陸王のあらすじをネタバレまとめ!ドラマ最終回や原作小説の結末は?【役所広司】

最終回終了後には「陸王ロスがつらい」なんて言われる程に人気が出たランニングシューズ開発とそこに関わる人達を描くヒューマンドラマが役所広司主演の陸王です。今回は陸王のあらすじをネタバレありで最終回まで紹介すると共に、原作小説についてもあらすじを結末までネタバレありで紹介し、原作小説とドラマのあらすじの違いについてもまとめ視聴者の感想なども交えながら紹介していきます。

陸王のあらすじをネタバレまとめ!ドラマ最終回や原作小説の結末は?【役所広司】のイメージ

目次

  1. 陸王のあらすじを最終回までネタバレ!
  2. 陸王とは?
  3. 陸王の出演キャストを紹介
  4. 陸王のあらすじをネタバレ!
  5. 陸王のドラマ最終回をネタバレ!原作小説との違いは?
  6. 陸王にはモデルとなった会社があった!
  7. 陸王を見た感想や評価は?
  8. 陸王の最終回までのあらすじネタバレまとめ

陸王のあらすじを最終回までネタバレ!

役所広司主演で放送されたドラマ陸王、「陸王ロス」という言葉が生まれる程、高い人気を獲得したヒューマンドラマです。今回は陸王のあらすじを最終回までネタバレありで紹介しながら、原作との違い、各登場会社、人物についてのモデルに関しても紹介していきます。

日曜劇場『陸王』|TBSテレビ

陸王とは?

ドラマ陸王は元々は小説化の池井戸潤さんが手掛ける小説で、それをドラマ化した物語になっています。創業100年以上の老舗足袋屋「こはぜ屋」は近年の業績低迷を受けて銀行に融資を渋られるような状況に陥っていました。そんな危機的状況を打破する為に足袋製作の技術を生かしてランニングシューズを開発する事にします。

当然それまで完成させた事のないシューズ開発には数々の困難に立ち向かう事になります。それは資金面でも技術面はもちろん、ライバル会社となる企業との競合競争もありました。数々の困難に立ち向かいながら、悩み成長していくヒューマンドラマとして放送されたのが陸王です。

作者は池井戸潤さん

陸王の作者は近年数々の作品がドラマ化し、その度にヒットしている池井戸潤さんです。元々は金融コーナーは企業小説として評価されていましたが、よりエンタメを意識する事でさらなるヒットを飛ばす事になりました。作家としての評価も高く、江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞、直木三十五賞など名立たる文学書を重要しています。

「陸王」以外に有名な作品としては、陸王と同じく日曜劇場としてドラマ化された「半沢直樹」「ルーズヴェルト・ゲーム」「下町ロケット」の他、「花咲舞が黙ってない」「民王」など他局などで映像化されている作品などを書いており、またその経歴もあって、ビジネス書などを手掛けた事もある作家さんです。

陸王の出演キャストを紹介

ここからはドラマ陸王に登場したキャラクターを紹介しつつ、出演したキャストについてもネタバレありで紹介していきます。

宮沢紘一/役所広司

陸王の主人公でドラマでも主演になるのが役所広司さん演じる宮沢紘一です。こはぜ屋の4代目社長で苦悩しながらもこはぜ屋の看板を守ろうと必死に動きまわります。その必死さ、しつこさで周囲の人の気持ちを動かし協力者に変えてしまう魅力に溢れています。一方でこはぜ屋は社員の平均年齢が高い事、先代時代から務める社員も多い事から、自らを「若手」と考えて積極的に動きます。

宮沢紘一を演じる役所広司さんは映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活動する俳優で、日本ではもちろん、海外での活躍も目立つ俳優さんでもあります。海外の映画賞も多数受賞した経験がある他、その活動が認められて「紫綬褒章」も授与されています。近年陸王以外では「関ヶ原」の徳川家康役、「絆~走れ奇跡の子馬~」の松下雅之役で出演している他2019年放送予定「いだてん~東京オリムピック噺~」にも出演を予定しています。

