コウノドリの四宮先生の過去とは?その魅力と笑顔を奪った出来事を考察

「コウノドリ」は、産婦人科を舞台にしたリアリティあふれる物語です。原作漫画、綾野剛さん主演のドラマ、どちらも大きな話題になりました。コウノドリには個性的で魅力ある産科の先生と助産師さんらスタッフ、そして新生児科の先生たちが登場しますが、その中でも、主人公鴻鳥サクラの同期でライバルでもある、四宮春樹に注目します。四宮の笑顔はなぜ消えてしまったのか?過去に何があったのか?そしてその魅力について考察します。

コウノドリの四宮先生の過去とは?その魅力と笑顔を奪った出来事を考察のイメージ

目次

  1. コウノドリの四宮先生ってどんな人?
  2. ドラマコウノドリで四宮先生を演じるのは星野源さん
  3. コウノドリの四宮先生は過去に何があったのか?
  4. コウノドリの四宮先生と「つぼみちゃん」の関係
  5. コウノドリの四宮先生の意外な一面とは?
  6. コウノドリで見せる四宮先生の笑顔
  7. 四宮先生が「ジュニア」にこだわる理由
  8. コウノドリ最終回で四宮先生のこれからの活躍を期待

コウノドリの四宮先生ってどんな人?

ドラマ「コウノドリ」は、鈴ノ木ユウさん原作の産婦人科を舞台にした漫画作品です。コミックスは22巻まで出ていて、今もまだ連載が続いています。また、2015年と2017年の秋に綾野剛さん主演でドラマ化されました。そのコウノドリの中から、主人公サクラの同期で、産婦人科医の四宮春樹(しのみや はるき、原作ではハルキ)に注目していきます。

四宮先生は、コウノドリに初登場の頃からめったに笑顔を見せず、冷徹な印象です。患者にする説明も淡々としていて、時には厳しく、クレームに繋がる事もあります。いつでも患者の話を丁寧に聞きとり、寄り添っているサクラ先生とは対極にあるように見えます。しかし、それは何よりも患者の命を救う事を最優先にしているからなのでした。

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ドラマコウノドリで四宮先生を演じるのは星野源さん

ドラマ「コウノドリ」四宮春樹役は星野 源(ほしの げん)さんです。星野さんはソロアーティストとしても活躍している他、執筆業、そして俳優としてマルチに活躍しています。出演作としては今作コウノドリの他、「逃げるは恥だが役に立つ」の津崎平匡 (つざき ひらまさ)役が大人気となりました。

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コウノドリの四宮先生は過去に何があったのか?

コウノドリの3話の中で四宮が思い出した過去

患者を助ける事を第一に考えているからとはいえ、何故ここまで冷たい態度をとるようになってしまったのか?それは過去の出来事がきっかけでした。ドラマコウノドリでは1期の3話にまず四宮先生の過去を感じさせるエピソードがあります。喫煙をやめられない妊婦に厳しく指導していたのですが、それでも止めていなかった妊婦が危険な状態に陥り、緊急帝王切開となってしまうのです。

四宮先生は過去の出来事を思い出していました。今回と同じように喫煙がやめられない妊婦、佐々木さんに厳しい指導ができずにいて、結果、その患者さんが胎盤早期剥離で出血多量になり、亡くなってしまったのでした。その時に「患者に優しくなんてするんじゃなかった」と後悔していたのです。手術でもその事がフラッシュバックし、動揺してしまう四宮先生に、サクラ先生は「5年前の患者とは違うよ」と声をかけました。

佐々木さんは上に男の子のお子さんがいて「その時も喫煙していたけど大丈夫だった」とあまり深刻にとらえてくれませんでした。四宮先生はもちろん注意していたのですが、「子ども5人は欲しいんだ」と話す佐々木さんと和やかな診察時間を過ごし、それ以上厳しく言えなかったのです。また、次の子が欲しいと言っていた佐々木さんの事を思い出し、子宮を摘出する事をためらってしまったのでした。

過去を知るサクラ先生が、四宮先生をサポートして母子ともに無事手術を終えました。一緒に立ち会っていた後期研修医の下屋加江(松岡茉優)が、様子のおかしかった四宮先生に気づき、5年前何があったのかとサクラ先生に尋ねると、その時「嫌われた方がマシだった、もっと厳しく言って止めさせるんだった」と過去に激しく後悔した四宮先生の事を教えてくれたのでした。

