をすることになった久未でしたが、そこに現れた女性は、なんと親友の彩乃でした。

第5話のあらすじネタバレで、親友の彩乃も風の不倫相手であることが分かり驚愕した久未。久未は何度も彩乃に風との事を相談し、彩乃はいつも久未を諭していました。そんな彩乃が久未よりも先に風の愛人になっていたなんて。彩乃は自分をだましていたのだ、自分を裏切っていたのだ、と悟った久未は怒り狂い、彩乃を外へ連れ出し、飛び蹴りをします。彩乃もそれで火が付き、二人は取っ組み合いの激しいケンカを繰り広げます。

佳代は二人をなだめて止めようとしますが、久未に殴られ吹っ飛ばされてしまいました。お互い流血するほどの激しいケンカでしたが、なんとか火も消え我に返った久未と彩乃は互いに謝り、友情が壊れてしまうことはありませんでした。

一方、美羽は志乃のマネージャーの沙英もまた風の愛人であることを知り、彼女と志乃を一度に蹴落とすために沙英に圧力を掛けます。仕事の立場を利用して志乃の事を注意したため、沙英は板挟みになって悩みます。偶然この状況を見ていた夢は、志乃に相談し、二人は直接沙英に話すことに決めました。

美羽の卑怯なやり方に怒った3人は、風の担当するドラマ『三人の淡い男』の撮影現場で美和に復讐することを決めます。撮影当日、三人は三者三様で美羽に攻撃をしかけました。夢はヘアアイロンや熱々おしぼりを押し付けたり、志乃は後ろからけりを入れたり、沙英はカチンコで殴りつけるという風に。美羽も負けじと反撃に出て、撮影スタジオには彼女らにしか分からない異様な空気が流れていました。

第6話のあらすじネタバレで壮絶な戦いが繰り広げられた『淡い三人の男』の撮影現場。その放送がスタートしたものの視聴率が振るわず、夏希は脚本の大幅な変更を依頼されます。夏希は怒りを必死で押さえて風や監督の意見に従い脚本を書き替えました。志乃は番宣のためにバラエティ番組に出演することになり、気まずい状態になっていた浦上と仕事上で顔を合わす羽目に。

美羽は仕事仲間の火山の妻の真衣が風と不倫していることを告げ口し、おかげで火山夫婦は離婚することになってしまいました。美羽を逆恨みして真空飛び膝蹴りを食らわせた真衣でしたが、後日美羽と再会します。真衣は、佳代に呼び出されカフェであっていましたが、昔の久未と同じように佳代の事を妻だと思い込んでいました。

佳代から風の10股の事実を聞かされた真衣。佳代と真衣の元に、偶然久未と彩乃がやってきます。彩乃と真衣はかつて同じアロママッサージ店で勤務していたことがあり、彩乃は真衣と風との関係を知っていて自分も関係を持ったのでした。

真衣に嫉妬していたから風の誘いに乗ってしまったと告白した彩乃を真衣は許し、穏やかな空気が流れましたが、美羽と真衣の再会によって再びバトルが始まろうとしました。二人が激しくにらみ合ったところで、店からサプライズの誕生日ケーキが。それは佳代が仕込んでいたものでした。

ある日、愛人たちの元に佳代から招待状が届きます。内容は、睦の経営する「カチューシャ」でお茶会をしようというものでした。10人が長テーブルにずらりと並ぶという異様な光景で、愛人たちのティーパーティーは始まりました。フリードリンクやお菓子が出されるなど、普通のティーパーティーのように会は進んでいきましたが、突然佳代が風の殺害計画を話し始めました。

佳代が愛人たちと仲良くなろうとしていたのは、この風殺害計画を成功させるためだったのです。殺人という行為の恐ろしさに最初は皆しり込みしていましたが、佳代の完全犯罪計画を聞くうちに、納得し始めます。それは、12時間のうちに一人一錠すつ風に合計10錠の薬を飲ませるというものでした。

佳代の持ってきた薬は、正しい用法であれば普通の鎮痛剤ですが、短時間のうちに多量に摂取すると死に至るという薬だったのです。1錠ずつは全く問題のない普通の薬であるので、バレる可能性が極めて低いと佳代は言います。皆この計画に賛成しますが、久未だけは反対しました。

そこへ、風が帰ってきます。愛人と妻が揃っているのでぎょっとした表情をしましたが、その後愛人全員に別れを告げます。自分の考えだけを一方的に言い、爽やかに笑顔で去って行った風に久未の怒りは爆発し、彼女も殺害計画を実行に移すことを決めたのです。

とうとう風の殺害計画を実行に移し出す十人の女たち。トークアプリのグループトークで連携を図り、誰がどの順番でやるのかもしっかりと綿密に計画を立てます。そして、ついに決行の日がやってきました。佳代からの指示で最初は真衣が風に薬を飲ませます。風がマッサージ店に訪れた際に、ハーブティーに入れて自然に飲ませました。