宮沢大地/山﨑賢人

紘一の息子で陸王の「成長」的要素であるのが山崎賢一さん演じる宮沢大地です。大学卒業後、大学で学んだ工学部での経験を生かしたいと考えながらも就職浪人した為、こはぜ屋の社員として家業を手伝いながら就職活動を続けています。工学部での経験を生かし、シルクレイを作る飯山のアシスタントとしての立場を得て昼夜働き、その中で自分のやれる事を見出していきます。

演じた山崎賢人さんは、2010年に俳優デビューすると「今日、恋をはじめます」「L・DK」「orange」「オオカミ少女と黒王子」など数々の少女漫画原作実写映画に出演し「少女漫画の王子様」ポジションを確立。陸王で演じる等身大の役など幅広い演技で若手の中でも注目されている俳優さんです。その他には「四月は君の嘘」「一週間フレンズ」「トドメの接吻」などに出演しています。

茂木裕人/竹内涼真

紘一が陸王を作るきっかけになった1人で、陸王の「復活」部分要素を持ち合わせるのが竹内涼真演じる茂木裕人です。紘一が陸王を作るかまだ決めかねている頃、豊橋国際マラソンで紘一の目の前で怪我をしてリタイアした事で紘一の印象に強く残り、「いつか茂木選手に履いてほしい」という思いで紘一は陸王作りに邁進する事になります。最後には怪我をした豊橋国際マラソンに再度出場、見事に優勝する事で復活を果たしました。

演じる竹内涼真さんは、「仮面ライダードライブ」で主演、泊進ノ介役を演じてブレイクすると、同じ池井戸潤原作の「下町ロケット」にも出演、以降も現代劇をメインに多数の作品に出演しています。その他の出演作は「帝一の國」の大鷹弾役、「青空エール」の山田大介役、「センセイ君主」の弘光由貴役、連続テレビ小説「ひよっこ」の島谷純一郎他、下町ロケットの続編である「下町ロケットゴースト」にも出演中です。

坂本太郎/風間俊介

こはぜ屋担当の銀行員で、紘一に「新規事業への参入」を呼びかけるなど紘一が陸王作りを始めるきっかけとなったのが風間俊介さん演じる坂本太郎です。企業側への寄り添いで社長達からの信頼が厚い一方で、上司達とは対立する事になってしまい、こはぜ屋の担当を外れて異動、後に銀行員という職業を見限ってキャピタル会社に転職する事になりますが、最後まで陸王プロジェクトの一員としてこはぜ屋に協力します。

演じる風間俊介さんは、ジャニーズ事務所に所属しながらも演技派で、俳優としての活動をメインとしている俳優さんです。俳優としては「3年B組金八先生シリーズ」の兼末健次郎役でブレイクし、以降数々のドラマに助演として活躍する事が多くなっています。連続テレビ小説「純と愛」では待田愛と待田の二役、大河ドラマ「西郷どん」の橋本佐内役、「サバイバル・ウェディング」の石橋和也役などで出演しています。

陸王のあらすじをネタバレ!

ここからはドラマ陸王のあらすじをネタバレありで紹介していきます。陸王は宮沢紘一が担当の坂本と融資について相談している所から始まります。

足袋業者の宮沢は資金繰りに頭を悩ませていた

宮沢は足袋製造で知られる埼玉県行田市に本社を構える足袋製造の老舗として100年続くこはぜ屋の社長ですが、日々資金繰りに頭を抱えていました。足袋自体の需要が減る事による取引の減少など外的要因もあり、資金繰りに頭を抱えていました。銀行側も足袋業界自体の衰退もあって貸し渋りが行われるようになっていきます。そこで担当員である坂本が提案したのが新規事業の開拓でした。

