世にも奇妙な物語の藤原竜也主演・夜の声を解説!結末の意味は?【手塚治虫原作】

2017年10月14日に放送された「世にも奇妙な物語 秋の特別編」の中でも人気の物語となっており、手塚治虫による漫画作品を原作としていて藤原竜也が主演を務めた「夜の声」についてまとめていきます。「世にも奇妙な物語 秋の特別編」の「夜の声」は非常に深いストーリーとなっており、ラストの意味が分かりにくいという視聴者の意見が非常に多くなっています。そのため今回は「夜の声」について細かく検証し、詳しく解説していきます。また主演を務めた藤原竜也をはじめとしたキャスト陣も紹介していきます。

世にも奇妙な物語の藤原竜也主演・夜の声を解説!結末の意味は?【手塚治虫原作】のイメージ

目次

  1. 世にも奇妙な物語の夜の声の結末の意味が気になる!
  2. 世にも奇妙な物語の夜の声は手塚治虫原作?
  3. 世にも奇妙な物語の夜の声のキャストを紹介!藤原竜也主演!
  4. 世にも奇妙な物語の夜の声のあらすじをネタバレ!
  5. 世にも奇妙な物語の夜の声の結末の意味をネタバレ解説!
  6. 世にも奇妙な物語の夜の声を観た感想を紹介!
  7. 世にも奇妙な物語の藤原竜也主演の夜の声ネタバレ解説まとめ!

世にも奇妙な物語の夜の声の結末の意味が気になる!

オムニバステレビドラマ「世にも奇妙な物語」の2017年秋の特別編で、手塚治虫の漫画作品を原作とした物語「夜の声」が放送されました。藤原竜也が主演を務めており、大手会社の社長とホームレスという2つの顔を持った男性の周りで巻き起こる出来事を描いているという異色の作品となっています。ラストシーンも衝撃的で、臨場感があり良作となっていますが、意味の分からないシーンが多数あるという視聴者が多くいます。

そこで今回は「夜の声」について徹底的に分析していき、ネタバレを含んだあらすじを紹介したうえで、視聴者が分かりにくかったシーンの意味を分かりやすく解説していきます。また藤原竜也をはじめとする「夜の声」のキャスト陣についても一覧でまとめていき、さらに物語を実際に観た視聴者による感想も紹介していきます。

世にも奇妙な物語の夜の声は手塚治虫原作?

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」は、漫画家の手塚治虫による連作短編集「空気の底」に収録されている「夜の声」を原作として制作されています。「世にも奇妙な物語」での映像版「夜の声」では、世界観や登場キャラクターなど、基本的に原作の物語に忠実に描かれていますが、原作が発表されたのは1968年であるため、多少の時代背景などに違いがあります。今回は、「世にも奇妙な物語」の「夜の声」についてまとめていきます。

世にも奇妙な物語の夜の声のキャストを紹介!藤原竜也主演!

藤原竜也/我堀英一

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」の主人公であり非常に優秀な頭脳を持っていますが、仕事の出来ない人間は容赦なくクビにしていくという冷徹な部分が目立つ大手IT企業の社長で、週末はストレス発散のためにホームレスとして生活しているという我堀英一を演じたキャストは藤原竜也です。埼玉県出身で1982年5月15日生まれの現在36歳で、俳優としてテレビドラマや映画だけではなく、舞台やアニメ作品まで幅広く活躍しています。

代表作は2000年に公開されて興行収入30億円を記録し大ヒット映画となった「バトル・ロワイアル」で、藤原竜也は主人公である七原秋也を演じ、次回作である「バトル・ロワイアル2 鎮魂歌」にも同役で出演しました。また映画「カイジ」シリーズの主人公・伊藤開司を演じている事でも有名であり、自堕落な生活を送ったあげくに借金をしてしまった青年という役どころのため藤原竜也は「クズの役しか来なくなった」と語っていました。

近年では佐藤健主演の映画「るろうに剣心」シリーズの最大の悪役である志々雄真実役を演じ、話題を呼びました。原作での志々雄真実は全身包帯で巻かれているミイラ男のような出で立ちの人物なので、原作を再現するために藤原竜也は志々雄スーツという映画専用のものを着用して撮影に臨んでいましたが、スーツを着ると耳も聞こえずトイレにも行けず、ご飯を食べる事も出来ないため、不機嫌になる事が多かったと語っていました。

