マザコン夫・冬彦さんが衝撃!ドラマずっとあなたが好きだったとは?【佐野史郎】

TBS系列の金曜ドラマ枠で1992年7月から9月まで放送されたテレビドラマ「ずっとあなたが好きだった」。マザコン夫・冬彦さんが人気で、じわじわと視聴率が上がり最終回には34%を超える大ヒット作品となりました。この記事では冬彦さんにスポットを当て、木馬に乗るなどの襲撃のシーンや豆知識について解説、さらには本作で一気に大ブレイクした俳優・佐野史郎やママ役野際陽子の情報も絡めながら、四半世紀が経過した現在でも語り草になっているこのドラマの人気の秘密に迫ってまいります。

マザコン夫・冬彦さんが衝撃!ドラマずっとあなたが好きだったとは?【佐野史郎】のイメージ

目次

  1. ドラマずっとあなたが好きだったとは?
  2. ドラマのマザコン夫・冬彦さんが衝撃!
  3. ドラマの冬彦さん役とママ役のキャスト
  4. ドラマの冬彦さんの豆知識
  5. ドラマの冬彦さんに関する感想や評価
  6. ドラマずっとあなたが好きだったの冬彦さんまとめ

ドラマずっとあなたが好きだったとは?

ずっとあなたが好きだったの作品情報

「ずっとあなたが好きだった」とは、TBS系列の「金曜ドラマ」で1992年7月から9月まで放送されたテレビドラマです。主演は賀来千香子、脚本は踊る大捜査線シリーズなどで知られる君塚良一が担当しました。

当初の企画では、ヒロイン・美和が、恋人・洋介と分かれた末に親の進める相手と結婚したものの、結婚生活に耐えられず昔の恋人の元に戻るという純愛ドラマとなっていました。

ところが、出血した冬彦の指を吸うという野際陽子のアドリブ演技から冬彦の設定がマザコンに変更されたと言います。さらに、マザコン夫を演じる佐野史郎の演技が大評判となったため脚本を書き直し、ヒロインとマザコン夫との戦いのドラマに生まれ変わったそうです。

ずっとあなたが好きだったのあらすじ

冬彦との出会い

ヒロイン西田美和は都内の結婚式場に勤務するアラサーのOLです。実家の父親は娘を結婚させようとして見合いをセッティングします。お見合い相手の桂田冬彦は、東大卒のエリート銀行マン。さわやかな青年・冬彦に美和も好印象を持ちました。嫌々臨んだ見合いでしたが、美和は冬彦に徐々に心惹かれていくのを感じていました。

お見合いから一週間後、東京に戻ってきた美和はレストランで冬彦に会います。「あなたに初めてあった時から考えていました。…いけないかな?花を見て最初に綺麗だと感じるように結婚を考えては」。このようにロマンティックな言葉で冬彦は美和にポロポーズしました。それから一週間経ったある日、風邪で床に伏している美和を見舞いに冬彦がやって来ます。自分のために食事を作ってくれる冬彦を見て、美和は結婚を承諾しました。

2人で迎えた新婚生活

美和と冬彦の結婚式当日の事でした。結婚式場で美和は、別の結婚式に出席するため来ていた昔の恋人洋介に偶然遭遇します。2人はしばし無言のまま立ち尽くします。そして、心に動揺を抱えたまま結婚式に臨む美和。式が終了した後も、その動揺が消えることはありませんでした。

待ち望んでいた新婚生活が始まりました。初めて美和が作った朝食を食べた冬彦は、意味ありげな笑みを浮かべて美和に向かってこう言いました。「味噌汁はひどかったね。味噌を変えて。母に聞くといいよ。」その言葉を聞いて唖然とする美和。これからの結婚生活への不安が一気に高まっていきました。

別居・そして離婚

冬彦は女性としての美和には全く興味を示しません。性生活の無い日々に美和は悩みます。さらに追い打ちをかけたのが、冬彦と姑の悦子の関係でした。冬彦は異常なほどのマザコンだったのです。

母親にベッタリの甘えん坊な冬彦の姿に恐怖さえ感じた美和は、いつしか離婚を考え別居に踏み切ります。ところが、ここでも姑・悦子の横やりが入ります。何と家庭裁判所に訴えて息子・冬彦との同居命令を求めたのでした。さらに、嫉妬に狂った冬彦が様々な嫌がらせを展開します。その後、大変な紆余曲折を経て何とか美和と冬彦の離婚は成立します。