最初は足袋屋である事にこだわりを見せる紘一ですが、その足袋屋で培ってきた技術を使ったものという事で新規事業を考えるようになります。その帰り、娘から頼まれていたランニングシューズを買いに行った事で、ランニングシューズなら作れるのではないかというアイデアを考えるようになります。坂本に相談したところ、有りだと太鼓判を貰い、紘一はランニングシューズ作りを本格的に模索するようになります。

足袋の技術を生かしたランニングシューズの開発へ

同じ履く物と言っても足袋とランニングシューズでは全くの別物。坂本は少しでも力になればと、ランニングインストラクターの資格を持つスポーツショップの店長、有村を宮沢に紹介します。有村からの説明で足袋の構造の良さを生かしたシューズができれば怪我をしにくいランニングシューズが作れると教えてもらった宮沢。さらに有村から実際のマラソンを見てはどうかという提案を受けて豊橋国際マラソンを見学に行く事になります。

その豊橋国際マラソンに出場していたのが茂木でした。茂木は快調に飛ばし、一時は外国人選手も抜かしてトップに立ちますが、ゴール目前の40km地点で怪我をして倒れてしまい無念のリタイアとなってしまいます。それはちょうど宮沢が見ている目の前で起こりました。この出来事から宮沢は新しく作るランニングシューズを「怪我をしにくいシューズにする」と決め、いつか茂木選手に履いてもらいたいと夢描くようになります。

最初の壁はソール

多くの試作品を試しては失敗する足袋の技術を使ったランニングシューズ作り。特に課題となったのが特徴の1つでもあったソールでした。怪我をしにくい走法「ミットフット走法」を自然に習得できるシューズを目指した為に薄くしたソールはその分、耐久力に難があったのです。なんとか茂木に渡す事が出来たシューズの感想も「軽くて良いシューズ」とは言われながらもやはり耐久力を指摘される事になったのでした。

同時期、なんとかこはぜ屋への融資を引き出そうとしていた坂本の異動が決まってしまいます。それは坂本が企業側に立って迫る為に支店長や上司に煩わしい存在となってしまった為でした。坂本は置き土産として荷物の整理をしていた時に出てきた「シルクレイ」を宮沢に託していきました。その素材はまさに「陸王」と名前が決まった宮沢達が作るランニングシューズに最適な物でした。

しかしそのシルクレイの特許を持つ飯山産業は2年前に倒産しており、その特許は社長であった飯山の物になっていました。宮沢達は協力して飯山の居場所を突き止めますが、すぐにはお金を用意出来ない事もあって使用を認めてもらう事はできません。しかし宮沢のしつこさと飯山の状況が変わった事もあって「陸王プロジェクトへの参加」を条件に飯山にシルクレイを作る許可を得て、飯山を顧問として迎える事になります。

しかしシルクレイはそのままソールに使うには固すぎる為にその固さをコントロールする方法を探す事になります。飯山からの提案もあって大地がアシスタントとして付き、飯山と大地は昼夜を押してシルクレイをソールに適した固さにする開発に明けくれる事になります。一方で、宮沢達はシルクレイの開発研究費も含めて資金繰りに明けくれる事になります。

シルクレイの研究は難航しましたが、紘一が差し入れたコーヒーと安田との雑談に光明を得ると、ついにソールに適したシルクレイを作る事に成功するのでした。しかし紘一達は資金を工面する事が出来ず、せっかく完成したシルクレイを取り入れた新陸王も「実績がない」という理由で融資が下りず、実績作りに難航する事になります。

逆転の発想で生まれた「足軽大将」

新しい陸王の売り込みも上手くいかず、陸王の開発と並行して行っていた本業である足袋製造にも支障が出始めてついにこはぜ屋は赤字に転落してしまいます。銀行からの融資も降りないままで、陸王開発を取り辞めたらどうかという話さえ持ち上がります。そこで紘一は陸王開発で得たシルクレイのソールを使った新しい足袋を製造する事を思いつきます。そうして「足軽大将」と名付けられた足袋の販売が開始されます。

