相棒の問題作・ボーダーラインとは?伝説の鬱回のネタバレあらすじと感想

『相棒』の伝説の鬱回「ボーダーライン」をご存じですか?刑事ドラマ『相棒』は、主人公・杉下右京(うきょう)と彼の相棒が難解な事件に挑む様子を描き、国内のテレビドラマの中でも高い人気を誇る作品です。人気があるドラマと言われると、大衆向けのスッキリとした内容が浮かぶかもしれません。しかし、今回紹介する「ボーダーライン」という話は、鬱々とした雰囲気で、視聴者を仰天させた特殊な回でした。ここでは、『相棒 season9』の第8話「ボーダーライン」のあらすじ、ネタバレ、視聴者の感想をお届けします。

相棒の問題作・ボーダーラインとは?伝説の鬱回のネタバレあらすじと感想のイメージ

目次

  1. 相棒ボーダーラインは問題作?あらすじネタバレや感想を紹介!
  2. 相棒とは?
  3. 相棒第8話ボーダーラインの登場キャストを紹介
  4. 相棒シーズン9の伝説の鬱回に至るまでのあらすじ
  5. 相棒伝説の鬱回と言われるボーダーラインについて
  6. 相棒第8話ボーダーラインを観た感想は?
  7. 相棒ボーダーラインのあらすじネタバレや感想まとめ

相棒ボーダーラインは問題作?あらすじネタバレや感想を紹介!

『相棒』で人気のある話は何?という話題になると、姿を現すのが、伝説の回「ボーダーライン」です。この話は、『相棒』史上最も救いのない鬱回として、SNSを中心に話題を集めました。ここでは、『相棒 season9』8話の「ボーダーライン」のあらすじ・結末のネタバレ、感想を紹介し、「ボーダーライン」が鬱と言われる理由に迫ります。

相棒とは?

相棒は元々連続ドラマではなかった

『相棒』はテレビ朝日のドラマで、ジャンルは刑事ドラマとなります。現在では、連続ドラマとして知られている『相棒』ですが、当初は「土曜ワイド劇場」の2時間ドラマとして放送されていました。その頃は『相棒 pre season』というタイトルでしたが、連続ドラマとしての放送が始まると、『相棒 season1』という形で、題名が変更されました。

『相棒』は、2018年現在season17まで制作されています。「土曜ワイド劇場」枠の『相棒』は2000年から2001年にかけて3話が放送され、連続ドラマとしては、2002年からseason1が始まりました。season17まで存在する『相棒』は、国民から愛されているドラマシリーズだと言っても過言ではありません。

事件は1話で解決することが多い

『相棒』のストーリーは、1話で完結するものが多く、2週間連続で同じ事件を扱うことは滅多にありません。今回紹介する鬱回「ボーダーライン」も、1話で完結するタイプの話となっています。ほとんどが1話完結型なので、引き伸ばし要素は全くなく、難事件を次々と解決していく主人公・杉下右京(通称:右京さん)と彼の相棒の姿に見惚れるファンも多いです。

ドラマ名『相棒』は右京さんの相棒を指す

主人公・右京さんは良く言えばユニーク、悪く言えば変人という、非常に個性的な人物です。その右京さんの相棒となる人物も特技を有していたりと、彼に負けていません。ドラマ名の『相棒』は、右京さんと共に行動する部下のことを指し、2人で事件を解決していく様子を表すのに、ちょうど良い題名だと言われています。右京さんの相棒は、これまで3回変わり、現在の4人目の相棒役は反町隆史さんが務めています。

相棒第8話ボーダーラインの登場キャストを紹介

ボーダーライン登場キャスト①水谷豊

水谷豊さんは、ドラマ内で主人公・杉下右京役を演じています。1952年7月14日生まれ、北海道出身、東京都立川市で育ち。歌手、映画監督も務め、マルチな才能が披露されています。「土曜ワイド劇場」枠のドラマでは、『探偵事務所』シリーズ、『法律事務所』シリーズなど、多くの作品に出演しています。

歌手としては、ドラマ『熱中時代・刑事編』の主題歌『カリフォルニア・コネクション』、映画『TAP THE LAST SHOW』では、主演・渡新二郎役を演じ、水谷さん自身が監督を務めました。

ボーダーライン登場キャスト②及川光博

及川光博さんが演じた神戸尊(かんべ たける)は、右京さんの第2の相棒です。及川さんは、元々歌手であるため、俳優業の傍ら音楽活動も大切にし、毎年全国ツアーを開催、大晦日にはカウントダウンライブも行うなど、熱心な活動で知られています。