そんな藤原竜也は私生活では2013年5月に一般女性との結婚を発表し、2016年6月には第1子の誕生を発表しました。プライベートでは多くの趣味を持っており、中でもサッカーや野球などのスポーツ観戦が好きで、地元である埼玉のチームである浦和レッズや西武ライオンズをよく応援に行くとの事です。自身も学生時代にはサッカー部に入っており、中学時代には全国大会ベスト4に残るという実力者だったという事を語っていました。

飯豊まりえ/ユリ

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」のヒロインで、数人の男たちに追われているところをホームレスに扮していた我堀英一に助けられた事で一緒に暮らし始めるようになり、我堀に徐々に惹かれていくというユリを演じたキャストは飯豊まりえです。千葉県出身で1998年1月5日生まれの現在20歳で、2008年にファッション雑誌「ニコプチ」のオーディションを受けてグランプリを受賞した事で同誌の専属モデルとしてデビューしました。

2011年に「ニコプチ」を卒業するまでに表紙を飾った回数が6回にも及び、歴代の専属モデルの中でも1位となるなど人気モデルとして活躍しました。「ニコプチ」を卒業後は姉妹誌である「ニコラ」での活動を経て2014年にファッション雑誌「Seventeen」の専属モデルに抜擢され2018年6月まで人気モデルとして活躍しました。女優としては2012年4月に「世にも奇妙な物語2012春の特別編」に出演した事でデビューをしました。

「世にも奇妙な物語」には2017年秋に出演した今作も含めて計3回出演しており常連となっています。その他の代表作に2015年に放送された連続テレビ小説「まれ」の沢沙耶役や、2017年1月に放送されたドラマ「嫌われる勇気」の間雁道子役などがあり多くの話題作に出演しました。また2017年7月には初の主演ドラマ「マジで航海してます。」に出演し、「non-no」の専属モデルである武田玲奈とのダブル主演となりました。

近年はタレントとしてバラエティ番組などに出演する事が増えてきており、2017年に「ダウンタウンDX」に出演した際には私生活での趣味などを語っていました。一番共演者たちを驚かせたのは休日の斬新なストレス発散方法で、youtubeなどのサイトでプレス機で様々な物を潰す動画を観る事が大好きだと語っており、気持ちを鎮めるのには最適だという事でしたが共演者たちには意味が分からないという意見を多く言われていました。

小市慢太郎/ケンちゃん

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」で、週末だけホームレスとなっている我堀英一の友達である本物のホームレスで、気の良い性格のため我堀とユリの生活を微笑ましく見つめていましたが、最後には重要な役割を担う事になるというケンちゃんを演じたキャストは小市慢太郎です。大阪府出身で1969年2月15日生まれの現在49歳で、大学生時代から俳優としての活動を始めるようになり大学内の劇団である「第三劇場」に所属していました。

その後俳優であるマキノノゾミが主催する劇団「M.O.P」に所属するようになり、劇団が解散する2010年まで舞台で多くの主演を務めました。1990年代からテレビドラマや映画にも多く出演するようになっていき、代表作に2011年に放送された連続テレビ小説「てっぱん」の橘公一役や一覧で前述した藤原竜也との共演作である映画「るろうに剣心」シリーズの川路利良役などがあり役どころを選ばない幅広い演技で活躍しています。

「世にも奇妙な物語」も今作だけではなく「世にも奇妙な物語2009秋の特別編」の「呪い裁判」のメインキャラクターである守河明役や25周年を記念した「世にも奇妙な物語 映画監督編」の「嘘が生まれた日」の宇佐美正太郎の父役を演じたことがあります。現在でも俳優として活躍中で、近年では2018年10月に放送されたドラマ「誘拐法廷〜セブンデイズ〜」の棚橋幸夫役や、2018年10月公開の映画「恋のしずく」に出演しています。

声優としても活動していてSNKの人気格闘ゲーム「龍虎の拳」シリーズや「ザ・キング・オブ・ファイターズ」シリーズのロバート・ガルシア役で知られており2003年まで担当声優となっていました。海外ドラマでの吹き替えもしており、2016年に放送されたドラマシリーズ「マスケティアーズ パリの四銃士」にルナール男爵役で出演していました。小市慢太郎はこのように多才なバイプレーヤーのためカメレオン俳優と呼ばれています。

世にも奇妙な物語の夜の声のあらすじをネタバレ!