元々ランニングシューズに必要な軽さと耐久性を兼ね備えていたソールを使った「足軽大将」は瞬く間にヒットし、業績を回復、さらに「足軽大将」の追加製造の融資という形でついに銀行からの融資も取り付ける事に成功します。こうして再び「陸王」開発プロジェクトが再開される事になりました。

村野の加入とアッパー素材

茂木経由で宮沢の存在を知ったアトランティスのシューフィッターである村野は、それ以前にも度々方針の違いで上司である小原と揉めていました。しかし茂木の怪我を理由に新しいシューズ作りを行わない小原とついに決別、アトランティスを辞める事を決意します。さらに有村の画策もあって引き会わされる事になった村野と宮沢は宮沢の思いに感銘を受けた村野からの申し出もあり、村野が陸王プロジェクトに加わる事になります。

村野が元々選手達や陸上部関係者から信頼を勝ち得ていた事もあって、茂木と宮沢をさらに接近させると、茂木からアッパー素材の緩さの指摘を引き出します。宮沢は坂本の後任で担当になった大橋が元は繊維関係の担当を持っていた事を聞くと、大橋にかけ合い、上記の足軽大将の成果もあって、「タチバナラッセル」という繊維会社を紹介、無事に契約を取り付けてアッパー素材に採用する事になります。

こうして「4代目陸王」を完成させるとニューイヤー駅伝を控える茂木に届ける事に成功、茂木はこの「4代目陸王」を履いてニューイヤー駅伝で活躍する事になります。しかしその成功を受けてついにアトランティスが牙を向く事になるのでした。

上手くいかないのは一緒な茂木の実情

ここまでのあらすじでは触れていませんが、怪我をした後の茂木の様子も随所で描かれています。怪我をした事で、それまでサポートすると言っていたアトランティスとの契約を切られてしまった茂木。もうアトランティスのシューズ「R2」は履けない為に市販のシューズを履いていました。そこに宮沢から贈られた「陸王」が届きますが、最初はそのソールの薄さから履こうとはしませんでした。

しかし信頼するシューフィッターである村野のアドバイスでフォーム改造を行う事になった事、その為にはソールの薄いシューズが良いという事を言われた茂木は初めて「陸王」に足を通します。茂木はその陸王のフィット感と軽さに驚愕し、練習でも履くようになりました。しかし耐久性に問題があったその時の陸王は数週間で履き潰れてしまいます。ちなみにこの時の陸王はまだシルクレイを使う前の陸王(2代目)です。

村野が加わった事でより仕上がった上にシルクレイを使った「3代目陸王」を履き部内トライアルに出場するもオーバーペースがたたってリタイア。しかし陸王の魅力に心惹かれた茂木は宮沢にサポートを依頼する事に決めます。アッパー部分の緩さを指摘して、アッパー部分の素材を変更した「4代目陸王」を履きニューイヤー駅伝で区間賞を獲得するなど徐々に復調していきます。

陸王のドラマ最終回をネタバレ!原作小説との違いは?

ここからは陸王のドラマ最終回のあらすじをネタバレしていきます。基本的に原作小説に忠実な構成になっているドラマ陸王ですが、一部、演出上変更されているポイントもあり、特に最終回に関しては変更されているポイントも目立ちます。

時系列の違いはある

最終回のあらすじを紹介するまでに最終回以前の違いについても少し触れておきます。一番大きな違いとしては8話で放送された行田市市民駅伝のエピソードです。このエピソードは原作にはない完全にドラマオリジナルの話です。また9話で描かれる事になるラスト1足の陸王製作の話もドラマオリジナルで、原作では茂木の元に残っていた最後の1足という設定になっています。