次は沙英です。グリーンスムージーに混ぜましたが、青臭いものが苦手な風はなかなか飲もうとしません。苦戦しましたが、なんとか成功し、次は志乃の番となりました。手作りクッキーに混ぜ、風がそれをほおばっている時に、すかさず夢が薬を混ぜた紅茶を差出し、二人同時にクリア。

用意周到な夢は、風が紅茶を飲み干すところまでしっかりと見届けようとします。そこに夏希が通り掛かり、風ののどぼとけがかっこいいから、もっとたくさん飲み物を飲んで見せてほしいとせがみます。持っていた緑茶を差し出し、騒がれていい気になった風はそれを一気に流し込みました。

次は美羽の番です。彼女は楽屋弁当に混ぜて風に食べさせようとしますが、仕込んでいる時にうっかりと薬の包みを床に落としてしまいました。それを指で広い集め、から揚げに掛ける美羽。休憩に入った風に差し出しますが、風は拒否し、撮影班の火山がそれを取り勢いよく食べてしまいました。

美羽は佳代に泣きつき、バイク便で予備の薬を送ってもらいます。コーヒーに混ぜて差し出しますが、風の手にぶつかり、こぼれてしまいます。再びバイク便を依頼する美羽。焦ったのか、最後は大口を開けて居眠りしている風の口に直接入れるという暴挙に出ました。

その後はカフェで久未と彩乃が連携して薬を飲ませ、次にレストランで食事をしながら佳代が飲ませました。そして帰宅した風はフラフラの状態で、そんな彼に妻・睦は最後の薬を飲ませたのです。しばらくして皆に睦から完了報告が。風は十人の女の手によって復習されてしまったのです。

前回までのあらすじとネタバレで10股不倫男の風を皆で殺そうとするという過激な展開に陥った『黒い十人の女』。気になる最終回はどのようなストーリーだったのでしょうか。『黒い十人の女』の気になる最終回のあらすじとネタバレをご紹介します。

殺害実行後、すぐさま消されたトークグループ。風はあっさりとこの世からいなくなってしまい、9人の愛人たちには平穏で希望にあふれた日々が訪れました。しかし、夏希だけは、風の死に関する報告が仕事仲間の自分にないことを不信に思います。

睦に問いただそうと彼女の店を訪れた夏希は、そこで信じられない物を見ます。なんと、風は生きていたのです。夏希は愛人たちに連絡を取り、緊急会議を開きました。話し合った結果、全員で睦の店に訪れることに。

睦の店で、全員が彼女を厳しく詰問します。睦は堂々と風を殺さなかったことを認めましたが、逆上し、全員を激しく非難しました。一人一人、髪を掴む、あごを掴むなどして怒声を浴びせていきます。やがては全員に土下座をするように命じました。話し合いの前に、全員カフェラテを注文していましたが、いちばん愛人歴の長い佳代にそれらを次々に掛けていきます。9杯分全て。

その後、睦は風とは離婚することを決めたと告げ、さらに新しい彼ができたと言いました。呆然としながら睦の店を後にした9人の愛人は、偶然新しい女の子とデレデレしながら歩く風に合います。許せなくなった9人は風を人気のない場所に呼び出すと、怒声を浴びせました。

佳代はおもむろに例の薬を取り出し、自分一人で風を殺して自首すると言い出します。久未の必死の説得もあり、風への最大の復讐は自分たちが幸せになることだと悟り思いとどまります。

ここまでのあらすじだけでも『黒い十人の女』の最終回は驚きと衝撃の連続だということが分かりますが、最終回の最後の最後に更なる衝撃が隠されていました。最終回の驚きのネタバレをご紹介します。

絶対に幸せになると誓った9人の愛人たちは、佳代の舞台で再会します。佳代は、劇団の若手俳優といい感じになっていました。風は職場復帰したものの、地方に飛ばされ、そこでも職場の女性に手あたり次第声を掛けている始末。

一方、新しい彼ができたと喜んでいた睦でしたが、彼女の恋もまた不倫の恋でした。『黒い十人の女』の最終回の最後の方のシーンでは、睦は久未たちがカフェラテを掛け合ったカフェに呼び出され、彼氏が風と同じように10股不倫をしていることを聞かされます。睦の彼氏の名前は「浦上」。

そう、志乃に積極的にアプローチしていたディレクターの浦上です。最終回で9人の愛人を激しく糾弾した睦が、彼女たちと同じ地獄に堕ちていく、という何とも皮肉な最後でした。

バカリズムは、『黒い十人の女』から3クール連続で『住住』、『架空OL日記』の連続ドラマ脚本を担当しました。2017年4月クール放送の『架空OL日記』ではバカリズム自ら主演も務めます。また、今作の脚本は向田邦子賞に輝くという快挙を成し遂げました。

今回は黒い十人の女を紹介しましたがいかがだったでしょうか？鋭い視点で現実の出来事をとらえ、独特のユーモアあふれる会話劇に仕上げるバカリズム脚本。『黒い十人の女』をはじめ、彼が脚本を手掛けた作品は、どれも最初から最後まで飽きさせないと人気です。是非ご覧ください。