大手IT企業のCEOである青年・我堀英一は、そのずば抜けた才能を発揮して自分の力のみで今の地位を築き上げたという実力者でした。我堀は多くの部下を抱える中で、会社の利益にならない者がいると即刻クビにしてしまうという冷徹な部分も持ち合わせており、その日も企画会議で納得のいかないプレゼンをした部下達を解雇していました。しかし我堀は大企業をのトップとして会社を支え続けているため多大なストレスを抱えていました。

そのため誰にも言っていない秘密のストレス発散方法として、週末のみホームレスとしてダンボールハウスで生活しており、この事により我堀は強靭な精神を保っていました。週末になり、部下に高級車でとある場所に送らせた我堀はスーツケースだけを持って公園のトイレに行き、カツラと髭を着けてホームレスらしくみすぼらしい恰好へと着替えました。そして気の合うホームレス仲間のケンちゃんがいつも座っている場所に向かいます。

我堀がいつもの場所に向かうと、ケンちゃんは道の端っこにいつものように座っており、小銭を恵んでもらうために空き缶を自分の前に置いて拾ってきた新聞を読んでいました。我堀も「ケンちゃん小銭投げてもらってよ」と言いながらケンちゃんの横に座り、談笑しながら人々が忙しそうに行き交う様を静かに眺めていました。街の人々は自分たちに目もくれず歩いて行ってしまうため、「俺達って透明人間みたいだな」と我堀は言います。

しかしこの透明人間のようになる事が我堀の目的でありストレス発散方法で、普段の大手企業の社長としての生活と真逆の生活を送る事で最大のリフレッシュとなっていました。そして夜になり、我堀がホームレスの仕事である空き缶集めが終わって自分のダンボールハウスに戻ろうとすると1人の若い女性が数人の男たちに追われていました。女性は我堀に「助けてください!」と言ってきたため、我堀は一瞬悩みましたが助ける事にします。

我堀は道の隅で寝ているフリをして、その奥の隙間に女性を隠しました。そこに女性を追っていた数人の男たちが現れ、我堀を蹴っ飛ばして荷物を確認し、女性がいない事が分かると他の場所へと探しに行きました。我堀が「もう大丈夫だよ」と言いうと女性が出てきてお礼を言ってきます。何故かどこにも行こうとしない女性に対して我堀は「何してんだよ、あいつらまた来るぞ」と注意し、自分のダンボールハウスへと帰って行きました。

ダンボールハウスに着いた我堀がのんびりしていると外に人の気配を感じたため、注意しながら入口を確認してみると何と先ほど助けた女性が立っていました。そして「しばらくここに居させてください」と頼んできます。どうやら女性は行く場所が無く困っている様子だったので我堀は「どうせ俺は週末土日しか戻らないからいいよ、その間いつでも出て行って大丈夫だから」と言って了承しました。女性は歓喜して何度もお礼を言いました。

そして次の週末になり我堀が自分のダンボールハウスに戻ると女性はまだそこにいて我堀のためにカップラーメンを作ってくれていました。まだ出て行っていない事に驚いた我堀でしたが女性がインテリアとして用意してくれた花が綺麗だった事で笑顔を浮かべます。そして我堀は初めて女性に名前を聞くと「ユリ」と明るく答えました。「おじさんは?」と自分も名前を聞かれましたが、「おじさんはおじさんでいいんだよ」と返しました。

週末が終わり、ホームレスから大企業の社長に戻るためにダンボールハウスから出て行く自分にユリが元気よく「行ってらっしゃい!」と言ってくれ、我堀は少し照れくさそうに手を振りながら出かけて行きます。するとケンちゃんが現れて女性が誰かを聞いてきましたが、我堀ははぐらかしました。そして平日、会社で自分のデスクに座っていた我堀は、平日もユリと一緒に居たいと考えるようになり、自分の会社で働かせようと考えます。

週末になり、ダンボールハウスでユリとの食事を終えた我堀は、拾ってきたように見せかけた自分の会社の求人チラシをユリに見せて、いつまでも此処に居てもしょうがないから面接を受けてみないかと言いますが、ユリは此処に居たいからと言い、面接を受けようとしませんでした。我堀同様に少しずつユリも我堀に惹かれていて、自分の過去の事などをすべて我堀に話すと言いますが、我堀は聞こうとせずに横になり、眠りにつきました。