またそれ以外にもこはぜ屋の担当銀行員の坂本の後任である大橋はドラマでは上司として最初から登場しているのに対し、原作では後任となってからの登場である点、社員である冨久子が倒れる時期の違い、異動となった坂本が転職する時期の違いなど、大筋には影響しないながらもポイントポイントで時系列が変更されている点も多いです。

こはぜ屋買収に失敗したフェリックス

飯山がシルクレイの特許使用権を渡さなかった為にこはぜ屋の買収に乗り出したフェリックスでしたが、その飯山の入れ知恵もあって買収は失敗する事になります。その代わりに宮沢から提案のあった業務提携を少し形を変えて行う事にします。条件付きではあるものの、こはぜ屋にとっては魅力的な業務提携の提案であり、宮沢はそれを受ける決意を固めます。

条件は「フェリックスがこはぜ屋に3億円出資する」「返済期間は5年」「そのうち前半3年はフェリックスから返済に充てられるだけで発注数を保証する」「5年で返済できなければこはぜ屋はフェリックスの傘下に入る」という物でした。こはぜ屋はこれによって失われたシルクレイ製造機を買い直す事、引いてはシルクレイの製造を再開できる目途を建てる事が出来るのでした。

豊橋国際マラソンは中身も結果も違う?

陸王の中でも最大の盛り上がりシーンと言えるのが最終回で展開される事になる豊橋国際マラソンです。上記でもネタバレしたように、茂木は前話で届けられた陸王を履いて走る事を選び、応援に来ていたこはぜ屋の面々を驚かせます。茂木は前半ペースを抑えて後半にある坂で勝負をかけるという戦術を用いて上位に位置づける事に成功します。ライバルである毛塚がボトルを拾い損ねると自身のボトルを渡すなどのシーンも描かれています。

終盤には1話で茂木が怪我をしたのと同じ場所で先頭を走っていた外国人選手が倒れてしまい動揺しますが、奇しくも同じ場所で応援していた宮沢の声援を受けて踏ん切り、ゴール直前まで毛塚とデットヒートを繰り広げ最後には優勝。優勝インタビューでは怪我からの復帰を支えてくれた存在として「陸王」と「こはぜ屋」の名前をだし、この優勝を「こはぜ屋のみなさんにささげる」とまで宣言します。

非常に感動的なシーンが多いこの最終回の豊橋国際マラソンですが、実は原作とは展開が大きく異なります。上記のあらすじでもネタバレした「茂木と毛塚の間のボトル渡し」「外国人選手の怪我」「茂木の優勝とその後のインタビュー」の全てが原作にはないドラマオリジナルの演出です。これらはあくまでも文面で描く小説と絵で魅せるドラマの差異によるものだと言われています。

大地の決断

豊橋国際マラソンが行われる裏、もう1人別の場所で戦っている者がいました。それが大地です。大地は元々第一志望だった「メトロ電業」の中途採用試験を受けており、豊橋国際マラソンの日が最終面接の日でした。大地は面接に陸王を持ちこみ、陸王を作る過程で得た経験などを語る事になります。そして後日、メトロ電業に内定した事を父、紘一に伝えます。

しかし大地はメトロ電業の内定を断ってこはぜ屋で働きたいと言うのです。しかし紘一は、「世界を見てこい」と言って大地をメトロ電業に送り出すのでした。最後にはメトロ電業の社食を食べているシーンも映されているので無事に入社したようです。

こはぜ屋のその後

そして気になるこはぜ屋のその後も語られます。フェリックスからの融資、そして茂木の優勝と宣伝効果もあって、こはぜ屋には陸王の注文が殺到する事になります。その規模は圧倒的であり、瞬く間に業務拡大、真新しい第2工場を建て、社員も元いた20人から60人にまでに増えていました。そこに埼玉中央銀行の家長支店長が訪れます。そしてその規模もあってこはぜ屋はメインバンクをメガバンクへ切り替えた事も語られています。