ママとの葛藤

母・悦子に美和との離婚を責められた冬彦は、遂に母親をナイフで刺してしまいます。悦子のケガは比較的軽いものでしたが、冬彦は警察に自首し取り調べにも素直に応えます。一方、美和は父親に付き添われて悦子の見舞いにやってきました。病室で美和に向かって悦子は「冬彦はずっと美和さんが好きだった」と告げました。

病院を後にした美和たちは昔の恋人・洋介とバッタリ出会います。洋介は九州の会社にラグビーコーチとして就職することが決まっていました。父の常雄は洋介に「娘の力になって欲しい」と伝えると2人を残してその場を去りました。美和と洋介は翌日夕方に再び会う約束をします。

ずっと好きだった…

翌日美和は警察に出向き冬彦に面会を求めます。面会室に現れた冬彦は、幼い頃美和を見かけて一目ぼれしたこと、そしてずっと好きだったことを打ち明けます。最後に自分の事は忘れて幸せになってほしいと付け加えました。夕方、美和は洋介に会うため多摩川沿いに来ていました。辺りが薄暗くなったとき、遠くから歩いてくる人影が目に入りました。2人は駆け寄って抱き合います。そして手を携え九州へと旅立って行きました。

数年が経ち、九州のある会社のグランドにラグビーコーチをする洋介の姿がありました。そこに、幼い兄妹を連れた美和が現れます。一通り練習が終わって親子4人は家路を急ぎます。ふと誰かに見られているような気がした美和は、後ろを振り返ります。しかし、彼女の目に映ったものは、木にとまって羽を休めている蝶でした。

ずっとあなたが好きだったの視聴率

四半世紀以上が経った今でもドラマ好きの話題に上るドラマ「ずっとあなたが好きだった」。放送時の視聴率が気になるところです。果たしてどうだったのでしょうか?

ヒロイン美和と昔の恋人とのラブロマンスとしてスタートした本作でしたが、やがて世間では脇役の冬彦さんに注目が集まるようになります。視聴者は、佐野史郎演じる冬彦さんの、あまりに異常な姿や奇行から目が離せなくなっていったのです。

こうした世間の注目度は視聴率にも表れていきます。初回放送の13%から冬彦さんがブームになるにつれて視聴率は上昇を続け、最終回には34.1%の高視聴率を記録したのです。しかし、前半の視聴率が低調だったため平均視聴率は20%に届きませんでした。ちなみに「冬彦さん」と「マザコン」はこの年の流行語に選ばれ、授賞式には佐野史郎と野際陽子がそろって出席しています。

ずっとあなたが好きだった|ドラマ・時代劇|TBS CS[TBSチャンネル]

ドラマのマザコン夫・冬彦さんが衝撃!

冬彦さんはマザコン夫

ドラマは当初「ロミオとジュリエット」のような切ないラブストーリーになる予定で、冬彦もマザコン設定ではありませんでした。しかしケガをした冬彦の指を吸う野際陽子のアドリブ演技にヒントを得て、急遽マザコン男の設定に変更されたそうです。

冬彦は高学歴・高身長、そして超一流会社に勤務するエリートサラリーマンとして登場します。 しかし母親との関係は常軌を逸していました。母親は常に息子のそばを離れることなく、息子を自分の体の一部のように考えて行動します。

冬彦さんの衝撃シーン

衝撃シーン①後ろで見ている

冬彦さんについて一通りの説明をしたところで、次に冬彦さんが繰り広げる衝撃シーンの数々を見ていきましょう。

最初は後ろで見ている冬彦さんです。実は写真には写っていませんが、冬彦さんの前には妻の美和がいます。妻の後ろ姿をストーカーのように見つめる夫の視線、ある意味ストーカーよりも不気味かも知れません。

衝撃シーン②ママの指を舐める

冬彦さんの衝撃シーン、続いてはママの指を舐める冬彦さんです。ママ大好き!という気持ちが良く表れています。対してママの悦子の方は、少し冷ややかで引いているようにも見えます。こうしたやり取りの面白さが、大人気となった理由のひとつかも知れません。