しかし平日になり、気が変わったユリは我堀の会社で面接を受けてみる事にしました。面接官には社長である我堀もいた事で当然ユリは受かり、週末に喜んでホームレスの我堀に報告しました。ユリは何度もお礼を言い、「おじさんが1番好き!」と言うと、我堀は照れながらお祝いしようと言って拾ってきたワイン乾杯しようと言います。いつもより賑やかなダンボールハウスの外ではケンちゃんが微笑ましそうに笑顔を浮かべていました。

それからしばらくの日数が過ぎて、ユリは会社で優秀な人材としてバリバリ働いていました。我堀はそんなユリを社長室に呼び出して、自分の秘書にしたいと言いました。驚いた様子のユリに我堀は「覚えてますか?」と自分がホームレスのおじさんである事に気付いたか確認しようとしますが、ユリはどうやら気付いていない様子で「そうだよね」と言いながら少し残念そうにした後にユリを部屋の外に出すと自分の椅子にうなだれました。

それから数か月が経ち、秘書として働いていたユリを我堀は食事に誘います。そして我堀は車の中でキスをして指輪を取り出し、ユリにプロポーズをしました。しかし断られてしまい、ユリは走って行ってしまいました。その後我堀がダンボールハウスに行くとユリが居て、社長にプロポーズされた事を伝えてきました。我堀がなんでプロポーズを受けなかったのかを尋ねると、ユリは「傷害、窃盗」など自分に前科がある事を言ってきました。

そのため元居た場所で多くの人から馬鹿にされ、嫌になった事で逃げだしてきたのだと言います。「嫌いになった?」と聞くユリに我堀は「どうでもいいよそんな事、こんな俺に何が言えるの」と言い、社長と結婚して新しい道に進んだ方がいいと言いますが、ユリはなんとホームレスとしての我堀と結婚したいと言います。しかし我堀はホームレスである自分では幸せに出来ないという事を言い断ると、ユリは怒って出て行ってしまいました。

次の日、我堀はいつもの場所でケンちゃんと一緒に座っていると、以前クビにした部下が家族と共に幸せそうに歩いており、我堀の空き缶にお金を入れていってくれました。我堀はケンちゃんに「子供はいるの?」と聞くと、娘が1人いて、妻と一緒に出て行ってしまったのだと教えてくれました。我堀は変な事を聞いて悪かったと言うと、歩いてその場から立ち去ります。この時が我堀とケンちゃんが最後に話した会話となりました。

結局ユリは社長としての我堀と結婚する事にし、ダンボールハウスの前でホームレスの我堀に別れを告げます。我堀は自分が2重生活を送っていたという真実をこの時に伝えようとしましたが、ユリは聞こうとせず、「お金に困ったら呼んでね」と言い去っていきました。我堀はユリと結婚をしてから週末の生活にストレス発散を感じられなくなってしまったためホームレスになるのを止めてしまい、ダンボールハウスも撤去してしまいました。

我堀とユリが結婚してからしばらく経ちましたが、2人の結婚生活は決して幸せと呼べるものではありませんでした。ユリは窮屈な生活に耐えられなくなってきており、自由だったホームレスとしての生活の方が幸せだったと愚痴をこぼす事が多くなり、我堀はユリが本当の自分では無くホームレスという偽りの自分に惚れている事にいらだちを感じていました。そのため喧嘩が絶えない日々が続き、その日も2人は口喧嘩をしていました。

喧嘩の末に我堀は前科を持っている事を責め始めます。前科を持っている事をホームレスのおじさんにしか伝えていなかったユリは、我堀が興信所に自分の事を調べさせたのだと思って激しく怒り、部屋から出て行ってしまいます。我堀が追いかけると、ユリは金庫から大金を盗み、何処かへ行こうとしていました。ユリはホームレスの事が本当に好きになってしまった事を伝えてきた事で、我堀は自分がそのホームレスだと打ち明けます。

しかしユリは信じようとせずにホームレスのおじさんの事まで興信所に調べさせたのだと思いさらに怒りをあらわにします。出て行こうとしているユリを我堀は説得しようと抱きしめますが、ユリは不意に持っていたナイフで我堀の事を刺してしまいます。そして「これが私なんだよ」と言い大金を持って出て行ってしまいます。我堀はその後、痛みに耐えながら3枚の手紙を書きそれぞれを封筒に入れたところでついに息を引き取りました。