1969年10月24日生まれ、東京都出身。代表作には、映画『日本沈没』の結城達也役、代表楽曲には、劇場版アニメ『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』の「フィアンセになりたい」などが挙げられます。

ボーダーライン登場キャスト③六角精児

1962年6月24日生まれ、兵庫県高砂市出身、神奈川県相模原市育ち。六角精児さんが演じる米沢守は、右京ら特命係の良き協力者で、警察関係者の中でも、かなり右京達に好意的で、頼りになる存在です。

六角精児さんは、テレビドラマの名脇役として知られ、映画・ドラマ問わず、レギュラーとして数々の作品に出演しています。一方で、『相棒』の劇場版『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』では、主演を務めるなど、脇役に留まらない活躍もしています。

ボーダーライン登場キャスト④山本浩司

山本浩司さんは、第8話「ボーダーライン」で、鬱要素を全て背負った影の主人公・柴田貴史を演じました。1974年8月11日生まれ、福井県福井市出身。山本さんは、若くして名脇役としての地位を築き、2007年には、助演俳優として、邦画の出演ランキングで3位を獲得し、1年で11本もの映画に出演しました。

相棒シーズン9の伝説の鬱回に至るまでのあらすじ

第1話「顔のない男」

女流作家として人気を博している水元湘子(しょうこ)が、自宅で謎の死を遂げていました。水元の遺体を最初に発見した人物は、彼女の夫・吉野でした。犯人像として挙がったのは、水元の熱狂的ファンである川芝という男性で、彼が怪しまれたのは、水元の生原稿や彼女が獲得したトロフィーが盗まれているためでした。しかし、不審な点を見つけた右京は、夫・吉野を怪しみ始めます。

第2話「顔のない男~贖罪」

売れっ子作家の水元湘子が自宅で死亡し、さらにはアシスタントの岡崎までもが転落死を遂げます。右京と尊は、岡崎が飛び降りたマンションの屋上で怪しい男を発見したものの、その男を逃がしてしまいます。男の目的が岡崎の部屋にある郵便物だと睨み、捜査を続ける2人は、岡崎の部屋で商社マン・笠井の写真を見つけます。写真分析が完了し、二人は驚きの情報を得ることになります。

第3話「最後のアトリエ」

イベント運営を生業とする会社の社長・三木が殺害され、彼の遺体がオフィスで見つかりました。右京は、現場に新刊案内が落ちていることに目を付けます。新刊案内は、天才画家として名を残し、若くして亡くなった有吉比登治の人生を辿る小説に挟まっていたものだと、右京は推測します。

三木が経営するイベント運営会社は、有吉の回顧展の請負を担っていたことが発覚します。有吉と親交があった老人・榊と出会った右京と尊は、彼の行動に対して疑問を頭にちらつかせるのでした。

第4話「過渡期」

ホテルの非常階段で立松という男性の遺体が発見されました。立松は世界を旅する流れ者で、彼の祖母は15年前に殺人事件に巻き込まれて死亡しましたが、時効があと少しで成立する所で、時効撤廃が施行されたため、犯人にとっては不利な状況でした。立松の転落死と15年前の彼の祖母の殺害はどう作用し合っているのか、右京と尊はその2つの事件の関連性を調査し始めます。

第5話「運命の女性」

偶然知り合った女性・奈緒と食事をすることになった陣川は、彼女との食事中に空き巣に入られてしまう不幸に見舞われました。陣川は鍵を落として失くしており、犯人はその鍵を使って彼の部屋に盗みに入ったと、右京は推理します。

奈緒と出会う前日、陣川は結婚式会場に引き出物袋を忘れており、右京と尊と共に、式場に取りに向かいます。しかし、その袋は謎の女性が既に引き取ってしまい、空き巣事件に加えて、陣川の周りでは不可解なことが事件が多発するのでした。

第6話「暴発」

右京と尊は、角田課長が指揮を執る組対5課と合同で、薬物を違法に流通させている二見会の取締に参加しますが、二見会の事務所から射殺された遺体が見つかります。そこに、厚生労働省の麻薬取締部に所属する五月女課長が登場し、右京達と共に捜査をしたいと申し出ました。しかし、薬物の違法売買の影には意外な真実が隠されていたのでした。