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コウノドリの四宮先生と「つぼみちゃん」の関係

四宮先生が小児科病棟にしばしば通っていることは他のスタッフも知っていることでしたが、先生が会いに行っているのは、5年前に亡くなった佐々木さんの子ども「つぼみちゃん」でした。佐々木さんが早剥を起こし、お腹の中で低酸素状態が続いた状態で産まれたため、重い脳性まひを患い意識が回復する見込みがないのです。父親は妻の死を受け入れられず、つぼみちゃんのために病院に来ることもなくなっていたのでした。

四宮先生は今回の手術のあとも小児科病棟を訪れ、「良いことがあったんだよ」とつぼみちゃんに話して聞かせます。つぼみちゃんは目を覚ますことはないのですが、穏やかに話す四宮先生はとても優しい顔をしています。そんなつぼみちゃんにドラマコウノドリ7話の最後で肺炎の症状があり、四宮先生は心配しますが、コウノドリ8話でだいぶ回復した時、看護師からもうすぐ6歳の誕生日会をしようと思っている、と聞きます。

コウノドリの第1期9話で哀しい別れ

しかしコウノドリ9話の中で、ある日の四宮先生の緊急オペ中、看護師が産科のナースステーションに駆け込んできます。「つぼみちゃんの容体が急変した」との事でした。オペ中の四宮先生にもその事が伝えられます。しかし、四宮先生がかけつけたときには、つぼみちゃんはすでに亡くなったあとで、心停止を起こし、そのまま穏やかに亡くなったそうだと聞かされました。

つぼみちゃんの父親が病院を訪れました。6年前、つぼみちゃんの母親、佐々木みのりさんを亡くしてしまった過去を思い出す四宮先生に、つぼみちゃんを前にして一礼しただけで、目もあわさず去って行く父親も、まだ過去を引きずったままなのです。引きとって行く事になりましたが、6年間放っておいた父親に納得のいかない下屋先生と小松さんがいました。

ドラマコウノドリ9話で産まれた赤ちゃんのエピソード

コウノドリの9話では、新生児科で23週で産まれた赤ちゃんを助けられないというエピソードがあります。赤ちゃんはとても小さいのですが、両親のこれからの気持ちを考えて、最期に保育器から出して抱っこさせてあげる新生児科の今橋先生。「頑張ったね」と声をかけてあげる両親の姿を四宮先生は見つめます。そして、サクラに「つぼみちゃんのお父さんも頑張ったねって言ってほしかった、治してあげたかった」と話し、涙を流します。

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コウノドリの四宮先生の意外な一面とは?

コウノドリ1期8話のエピソード

コウノドリ1期の8話でも、四宮先生はエコーで口唇口蓋裂が分かった妊婦さんに、形式的な説明しかできず、夫と二人で再度来院した時にも今出来ることはないと冷たくあしらってしまいます。その時はサクラ先生がフォローして丁寧な説明をしますが、妊婦さんからは四宮先生の今後の診察を断られてしまいました。スタッフにも「四宮先生はクレームも多い」と言われてしまいます。

しかし、子どもの口唇口蓋裂に悩む患者さんに、今後の相談先として紹介できるよう、早々に他の病院の形成外科に問い合わせをしていたことが、サクラが形成外科の先生に連絡した時にわかります。いつでもきちんと患者の事を考えているのです。

コウノドリの四宮先生が好きなもの

四宮先生の好物はジャムパンと牛乳です。忙しい合間に食べるからというのもあると推測されていますが、よく登場しています。ドラマコウノドリでも、手術中迷惑をかけられた麻酔医の船越に皆で奢ってもらおうという話になった時にも、ジャムパンと牛乳を要求しています。

コウノドリの四宮先生とサクラ先生の関係は?

