世界の中心で愛を叫ぶのドラマ版最終回の内容は？出演キャストを映画版と比較

『世界の中心で愛を叫ぶ』は「セカチューブーム」と呼ばれ、小説、映画、ドラマと大ヒットを飛ばしました。その他にも、舞台、ラジオドラマ、コミック化もしており老若男女虜にしたストーリーには感動した方も多いはずです。今回は『世界の中心で愛を叫ぶ』の映画版とドラマ版のキャストを紹介していきます。今をときめく人気俳優陣が多く出演しています。また最終回のネタバレや楽曲も一緒に見ていきましょう。

映画版『世界の中心で愛を叫ぶ』のあらすじは朔太郎の婚約者である藤村律子が引っ越しの荷物の中から古いカセットテープを見つけ、そのまま行方不明となってしまいます。律子の行き先が朔太郎の故郷であることを知り彼女を追いかけますが、道中に高校時代の亜紀との恋を思い出します。楽しい思い出ばかりでしたが亜紀は白血病で倒れてしまいます。次第に弱っていく亜紀に、彼女の憧れの地であるオーストラリア旅行を敢行します。

空港へ向かいますが、その日は台風が直撃し欠航になってしまいます。空港職員にどうしても行かねばならないと詰め寄る朔太郎に亜紀は駆け寄ろうとしますが倒れてしまい、そのまま息を引き取ったのでした。そんな2人の関係に律子が関わっていました。朔太郎と亜紀はカセットテープで交換日記のやり取りをしており、その受け渡しを手伝っていたのがまだ小学生の律子でした。

律子自身事故に遭い最後のカセットテープを届けることができませんでした。迎えに来た朔太郎に律子は最後のカセットテープを渡します。それから数日後、カセットテープの亜紀の遺言を聞き、オーストラリアへと向かいます。亜紀の願いを叶えるために、彼女の灰をオーストラリアの地で風へと飛ばしたのでした。ここまでが映画版のざっくりとしたあらすじになります。ドラマ版ではラスト(最終回)が微妙に異なります。

『世界の中心で愛を叫ぶ』の最終回は映画とは少し違うものとなっています。テレビドラマ版は全11話で構成され、後日特別篇も放送されています。現代と過去を交互にストーリーが進行していきます。最終回は、オーストラリアの地を目指し空港へと向かいますが、亜紀が倒れてしまいます。それでもなお、意識のない亜紀を背負って搭乗ゲートへ行くものの、係員に呼び止められ病院へ運ばれてしまいます。

その後、疲労から病院で朔太郎自身も倒れてしまい、その間にも亜紀の最後の時は近づきつつあります。朔太郎が倒れている間、母親は亜紀の手を握りながら最期の時を見守ります。翌朝目を覚ますとそこには朔太郎の母の姿があり「アキは？」と尋ねると「今朝ね…」と言い終わる前に亜紀の病室へと一直線に向かいますが、目の前にあるのは亜紀のいない空になったベッドだけでした。

朔太郎は亜紀が居なくなり、自分自身が生きていることに絶望します。それでも時は流れ葬儀は行われていきます。灰になり悲しむ両親から亜紀の遺品が手渡されます。それは友人や先生に当てたカセットテープのメッセージでした。最期まで一緒にいるつもりだったので朔太郎へのメッセージはなく、また亜紀が亡くなってから放心状態の日々が続いていました。親友や父親に叱咤され、朔太郎の中で何かが変わろうとしていました。

亜紀の両親から散骨するためオーストラリアのウルルの地へ誘われ同席します。両親は悲しみに耐えつつウルクの地に灰を風に乗せて撒きますが、朔太郎はそれができませんでした。帰国後、亜紀の骨は小瓶に入れ、それまでの思い出のカセットテープなどは押し入れの中にしまいます。そして亜紀を忘れないように小瓶をずっと持ち歩き、人を助ける医者になることを誓います。

17年後、医者になった朔太郎にも大切な人ができます。その時に持ち歩いていた小瓶が割れたことがきっかけで恋人に背中をおされ17年ぶりに亜紀の実家に足を運びます。亜紀の父親が声をかけ、あの時できなかった焼香を済ませ、2人で防波堤へ行き語り合います。父親は感謝を述べ、亜紀の書いていた絵本と遺骨を再度わけてもらいます。朔太郎は亜紀が毎日走っていた高校のグラウンドへ行き、遺骨を取り出します。