第7話「9時から10時まで」

たまきと2人でラウンジでのひと時を楽しむ尊でしたが、トイレで怪しげな男達二人が話し合っている場面を目撃します。その内の一人は、トイレから離れた後、客と思わしき男性と席で話し始め、青と白が印象的な景徳鎮の皿をその男性に売り込んでいました。スーツの男を怪しいと睨んだ尊は、その男と客の元へ単身で乗り込み、個人的に調査を始めます。

相棒伝説の鬱回と言われるボーダーラインについて

あらすじネタバレ①転落死した柴田という男性

駐車場で倒れて亡くなっている男性、彼の両手や腕には、何者かに襲われた際に生じる防御創(自身を防衛する際に出来る傷跡)がありました。遺体で発見されたその男性は、柴田貴史という名前で、36歳の男性でした。捜査一課の面々は、彼が屋上にいる際、ナイフで何者かに襲われ、追い詰められて転落死したと推測します。

しかし、水で濡れた屋上の床からは、犯人の足跡(そくせき)は確認できず、謎は深まりました。柴田のショルダーバッグからは、財布が見つかりましたが、中に所持金は無く、同時に見つかった保険証も有効期限が間近に迫っていました。どこで使用するか分からない鍵3本も見つかり、大きな謎を呼びます。

亡くなった柴田の胃の内容物に違和感を覚えた右京は、神戸と米沢にそのことを話します。柴田の胃からは、数の子、牛肉、わかめ、りんご、小麦粉、乳脂肪分と、何も共通点のない食材ばかりが見つかり、死亡前の2時間以内に食されたものでした。

あらすじネタバレ②11ヶ月前にアパートを解約していた柴田

柴田が住んでいたアパートの大家に連れられ、右京と神戸は彼の元住居まで足を運びました。柴田が引っ越したのは1月で、11ヶ月前にはもう引っ越していたと、アパートの管理人は語ります。柴田が引っ越した理由は、寮付きの仕事が決まったためでした。柴田の部屋には新しい入居者がおり、その入居日は柴田が殺害された日(昨日)でした。

あらすじネタバレ③兄から助けを拒まれた柴田

電話

柴田の兄・裕史の家を訪れた捜査一課は、柴田が1年前に兄に電話を寄越していたことを知ります。ずっと派遣で働いていた柴田は、電話越しに「やっと正社員になれる」と裕史に語っていました。捜査一課と裕史の元に、右京と神戸が現れ、「弟さんの引っ越しを知ったのはいつでしょう?」と、裕史に質問し、裕史は電話の後に一度だけ弟である柴田と会っていたことを明かします。

兄弟が会ったのは、1月のことで、それは柴田がアパートを解約した月と同じでした。その時、柴田は仕事を解雇されていました。兄・裕史は弟に「何でクビになったんだ?クビになったなら失業保険が出るだろ?」と弟を叱咤しました。しかし、雇用保険も労働時間も足りず、柴田は失業保険を受けられずにいました。

お金に困った柴田は、控えめにですが、兄に助けを求めていたのです。しかし、裕史は「お前がいい加減に働いているからだ」と、さらに弟を責め、助ける素振りを見せませんでした。柴田は「いい加減に働いていた訳ではない」と、兄の発言を否定し、その場から立ち去りました。

あらすじネタバレ④次々と解かれる鍵の謎

柴田のバッグから見つかった3本の鍵の内の1つは、レンタルコンテナの鍵でした。柴田は、亡くなる2ヶ月前の10月に、そのコンテナの中で寝泊りしている所を見られ、契約違反だと管理人から注意を受けていました。柴田は、コンテナ内で寝泊りしていた間、コンテナ会社と郵便物のやり取りをしていましたが、彼が使用していた住所は、以前住んでいたアパートの住所(の私書箱)でした。

柴田が所持していた鍵の2本目は、その私書箱を開ける鍵でした。私書箱内には、レンタルコンテナ会社からの契約打ち切りの手紙、5枚の住民票、福祉事務所の封筒が入れられていました。福祉事務所へと向かった右京達は、亡くなる8ヶ月前(4月)に、柴田が福祉事務所へ就職相談に来ていたことを知ります。

あらすじネタバレ⑤理不尽な解雇に襲われる柴田

就職氷河期の頃に就職活動をしていた柴田は、大学卒業後も就職活動を続け、その後も派遣や契約の仕事を繰り返し、2年前からはイベント運営会社で働くことになりました。しかし、その2年間は仕事が無い時期もあったため、その期間、彼は真面目に勉強し、医療保険士の資格を取得していました。その後、イベント会社の方から正社員の話を出されるものの、その会社は業績不振を理由に、1ヶ月後に彼を解雇してしまいます。