それから数日後、世間では我堀が亡くなったという事がニュースとなっており、死因はナイフで自殺だという事になっていました。そしてある日、いつものように金を恵んでもらうために座っているケンちゃんの元に、我堀の会社で秘書だった女性が現れ、「ユリへ」と書かれた封筒を渡してきます。そしてその封筒には、「もし可能でしたら、ユリさんに渡して下さい、差出人の名前は決して明かさず」とも書かれていました。

ケンちゃんが手紙の中身を読んでみると、ホームレスとしての我堀の言葉が書いてあり「ユリ、お前が好きだった、俺は旅に出る、二度と戻らない」という内容でした。そしてケンちゃんが我堀のダンボールハウスがあった場所の前を通ると、一瞬ユリと幸せそうに暮らす我堀の姿が見えて驚きます。そしてケンちゃんは我妻の花瓶に手紙を差し込んで去って行くというところで、「世にも奇妙な物語」の「夜の声」は幕を閉じます。

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世にも奇妙な物語の夜の声の結末の意味をネタバレ解説!

手紙が3通あった意味をネタバレ解説

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」の意味が分かりにくいシーンの1つに、我堀が死ぬ間際に3通の手紙を残したという部分があり、意味が分からないという視聴者が多かったため解説していきます。3通の手紙はそれぞれ「遺書」「ユリへの手紙」「秘書への手紙」で、遺書はラストで我堀が自殺した事になっていた事からも分かるようにユリに容疑がかからないように自分で自分をナイフで刺したという内容が書かれていると解説出来ます。

ユリへの手紙は、自分は死んでしまうため、ユリが悲しまないようにホームレスとしての自分が旅に出るという事を伝えるという意味だと解説できます。そして秘書への手紙には自分がホームレスとして生活していた事やユリとの生活、ユリへの手紙をユリに渡してほしいという内容が書かれていました。そのためラストシーンで秘書はホームレス仲間であったケンちゃんにユリへの手紙を渡しに来たという意味だったのだと解説出来ます。

ケンちゃんが一瞬幸せそうな我堀とユリを見た意味をネタバレ解説

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」の意味が分かりにくいシーンの1つに、ユリへの手紙を託されたケンちゃんが我堀のダンボールハウスがあった場所を通ると一瞬いるはずのない我堀とユリが幸せそうに生活している場面が見えます。これは「世にも奇妙な物語」の「夜の声」の物語が始まる前に番組解説者であるタモリが並行世界について解説している事からも意味が分かるように並行世界の2人の生活が垣間見れたという意味になります。

並行世界とは人が違った選択をした事により出来るパラレルワールドで、ケンちゃんが見たのはユリが社長としての我堀と結婚せずに、ホームレスとしての我堀との生活を選んだ並行世界となっており、一瞬空間がゆがむような演出がありますが、これは並行世界へと繋がっている入口であるという意味であるという事が解説出来ます。ホームレスとしての我堀がユリからの告白を受け入れていればこのような幸せな生活になっていました。

我堀がホームレスと社長で態度が違う意味をネタバレ解説

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」で、社長とホームレスそれぞれの我堀のユリに対する態度が違い過ぎるという視聴者の意見が多いため解説していきます。ホームレスとしての我堀はユリに少しずつ惹かれていき、ユリもホームレスとしての我堀の事を好きになっていたため優しい態度をとる事が出来ましたが、社長としての我堀は好かれてはいなかったため本当の自分を好きになってくれない事からいらだちを隠せずにいたと解説出来ます。

また社長としての我堀は一生懸命ストレス社会と戦ってきたことで、やっと大手IT会社のCEOという今の地位を築き上げましたが、結婚生活に満足していないユリに対してこの生活の何が不満なのか意味が分からなくなってしまい、そして何故自分がホームレスのおじさんと同一人物だと気付かないのかという事にもいらだちを感じてしまっていました。その事によって強い口調や態度になってしまっていたと解説する事ができます。

ユリの前科についてをネタバレ解説

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」で、ユリの口から語られた前科は「窃盗」と「傷害」となっていますが、ユリはもう1つの前科を言いにくそうにしていました。ユリは我堀の事をナイフで刺し、逃げる時に「私はこういう奴なんだよ」と言って、助けようとせずに部屋から出て行った事で我堀は死んでしまいますが、この事からもう1つの前科は「殺人」であると解説できます。ちなみに原作での凶器はナイフではなくピストルでした。

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世にも奇妙な物語の夜の声を観た感想を紹介!