サクラ先生と四宮先生は、たまに、患者の治療方針で対立することもありますが、それはお互いに「患者を救いたい」という強い信念があるからこそ。つぼみちゃんを亡くしたあとの四宮先生を心配していた小松さんも、「コウノトリ先生がいるから大丈夫だよね」と話します。また、サクラがジャズピアニストの一面を隠しているのに「サクラはピアノが弾ける」と知っているところにも、若い頃からの仲の深さがうかがえます。

四宮先生の過去を知るコウノドリの助産師小松さん

小松さんは、四宮先生、サクラ先生が研修医として働いた病院で助産師をしていたので、若いころの2人を知っています。コウノドリの中で四宮先生の事を「しのりん」と呼ぶのは小松さんと、2期に登場する小松さんの同期の助産師、武田さんだけです。久しぶりに四宮先生に会った武田さんも、「雰囲気違うね」と言っているので、学生時代はもっと笑顔が多かったのでしょう。小松さんはよく四宮先生にちょっかいをかけています。

コウノドリで見せる四宮先生の笑顔

コウノドリの全編を通しても中々笑顔が観られない四宮先生ですが、コウノドリ1期の8話、口唇口蓋裂について四宮先生から納得いく説明を受けられなかった妊婦、土屋さんは、その後サクラ先生に診てもらい、納得して前向きに出産に向かう事ができました。後に病棟で四宮先生に会った時、「私は先生が嫌いです」と宣言したあと、形成外科を紹介してくれたことへのお礼、お腹の赤ちゃんをきちんと治すという決意を伝えます。

そして最後に「妊婦には優しくしてください」ときっぱりと言いきり、土屋さんが去って行きました。思わず噴き出す四宮先生を見て、「今笑った?」と顔を覗き込む小松さんと驚くサクラ先生。次の瞬間にはいつものポーカーフェイスでしたが、ペルソナに来て一度も笑顔を見ていない小松さんと、長い付き合いなのにずっと笑顔を見ていないサクラにとっても嬉しい事でした。このシーンはコウノドリ原作をそのまま再現してくれました。

ドラマのコウノドリにはないエピソードとして、原作のコウノドリ20巻でつぼみちゃんへ残していた思いが少し報われるエピソードがあります。絵本を読んであげても、意識のないつぼみちゃんからは反応をもらえることはなかったけれど、とある少女が喜んでくれたことで、四宮先生がつぼみちゃんもきっとあの時間を喜んでくれていたはず、と思えるコウノドリの中でも素敵なお話となっています。

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四宮先生が「ジュニア」にこだわる理由

ドラマコウノドリの2期には研修医の赤西吾郎先生(宮沢氷魚)がペルソナにやってきます。父親が赤西産婦人科の先生だと知り、四宮先生は「なんだジュニアか」「足手まといになるなよ」とかなり冷たく言います。何故そこまでつっかかるのでしょうか。実は四宮先生も父親が産科医だという事を、サクラ先生が知っていました。

コウノドリのドラマオリジナルの展開として、2期で四宮先生の実家のある能登で、地域に唯一の産婦人科医として奮闘していた父親がガンを患います。倒れた時に妹に呼び出され、四宮先生は地元とペルソナを何度か行き来しますが、とうとう父親が亡くなってしまいます。

コウノドリ最終回で四宮先生のこれからの活躍を期待

ドラマコウノドリの最終回では、四宮先生はペルソナを辞め、能登の病院で父親のあとを引継ぎ、地元唯一の産科医として働いて行く事を決めます。早剥の研究は金沢の大学病院に通って続けることにしました。研修医の赤西先生は、産科専門医になることを決め、地域医療研修医として四宮先生のいる能登の病院に派遣されます。冷たくあしらっていた四宮先生でしたが、能登で「ジュニアくん」と呼ぶ笑顔と声は優しげになっていました。

そしてコウノドリ原作はまだ続いていますが、22巻では四宮先生の地元のN県で震災があり、現地入りして災害医療に携わります。原作では健在の父親が、災害後の過酷な現場で働く姿をみて、ペルソナを離れ地元に戻る事を決意します。ドラマとは違う形でしたが、原作でもサクラを初めとするペルソナのスタッフとの別れがありました。

コウノドリの原作23巻以降も注目されていますが、主人公のサクラの一番身近な存在であった四宮がペルソナを離れました。これから原作もドラマのように、他のペルソナメンバーも新たな道を見つけ、次のステージにすすんでいく日も近いのかもしれません。原作のコウノドリも最終回まで目が離せません。

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