最終回のほぼラストシーンと言えるこのシーンも実は原作とドラマでは違いがあります。家長支店長が再訪問する事自体には違いはありませんが、原作ではこはぜ屋の第2工場に通りかかった際に気付いているのに対し、ドラマでは既に知っている上での訪問になっている点、また原作にはなかった今後の取引についても継続する意向がある事が宮沢側からも家長支店長側からも語られています。

元々原作とドラマでは埼玉中央銀行との関係性も僅かながらに異なっています。原作では一度関係性が途絶えているのです。ドラマにあった、大橋からのフェリックス買収提案に対する忠告、家長支局長が最終回で大橋を通して渡したシルクレイに興味を持ちそうな企業のリストのエピソードなどはドラマオリジナルのエピソードです。ちなみにこのこはぜ屋に支局長らが訪れるエピソードからは豊橋国際マラソンから1年後の話です。

最終回のラストは?

こはぜ屋に家長支店長、大橋が訪れて帰った後、少しだけ最終回のエピソードは続きます。その後が描かれていない茂木のエピソードです。茂木は豊橋国際マラソンの優勝者に内定すると決まっていた世界陸上にて日本人トップの5位、熊谷シティマラソンで日本人トップ2位、ニューイヤー駅伝で6区区間賞、「茨城マラソン」で日本新記録で優勝と活躍を続けています。

今も茂木は陸王を履き続けており、そんな陸王を履いて走る茂木が出場するレースをテレビでこはぜ屋メンバー総出で応援するシーンを描いて陸王の最終回は幕を下ろしています。

陸王にはモデルとなった会社があった!

陸王は現実にあってもおかしくない物語である為、モデルとなった会社があるのではないかという話が原作発売当初からありましたが、ドラマ化される事でその話はより大きくなっています。ここからは陸王に登場する会社のモデルとなったと言われる会社をネタバレありで紹介していきます。

「こはぜ屋」のモデル企業は「きねや足袋株式会社」説

主人公宮沢が経営する足袋屋こはぜ屋は同じく埼玉県行田市に本社を構える「きねや足袋株式会社」がモデルではないかと言われています。その立地はもちろんですが、この「きねや足袋株式会社」も後述するランニングシューズを発売、また原作者である池井戸潤さんが陸王の執筆に当たって取材に訪れているのです。

このきねや足袋株式会社も前進となる企業が1929年創業と100年近い歴史を持ち、また従業員も26名とこはぜ屋と非常に近い状態です。またこはぜ屋、そしてきねや足袋株式会社が本拠を構える行田市は実際に足袋の町として江戸時代から栄えており、昭和初期から中期にかけてまでは行田市には至る所に足袋業者が軒を連ねたという歴史を持っている場所でもあります。

「陸王」のモデルは「きねや無敵(MUTEKI)」説

こはぜ屋が開発する事になるランニングシューズ「陸王」のモデルは上記でもネタバレした「きねや足袋株式会社」が2013年に発売した「きねや無敵(MUTEKI)」ではないかと言われています。ちょうど原作小説「陸王」が連載したのも2013年からであり、時期的に符合すると言われているのです。発売した経緯などは流石に陸王とは違うものの、時期的符合とモデル企業との合致を考えると可能性が高いと言われています。

「アトランティス」のモデル企業は「株式会社アシックス」説

こはぜ屋が競う事になる競合他社である「アトランティス」、そのモデルはアシックス社ではないかと言われています。「陸王」にも登場するシューフィッターが実在し、後述する茂木のモデルになったのでは?と言われる「瀬古利彦」さんにもシューズを提供した事があると言われています。もちろんですが、アシックスはアトランティスのように妨害工作をするような事はしていません。

「陸王」のモデルはオニツカタイガー説

陸王にはもう1つモデルでは?と言われているランニングシューズがあります。それがアシックスの前身会社である鬼塚株式会社時代に発売した「オニヅカタイガー」です。レトロな雰囲気で人気がある事から後に復刻もされているシューズです。

茂木裕人のモデルランナーは瀬古利彦?