風が吹き、骨がグラウンドに放たれたのと同時に朔太郎も走り出します。最終回はこの後、友人や先生のその後が描かれており、朔太郎と亜紀の幻想的なシーンがラストに入り最終回は締めくくられます。ドラマ版は朔太郎と亜紀、その他友人や先生とのつながりが詳しく描かれており、映画とは違った魅力を見せてくれます。とても良くまとまった最終回と言えます。

『世界の中心で愛を叫ぶ』ドラマ版の主人公、高校生時代の松本朔太郎を演じているのは山田孝之さんです。1999年『サイコメトラーEIJI2』で俳優デビューしてからは、様々な難しい役をこなし存在感のある俳優です。2003年『WATER BOYS』で初のドラマ主演を飾り、2005年の『電車男』は映画初主演作品となります。青春時代の輝く少年役を経て『クローズZERO』ではワイルドな演技を見せ高評価を得ます。

その他出演作品は『闇金ウシジマくん』シリーズ、『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『そのときは彼によろしく』、『荒川アンダーザブリッジTHE MOVIE』など作品において独特なキャラクターを演じることが多いです俳優といえます。また吹き替えでは『エラゴン 遺志を継ぐもの』のエラゴン役、『猫の恩返し』ではルーン役なども務めており、俳優業の他にも多方面に活躍しています。

ヒロインの廣瀬亜紀を演じたのは綾瀬はるかさんです。現在でもおっとりとしていて透明感があり数多くのドラマ、映画作品の主演を務めています。デビュー時はグラビアとして活動することが多かったですが、役者とし評価され『白夜行』、『ホタルノヒカリ』、『きょうは会社休みます。』、『海街diary』など作品には欠かせない1人になっています。日本アカデミー賞では2009年と2015年に優秀主演女優賞を受賞しています。

また、2013年、2015年にはNHK紅白歌合戦の司会を務めました。2016年にはNHKの『精霊の守り人』で主人公のバルサ役を演じたり多方面に活躍の場を広げています。CMでは見ない日がない彼女ですが、マイペースで天然なところがありそこも魅力の1つと言えます。オリコン調査の「恋人にしたい」ランキングでは常に上位におり、5度も1位に輝いています。

『世界の中心で愛を叫ぶ』の陸上部顧問でクラス担任の谷田部敏美を演じたのは松下由樹さんです。1983年『アイコ十六歳』のオーディションに合格しデビューします。『想い出にかわるまで』、『ナースのお仕事』、『大奥』などドラマでは主演からキーパーソンなどでの出演も多く活躍しています。1992年に『波の数だけ抱きしめて』で日本アカデミー賞助演女優賞を受賞しています。

朔太郎の幼馴染を演じるのは田中幸太朗さんです。2001年にTBSドラマで俳優デビューをし、『世界の中心で愛を叫ぶ』で新人俳優賞を受賞、また同作品で2005年には舞台版の主演を果たします。『爆竜戦隊アバレンジャー』のアバレキラー役、また、山田孝之さんと綾瀬はるかさんと共に『白夜行』へも出演していました。

朔太郎の幼馴染で、亜紀の友人である上田智世を演じるのは本仮屋ユイカさんです。優香に続き『王様のブランチ』で司会を務めていたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。『3年B組金八先生』の青沼美保役、連続テレビ小説『ファイト』では主演、2013年には『それいけ！アンパンマン』の劇場版で初の声優デビューを果たします。

亜紀に思いを寄せる学級委員長の安浦正を演じたのは田中圭さんです。『WATER BOYS』で山田孝之さん演じる主人公の親友を演じ、『世界の中心で愛を叫ぶ』、『白夜行』でも再び共演を果たします。連続テレビ小説『おひさま』、『図書館戦争』、さらに最近人気を上げたのが『おっさんずラブ』のはるたんこと春田創一役ではないでしょうか。スキマスイッチのPVにも出ていました。

『世界の中心で愛を叫ぶ』の原作では一人っ子の朔太郎ですが、ドラマ版では妹が登場します。松本芙美子役は夏帆さんが務めています。2003年にツーカーホン関西のCMでデビューし、その後は『天然コケコッコー』では主演、2018年11月公開予定の『ビブリア古書堂の事件手帖』ではキーパーソンの五浦絹子を演じています。2015年『海街diary』では日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞します。