衝撃シーン③暗闇

冬彦さんの衝撃シーン、次は暗闇にネクタイをしたまま一人佇む冬彦さんです。風呂上がりの妻・美和の後ろ姿が映っていますが、振り返ってこんな夫の情景を見たら恐ろしさのあまり心臓マヒを起こしてしまうという方もいることでしょう。

衝撃シーン④SM好き

結婚当初、性生活のない夫婦関係に悩んていた美和ですが、念願かなって普通の夫婦のようにベッドを共にすることようになりました。ところがそこは冬彦さんです。一筋縄ではいきません。何と彼はSM好きだったのです。美和がホッとしたもの束の間、今度は”性の不一致”に悩まされることになります。

衝撃シーン⑤木馬が好き

冬彦さんと言えばこの木馬のシーンを思い出す方も多いのではないでしょうか?木馬に乗って悦に入る冬彦さんです。大人になった今でも部屋には子どもの頃遊んだ木馬がありました。冬彦さんはこの木馬にときどき乗って至福の時を過ごすのです。

衝撃シーン⑥うなる顔

冬彦さんの衝撃シーン、最後は極めつけ”うなる顔”の冬彦さんです。夜中に下唇を突き出してうなる冬彦さんですが、強烈なインパクトを観る者に与え話題となりました。

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ドラマの冬彦さん役とママ役のキャスト

冬彦さん役は佐野史郎

東大出身でエリート銀行マンの冬彦さん。子供の頃一目ぼれした美和を今でも深く愛していましたが、酷いマザコンで異様な性癖もあり結婚生活は破綻していきます。そんな冬彦さんを演じたのは、この役で大ブレイクを果たした俳優の佐野史郎です。

佐野史郎のプロフィール

佐野史郎は、1955年3月4日生まれの俳優で映画監督です。佐野家は元々島根県松江市に代々続く医家でした。

20歳の1975年劇団「シェイクスピア・シアター」創設と共に参加します。1980年には唐十郎主宰の「状況劇場」に移籍。1986年に「夢みるように眠りたい」に主演で映画デビューを飾ります。本作冬彦役での強烈な印象から、インテリでなおかつ狂気を内に秘めた役での起用が多いのですが、シリアスからコミカルな演技まで幅広くこなしています。

佐野史郎の他の出演作品

本作「ずっとあなたが好きだった」の冬彦さん役で一世を風靡した佐野史郎。その他の出演作品を紹介します。

フジテレビのドラマシリーズ「世にも奇妙な物語」シリーズには1990年の第一シリーズから2018秋の特別編「幽霊社員」まで度々出演しており、準レギュラーと言ってもいいほどの存在となっています。その他には、1993年「ずっとあなたが好きだった」の続編となる「誰にも言えない」や1997年「青い鳥」、2004年「ウォーターボーイズ2」など夥しい数のドラマに主演するなど引っ張りだこ状態になっています。

2018年には「限界団地」で連続テレビドラマ初主演を果たし話題となりました。また映画では、1994年の「毎日が夏休み」や2005年「太陽」、2008年「チーム・バチスタの栄光」、2011年「はやぶさ HAYABUSA」が代表作とされています。

桂田悦子役は野際陽子

冬彦の母・桂田悦子。冬彦がまだ幼い時に夫と死別し、以来女手ひとつで息子を育ててきました。プライドが高く人に厳しい反面、息子・冬彦を溺愛しています。息子命の母・悦子を演じたのは、2017年6月13日、惜しまれつつ81歳でこの世を去った女優の野際陽子です。

野際陽子のプロフィール

野際陽子は、1936年1月24日石川県河北郡津幡町に生まれました。立教大学文学部英米文学科卒業後、1958年にNHKに入局、1962年に退職するまでアナウンサーとして活躍しました。NHK退職後はTBSテレビの「女性専科」で司会を務めました。また、1963年にはTBSテレビドラマ「悲の器」で俳優デビューします。

1966年念願のパリへ留学し、1年間ソルボンヌ大学で古典仏文学の研究をしました。帰国後、1968年視聴率30%を超える人気テレビドラマ「キイハンター」に出演、後の夫となる千葉真一とも共演しています。