茂木のモデルとしてイメージされているのが瀬古利彦さんです。茂木との共通点としては「学生時代に箱根駅伝を走っている」事、「期待の新人として実業団入りし挫折した」事、「靴を変える事で復活した」事などが挙げられます。

原作小説の池井戸潤がツイッターで「モデルは実在しない」

陸王ファンの間で様々な憶測が上がる中、そのあまりの熱量に原作者の池井戸潤がツイッターを利用してコメントを発表しています。陸王にはモデルは実在しないというコメントです。ただ上記でも触れたように「きねや足袋株式会社」を取材したのも事実であり、それらの取材を元に作り上げたというのが正確なものだと思われます。

またドラマ陸王に限れば上記で紹介した説を採用している為か、ドラマのエンドクレジットには撮影協力として「きねや足袋株式会社」の名前が入っています。もちろん、このクレジットが理由でモデルでは?と言われる要因になったとも言えるので、ドラマ陸王に限ればモデルと言っても差し支えないのかもしれません。

陸王を見た感想や評価は?

あらすじなどを紹介した所でここからは陸王を既に視聴した人の感想や評価をネタバレありで紹介していきます。

読書感想文にも最適

陸王はその展開や最後の終わり方などから、ドラマはもちろん原作小説を読んだという人も非常に多く、特にドラマが放送された前後には学生の長期休暇の代名詞でもある「読書感想文」に陸王を選んだという学生の声も非常に多くなっています。エンタメ小説ではありますが同時に非常に考えさせられる内容である事を示していると言えます。

最終回が良かった

ドラマに関して言えば、最終回に関してのコメントが多いです。それぞれの絆や努力、思いなどが実る最終回でもあり、その演出なども原作とは大きく変わっているものの、よりドラマチックな演出になって良かったという声は非常に多いです。どうしても本筋がシューズ作りである事、メインランナーである茂木も怪我でなかなか実際の試合のシーンが描かれにくいなどあったのでそれらが全て昇華される形で良かったという声も大きいです。

三者三様の物語が良い

陸王の主人公は間違いなく、宮沢紘一ですが、同時に息子の宮沢大地の成長の物語でもあり、茂木の復活の物語でもあります。もちろんその軸は宮沢紘一にあるのは間違いありませんが、既に老年の社長という事もあってあくまでも苦悩するシーンが多く、それとはまた違った形で描かれる2人の物語も良いという声は非常に多いです。

それぞれに苦悩しながらも最終回には皆それぞれが成功、或いは成長を観る事が出来るというサクセスストーリーであるという点においても陸王が高い人気を得る要因になっていると言えます。

シューズ作りが終わるのが早い?

肯定的な意見の多い陸王ですが、面白いとはしながらも中だるみしてしまったという否定的な感想があるのも事実です。前半はシューズ作りの為に紛争しますが、中盤以降シューズが完成してからはお金の問題や企業対立がメインになってしまい、前半のシューズ作りに紛争する所をもう少し細かく描いてほしかったとする声もあります。

陸王の最終回までのあらすじネタバレまとめ

陸王は近年放送されたドラマの中でも高い視聴率を誇ったと言えるドラマです。元々数々のヒットドラマの原作となった池井戸潤さんの原作という事もあって高まっていた期待を見事に上回ったドラマであるとも言えます。池井戸潤さんの特徴である読んだ後のスカっとした気持ちにさせる読後感なども見事に表現されているドラマであると言えます。

上記の感想では触れていませんが陸王は原作小説、ドラマ共に「今頑張っている人にぜひ読んでほしい」という声も非常に多いです。ネタバレありあらすじを読んでいても充分に楽しめるだけの魅力が陸王にはあります。まだ読んだ事も見たことも無いと言う人はぜひ1度陸王の世界に触れてみてはいかがでしょうか?

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