『世界の中心で愛を叫ぶ』で朔太郎の父親役である松本潤一郎を演じたのは高橋克実さんです。1987年に劇団に入団し、その年に映画の端役でデビューを果たします。ドラマ初出演は1993年のNHK『トーキョー国盗り物語』でしたが、あまりのNGの多さに途中降板になってしまったとのことです。「ショムニ」の部長役と『トレビアの泉』で司会を務めブレイクし人気俳優となります。

『世界の中心で愛を叫ぶ』のドラマ版の朔太郎の青年期を演じたのは緒形直人さんです。家族全員は役者の俳優一家としても有名です。1989年「優駿 ORACIÓN」で日本アカデミー賞新人俳優賞等様々な賞を総なめします。また1996年から2001年まで『世界遺産』のナレーションを務め、『64-ロクヨン-』や『万引き家族』など最近では渋い役も演じています。

映画版の『世界の中心で愛を叫ぶ』の主人公、松本朔太郎の高校生時代を演じるのは森山未來さんです。映画では「助けてください」のシーンが印象的で覚えている方も多いのではないでしょうか。俳優業として活躍する一方でダンサーとしての才能も素晴らしく、舞台も数多くこなしています。ダンス全般(ジャズ、タップ、クラシックなど)は何でも嗜んでいるようです。

2001年『TEAM2』でドラマ初出演、『世界の中心で愛を叫ぶ』では日本アカデミー賞他映画各賞を受賞します。『危険なアネキ』、『僕たちの戦争』、『モテキ』、『聖☆おにいさん』、2019年大河ドラマにも美濃部孝蔵役で出演します。舞台では『100万回生きたねこ』で読売演劇大賞優秀男優賞を受賞しています。

松本朔太郎の青年期を演じたのは大沢たかおさんです。『世界の中心で愛を叫ぶ』には大ヒットし興行収入は85憶円を突破しました。大沢たかおさんといえば2009年の『JIN-仁-』ではないでしょうか。橋田賞を受賞し、ドラマでは稀に見る高視聴率をたたき出しました。俳優の他、ナレーターとしても活躍し、また『おおかみこどもの雨と雪』のおおかみおとこ役など声優活動も行っています。

主な出演作品は『ゲレンデがとけるほど恋したい。』、『星の金貨』、『地下鉄(メトロ)に乗って』、『風に立つライオン』など出演作はヒット作品が多く見受けられます。2005年『解夏』で日本アカデミー賞優秀主演男優賞、2007年『地下鉄(メトロ)に乗って』で優秀助演男優賞を受賞するなど数多くの賞を受賞しています。

映画版『世界の中心で愛を叫ぶ』のヒロインの広瀬亜紀を演じたのは長澤まさみさんです。ここ最近ではシリアスな役から『銀魂』のようなギャク作品のキャラクターも演じ役の幅を広げています。1999年に東宝シンデレラオーディションでグランプリに選ばれ芸能界デビューを果たします。『ピチレモン』の専属モデルとして活躍、『ロボコン』では初主演をしています。

『世界の中心で愛を叫ぶ』では白血病を患う役だったためスキンヘッドになり、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞など映画各賞を受賞しました。その後も『プロポーズ大作戦』、『モテキ』、『海街diary』、『コンフィデンスマンJP』、2019年公開予定の『マスカレード・ホテル』では準主演の山岸尚美役を演じたりと活躍しています。声優業では『コクリコ坂』や『君の名は。』にも出演しています。

朔太郎の現在の恋人役の藤村律子を演じるのは柴咲コウさんです。1998年に女優デビュー、2002年からは歌手活動も開始します。『黄泉がえり』、『県庁の星』、『容疑者Xの献身』、『オレンジデイス』、『おんな城主 直虎』など主演、ヒロインを数多く務めています。また歌手としては『月のしずく』はミリオンを突破し、『かたち あるもの』は60万部を超える楽曲であり、MuseK(ミュゼック)として国外活動もこなしています。

『世界の中心で愛を叫ぶ』では写真館を営む重じぃを演じたのは山崎努さんです。1959年から俳優業を始め様々な作品でいい味のある存在感を出しています。2008年の『おくりびと』、2006年『クロサギ』、2011年『新参者』シリーズ、年を重ね渋い役を演じいなくてはならない役者です。2012年には役柄で水族館館長を演じた縁もあり、沖縄美ら海水族館の名誉館長に任命されます。