我堀とユリのすれ違いが切ない

我堀はユリと結婚して、何不自由ない暮らしをさせてあげる事で幸せにしてあげたいと考えていましたが、ユリはお金など望んでおらず、ホームレスのおじさんとの自由な生活を望んでいました。我堀自身も実際はホームレスとしてユリと暮らしていた週末が一番幸せを感じられていた時間ではありましたが、それは偽りの自分であったため本当の自分を好きになってもらおうと何でも与えましたが、気持ちがすれ違ってしまいました。

ホームレスとしての自分を好きなユリの気持ちを受け入れていれば、ケンちゃんが最後に見た並行世界のようなダンボールハウスでの幸せな生活を送る事が出来たというのに、1つの選択によって最悪の結果となってしまった事で、切なさを感じずにはいられないという視聴者が多くいます。

原作者である手塚治虫の魅力がつまっている!

「世にも奇妙な物語」の「夜の声」は、前述の通り手塚治虫の漫画作品を原作としていますが、手塚治虫の漫画らしく異色で深いストーリーのため、原作者に気付くファンも少なくありません。ちなみに原作と今作とでは少なからず相違点がありその1つにユリが我堀を呼ぶときに「おじさん」ではなく、原作では「乞食のおじさん」と呼んでいるという部分があります。また原作での我堀はIT企業ではなく単純な大企業の社長となっています。

さらに原作には映像版にあったような空間の歪みという演出が盛り込まれておらず、「世にも奇妙な物語」版のオリジナルとなっています。しかしこの原作には無い空間の歪みによる演出は物語開始時から盛り込まれていた本作最大の伏線で見どころとなっており、多くの視聴者から面白いという意見があがっています。

藤原竜也の演技に引き込まれる

我堀は大企業の社長という顔と、ホームレスのおじさんという2つの顔を持っているため、全く違う性格の演じ分けが素晴らしいという事で、今回我堀を演じたキャストである藤原竜也が多くの視聴者から「感動した」などの高評価を受けています。デビュー当初から実力派俳優と呼ばれて数々の話題作に出演してきた藤原竜也ならではの演技を、今回の「世にも奇妙な物語」の「夜の声」でも観る事が出来ました。

女心は難しいと考えさせられる

ユリは金持ちの社長よりもホームレスとの結婚を望み、最終的には社長としての我堀をナイフで刺して大金を盗み出し、ホームレスの我堀の元に走っていきますが、なかなか考えにくい事であるため男性の視聴者から女心は難しいという感想が多く述べられています。しかしユリは前科を持っており、様々な人から馬鹿にされ続けてきたため、普通の人間として優しく接してくれたホームレスとしての我堀に惹かれていったと言えます。

さらにユリは金よりも自由を望んでいたため、ホームレスとして自由に生きる我堀との生活になによりも幸せを感じており、ユリにとっての幸せは金持ちである大企業の社長と結婚する事よりも、ホームレスと結婚して自由に暮らすという事だったという事が分かります。

お互いがもっと理解しあえていたら幸せになれていた

我堀は何度かユリに自分が2重生活をしているという事を教えようとしていましたが、違い過ぎた生活を送る2人だったためユリは1度も信じようとしませんでした。我堀はナイフで刺される直前にもホームレスのおじさんは自分なんだと何度も言いましたが信じてもらえず、もしそこでユリがその言葉を信じていたならば、悲劇の結末にならずに済んだかもしれない事から、信頼関係について考えさせられるという視聴者の意見がありました。

また我堀は自分が言いださなくともきっといつか秘密に気付いてくれると期待していましたが、ユリは一向に気付かなかったため、怒りを感じるようになってしまいます。それによって夫婦喧嘩になってしまったという事も最悪の展開の原因であったため、お互い意地を捨ててすべてをさらけ出せていたなら2人は幸せになれていたかもしれないという視聴者の感想が多くあります。

世にも奇妙な物語の藤原竜也主演の夜の声ネタバレ解説まとめ!

手塚治虫の漫画作品を原作とした「世にも奇妙な物語」の「夜の声」についてまとめてきましたが、原作を忠実に再現しながらオリジナリティも加えており、また豪華キャスト陣によって面白い作品に仕上がっている事が分かります。意味の分かりにくかったシーンについても解説してきましたが、「世にも奇妙な物語」の「夜の声」は非常に深いストーリーで、何度も観たいと思う視聴者が多くいるという良作となっています。

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