1992年本作「ずっとあなたが好きだった」の姑役で大ブレイクします。以後、「ダブル・キッチン」「誰にも言えない」「スウィート・ホーム」と着物姿の姑役での出演が定番となっていきました。

野際陽子の他の出演作品

野際陽子のその他の出演作品を紹介します。まずテレビドラマですが、TBSでは「サラリーマン金太郎」や「金曜日の恋人たちへ」、フジテレビ「ナースのお仕事」や「八丁堀捕物ばなし」、朝日テレビ「必殺シリーズ」、「DOCTORS」シリーズ、NHKでは、大河ドラマ「秀吉」連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」、日本テレビ「獣医さん、事件ですよ」などがあります。

また、「必殺仕掛人」や「スーパーの女」、「ジェネラル・ルージュの凱旋」をはじめとして多数の映画に出演しています。

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ドラマの冬彦さんの豆知識

豆知識①脇役だった

溺愛のイメージ

当初は脇役だった冬彦さんですが、マザコン男と言う設定や演じる佐野史郎や野際陽子の迫真の演技が話題となり、ドラマの視聴率も急上昇していきました。

この現象をTBSも無視できなくなり、冬彦さんの出番を増やすという対応を取ることになりました。この件は脚本を担当した君塚良一が、後に自著の中で明かしています。

豆知識②木馬は実は高価だった?

高価なイメージ

今で言うオタクの冬彦さんは、世界中の蝶の標本を集めていたり、部屋の中には木馬が置いてありそれに乗って遊んだりします。冬彦さんと言えば木馬が有名ですが、実はこの木馬、ドラマのセットの中でもかなり高価な品だったようです。

豆知識③佐野史郎の役作り

むずがる赤ちゃんのイメージ

冬彦さんと聞いて、上述の木馬に乗るシーンと並んで唇に力を入れて「んんん~」と唸る姿が思い浮かべる人も多いことでしょう。このシーンには、佐野史郎が当時生まれて間もない長女・八雲がむずかる声にヒントを得て演技に取り入れたというエピソードが残されています。

豆知識④佐野史郎と野際陽子の共演

「ずっとあなたが好きだった」でべったりの関係の異常な親子を演じた佐野史郎と野際陽子。その後のドラマでもたびたび共演しています。

親子役での共演は、1994年のTBSドラマ「長男の嫁(第2シリーズ)」でも実現しています。その他の共演作には、本作の続編「誰にも言えない」「ダブル・キッチン」「トリプル・キッチン」などがあります。

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ドラマの冬彦さんに関する感想や評価

昔のトレンディな演出やクサさにハマった!

ドラマ「ずっとあなたが好きだった」冬彦さん特集記事の最後に、twitterから視聴者の感想や評価を紹介します。

最初は一気見したから寝不足という方です。昔の過剰な演出とかクサさにハマってしまったそうです。四半世紀以上前の昔のドラマは面白いという感想を持ったとの事です。

野際陽子と佐野史郎の存在感!

続いては、観た方の多くが感じることですが、野際陽子のママ役と佐野史郎のマザコン夫の存在感ははっぱり凄いと言う評価です。

本作が1990年代を代表するドラマの1つとして語り継がれる理由には、冬彦さん設定の妙もあると言われていますが、何と言っても野際陽子と佐野史郎のプレゼンス抜きには考えられないのではないでしょうか?

結末がいい!

冬彦さんに関する感想・評価の最後は、最終回で実は子供の頃からずっと君のことが好きだったと、冬彦さんが美和に告白する所がいいと言う方です。この方が言うように、本作のタイトルともなっている名シーンの1つでしょう。

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ドラマずっとあなたが好きだったの冬彦さんまとめ

まとめのイメージ

ここまで、ドラマ「ずっとあなたが好きだった」特集としてマザコン夫・冬彦さんに焦点を当て、木馬に乗ったり夜中に唸り声を上げるなど冬彦さんの衝撃シーンや豆知識などをお届けしてきました。

放送から四半世紀以上が経った現在ですが、動画配信サイト・HULUの無料トライアルを利用すれば、本作を無料で視聴することも可能です。この記事で1990年代に一世を風靡したこのドラマを懐かしく思った方、あるいは見たことのない方でも興味を持たれたのなら、一度ご覧になってはいかがでしょうか?

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