『世界の中心で愛を叫ぶ』を朔太郎の親友の大木龍之介を演じたのは高橋一生さんです。スタジオジブリの『耳をすませば』で天沢聖司の声を演じたことでも有名です。活動時期は1990年からで2014年以降活躍を増し2017年にはブレイク俳優として首位を獲得します。『民王』、『カルテット』、『空飛ぶタイヤ』等準主役やキーパーソンなど相次いで出演を果たします。

大木龍之介の青年期を演じたのは宮藤官九郎さんです。脚本家であり、俳優としても活躍しています。2000年に『池袋ウエストゲートパーク』で脚本を担当し、『木更津キャッツアイ』、『タイガー&ドラゴン』、『あまちゃん』でも立て続けに担当し脚本家として脚光を浴びます。また映画監督としても2005年にデビューを果たします。脚本・俳優・音楽とマルチに活躍しています。

『世界の中心で愛を叫ぶ』の朔太郎の姉を演じたのは尾野真千子さんです。1997年『萌え朱雀』で映画主演デビューを果たし、2000年から本格的に女優活動を始めます。2013年『そして父になる』では優秀主演女優賞、同年『探偵はBARにいる2』、2017年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』では優秀助演女優賞を受賞しています。2011年にはNHK連続テレビ小説『カーネーション』でヒロインの小原糸子を演じました。

実は意外な方が『世界の中心で愛を叫ぶ』に出演していました。朔太郎が通っていた高校の英語教師役には「Get's!!(ゲッツ)」のネタで有名なダンディ坂野さん、律子にウォークマンの場所を聞かれる家電店の店員役としてマギーさん、朔太郎の上司に天海祐希さんなどちょい役で出演しているのでチェックしてみてください。

ドラマ版『世界の中心で愛を叫ぶ』の主題歌『かたちあるもの』は柴咲コウの6枚目のシングルで2004年8月11日に発売されました。オリコンチャートで自身初の2位にランクインし、ロングヒット曲となりました。携帯電話の着うたではダウンロード数が最高記録を達成し、「月のしずく」に次いで2番目の売り上げを記録しています。最終回でこの曲が流れるだけでも涙してしまいそうです。

『世界の中心で愛を叫ぶ』の映画版主題歌は平井堅の20枚目のシングル『瞳を閉じて』です。2004年4月28日に発売し2004年度年間1位を記録していますがオリコンでは首位に輝いておらず首位未獲得での年間1位はポップスでは初の出来事です。100万枚を突破します。日本ゴールドディスク大賞ソング・オブ・ザ・イヤーを受賞、現在でも様々なアーティストにカバーされるほどの名曲です。

現在でも語り継いでいきたいドラマというものはあまりないように思いますが、『世界の中心で愛を叫ぶ』は大好きな作品という方が多かったです。今のように若い勢いだけの演技でなく、当時は若手でも演技派が多かったので、心にグッと響く作品になったのではないでしょうか。若い方が見ても共感できる部分も多く、またリアルタイムで見た方はもう一度見返してみてはいかがでしょうか。

「ドラマ版が良かった！」、「映画版が良かった！」とここでも意見は分かれてきます。「山田孝之のあの若い演技が素晴らしかった」、「森山未來の必死さが伝わる演技が良かった」などもありますがどちらも泣けるとの声もちらほらありました。また、田中圭さんや高橋一生さんが出ていたことに驚きの声もありました。名作ですので今からでも見てみてはいかがでしょうか。

『世界の中心で愛を叫ぶ』の映画版、ドラマ版キャストそして最終回を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか？2004年に放送・公開されたものですが携帯電話のない時代の物語はもどかしくもありだからこそ温かみのある作品になったのではないかと思います。映画もドラマもどちらも素晴らしい作品となっていますので若かりし俳優陣の魅力ある演技にも注目して見比べてみてください。

また、今回はドラマ版の最終回のみあらすじをお伝えしましたが、現在・過去と入り組んでいるので1話から是非見ていただきそのうえで最終回を改めて見てほしいと思います。きっと最終回はハンカチなしでは見られません、10年以上も前の作品ですが名作ですので、映画版・ドラマ版と両方見てみるのもいいかと思います。時間があるときに是非ご覧ください。