自身を解雇したイベント運営会社の紹介で、建設会社に就職をした柴田でしたが、雇用形態は派遣で、賃金も著しく低い仕事でした。そこも雇い止めとなり、柴田は完全に職を失ってしまいます。

あらすじネタバレ⑥婚約者に見放された柴田

ロッカー

柴田の3つ目の鍵が、ハローワークに設置してあるロッカーの鍵であることが分かり、その中からは、衣類、携帯電話、医療事務の教科書、婚姻届が見つかりました。医療事務の教科書には書き込みがあり、「診療保証の不正受給」のページには黄色いマーカーが引かれています。婚姻届に記載されていた女性の名前に目を付けた右京達は、その女性の家へ向かい、事情を尋ねます。

女性の名は木下絵利香と言い、一度は柴田と結婚を考えた女性でしたが、彼女は収入が安定しない相手とは結婚したくないという考えの持ち主でした。柴田が正社員になれるという話に、一度は喜んだ絵利香でしたが、その後正社員の話がなくなると、二人は険悪なムードになってしまいます。

元々正社員に固執していた絵利香は、一方的に柴田を責め、婚約届を破り、「正社員になれないのはあなたの問題」、「あなたには価値がない」と冷たく言い放ち、結婚の約束は取り止めとなりました。

あらすじネタバレ⑦悪質な会社に騙され続ける柴田

柴田を解雇したゴーダ土建という建設会社は、派遣切りに遭った人々を騙す偽装請負の罪を犯しており、寮を提供するという話も嘘でした。柴田が元々働いていたイベント運営会社も実はグルで、柴田は解雇を2度されるという罠に陥ってしまいました。

ゴーダ土建の日給は7700円で、仕事道具は毎日有料で貸し出されていました。さらに、交通費、食費、宿のネットカフェ代が毎日差し引かれ、柴田は就職活動をすることも、アパート代を貯めることも出来ませんでした。

あらすじネタバレ⑧柴田は生活保護の相談に来ていた

逮捕されたゴーダ土建の社長の証言から、福祉事務所の職員が嘘を吐いていることが判明します。職員は、右京と尊に「柴田さんは就職相談でこちらに赴いた」と説明していましたが、実際は生活保護の相談で、事務所を訪れていたのでした。職員は自分の仕事を増やしたくないという自己中心的な考えから、柴田に「生活保護は無理」だと嘘を吐き、彼の相談に耳を傾けませんでした。

柴田がどのような状況に陥っていたのか、右京と尊は状況整理を始めました。イベント運営会社で正社員の話が出た柴田は、絵利香と婚姻届けを書き、幸せな日々を想像するも、突然解雇を言い渡され、ゴーダ土建を紹介されます。しかし、ゴーダ土建では厳しい労働環境を強いられ、さらに1ヶ月で解雇されてしまい、医療事務を中心に探し続けるものの、見つかりませんでした。

就職先が決まらないまま、絵利香からは別れを告げられ、その後も厳しい生活が続いていたため、生活保護の相談で福祉事務所を訪れますが、申請すらしてもらえませんでした。その後、唯一の休める場所であるレンタルコンテナを追い出され、ピンチに陥ります。

あらすじネタバレ⑨犯罪に巻き込まれた柴田

生活費が困窮し、精神的にも疲弊しきっていた柴田は、ある日「名義貸し」という犯罪に巻き込まれてしまいます。柴田は犯罪歴もなく、医療保険士の資格も所持していたため、彼の名前は高く売れました。しかし、名義貸しでお金を稼ぐ行為は、長くは続かず、苦しい生活状況が続きます。就職活動は何とか行っていたものの、どこの会社も雇ってはくれませんでした。

あらすじネタバレ⑩試食で生き長らえていた柴田

柴田は生き残るために、無料サービスや、試食などの場所を調べ上げ、毎日異なる箇所を回って、何とか食欲を満たしていました。柴田の携帯電話には、回ったお店や施設などが日ごとにメモしてあり、怪しまれないように努めていました。しかし、ドーナツ屋のスタッフから「いつもどうも、気に入ったら買ってくださいね」と嫌味を言われ、柴田の心は完全に壊れてしまいました。

あらすじネタバレ⑪追い詰められた柴田

柴田はドーナツ屋から去った後に、元々住んでいたアパートの近くまで足を運びました。その際、自分の住んでいた部屋に新しい入居者がやって来た所を目撃し、自分の私書箱が使えなくなってしまったことを悟ります。私書箱が無くなると、今まで続けてきた就職活動も出来なくなるため、柴田は絶望の淵に立たされました。

あらすじネタバレ⑫柴田の死因は自殺だった

何もかも失ったと感じた柴田は、自身の身体に防御創に見える傷を作り、痛みに悶えながらビルの屋上から転落死しました。柴田の置かれた状況を分析し終えた右京は、「彼を自殺に追いやったのは社会である」と語りました。

相次ぐ解雇、恋人と家族の冷たい言葉、住居の喪失、使えない資格と福祉サービス、犯罪への加担など、柴田は抱えきれない程の苦しみに蝕まれ、心身共に追い詰められていたのです。柴田が自殺を他殺と装ったのは、「社会が自分を殺した」というメッセージを残すためだったと、右京は推測し、物語は幕を閉じました。

鬱回の理由はテーマが貧困だったから?

お札と小銭

上記では、「ボーダーライン」の結末までを述べましたが、いかがでしたでしょうか?貧困に追い詰められた人間の最後の抵抗が、自殺だったという衝撃的な内容で、観た後は暗くて悲しい憂鬱なムードが漂います。鬱回と呼ばれているのは、貧困がリアルに描かれ、ラストも救いがないまま、物語が終わるためです。貧困を巡る問題を扱った「ボーダーライン」は、まさしく伝説の鬱回だったと言えるでしょう。

鬱回となった元凶?「派遣切り」

俯く女性

本編で描かれた派遣切りですが、会社の業績が下がった際に一番最初に解雇されるのは、正社員ではなく派遣社員です。派遣社員は3年働くと正社員になれますが、ブラックな会社ですと、社員を増やしたくないので、3年ギリギリまで派遣社員を働かせ、3年経つ前に解雇を言い渡します。

柴田さんも2年以上イベント運営会社に務めて、正社員になれるかどうかの所でクビになっています。ドラマ内では、派遣切りの問題がとてもリアルに描かれているため、鬱展開にも拍車を掛けています。もし柴田さんの兄や恋人が、派遣社員への理解を示していたら、柴田さんは死なずに済み、鬱なラストも回避出来たかもしれません。

鬱回の題名「ボーダーライン」とは何か?

道路のヒビで作られた境界線

第8話の「ボーダーライン」という題名は、一体何を指しているのでしょうか?ボーダーラインは境界線という意味ですが、この作品では、生活保護の受給資格があるかないかの境界線を指していると言われています。柴田さんは間違いなく「ある」の方ですが、福祉事務所の職員に「この人は大丈夫だろう」と勝手な烙印を押され、生活保護の申請を拒否されています。

職員は、柴田さんが医療保険士の資格を持ち、2年同じ会社で働いていたという情報だけで、彼は受給する必要はないと考え、処理してしまいました。しかし、柴田さんが貧困で悩んでいることには、目を向けませんでした。生活保護は、不正受給のニュースが目立ちますが、一番取り上げるべきことは、生活保護が本当に必要な人の元に、お金の支給がされないことでしょう。

相棒第8話ボーダーラインを観た感想は?

感想①ボーダーライン視聴後は悲しくなる

「ボーダーライン」のストーリーは、初見時に大きなショックを抱かせる内容となっています。そのため、視聴者の感想からは、作品内のメッセージに対する深い悲しみが見受けられました。視聴者のやるせない気持ちが、感想を読むことで伝わり、いかにメッセージ性の強い話だったかを感じることが出来ます。

感想②ボーダーラインは鬱回だけど良作

「ボーダーライン」は、視聴を終えると、非常にブルーになる内容で、『相棒』視聴者の度肝を抜きました。「良い意味で相棒っぽくない話」と、感想で書かれたり、「他人事ではない描写が恐ろしい」という声も上がりました。

感想の中には、「ボーダーライン」のストーリーを称賛するものも多く、社会問題を上手く扱った良作だという感想も多数見られました。むしろ、鬱になったという感想よりも、作品のクオリティの高さを謳う感想が多く投稿されている印象です。

相棒ボーダーラインのあらすじネタバレや感想まとめ

この記事では、ドラマ『相棒』の伝説の鬱回「ボーダーライン」のあらすじ、結末、感想をまとめてお届けしました。辛くて苦しいストーリー展開に、思わず心が締め付けられますが、視聴者からは良作とも言われており、評価がとても高いです。気になる方は是非視聴してみてください!

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